北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプ(ハサカ県)で、シリア民主軍の協力者のイラク人が何者かによって殺害(2020年11月10日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に協力していたイラク人難民1人が何者かによって殺害された。

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ラッカ県では、ANHA(11月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・イーサー村、アイン・ダクナ村を砲撃した。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍報道官は北部領空を侵犯したレバノンのヒズブッラーのドローンを撃墜したと発表(2020年11月10日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、イスラエル北部の領空を侵犯したレバノンのヒズブッラーの無人航空機(ドローン)1機を撃墜したと発表した。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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カナダは11日に開幕する「難民帰還に関する国際会議」を「帰還の条件が整っていない」として不参加表明(2020年11月10日)

カナダ政府が運営するツイッターのアカウント「カナダとシリア」(Canada and Syria、https://twitter.com/canadasyria)は、11月11日にシリアの首都ダマスカスで開幕予定の「難民帰還に関する国際会議」に関して、英語とアラビア語で「シリアへの帰還の条件が整っていない」として不参加を表明した。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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EUおよび加盟国は11日に開幕する「難民帰還に関する国際会議」を「時期尚早」として不参加表明(2020年11月10日)

欧州理事会は声明を出し、11月11日にシリアの首都ダマスカスで開幕予定の「難民帰還に関する国際会議」に関して、加盟国と欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表が招待状を受け取ったが、会議に参加しないと発表した。

不参加の理由に関して、声明は、「現下の最優先事項は、難民と国内避難民(IDPs)の安全で、自発的で、尊厳のある、持続的な帰還に向けた条件創出に向けた実際の行動で、それは国際法と2018年2月に国連が出した「シリアへの難民帰還に向けた保護基準および規定」に沿って、シリア全土に完全且つ無制限にアクセスできる国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とともに行われるものだと見ており、会議は時期尚早である」としている。

声明はまた「帰還の決定は常に個人として行われねばならないが、現下のシリアの状況は、大規模な自発的機関を促すには至っていない…。限定的に行われている帰還についても、強制徴収、無差別拘禁、強制失踪、拷問、身体的および性的暴力、住宅、土地および財産の利用における差別、さらには貧弱、基本的サービスの不在など、IDPsと難民が多くの障害や脅威に直面している」と指摘している。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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SANAは11日に「難民帰還に関する国際会議」が開催されると発表、トルコを除くすべての国が招待(2020年11月10日)

SANA(11月10日付)は、首都ダマスカスのコンベンション・センターで、11月11日と12日の2日の予定で、「難民帰還に関する国際会議」が開催されると伝えた。

会議は、シリアの現状、難民の帰還状況、帰還に向けた障害、帰還に向けた環境情勢、人道支援、インフラ復旧、科学教育機関との連携、エネルギー部門のインフラ復興などについて、複数の部会に別れて協議する予定。

アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官が9日に明らかにしたところによると、会議にはトルコを除くすべての国に招待状が送られている。

トルコを排除したのは、「シリアのテロ組織の筆頭支援者であるエルドアンの体制によるいかなる前向きなことが期待できない」のが理由。

ロシア、中国、イラン、レバノン、UAE、パキスタン、オマーンなどが参加するほか、国連もオブザーバー参加する。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのハージー外務大臣補と会談(2020年11月10日)

アサド大統領は、シリアを訪問したイランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を団長とする使節団と首都ダマスカスで会談した。

SANA(11月10日付)によると、会談では、11日に開幕予定の「難民帰還に関する国際会議」などについて意見が交わされた。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で68人、北・東シリア自治局支配地域で65人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で354人(2020年11月10日)

保健省は政府支配地域で新たに68人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者49人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、11月10日現在の同地での感染者数は計6,352人、うち死亡したのは325人、回復したのは2,454人となった。

SANA(11月10日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに65人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者16人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、11月10日現在の同地での感染者数は計5,710人、うち死亡したのは147人、回復したのは830人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市13人、カーミシュリー市26人、マーリキーヤ(ダイリーク)市13人、アームーダー市1人、ダルバースィーヤ市3人、マアバダ(カルキールキー)町3人、タッル・タムル町1人、アレッポ県のマンビジュ市1人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)4人。

ANHA(11月10日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月10日に新たに354人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、11人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡68人、ハーリム郡46人、アリーハー郡11人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡11人、バーブ郡33人、アフリーン郡96人、アアザーズ郡61人。

これにより、同地での感染者数は計9,685人、うち回復したのは3,461人、死亡したのは77人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1438723422999211/

AFP, November 10, 2020、ACU, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方を5度にわたって爆撃(2020年11月10日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから250日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村一帯、シャンナーン村一帯を5度にわたり爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村などを砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を33件(イドリブ県18件、ラタキア県9件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民160人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は625,852人に(2020年11月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月10日付)を公開し、11月9日に難民160人(うち女性48人、子供82人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民160人(うち女性48人、子供82人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は625,852人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者230,604人(うち女性69,326人、子ども117,340人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,721,603人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は855,132人(うち女性256,602人、子供435,831人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2020をもとに作成。

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トランプ米政権はシーザー・シリア保護法に基づいて石油関連部門および政府関連の17の個人と団体を新たに制裁対象に加える(2020年11月9日)

