ダーイシュがダイル・ザウル県南東部のT2近くでファーティミーユーン旅団を襲撃、戦闘員5人を殺害(2019年10月9日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(10月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県南東部のT2(第2石油輸送ステーション)近くでファーティミーユーン旅団を襲撃、戦闘員5人を殺害した。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Jurf News, October 9 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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イラン・イスラーム革命防衛隊がダイル・ザウル市北西のフサイニーヤ町に部隊を派遣:北・東シリア自治局支配地域への侵攻の準備か?(2019年10月9日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(10月9日付)によると、イラン・イスラーム革命防衛隊がダイル・ザウル市北西のフサイニーヤ町に部隊を派遣した。

同サイトは、北・東シリア自治局の支配下にある県北東部での軍事作戦に備えた動きだと伝えている。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Jurf News, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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カタールのタミーム首長はトルコのエルドアン大統領との電話会談でシリア北東部に対する侵攻作戦を支持すると伝える(2019年10月9日)

カタールのQNA(10月9日付)は、タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニー首長のトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と緊急電話会談を行い、トルコがシリア北東部に対する侵攻作戦「平和の泉」作戦などについて意見を交わしたと伝えた。

会談において、タミーム首長は、シリア北東部に対するトルコの「平和の泉」作戦と、国家安全保障を守ろうとするトルコの権利を支持すると伝えたという。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、QNA, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領はトルコのシリア侵攻について「攻撃を支持しないし、この作戦はまずい考えだとトルコには明確に示してきた」と述べる。英仏独、エジプト、サウジアラビア、UAEは侵攻を批判(2019年10月9日)

ドナルド・トランプ米大統領は、トルコがシリア北東部に対する侵攻作戦「平和の泉」作戦を開始したことを受けて声明を出し、「攻撃を支持しないし、この作戦はまずい考えだとトルコには明確に示してきた」と述べた。

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フランスのアメリー・ド・モンシャラン欧州問題担当国務長官、ドイツのアンネグレート・クランプ=カレンバウアー国防大臣、アンドルー・マリソン英中東問題担当国務大臣、エジプト外務省、サウジアラビア外務省高官、アラブ首長国連邦(UAE)外務省も侵攻作戦に反対の意思を示した。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「ダマスカスとクルド人は、シリア・トルコ国境の問題を含むシリア北部の問題解決に向けて対話を行うべき」(2019年10月9日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は「ダマスカスとクルド人は、シリア・トルコ国境の問題を含むシリア北部の問題解決に向けて対話を行うべきだ」と述べた。

カザフスタンのベイブート・アタムクロフ外務大臣との会談後の記者会見でラブロフ外務大臣はまた、「我々は何度も、シリア・トルコ国境地帯を含むシリア北部情勢に関する我々の姿勢を発表してきた」と付言した。

スプートニク・ニュース(10月9日付)が伝えた。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、Sputnik News, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領はトルコのエルドアン大統領との電話会談でシリアの主権、領土の一体性、地域の平和を尊重し、シリア危機の解決の取り組みを阻害しないよう強調(2019年10月9日)

ロシア大統領府は声明を出し、ヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談を行ったと伝えた。

スプートニク・ニュース(10月8日付)によると、会談では、シリア北東部に対するトルコの侵攻作戦(「平和の泉」作戦)について意見が交わされ、プーチン大統領はシリアの主権、領土の一体性、地域の平和を尊重し、シリア危機の解決の取り組みを阻害しないよう強調した。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、Sputnik News, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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シリアの外務在外居住者省はシリア北西部へのトルコの侵攻に「あらゆる合法的な手段を通じて対抗する」と表明するとともに、侵攻を招いたクルド民族主義勢力を非難(2019年10月9日)

外務在外居住者省の公式筋は、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局支配下のシリア北東部に対する侵攻作戦「平和の泉」を開始したことに関して、あらゆる合法的な手段を通じて対抗すると表明した。

