『ニューズウィーク』は米国防総省高官の話として、米軍がイドリブ県で実施した極秘作戦でダーイシュのバグダーディー指導者を殺害したと伝える(2019年10月26日)

『ニューズウィーク』(10月26日)は、米国防総省高官の話として、ダーイシュ(イスラーム国)のアブー・バクル・バグダーディー指導者が、イドリブ県で米軍ヘリコプターが実施した極秘作戦で殺害されたと伝えた。

同高官によると、この攻撃は、1週間ほど前にドナルド・トランプ米大統領によって承認され、爆撃が26日に実施された。

同誌によると、国防総省はバグダード指導者の殺害がほぼ確実に殺害されたことを確認しているという。

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一方、CNN(10月26日)は、国防総省筋の話として、バグダーディー指導者は米軍が迫るなか、自爆用のベストを爆発させて自殺したようだと伝えた。

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こうしたなか、ホワイト・ハウスはトランプ大統領が27日早朝(東部時間)に重要な声明を出したと発表した。

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トランプ大統領もツイッターのアカウント(https://twitter.com/realdonaldtrump)で、「何かすごくでかいことが起きたところだ」と綴った。

AFP, October 27, 2019、ANHA, October 27, 2019、AP, October 27, 2019、CNN, October 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2019、Newsweek, October 27, 2019、Reuters, October 27, 2019、SANA, October 27, 2019、SOHR, October 27, 2019、UPI, October 27, 2019などをもとに作成。

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ロシア国防省は米国がシリアから石油を略奪していると非難、その写真を公開(2019年10月26日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、モスクワでの記者会見で、シリア南東部で違法な駐留を続ける米軍が、同地の油田地帯で産出された石油を国外に持ち出していると非難、石油を輸送していると思われる車列の衛星画像を公開した。

コナシェンコフ報道官によると、米国が略奪している石油は毎月3000万ドル相当に及ぶ。

コナシェンコフ報道官は「米国が今行っているのは、シリア東部の油田を略奪し、同地を軍事的に支配しようとしている…。これはつまり、国家レベルでの強奪・略奪である…。米国は国際法の慣習や米国の立法に反してシリアとその国民からシリアの石油資源を奪っている」と非難した。

そのうえで「シリアの領内にある地下資源はシリアの所有物であり、ダーイシュ(イスラーム国)でも米国という守護者のものでもない」と強調した。

AFP, October 26, 2019、ANHA, October 26, 2019、AP, October 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2019、Reuters, October 26, 2019、SANA, October 26, 2019、SOHR, October 26, 2019、UPI, October 26, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県内のシリア政府支配地域を移動する米軍車輌の写真をAFPが公開(2019年10月26日)

AFP(10月27日付)は、シリア北部に駐留を続けてきた米軍の車輌が、シリア政府支配下のハサカ市郊外に設置されているアサド大統領のポスターの前を通過している写真を公開した。

写真が撮影された正確な日時は不明。

SNS上では、米国の違法な占領を非難してきたシリア政府が、自らの支配地域内での米国の移動を許してきたなどといった批判が書き込まれた。

AFP, October 26, 2019、ANHA, October 26, 2019、AP, October 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2019、Reuters, October 26, 2019、SANA, October 26, 2019、SOHR, October 26, 2019、UPI, October 26, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣とポンペオ米国務長官が電話会談を行い、シリア情勢への対応について協議(2019年10月26日)

ロシアの外務省は声明を出し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣とマイク・ポンペオ米国務長官が電話会談を行い、シリア情勢への対応について意見を交わしたと発表した。

会談において、ロシア側は、シリアの主権尊重と領土の一体性の必要を強調したという。

スプートニク・ニュース(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 26, 2019、ANHA, October 26, 2019、AP, October 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2019、Reuters, October 26, 2019、SANA, October 26, 2019、SOHR, October 26, 2019、Sputnik News, October 26, 2019、UPI, October 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハサカ県ラアス・アイン市東方の8カ村に新たに展開(2019年10月26日)

