シリア北東部から撤退する米軍部隊に住民、子供たちが投石し不満を露わに(2019年10月21日)

シリア・テレビ(10月21日付)は、シリア北東部から撤退する米軍の車列に住民が石を投げて不快感を示す映像を放映し、活動家らがSNSを通じてこれを拡散した。

映像はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県カーミシュリー市で21日に撮影されたと思われるもので、活動家らによると、投石を行ったのは、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支持する市民だという。

別の映像では、子供たちが車に投げている。

投石を受けた部隊は、スィーマルカー国境通行所に向かって移動を続けた。

https://www.facebook.com/alwatan.sy/videos/544014573030170/

 

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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イラン外務省報道官はシリア北東部にトルコが監視所を設置することを拒否(2019年10月21日)

イラン外務省のアッバース・ムーサヴィー報道官は記者会見で、トルコによるシリア北東部への侵攻作戦(「平和の泉」作戦)を拒否すると述べた。

ムーサヴィー報道官は「我々はトルコ政府がシリア領内に軍事拠点を設置することに反対している…。外交手段によって問題を解決しなければならない。シリアの領土保全を尊重しなければならない」と述べた。

そのうえで「我々はトルコが軍事作戦に際して人道上の問題を擁護することを願っている。我あれはすでに署名された合意を遵守することのなかに解決策があると考えている」と付言した。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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トランプ米大統領「ヨルダンやイスラエルの国境近くに米軍展開させる。また別の部隊が石油を守る」(2019年10月21日)

ドナルド・トランプ米大統領は、シリア領内に一定数の米軍部隊を駐留させ続けると述べた。

AFP(10月21日付)によると、トランプ大統領は「一定数の米軍部隊を、これまでとはまったく異なった場所、ヨルダンやイスラエルの国境近くに展開させることになる…。また、これは別の部隊も駐留させ、石油の防衛にあたる」と述べた。

トランプ大統領はまた「私はいつもこう言ってきた。我々が撤退する場合でも、石油は守ろうと…。米国は有数の石油企業の一つを派遣し、これを正しく行う」と付言した。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍顧問団がYPG主体のシリア民主軍との協議のためハサカ県カーミシュリー市に到着(2019年10月21日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍顧問団がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県カーミシュリー市の国際空港(シリア政府管理)に到着した。

顧問団は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の幹部との会合を予定している。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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シリア軍とYPG主体のシリア民主軍がカーミシュリー市北辺の対トルコ国境地帯、ダルバースィーヤ市一帯で合同パトロール(2019年10月21日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がカーミシュリー市北辺の対トルコ国境地帯、ダルバースィーヤ市一帯で合同パトロールを行った。

一方、ダルバースィーヤ市では住民多数がハサカ市方面に向けて避難を開始した。

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SANA(10月22日付)は、シリア軍地上部隊が、ロシア仲介によるシリア政府と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の合意に従い、アレッポ県マンビジュ市郊外、ラッカ県、ハサカ県各所への展開を続けたと伝え、写真や映像を公開した。

https://youtu.be/vN6NRP2YrVw

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がシュハイル村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の検問所を襲撃した。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍はラアス・アイン市南に位置するサーリハ村に監視所を設置(2019年10月21日)

トルコ軍が反体制武装集団の国民軍とともに開始したシリア北東部への侵攻作戦「平和の泉」作戦は12日目に入り、トルコ軍はハサカ県タッル・タムル町一帯、ラアス・アイン市一帯、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯、アイン・イーサー市一帯、アレッポ県アイン・アラブ市一帯などへの爆撃・砲撃を続け、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

トルコ軍はラアス・アイン市(20日に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が完全撤退)の南に位置するサーリハ村に監視所を設置した。


シリア人権監視団によると、「平和の泉」作戦が開始されて以降の死者数は、シリア民主軍戦闘員が266人、トルコの支援を受ける国民軍の戦闘員が196人、トルコ軍兵士が10人。

また、民間人120人が死亡、30万人が戦闘地域から避難したという。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構などの支配下にあるラタキア県カッバーナ村一帯をヘリコプターで爆撃(2019年10月21日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルサジュナ村、ラカーヤー村、マアッラト・フルマ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がタッル・アッルーシュ村、ザンマール町を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を15件(イドリブ県7件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(イドリブ県5件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認した。

AFP, October 21, 2019、ANHA, October 21, 2019、AP, October 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 21, 2019、Reuters, October 21, 2019、SANA, October 21, 2019、SOHR, October 21, 2019、UPI, October 21, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから402人、ヨルダンから573人の難民が帰国、避難民8人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年10月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月21日付)を公開し、10月20日に難民975人が新たに帰国したと発表した。


このうちレバノンから帰国したのは402人(うち女性120人、子供205人)、ヨルダンから帰国したのは573人(うち女性172人、子供292人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は443,310人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者141,210人(うち女性42,745人、子ども72,316人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者302,100人(うち女性90,670人、子ども154,060人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,655,584人(うち女性1,996,675人、子供3,394,348人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 672,590人(うち女性146,056人、子供248,090人)となった。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは8人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した8人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は36,286人(うち女性11,217人、子供16,489人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,882人(うち女性393,776人、子供660,255人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 21, 2019をもとに作成。

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