トルコ軍はシリア北東部での侵攻作戦で国際法で使用が禁止されている白リン弾を使用(2019年10月18日)

英日刊紙『タイムズ』(10月18日付)は、シリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)で国際法で使用が禁止されている白リン弾を使用したことを示す証拠が多数あると伝えた。


同紙によると、トルコ軍の攻撃によって民間人が追った火傷や傷は、通常の爆発によるものではなく、傷の携帯、臭いなどは、負傷者の治療にあたった複数の医師によると、白リン弾のような燃焼物質によって生じる傷と完全に一致するという。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、The Times, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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トルコ外務省「米国がYPG主体のシリア民主軍を撤退させるかを注視している」(2019年10月18日)

トルコの外務省は声明を出し、17日に米国との間で交わした停戦合意に関連して、米国が「安全地帯」設置にかかる合意を履行し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を撤退させるかを注視していると表明した。

AFP, October 19, 2019、ANHA, October 19, 2019、AP, October 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 19, 2019、Reuters, October 19, 2019、SANA, October 19, 2019、SOHR, October 19, 2019、UPI, October 19, 2019などをもとに作成。

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イラクはダーイシュの潜入を阻止するためシリア領に至るすべての国境通行所を閉鎖(2019年10月18日)

イラクのヌーファル・バハー・ムーサー移民大臣は、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)を受けて、シリア領に至るすべての国境通行所を閉鎖したと発表した。
スーマリーヤ・チャンネル(10月18日付)が伝えた。

ムーサー移民大臣によると、通行所閉鎖は、難民流入に紛れて「容疑者」(ダーイシュ(イスラーム国)メンバー)が潜入するのを阻止するのが目的。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、al-Sumariya Channel, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「北東部の安全地帯に12の監視所を設置する」(2019年10月18日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア北東部に対する侵攻作戦(「平和の泉」作戦)に関して、「トルコはシリア北部で計画中の「安全地帯」に12の監視所を設置することをめざしている」と述べた。

エルドアン大統領はまた「難民200万人が「安全地帯」で帰化できる…。これはダイル・ザウル市とラッカ市の人口に相当する」と付言するとともに、「シリア政府が過ちを犯せば、トルコは報復する」と強調した。

ロイター通信(10月18日付)が伝えた。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領はロシア大統領特使と会談し、トルコの攻撃を停止させ、トルコ軍、米軍をシリアから完全に撤退させることに注力する必要があると強調(2019年10月18日)

ロシアのアレクサンドル・ラヴレンティフ・シリア問題担当大統領特使とロシアのセルゲイ・ヴェルシニン外務副大臣がシリアを訪問し、首都ダマスカスでアサド大統領と会談した。

SANA(10月18日付)によると、会談では、シリア情勢、とりわけトルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)への対応について意見を交わした。

アサド大統領は、トルコの攻撃を停止させ、トルコ軍、米軍などの違法な駐留軍をシリアから完全に撤退させることに注力する必要があると述べるとともに、これらの軍は国際法に違反しており、シリア国民があらゆる手段を通じて抵抗する権利を有すると強調した。

会談には、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長(少将)、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、アレクサンドル・エフィモフ駐シリア・ロシア大使らが同席した。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハサカ県タッル・タムル町近郊の複数カ村に新たに展開(2019年10月18日)

ハサカ県では、SANA(10月18日付)によると、ロシアの仲介によるシリア政府と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との合意に従い、シリア軍部隊がタッル・タムル町近郊のサルマース村、ウンム・ハイル村、ガルナータ村に新たに展開した。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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エスパー米国防長官「シリア北東部に米軍地上部隊を派遣するつもりはない」(2019年10月18日)

マイク・エスパー米国防長官は、トルコが侵攻中のシリア北東部に米軍地上部隊を派遣するつもりはないと述べた。

エスパー国務長官は記者らに対して「米軍地上部隊は安全地帯の設置に参加はしないが、トルコ、シリア民主軍と連絡を取り続ける」と述べた。

ロイター通信(10月18日付)が伝えた。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県とラッカ県でシリア軍の展開に反対するデモ(2019年10月18日)