ハサカ県では、SANA(12月27日付)によると、ロシア仲介によるシリア政府と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の合意に従い、シリア軍部隊が、ラアス・アイン郡の境界を通るタッル・タムル町・ラアス・アイン市街道一帯への展開を続け、カースィミーヤ村、ラシーディーヤ村、ダーウーディーヤ村、アズィーズィーヤ村、スィーバーティーヤ村、ジャミーリーヤ村、ヒルバト・ディブス村、ザフラ村の8カ村に新たに進駐した。

https://youtu.be/9QubH3IZzDo

 

AFP, October 26, 2019、ANHA, October 26, 2019、AP, October 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2019、Reuters, October 26, 2019、SANA, October 26, 2019、SOHR, October 26, 2019、UPI, October 26, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県ラアス・アイン市近郊でYPG主体のシリア民主軍、シリア軍がトルコの支援を受ける国民軍と交戦(2019年10月26日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、アブー・ラースィーン町近郊のバーブ・ハイル村、ムライキーズ村一帯、ダーウーディーヤ村一帯でトルコの支援を受ける国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が交戦し、国民軍の戦闘員9人とシリア民主軍の戦闘員6人が死亡した。

スマート・ニュース(10月27日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)などによると、戦闘にはシリア軍も参加したという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市のスーク・ハール国内避難民(IDPs)キャンプに迫撃砲弾1発が着弾し、4人が負傷した。

また、スーラーン町(スーラーン・アアザーズ町)でも車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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ラッカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)によると、トルコによるシリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)を通じて国民軍が制圧したアイン・アルース村でオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、子ども2人を含む住民5人とシリア民主軍戦闘員3人が負傷した。

AFP, October 26, 2019、ANHA, October 26, 2019、AP, October 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2019、Reuters, October 26, 2019、SANA, October 26, 2019、SMART News, October 26, 2019、SOHR, October 26, 2019、UPI, October 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がラタキア県北東部で交戦、シリア軍ヘリコプターが同地を「樽爆弾」で爆撃(2019年10月26日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がカッバーナ村一帯で交戦、シリア軍ヘリコプターが同地を「樽爆弾」で爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がフワイズ村、カルカート村森林地帯、を砲撃した。

これに対して、シリア軍はザイズーン村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマルアンド村、キンダ村、ジャーヌーディーヤ町、ナキール村、シャイフ・ムスタファー村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・スィーン村、ハザーリーン村、マアッルズィーター村、カフルサジュナ村、バーブーリーン村、ラカーヤー村、マウカ村、アーミリーヤ村、ヒーシュ村、タッフ村、タフターヤー村、ダイル・シャルキー村、ダイル・ガルビー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を21件(イドリブ県6件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県9件)確認した。

AFP, October 26, 2019、ANHA, October 26, 2019、AP, October 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 26, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 26, 2019、Reuters, October 26, 2019、SANA, October 26, 2019、SOHR, October 26, 2019、UPI, October 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから407人、ヨルダンから475人の難民が帰国、避難民1人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年10月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月26日付)を公開し、10月25日に難民882人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは407人(うち女性122人、子供207人)、ヨルダンから帰国したのは475人(うち女性143人、子供242人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は447,733人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者143,276人(うち女性43,272人、子ども73,210人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者304,457人(うち女性91,377人、子ども155,262人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,657,484人(うち女性1,997,245人、子供3,395,317人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 677,013人(うち女性203,307人、子供345,394人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,288人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,884人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 26, 2019をもとに作成。

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ロイター通信:トランプ米政権はまたしてもシリアからの部隊撤退決定を撤回(2019年10月25日)

ロイター通信(10月27日付)は、米政府の匿名高官の話として、ドナルド・トランプ米政権がまたしてもシリアからの部隊撤退決定を撤回したと伝えた。

この匿名高官によると、米国はダーイシュ(イスラーム国)残党などの勢力がシリア国内の油田地帯を掌握するのを阻止するために、シリア国内での軍備を強化しなければならない、との判断に至ったのだという。

