ロシア難民受入移送居住センター:13日に難民204人が新たに帰国、7月18日以降に帰国したシリア難民は7,207人に(2018年8月14日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月14日付)を公開し、13日に難民204人がシリアに帰国したと発表した。

これにより、7月18日以降に帰国したシリア難民の数は7,207人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者6,889人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は697万2,711人(うち女性209万1,813人、子供355万6,082人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 14, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのラヴロフ外務大臣はトルコのチャヴシュオール外務大臣との会談で、「イドリブ県の問題が協力を通じて解決されることを希望している」としつつ、シリア軍による同地への攻撃を否定せず(2018年8月14日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はトルコの首都アンカラを訪問し、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談、シリア情勢、とりわけイドリブ県情勢への対応について意見を交わした。

会談後の共同記者会見で、ラブロフ外務大臣は、ロシア・トルコ両国がさまざまなチャンネルを通じて、テロ組織やシリア政府との和解を拒否した反体制武装集団への対応、イドリブ県での緊張緩和地帯設置にかかる合意の実施について協議しているとしたうえで、「イドリブ県の問題が協力を通じて解決されることを希望している」と述べた。

ラブロフ外務大臣は、トルコ側の取り組みに関して「(イドリブ県一帯での)監視所の設置により、事態は平静を保っている」としつつ、「だが最近になって、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)による敵対的行為が生じ、シリア軍の陣地が砲撃を受けている。またフマイミーム航空基地を爆撃しようと、連日のように無人航空機が飛来している。それ以外にも同様の挑発行為が行われている」と述べた。

そのうえで、「シリア軍にはもちろん、こうした現象と戦う権利がある。なぜならそこはシリアの領土であって…、国連安保理決議第2254号に合致したものだからだ」と強調した。

一方、チャヴシュオール外務大臣は「テロリストが誰かを明確にしたうえで、彼らと戦わねばならない。イドリブ県全体に対して戦争をしかけたり、無差別爆撃をするのは正しくない…。テロリストがいるという口実で、イドリブ県全体、そして民間人を爆撃することは、虐殺を意味する…。テロリストと3万の民間人、反体制派戦闘員を区別すべき」と強調した。

『ハヤート』(8月15日付)などが伝えた。

AFP, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会はシリア政府(地方自治省)高官と地方自治、連邦制について協議(2018年8月14日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の幹部の1人ヒクマト・ハビーブ氏は、7人からなる技術使節団が首都ダマスカスを訪問し、地方自治省次官らと会談したことを明らかにした。

ハビーブ氏によると、会談では、シリア民主評議会やロジャヴァが推し進める連邦制と、地方自治を定めた政令第107号(改正地方自治法)の共通点、相違点について洗い出され、妥協点が模索されたという。

バウワーバト・ハサカ(8月14日付)が伝えた。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、Bawwaba al-Hasaka, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコで暮らすシリア難民多数が同国自治体から電話でアレッポ県のアフリーン郡やジャラーブルス郡に帰還する準備をするよう告げられる(2018年8月14日)

ドゥラル・シャーミーヤ(8月14日付)は、トルコで避難生活を送っているシリア難民多数が、帰国の準備をするよう電話で伝えられた、と報じた。

同サイトによると、シリア難民は、トルコの地方自治体職員と名乗る人物による固定電話からの連絡を受け、トルコの実質占領下にあるアレッポ県のアフリーン郡やジャラーブルス郡に帰還する準備をするよう告げられたという。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGに近い「オリーブの怒り」作戦司令室はアレッポ県アフリーン郡でスルターン・ムラード師団の戦闘員1人を殺害(2018年8月14日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に近い「オリーブの怒り」作戦司令室は声明を出し、トルコの実質占領下のアレッポ県アフリーン郡のクーリヤー村でスルターン・ムラード師団の戦闘員1人を殺害したと発表した。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は、ラタキア県、イドリブ県、ハマー県の県境地帯での砲撃・爆撃を続ける(2018年8月14日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ県、ハマー県の県境に近いトルコマン山、クルド山を砲撃した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラタキア県、ハマー県の県境に近いジスル・シュグール市西方一帯(ナージヤ村、キンダ村、マルアンド村)を砲撃した。

シリア軍はまた、フワイン村に対しても「樽爆弾」などで爆撃・砲撃を加えた。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ県、ラタキア県の県境に近いフワイズ村一帯、バイト・ラース村一帯を砲撃した。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アブドゥッラー国防大臣はUNDOF司令官、UNTSO司令官とダマスカスで会談(2018年8月14日)

アリー・アブドゥッラー国防大臣(兼軍武装部隊副司令官、中将)は、首都ダマスカスでUNDOF(国際連合兵力引き離し監視軍)のフランスィス・ヴィブ=サンズィリ(Francis Vib-Sanziri)司令官(ガーナ軍)、UNTSO(国際連合休戦監視機構)のクリスティン・ロンド(Kristin Lund)参謀長(ノルウェー軍)らからなる国連軍使節団と会談した。

SANA(8月14日付)によると、会談では、クナイトラ県ゴラン高原の兵力引き離し地域におけるシリア軍とUNDOFの連携のしくみなどについて意見が交わされた。

SANA, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はスワイダー県でダーイシュ掃討戦を続ける(2018年8月14日)

スワイダー県では、SANA(8月14日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダマスカス郊外県のサファー丘に隣接する県東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同丘北西部のウンム・マルダフ丘を制圧した。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラーのナスルッラー書記長「シリアという国家を瓦解させようとする敵国イスラエルの希望は風と共に去り、シリアやレバノンに条件を突きつける時代は終わた」(2018年8月14日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はレバノン紛争(2006年7月)の戦勝記念日に合わせてテレビ演説を行い、「レバノンの愛国的レジスタンスは、その意志、決意、能力においておれまでもっとも最強となった…。あの戦争(レバノン紛争)で占領政体(イスラエル)に勝利したように…近々勝利を祝うことになろう」と述べた。

ナスルッラー書記長はまた「シリアという国家を瓦解させようとする敵国イスラエルの希望は風と共に去り、シリアやレバノンに条件を突きつける時代は終わた…。イスラエルはシリアに対する戦争の完全なるパートナーで、シリア南部のテロ組織が必要とするあらゆる支援を行ってきた。またテロリストの士気を高揚させようと、軍事介入を行った。だが今日、あのとき(2006年)と同じように、戦争をしかけることができなくなった」と強調した。

Qanat al-Manar, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Qanat al-Manar, August 14, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー県当局はナスィーブ国境通行所でヨルダンから帰還する難民の受け入れ準備を完了(2018年8月14日)

SANA(8月14日付)は、ダルアー県の関係当局が、ナスィーブ国境通行所(ナスィーブ国境センター)でヨルダンから帰還する難民の受け入れ準備を完了したと伝えた。

同通信社によると、ダルアー県当局は、難民を自宅まで移送するための大型旅客バス、移動式診療所2カ所を設置したほか、救急車輌3輌を常備させるなどして、支援態勢を整えているという。

SANA, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは13件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年8月14日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(8月14日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(アレッポ県8件、ハマー県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも4件(イドリブ県3件、ラタキア県1件)の停戦違反を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 14, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.