同公式筋は、トルコの侵攻を「国際法へのあからさまな違反」で「トルコの拡張主義的野望を暴露する行為」だとして「もっとも強い調子で非難」する一方、侵攻が「一部クルド人組織が米国の計画に依存してきた結果」だとしてその責任を追及した。

そのうえで、トルコ軍の敵対行為に対して「あらゆる合法的な手段で対抗」すると表明した。

SANA(10月9日付)が伝えた。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「平和の泉」作戦を開始した旨、シリア政府に正式に伝えた」(2019年10月9日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、「平和の泉」作戦を開始した旨、シリア政府に正式に伝えたことを明らかにした。

ハベル・トゥルク(10月9日付)によると、「トルコはイスタンブールのシリア領事館に書簡を送った」としたうえで、作戦開始を通知したことを明らかにしたが、書簡の具体的な内容については言及しなかった。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Haberturk, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民軍は、投降、離反、負傷したシリア民主軍戦闘員を厚遇するよう将兵に指示(2019年10月9日)

トルコの支援を受ける国民軍の参謀委員会は声明を出し、「平和の泉」作戦に際して投降した戦闘員を厚遇するよう将兵に対して指示を出した。

声明では、「テロリストの悪党どもに気をつけろ…。彼らを鉄拳で打ちのめし、臆病な暴君に教訓を与えよ」としつつ、「武器を棄てた者、戦闘を回避した者、離反し身の安全を求める者…捕虜には、食事と身を隠す場所を与えるよう善処し、負傷者に対しては治療を施し、民間人を保護し、彼らの財産を守る」よう指示した。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍の爆撃・越境砲撃を受け、ラッカ県とハサカ県の住民が避難を開始する一方、シリア民主軍は教員に「人間の盾」になるよう指示(2019年10月9日)

CNN Turk(10月9日付)、スマート・ニュース(10月9日付)などによると、トルコ軍の爆撃・越境砲撃を受け、ラッカ県タッル・アブヤド市の住民の住民数約世帯が、ラッカ市、タブカ市方面に避難を開始した。

また、ハサカ県カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市の住民の住民数約世帯が避難を開始したという。

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一方、ユーフラテス・ポスト(10月9日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はラッカ県の教員に対して、タッル・アブヤド市に向かうよう指示を出した。

同サイトによると、シリア民主軍は教員を「人間の盾」として利用しようとしているという。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、CNN Turk, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Euphrates Post, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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トルコはシリア北西部に対する侵攻作戦「平和の泉」作戦を開始、ラッカ県、ハサカ県の国境地帯に越境砲撃、爆撃を加え、国民軍も侵攻を開始(2019年10月9日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア北西部に対する侵攻作戦「平和の泉」作戦を開始すると発表した。

アナトリア通信(10月9日付)によると、エルドアン大統領は「シリアの地元部隊の支援を受けたトルコ軍は、シリア北部でテロ組織PKK(クルディスタン労働者党)/YPG(人民防衛隊)に対する「平和の泉」作戦を開始した」と発表、「我々の目的は我が国の南部国境近くに作られたテロ回廊を壊滅し、この地域に平和をもたらすことだ」と強調した。

エルドアン大統領はまた「我々は、「平和の泉」作戦を通じて設置する「安全地帯」などへのシリア難民の帰国を保障するとともに、シリアの領土の一体性を維持し、地域住民をテロのかぎ爪から解放する」と付言した。

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シリア人権監視団、アナトリア通信(10月9日付)によると、侵攻作戦「平和の泉」開始を受けて、トルコ軍地上部隊は、北・東シリア自治局の支配下にあるラッカ県タッル・アブヤド市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市一帯、アームーダー市西のハムドゥーナ村、ハルズィー村、そして北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市に対して越境砲撃を行った。

この砲撃でラッカ県とハサカ県で、民間人8人が死亡、少なくとも13人が負傷した。

死者内訳は、ラッカ県のタッル・アブヤド市近郊で民間人1人、同市に近いマトカルト村で女性1人と子供2人、カーミシュリー市バシーリーヤ地区で女性1人を含む民間人2人、カフターニーヤ市で女児1人、ラアス・アイン市近郊で民間人1人。

