ロシア難民受入移送居住センター:7日に難民311人が新たに帰国、7月18日以降に帰国したシリア難民は6,296人に(2018年8月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月8日付)を公開し、7日に難民311人がシリアに帰国したと発表した。

これにより、7月18日以降に帰国したシリア難民の数は6,296人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者5,978人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は697万2,711人(うち女性209万1,813人、子供355万6,082人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 8, 2018をもとに作成。

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ダイル・ザウル県で「イラクの民兵」が親政権民兵と交戦(2018年8月8日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月8日付)によると、アフガン人民兵組織のファーティミーユーン旅団とイラク人民兵組織のイラン党が、ブーカマール市で国防隊と激しく交戦した。

死傷が出たとの情報はないが、戦闘は、国防隊がファーティミーユーン旅団やイラン党のメンバーによる略奪や窃盗を阻止しようとしたために発生したという。

なお、同サイトによると、マヤーディーン市でも数日前にイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団とシリア軍が小競り合いをし、1人が死亡し、複数人が負傷したという。
اشتباكات بين ميليشيات "فاطميون" و"حزب إيران" و"الدفاع الوطني" بريف دير الزور

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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ロシア・シリア軍がイドリブ県への攻撃準備を進めるなか、国民解放戦線とシャーム解放機構は政府との和解に応じようとする住民95人を拘束(2018年8月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団や活動家らによると、国民解放戦線とシャーム解放機構が、県内各所で大規模摘発を行い、95人以上を拘束した。

国民解放戦線報道官のナージー・ムスタファー大尉によると、大規模摘発は早朝に開始され、マアッラト・ヌウマーン市近郊のタフターヤー村、ラッファ村、ハルバ村などで行われた。

摘発はイドリブ県全体に拡大して行われる予定だという。

「シリア政府と和解しようとしている者が複数いるとの通報」を受けて摘発が行われたという。

摘発に際して、国民解放戦線とシャーム解放機構は空砲を放つなどし、タマーニア町では流れ弾に当たって女児1人が死亡した。

『ハヤート』(8月8日付)が伝えた。

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一方、ロシア軍当事者和解調整センターは声明を出し、シャーム解放機構とシリア解放戦線の戦闘員がイドリブ県およびハマー県内の支配地域で活動する反体制活動家数十人を拘束したと発表、「紛争当事者どうしの和解に向けた努力を頓挫させようとしている」と非難した。

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ハマー県では8月5日、国民解放戦線がガーブ平原各所やシャフシャブー山一帯に設置された検問所で、シリア政府との和解を主張する活動家45人を逮捕している。

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シリア軍がイドリブ県ジスル・シュグール市一帯地域への進攻に備えて部隊を集結させているなか、WHO(世界保健機関)のヘルス・クラスター月報は、イドリブ県でロシア・シリア両軍とシャーム解放機構や国民解放戦線などからなる反体制武装集団の戦闘が激化すれば、25万~70万人が避難を余儀なくされるとする試算を発表した。

『ハヤート』(8月9日付)などによると、イドリブ県には現在250万人が暮らす。

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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YPG総司令官「イドリブでの軍事作戦について明白な計画はない」(2018年8月8日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)のスィーバーン・ハンムー総司令官は、ロシア・シリア両軍によるイドリブ県奪還作戦への参加の是非に関して、『シャルク・アウサト』(8月8日付)に対して「イドリブでの軍事作戦において、我々が提案を行うような明白な計画があるとは思わない」と述べた。

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、al-Sharq al-Awsat, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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東グータ地方から反体制武装集団が退去して以来初めて同地でシリア軍の検問所が攻撃を受ける(2018年8月8日)

ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(8月8日付)によると、東グータ地方のザマルカー町にあるシリア軍の検問所複数カ所が何者かの攻撃を受けた。

攻撃は、東グータ地方から反体制武装集団が退去して以降初めて。

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クナイトラ県では、SANA(8月8日付)によると、戦火を避けて避難していたハミーディーヤ村の住民数約人が帰還した。

また、県当局がバアス市とハミーディーヤ村を結ぶ街道で瓦礫撤去と修復作業を開始した。

 