この高官は「米国とそのパートナーがダーイシュに対する戦争で得た最大の成果は、それがダーイシュのもっとも重要な収入源だったシリア東部の油田の掌握だ」としたうえで、「我々は彼らが再び台頭しないようにするために、この収入減を封じなければならない」と述べている。

なお、トランプ大統領は、トルコによるシリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)に先立って、シリアからの部隊の撤退を決定し、トルコ国境一帯の基地を放棄、部隊を撤退させたが、シリア南東部の油田地帯(ダイル・ザウル県)やタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯、ヒムス県)からの撤退については明言していない。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構「シリア革命の目的や利益に反する国際社会の相互理解には一切従わない」(2019年10月25日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の軍事部門報道官を務めるアブー・ハーリド・シャーミー氏は、同組織が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県の処遇に関して、国際社会のいかなる合意も受け入れないと述べた。

シャーミー報道官は「イドリブ県は、シリア革命の目的や利益に反する国際社会の相互理解には一切従わない…。諸外国に国益があるように、革命には利益、原則がある。シャーム解放機構は、犯罪者体制と占領者であるその同盟諸国の打倒をはじめとするこうした原則を撤回しない」と強調した。

イバー・ネット(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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共和国ムフティーのハッスーン師がハサカ市で演説「米国が守ってくれると思っている者に言いたい。米国はあなた方を裏切った…。ダマスカスはあなた方の前でその門戸を開いている」(2019年10月25日)

ハサカ県では、SANA(10月27日付)によると、シリアの共和国ムフティーのアフマド・バトルッディーン・ハッスーン師が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるハサカ市を訪問し、ムアーッズ・ブン・ジャバル・モスクで説教を行った。

このなかで、ハッスーン師は次のように述べた。

「トルコが我々の土地を欲している…。アッラーは、部族、クルド人、シリア正教、アッシリア教会、アルメニア教会の男たちからなる我々の軍を支えてくれている…」。

このように私が言うのでなければ、指導者(アサド大統領)は私をここに派遣することはなかった。

街道を通じてここに車での間に、我が民族の男たちを見てきた。彼らはみな銃を手にしていた…。あなたたちがもしシオニストという敵に対峙して国境にいてくれたら、その勇気は認められただろう。だがあなたたちは互いに武器を向け合っている。

米国が守ってくれると思っている者に言いたい。米国はあなた方を裏切った。あなた方を殺戮に晒した…。米国は自国の利益、そして石油しか欲していない。

ダマスカスへの門は米国ではなく、彼(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官)に対して開かれている…。アブディー氏は、米国大統領に「私の訪問は許されますか? 私はあなたを訪ねてもいいですか」などと訊いている。ダマスカスはあなた方の前でその門戸を開いているにもかからわずだ」。

ハッスーン師はまた、ハサカ市内にあるシリア正教の聖ギルジス大聖堂を訪問し、キリスト教会の代表らと面談した。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がタッル・タムル町とラアス・アイン市を結ぶ街道に展開を続ける(2019年10月25日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍部隊がタッル・タムル町とトルコによって占領されたラアス・アイン市を結ぶ街道上に位置するウンム・カイフ村に展開、同地一帯の防御を強化した。

SANA(10月25日付)によると、カーミシュリー市を発ったシリア軍の車列はタッル・タムル町とラアス・アイン市を結ぶ街道など、随所で住民の歓迎を受けたという。

https://youtu.be/TbODfJ4Z88w

https://youtu.be/OopENOMmnbc

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またロシア軍部隊が、ダルバースィーヤ市とカスラ交差点間の国境地域で偵察活動を行った。

https://www.facebook.com/syriahro/videos/2582666548467457/

ロシア国防省は、シリア北東部に展開するためのロシア軍憲兵隊300人がシリアに到着したと発表した。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸でシリア政府との交渉に反対するデモ(2019年10月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のシュハイル村、アブー・ハマーム市、アズバ村で金曜日の集団礼拝後に抗議デモが行われ、シリア政府との交渉反対、ダイル・ザウル県からのシリア軍撤退、イランの勢力拡大阻止が訴えられた。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)によると、デモは「アサドとイランはテロ枢軸」と銘打たれ、住民数百人が参加した。