またシリア民主軍戦闘員も7人が死亡、28人以上が負傷した。

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CNN Turk(10月9日付)によると、トルコ軍はまた、F-16戦闘機複数機がディヤルバクル県の第8航空基地を離陸、ラアス・アイン市一帯、同市に近いマシュラーファー村、ラッカ県アイン・イーサー市にある人民防衛隊(YPG)の拠点7カ所を爆撃した。

https://twitter.com/shervanderwish/status/1181945722637291520

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ドゥラル・シャーミーヤ(10月9日付)によると、トルコ軍地上部隊と国民軍の部隊が越境し、タッル・アブヤド市、ラアス・アイン市方面への進軍を開始した。

また、同サイトよると、ドゥラル・シャーミーヤ(10月9日付)は、トルコの支援を受ける国民軍は、ユーフラテス川西岸のマンビジュ市北の北・東シリア自治局支配地域とトルコ占領地の境界地域に数百人からなる部隊を派遣したとして、その映像を公開した。

https://youtu.be/YSxU650j-2w

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アレッポ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(10月9日付)によると、これに対して、シリア民主軍に所属するジャラーブルス軍事評議会が、ユーフラテス川東岸のズール・マガール村からトルコ占領下のジャラーブルス市およびその一帯を砲撃し、1人が死亡、少なくとも7人が負傷した。

砲弾の一部は、ハブル国内避難民(IDPs)キャンプにも着弾した。

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このほか、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のカスル・ディーブ村一帯、アイン・ディーワール村を砲撃し、シリア民主軍が応戦した。

これに対してYPGも応戦し、トルコ占領下のジャラーブルス市およぼ同市一帯を砲撃した。

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SANA(10月9日付)は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市での被害の様子を撮影したスマホの映像や、シリア政府支配地域の病院に搬送された負傷者の写真を公開した。

SANAはまた、北・東シリア自治局の共同支配下にあるラアス・アイン市での被害の様子を撮影したスマホの映像を公開した。

 

AFP, October 9, 2019、Anadolu Ajansı, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、CNN Turk, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はトルコ侵攻に先立って非常警報を発し、住民に「国境地帯に向かい、道徳的義務を果たし、抵抗の意思を示す」よう呼びかける(2019年10月9日)

北・東シリア自治局は声明を出し、トルコ軍による侵攻作戦(「平和の泉」作戦)開始に先立って、9日から11日までの3日間、同地で非常警報を発すると発表、自治局内の各組織、住民に対して、「国境地帯に向かい、道徳的義務を果たし、抵抗の意思を示す」よう呼びかけた。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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シリア軍ヘリコプターはシャーム解放機構などが活動を続けるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃(2019年10月9日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがシャーム解放機構などが活動を続けるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

一方、シリア駐留ロシア軍の司令部があるフマイミーム航空基地近くでは複数回の爆発が発生した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がシャリーア村、フワイズ村を砲撃した。

これに対して、シリア軍地上部隊はアムキーヤ町、サルマーニーヤ村、シャフルナーズ村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアブー・ズフール町西部一帯、カフルサジュナ村、マアッラト・ハルマ村、ラカーヤー村、マアッルズィーター村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県10件、ラタキア県6件、アレッポ県7件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を34件(イドリブ県16件、ラタキア県10件、アレッポ県6件、ハマー県2件)確認した。

AFP, October 9, 2019、ANHA, October 9, 2019、AP, October 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 9, 2019、Reuters, October 9, 2019、SANA, October 9, 2019、SOHR, October 9, 2019、UPI, October 9, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから474人、ヨルダンから737人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年10月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月9日付)を公開し、10月8日に難民1,211人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは474人(うち女性142人、子供242人)、ヨルダンから帰国したのは737人(うち女性221人、子供376人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は430,090人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者135,973人(うち女性41,173人、子ども69,646人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者294,117人(うち女性88,275人、子ども149,987人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 659,370人(うち女性198,106人、子供336,555人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 9, 2019をもとに作成。

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