SANA, August 8, 2018

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県国境地帯にイラク軍との合同監視所を設置(2018年8月8日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のムスタファー・バーリー広報センター長は、ダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、制圧したダイル・ザウル県の国境地帯に、イラク軍との合同監視所を設置すると述べた。

バーリー広報センター長は声明で「イラク側と国境地帯に監視所を設置するために調整を行っている。これはテロリストが潜入し、イラク・シリア国境を往来するのを阻止するためのものである」と述べた。

『ハヤート』(8月9日付)が伝えた。

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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に近い「オリーブの怒り」作戦司令室は声明を出し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県アフリーン郡のジンディールス町で7日にシャーム軍団のメンバー1人を逮捕し、処刑したと発表した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)の支配下にあるマンビジュ市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下で活動するマンビジュ軍事評議会の軍事裁判所が武装集団の攻撃を受け、裁判所の守衛と戦闘になった。

また、マンビジュ市中心に位置するシャイフ・アキール墓地近くで爆弾が爆発した。

一方、ANHA(8月8日付)によると、トルコの実質占領下のバーブ市近郊のハズワーン村の井戸で住民1人が遺体で発見された。

地元消息筋によると、この住民は反体制武装集団に銃殺され、井戸に投げ棄てられたという。

al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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トランプ米政権が2年前にミサイル攻撃し、ロシア軍も駐留しているシャイーラート航空基地(ヒムス県)が所属不明の無人航空機の攻撃を受ける(2018年8月8日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、県南東部にあるシャイーラート航空基地で無人航空機からの爆撃によると思われる爆発が複数回起きた。

無人航空機の所属は不明。

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これに関して、親政権のフェイスブック・アカウント「シリア戦争広報ネット」(https://www.facebook.com/syria.alasd.sy/)は、「防空部隊がヒムス郊外のシャイーラート航空基地一帯で無人航空機1機を迎撃、これを破壊した」と伝えた。

またRT(8月8日付)は、イスラエルによる攻撃の可能性が高いと伝えた。

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シャイーラート航空基地は、2017年4月にイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃疑惑事件への対抗措置としてドナルド・トランプ米政権がミサイル攻撃した基地で、シリア軍だけでなく、ロシア軍も進駐している。

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、RT, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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大統領府はアスマー・アフラス大統領夫人が悪性腫瘍の治療を開始したと発表(2018年8月8日)

大統領府は、フェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)を通じて、アスマー・アフラス大統領夫人(43歳)が悪性腫瘍の治療を始めたと発表した。

公式アカウントは「力強く、そして信頼と信用のなか…アスマー・アサド夫人は最近発見された悪性腫瘍の初期治療を開始した。シリア・アラブ大統領府およびスタッフ一同、アスマー夫人の一刻も早い回復を願っています」発表、「私は、持ち堪える力、力強さ、そして困難に立ち向かうことを世界に知らしめたこの国民の1人です…。私の決意は、過去数年にわたるあなた方の決意と平常心から来ているのです」との夫人の談話を掲載するとともに、首都ダマスカスにある軍事病院で夫人が治療を受ける写真を公開した。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/photos/a.535716253138878.1073741829.533376740039496/2002400133137142/?type=3

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/photos/a.535716253138878.1073741829.533376740039496/2002938746416614/?type=3&theater

 

Facebook, August 8, 2018
Facebook, August 8, 2018

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はスワイダー県砂漠地帯でダーイシュに対する攻撃を続ける(2018年8月8日)

スワイダー県では、SANA(8月8日付)やシリア人権監視団によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダーイシュ(イスラーム国)が活動を続ける県東部および北東部の砂漠地帯への展開を継続、ダーイシュの拠点に対する爆撃・砲撃を行い、サリーム丘、ズラーキーヤート丘、ビイル・ラスィーイー地区、ビイル・ハルディーヤ地区、アッターフ丘一帯を制圧した。

SANA, August 8, 2018

AFP, August 8, 2018、ANHA, August 8, 2018、AP, August 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2018、al-Hayat, August 9, 2018、Reuters, August 8, 2018、SANA, August 8, 2018、UPI, August 8, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年8月8日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(8月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県2件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも4件(ラタキア県2件、ハマー県2件)の停戦違反を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 8, 2018をもとに作成。

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