一方、ユーフラテス川東岸のブサイラ市近郊のアブリーハ村で、オートバイに乗った武装集団が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所に向けて発砲した。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県北部のマンナグ航空基地とマルアナーズ村にあるYPG主体のシリア民主軍の拠点複数カ所に砲撃(2019年10月25日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市に近いマンナグ航空基地とマルアナーズ村にある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所に砲撃を行った。

砲撃は、シリア民主軍がトルコ占領下のアアザーズ市を砲撃したことへの対抗措置。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下に入ったラアス・アイン市一帯でトルコ軍、国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が交戦した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下に入ったタッル・アブヤド市一帯でトルコ軍、国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が交戦した。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構支配下のイドリブ県を砲撃し、女性3人が死亡、子どもを含む4人が負傷(2019年10月25日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るジスル・シュグール市近郊のビダーマー町を砲撃し、女性3人が死亡、子どもを含む4人が負傷した。

サルマダー市のガソリン・スタンドで6回にわたり爆発が発生した。

この配給所は、シャーム解放機構が管理していた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がフワイジャ村、ハウワーシュ村、ジスル・バイト・ラース村を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団はシリア政府支配下のアズィーズィーヤ村を砲撃した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、クバイナ丘一帯でシリア軍と交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、スフナ市郊外の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍部隊が激しく交戦した。

双方に複数の死傷者が出たとみられるという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、アレッポ県5件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を37件(イドリブ県12件、ラタキア県15件、アレッポ県4件、ハマー県6件)確認した。

AFP, October 25, 2019、ANHA, October 25, 2019、AP, October 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 25, 2019、Reuters, October 25, 2019、SANA, October 25, 2019、SOHR, October 25, 2019、UPI, October 25, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから373人、ヨルダンから463人の難民が帰国、避難民1人が帰宅(2019年10月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月25日付)を公開し、10月24日に難民836人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは373人(うち女性112人、子供190人)、ヨルダンから帰国したのは463人(うち女性139人、子供236人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は446,851人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者142,869人(うち女性43,199人、子ども73,086人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者303,982人(うち女性91,234人、子ども155,020人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 676,131人(うち女性203,091人、子供345,028人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,287人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,883人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 25, 2019をもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部にあるイラン/イスラーム革命防衛隊の拠点複数カ所が爆撃を受ける(2019年10月24日)

ダイル・ザウル県では、バーディヤ24(10月24日付)によると、ユーフラテス川西岸のブーカマール市一帯のイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点複数カ所が爆撃を受けた。

これに関して、ユーフラテス・ポスト(10月24日付)は、北・東シリア自治局支配下のユーフラテス川東岸を、米軍主導の有志連合の戦闘機複数機が低空で旋回、これと合わせて、有志連合と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車列がウマル油田の基地から移動を開始したと伝えた。

移動先は不明。

AFP, October 24, 2019、ANHA, October 24, 2019、AP, October 24, 2019、al-Badiya 24, October 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2019、Euphrates Post, October 24, 2019、Reuters, October 24, 2019、SANA, October 24, 2019、SOHR, October 24, 2019、UPI, October 24, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍のバーリー報道官「政治的関係が正常化した後にシリア軍に加わる用意がある」(2019年10月24日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のムスタファー・バーリー報道官は「シリア民主軍は政治的関係が正常化した後にアサドの軍(シリア軍)に加わる用意がある」と述べた。

バーリー報道官は「シリア国民とそれを構成するすべての集団が互いに和解し合うことができる政治的解決への必要が存在すると信じている。その後に、シリア民主軍はすべての決定に対応する用意がある。それは、シリア軍、第5旅団などどのような名前がつけられていても構わない…、ロシアはシリア危機を解決するためにあらゆる影響力を行使せねばならない。和解のために政治解決する必要がある」と付言した。

リア・ノーヴォスチ(10月24日付)が伝えた。

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人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、記者会見を開き、22日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の合意に基づき、トルコが「平和の泉」作戦の終了を宣言(23日)したことに関して、「シリア民主軍とトルコの間にはいかなる合意はない」としたうえで、「トルコ政府の支援を受けた諸派は攻撃を続けている」と非難した。