ダイル・ザウル県では、DPN(10月18日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村、ハジーン市、シュハイル村、バーグーズ村などユーフラテス川東岸各所で「ダイル・ザウルはアサドを拒否する」と銘打った抗議デモが行われ、シリア軍や「イランの民兵」の進駐に反対の意思を表明した。

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ラッカ県では、ジュルフ・ニュース(10月18日付)によると、シリア軍が展開した北・東シリア自治局支配下のタブカ市のハムザ・モスク前で金曜日の集団礼拝後に抗議デモが発生し、シリア軍の進駐に反対の意思が表明された。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、DPN, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Jurf News, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構支配下のイドリブ県各所、トルコ占領下のアレッポ県各所でトルコの「平和の泉」侵攻作戦を支持デモ(2019年10月18日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月18日付)によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市、マアッラト・ヌウマーン市、カッリー町で金曜日の集団礼拝後に抗議デモが発生し、アサド政権の打倒、逮捕者釈放、爆撃停止、そしてトルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)支持が表明された。


一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市のスィナーア地区で爆発が発生し、シャーム解放機構のメンバー複数が死傷した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月18日付)によると、トルコ占領下にあるジャラーブルス市、バーブ市で金曜日の集団礼拝後に抗議デモが発生し、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)支持、マンビジュ市奪還が表明された。

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米トルコの停戦合意も空しく、シリア北東部ではトルコ軍・国民軍とYPG主体のシリア民主軍の戦闘続く(2019年10月18日)

トルコ軍が反体制武装集団の国民軍とともに開始したシリア北東部への侵攻作戦「平和の泉」作戦は10日目に入った。
米・トルコが17日に停戦合意し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍もこれに呼応したにもかかわらず、戦闘は止まず、トルコ軍はハサカ県タッル・タムル町および同地一帯、ラアス・アイン市および同市一帯、ラッカ県タッル・アブヤド市および同市一帯、アイン・イーサー市および同市一帯、アレッポ県アイン・アラブ市および同市一帯などへの爆撃・砲撃を続け、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

トルコ軍と国民軍が制圧した市町村農場は68のままだった。

シリア人権監視団によると、「平和の泉」作戦が開始されて以降の死者数は、シリア民主軍戦闘員が235人、トルコの支援を受ける国民軍の戦闘員が187人、トルコ軍兵士が9人。

また、民間人79人が死亡、30万人が戦闘地域から避難したという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市南のバースータ村近郊のアフラーム山一帯で人民防衛隊(YPG)がトルコの支援を受ける反体制武装集団(国民軍ハムザ師団)が交戦した。

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ロシア軍はイドリブ県ナキール村を爆撃(2019年10月18日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がナキール村およびその一帯を爆撃した。

またシリア軍地上部隊がラカーヤー・サジュナ村、ラジャム・カット村、サキーア村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルハムラ村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダーイル町でシリア軍第4師団に所属する元反体制武装集団(アクサー住民大隊)が何者かに撃たれて死亡した。

また、ダルアー24(10月19日付)によると、ダーイル町でオートバイに乗った武装集団がシリア軍兵士に向かって発砲、兵士2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を18件(イドリブ県7件、ラタキア県6件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を24件(イドリブ県14件、ラタキア県4件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認した。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、Dar’a 24, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから437人、ヨルダンから557人の難民が帰国、避難民25人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年10月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月18日付)を公開し、10月17日に難民994人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは437人(うち女性132人、子供223人)、ヨルダンから帰国したのは557人(うち女性167人、子供284人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は440,234人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者140,008人(うち女性42,385人、子ども71,703人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者300,226人(うち女性90,107人、子ども153,104人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 669,514人(うち女性201,150人、子供341,729人)となった。

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一方、国内避難民25人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは25人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した25人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,266人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,862人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 18, 2019をもとに作成。

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