ドゥラル・シャーミーヤ:トルコはアレッポ県北部で活動する国民軍とイドリブ県で活動する国民解放戦線の統合を画策(2019年10月3日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月3日付)は、トルコに近い地元消息筋の情報として、アレッポ県北部のトルコ占領地域(いわゆる「ユーフラテスの盾」地域と「オリーブの枝」地域)で活動を続ける国民軍と、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県、アレッポ県で活動を続ける国民解放戦線が近く統合されると伝えた。

統合に向けた動きは、トルコの後援のもとに推し進められていおり、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構は合流しないという。

同消息筋は、統合に要する時間については明言しなかったが、トルコが北・東シリア自治局支配下のシリア北東部国境地帯での軍事作戦を開始しようとする動きがあると伝えられるなかで、「新たな措置の実施は非常に近い」としている。

なお、国民軍と国民解放軍は、いずれもシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動などといった同一の反体制武装集団から構成されている。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「シリア国内での大規模な軍事行動は終わった」(2019年10月3日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、ヴァルダイ国際討論クラブでの年次全体会議で「シリア国内での大規模な軍事行動は終わった」と述べた。


RT(10月3日付)が伝えたところによると、プーチン大統領はまた、シリアでの危機を政治的に解決するための取り組みに注力しなければならないと付言した。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、RT, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の渉外関係局「ダーイシュ・メンバーの子供約8,000人をフール・キャンプなどに収容している」(2019年10月3日)

北・東シリア自治局の渉外関係局は、ハサカ県フール・キャンプに収容されていたオーストリア国籍のダーイシュ・メンバーの子供2人を2日にオーストリア政府に引き渡したのを受けて声明を出し、ダーイシュ・メンバーの子供約8,000人をフール・キャンプなどに収容していると発表した。

声明で渉外関係局は、「我々はこの数ヶ月間、50カ国以上に対して、ダーイシュに所属していた自国民への法的・人道的義務を果たすよう呼びかけてきた」としたうえで、「民主的諸国」に対してフール・キャンプの問題解決に向けた支援を行うよう訴えた。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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ドイツ外務省は今年に入ってイドリブ県への人道支援のために4200万ユーロを供与したと発表(2019年10月3日)

ドイツ外務省は報道声明を出し、2019年に入って以降、イドリブ県への人道支援のために4200万ユーロを供与したと発表した。

この額は昨年よりも500万ユーロ多いという。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県で空挺作戦を行い住民を拘束(2019年10月3日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(10月3日付)によると、米主導の有志連合が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支援を受け、タヤーナ村で空挺作戦を実施し、住民を拘束した。

また、ダイル・ザウル・ネット(10月3日付)によると、ハジーン市でシリア民主軍が男性1人を逮捕しようとして、銃撃戦となり、この男性を殺害した。

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ハサカ県では、SANA(10月3日付)がカーミシュリー市の複数の住民の話として伝えたところによると、貨物車輌など数十台からなる米軍の車列が、ティグリス川のスィーマルカー国境通行所を通じてイラクからハサカ県の北・東シリア自治局支配地域に入った。

車列は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に供与するための武器弾薬を積んでいるという。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、DPN, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Euphrates Post, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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レバノン国境に近いクサイル市(ヒムス県)に前日に続いて住民が帰還(2019年10月3日)

ヒムス県では、SANA(10月3日付)によると、前日(2日)に続いて、レバノン国境に近いクサイル市に住民が帰還した。

3日に帰還したのは避難生活を送っていた150世帯。

帰還はクサイル市の復興を受けたもので、避難生活を送ってきた住民はシリア政府が用意した大型旅客バスなどに分乗して市内に入った。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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シリア軍は監視所設置を進めるトルコ軍が駐留するマアッルハッタート村一帯を砲撃(2019年10月3日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから33日目(爆撃を激化させてから154日目)を迎えた10月3日、シリア軍が「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,168人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,425人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、トルコ軍部隊が新たな監視所設置を推し進めているマアッルハッタート村一帯を砲撃した。

シリア軍地上部隊はまた、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、スフーフン村、ヒーシュ村、スィフヤーン村、タフターヤー村、シャフシャブー山(ハマー県)一帯、カフルナブル市、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラト・ハルマ村、ウンム・スィール村、トゥラムラー村、マアッルズィーター村、バアルブー村、ザイズーン火力発電所一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団はタッル・フワーシュ村一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃し、地上部隊が同地を砲撃した。

AFP, October 3, 2019、ANHA, October 3, 2019、AP, October 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 3, 2019、Reuters, October 3, 2019、SANA, October 3, 2019、SOHR, October 3, 2019、UPI, October 3, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから412人、ヨルダンから795人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年10月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月3日付)を公開し、10月2日に難民1,207人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは412人(うち女性124人、子供210人)、ヨルダンから帰国したのは795人(うち女性239人、子供405人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は422,755人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者133,537人(うち女性40,440人、子ども68,403人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者289,218人(うち女性86,804人、子ども147,488人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,654,208人(うち女性1,996,262人、子供3,393,646人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 652,035人(うち女性195,902人、子供332,813人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 3, 2019をもとに作成。

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