アブディー総司令官はまた「米国の制裁はトルコに停戦を強いるうえで重要な役割を果たしていた…。(シリア北東部での停戦の)保障国は、シリア北東部へのトルコの攻撃を停止させるための責任をはたす」べきだと求めた。

AFP, October 24, 2019、ANHA, October 24, 2019、AP, October 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2019、Reuters, October 24, 2019、RIA Novosti, October 24, 2019、SANA, October 24, 2019、SOHR, October 24, 2019、UPI, October 24, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市、アームーダー市の国境地帯をロシア軍と北・東シリア自治局内務治安部隊がパトロール(2019年10月24日)

ハサカ県では、ANHA(10月24日付)によると、ロシア軍憲兵隊の車輌2台が、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の車輌とともに、カーミシュリー市からアームーダー市にいたる国境地帯でパトロール活動を行った。

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アレッポ県では、ANHA(10月24日付)によると、シリア軍の増援部隊が、アイン・アラブ(コバネ)市に新たに到着した。

増援部隊は車輌160台、将兵1,300人からなるという。

AFP, October 24, 2019、ANHA, October 24, 2019、AP, October 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2019、Reuters, October 24, 2019、SANA, October 24, 2019、SOHR, October 24, 2019、UPI, October 24, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県タッル・タムル町近郊でシリア軍がトルコ軍・国民軍と交戦、ラアス・アイン市近郊でもYPG主体のシリア民主軍とトルコ軍・国民軍が交戦(2019年10月24日)

ハサカ県では、SANA(10月24日付)によると、ロシア仲介による人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との合意に基づき、シリア軍部隊が展開していたタッル・タムル町近郊のクーズリーヤ村、タッル・ラバン村を、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が襲撃、シリア軍がこれに応戦した。

また、トルコ軍と国民軍は、ラアス・アイン市近郊のアサディーヤ村、タッル・ズィヤーブ村、サフフ村、ジャヒーマ村を攻撃、シリア民主軍がこれに応戦した。

ザマーン・ワスル(10月24日付)によると、国民軍はシリア民主軍との戦闘の末、マナージール村などを制圧した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある県北部のアズィーズィーヤ村でムウタスィム旅団の司令官の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、司令官を含む複数人が負傷した。

一方、マルアナーズ村に展開する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、トルコ占領下のアアザーズ市を砲撃した。

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ラッカ県では、SANA(10月24日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(10月24日付)によると、トルコの占領下に入ったタッル・アブヤド市の旧文化センター近くで車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民4人が負傷した。

AFP, October 24, 2019、ANHA, October 24, 2019、AP, October 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2019、Reuters, October 24, 2019、SANA, October 24, 2019、SOHR, October 24, 2019、UPI, October 24, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア軍はシャーム解放機構などの支配下にあるラタキア県クバイナ丘一帯を爆撃、イドリブ県へのシリア軍の砲撃で7人死亡(2019年10月24日)

ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月24日付)によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構などの支配下にあるクバイナ丘一帯を爆撃した。

シリア軍ヘリコプターも同地を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊も同地を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構は、カッバーナ村一帯でシリア軍と「イランの民兵」を攻撃、戦車1輌と軍用のブルドーザー1輌を破壊した。

シャーム解放機構によると、この攻撃でヒズブッラーなど「イランの民兵」戦闘員60人以上を殺害したのだという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がジスル・シュグール市近郊のジャーヌーディーヤ町のオリーブ市場を砲撃し、住民7人が死亡、7人が負傷した。

シリア軍はまたマアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、カフルサジュナ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(イドリブ県5件、ラタキア県3件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を25件(イドリブ県9件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県8件)確認した。

AFP, October 24, 2019、ANHA, October 24, 2019、AP, October 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 24, 2019、Reuters, October 24, 2019、SANA, October 24, 2019、SOHR, October 24, 2019、UPI, October 24, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから475人、ヨルダンから554人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年10月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月24日付)を公開し、10月23日に難民1,029人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは475人(うち女性143人、子供242人)、ヨルダンから帰国したのは554人(うち女性166人、子供283人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は446,015人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者142,496人(うち女性43,132人、子ども72,972人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者303,519人(うち女性91,095人、子ども154,784人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 675,295人(うち女性202,885人、子供344,678人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 24, 2019をもとに作成。

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シリアのクルド民族主義運動の重鎮アブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏(89歳)が死去(2019年10月24日)

シリアのクルド民族主義運動の重鎮でシリア・クルド進歩民主党書記長を務めてきたアブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏が死去した。

シリア・クルド進歩民主党中央委員会の発表によると、生地であるハサカ県ダルバースィーヤ市近郊のルマーニー村で25日に葬儀が行われる。

ダルウィーシュ氏は1930年生まれで、シリアでのクルド民族主義運動の黎明期から活動を主導してきた。

国内で反体制活動を続け、シリア内戦前から政府とクルド民族主義勢力の交渉で主導的役割を果たしてきた。

AFP, October 24, 2019、ANHA, October 24, 2019、AP, October 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2019、Reuters, October 24, 2019、SANA, October 24, 2019、SOHR, October 24, 2019、UPI, October 24, 2019などをもとに作成。

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ヨルダン国境に面するナスィーブ国境通行所が住民の襲撃を受け、アサド大統領の写真が破られ、ヨルダンからの産品が焼かれる(2019年10月23日)

ダルアー県では、HFL(10月23日付)によると、ヨルダン国境に面するナスィーブ国境通行所をナスィーブ村の住民が襲撃し、アサド大統領の写真を破るなどの破壊行為に及んだ。


これを受けて、シリア軍のパトロール部隊が首都ダマスカス方面から破壊され、住民1人を拘束した。

住民は拘束中に暴行を受け、ほどなく釈放され、病院に搬送された。

なお、ヨルダン側のジャービル国境通行所のアッラーウィー・バシャービシャ出荷局長によると、住民の襲撃により、ヨルダン製の商品の一部が消失した。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、HFL, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「米国にはアサド政権を退陣させる計画はない」(2019年10月23日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は米上院の外交委員会で「米国にはアサド政権を退陣させる計画はない」と述べた。

ジェフリー特使はまた「アサドとは交渉いないが、米国は国連主催の交渉の一員である」と付言した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)対策については、「米国は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と協力を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の復活を阻止する」と述べた。

スプートニク・ニュース(10月23日付)が伝えた。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、Sputnik News, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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プーチン・エルドアン合意に基づきロシア・トルコ軍がアイン・アラブ市で合同パトロールを開始する一方、トルコ占領下のラッカ県で爆発が発生し、3人死亡(2019年10月23日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍憲兵隊がアイン・アラブ(コバネ)市内でパトロール活動を行った。

パトロール活動は22日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の合意を受けたもの。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がラアス・アイン市近郊のジャーファー村を攻撃、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が応戦した。

トルコ軍はまた、アアザーズ市近郊のマルアナーズ村を砲撃、バーブ市近郊のハズワーン村一帯ではシリア民主軍と国民軍が交戦した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のスルーク町では、トルコの支援を受ける東部自由人連合の拠点近くで車に仕掛けられた爆弾し、3人が死亡、18人が負傷した。

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ハサカ県では、SANA(10月23日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の撤退が予定されているカーミシュリー市で自動車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

また北・東シリア自治局の支配が継続されるシャッダーディー市でもオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民複数人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、22日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の合意を受けるかたちで、ハサカ市方面に避難していたダルバースィーヤ市住民が帰還を始めた。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領はトルコの侵攻作戦終了を米国によって生み出された結果」と自賛(2019年10月23日)

ドナルド・トランプ米大統領は、ホワイト・ハウスでシリア情勢について演説し、「トルコ政府から「シリアでの攻撃を停止し、停戦を恒久的なものとする」との連絡があった」と述べ、トルコが一時的に停止してきたシリア北東部に対する侵攻作戦(「平和の泉」作戦)の終了を通知してきたと明らかにした。

トランプ大統領はこれに関して、「停戦は米国によって生み出された結果だ」と自賛、トルコへの制裁を解除すると付言した。

トランプ大統領はまた、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/realDonaldTrump/ へのリンク)で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官と電話会談を行い、謝意を示されたとしたうえで、「アブディー総司令官の温かい言葉と勇気に感謝する。クルド人によろしく伝えて欲しい。すぐに会えることを楽しみしている」と綴った。

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AFP(10月23日付)は、米政府高官の話として、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米政府に、シリア北東部の「安全地帯」設置予定地域から撤退したことを通知してきたと伝えた。

同高官によると、シリア民主軍は、トルコと米国の合意に従って所定の地域から撤退したという。

またフッラ・チャンネル(10月23日付)は、米政府匿名高官の話として、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官が、米国に対してダーイシュ(イスラーム国)との戦いでの支援の継続を要請したと伝えた。

AFP, October 23, 2019、Alhurra, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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トルコ国防省は、ロシア、さらには米国との合意を受けてシリア北東部への侵攻作戦「平和の泉」作戦を終了したと発表(2019年10月23日)

トルコ国防省は声明を出し、10月9日に開始したシリア北東部への侵攻作戦「平和の泉」作戦を終了すると発表した。

声明において、国防省は「シリアにかかるトルコとロシアの合意に従い、新たな軍事作戦を行う必要はなくなった。両国間で協同の努力が始められることになる」と表明した。

また、「10月17日にトルコと米国はユーフラテス川東岸にかかる合意を交わし、これに従い、「平和の泉」作戦が120時間中止された…。米国は猶予期間が終わりに、クルディスタン労働者党(PKK)/人民防衛隊(YPG)のこの地域からの撤退プロセスを完了したと発表した。ソチでのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのヴラジミール・プーチン大統領の10月22日の合意を踏まえて、今日からロシアとの協同の取り組みが始められる」と付言した。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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ロシア国防省はプーチン・エルドアン合意に基づくシリアの新たな勢力地図を公開するとともに、シリア軍が国境地帯に15の監視所を設置すると発表(2019年10月23日)

ロシア国防省は、インターネットの公式サイト(http://mil.ru/index.htm)を通じて、22日のロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の合意に基づいたシリアの新たな勢力図を発表した。

地図には、トルコが「平和の泉」作戦で占領下地域(ハサカ県ラアス・アイン市からタッル・アブヤド市にいたる幅30キロの地域)、ロシア・トルコ軍が合同パトロールを行う幅10キロの地域の境界線、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が撤退し、シリア軍が代わって展開する幅30キロの地域の境界線が書かれている。

ロシア国防省はまた、シリア軍が国境地帯に15の監視所を設置することを決定したと発表、その位置も地図で示した。


プーチン大統領とエルドアン大統領の合意内容は「ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は「平和の泉」作戦地域以外からのYPGの撤退、シリア・ロシア軍の展開など10項目を合意(2019年10月22日)」を参照のこと。

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SANA(10月23日付)は、ハサカ県のユーフラテス川東岸(ジャズィーラ地方)へのシリア軍の展開が続いたと伝え、その写真、映像を公開した。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構などの支配下にあるイドリブ県を爆撃(2019年10月23日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構などの支配下にあるカフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ジャバーラー村を爆撃した。

シリア軍地上部隊もカフルサジュナ村、ラカーヤー村、タッル・ナール村、タッフ村、バーブーリーン村、スィフヤーン村、ウンム・ジャラール村、マアッラト・ハルマ村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はサッバーギーヤ農場、カフルヤルドゥーン村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がラスィーフ村、アズィーズィーヤ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村、ハラサ村、ハミーラ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を15件(イドリブ県7件、ラタキア県11件、アレッポ県4件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を27件(イドリブ県7件、ラタキア県11件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認した。

AFP, October 23, 2019、ANHA, October 23, 2019、AP, October 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 23, 2019、Reuters, October 23, 2019、SANA, October 23, 2019、SOHR, October 23, 2019、UPI, October 23, 2019などをもとに作成。

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