米国務省は声明を出し、2015年10月30日にシリア軍がダマスカス郊外県ドゥーマー市の市場を爆撃し70人以上の市民を殺害した事件から5年が経過したのに合わせて、財務省の外国資産管理局(OFAC)が、シーザー・シリア市民保護法に基づき、大統領令第13894号第2項を適用し、石油関連部門および政府関連の17の個人と団体を新たに制裁対象に加えたと発表した。

うち新たに制裁対象に加えられたシリアの個人・団体は以下の通り:

シリア石油関連部門

1. アルファーダー石油民間株式会社
2. サーリーザール運送SAL
3. 石油鉱物資源省
4. 石油精製流通公社(PERD)
5. ラサーファ精製株式会社
6. 沿岸精製株式会社
7. フサーム・アフマド・ルシュディー・カーティルジー
8. カマール・イマードッディーン・マダニー
9. ターリク・イマードッディーン・マダニー

政府高官

10. ガッサーン・ジャウダト・イスマーイール(シリア空軍情報部、少将)
11. ナスル・アリー(政治治安局長、准将)
12. ナビール・ムハンマド・トゥウマ(人民議会議員)
13. アーミル・タイスィール・ヒーティー(人民議会議員)
14. トゥウマ・インターナショナル・グループ
15. ヒーティー住宅グループ
16. 軍事建設機構(MCE)
17. 生産計画局(PPA)

AFP, November 10, 2020、ANHA, November 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2020、Reuters, November 10, 2020、SANA, November 10, 2020、SOHR, November 10, 2020などをもとに作成。

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米主導の有志連合の車輌約15輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2020年11月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約15輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、県内各所に設置されている基地に向かった。

一方、SANA(11月9日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が若者多数を拘束、軍事教練キャンプに連行した。

AFP, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はシール・マガール村の第10監視所からの撤退をほぼ完了する一方、イドリブ県バーラ村に新たな拠点を設置(2020年11月9日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府支配地域のなかで孤立していたシール・マガール村の第10監視所からの撤退をほぼ完了した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるバーラ村に新たな軍事拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は74カ所となった。

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村(第1監視所)、サルマーン村(第7監視所)、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)(第11監視所)、タッル・トゥーカーン村(第8監視所)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡(第2監視所)、シャイフ・アキール山(第4監視所)、アナダーン山(第3監視所)、アレッポ市ラーシディーン地区(南)(第5監視所)、アイス村(アイス丘)(第6監視所)
ハマー県:ムーリク市(第9監視所、撤退済)、シール・マガール村(第10監視所、撤退中)
ラタキア県:ザイトゥーナ村(第12監視所)

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村(撤退中)、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村(2カ所)、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ村(バアス前衛キャンプ)、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村、ムハムバル村(2カ所)、ラーキム丘、バイルーン村、クークフィーン村、ダイル・サンバル村・イフスィム町間、バーラ村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

AFP, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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ダルアー県では、軍事情報局や第4機甲師団に配属されている元反体制武装集団メンバーがロシア軍とともに、各地の道路を封鎖、シリア軍兵士10人を拘束、3人を殺害(2020年11月9日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区でシリア政府との和解に応じ軍事情報局や第4機甲師団に配属されていた元反体制武装集団のメンバーがロシア軍の支援を受けて、8日のシリア軍によるダルアー市ダルアー・バラド地区での大規模摘発に反発し、ヤードゥーダ村、タファス市、ジッリーン村などの道路を封鎖し、またダルアー市東部郊外などでシリア軍士官2人を含む兵士10人を拘束し、カラク村では空軍情報部の検問所を襲撃し、3人を殺害した。

また、シャジャラ町では、ロシア軍の支援を受ける第5軍団の兵士2人が何者かによって殺害された。

さらに、ブスル・ハリール市では、軍事情報局の協力者1人が何者かによって殺害された。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるランクース市で治安機関の協力者1人が何者かによって殺害された。

AFP, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県アブー・ラースィーン町一帯でシリア軍、シリア民主軍がトルコ軍、国民軍と激しく交戦(2020年11月9日)

ハサカ県では、ANHA(11月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のウンム・ハルマル村、マトムーラ村、バスィース村、ダーダー・アブダール村、ワスファー村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、この砲撃でシリア軍士官(少尉)1人を含む兵士3人が負傷した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、アブー・ラースィーン町近郊に位置するトルコ占領下のダイリー農場農場に潜入し、国民軍の拠点を奇襲し、戦闘員10人以上を殺害した。

なお、シリア民主軍とトルコ軍、国民軍の激しい戦闘を受けて、住民数十世帯が避難を余儀なくされた。

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アレッポ県では、ANHA(11月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

AFP, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領は、テレビ会議システムでロシアのプーチン大統領と会談し、「難民帰還に関する国際会議」について意見を交わす(2020年11月9日)

アサド大統領は、テレビ会議システムでロシアのヴラジミール・プーチン大統領と会談を行い、11日と12日に開催が予定されている「難民帰還に関する国際会議」について意見を交わした。

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会談のなかで、アサド大統領は、「難民帰還に関する国際会議」開催前日にプーチン大統領とテレビ会議システムで交信できたことに謝意を示し、以下のように述べた。

「難民問題は、我々にとっても、あなた方にとっても、そして世界中の多くの国にとって人道問題であるが、我々にとっては国民的な問題でもある。シリアのすべての家がこの問題に関心がある。国土の大部分が解放され、テロが続くなかで大規模な戦闘が収束したなかで、我々政府にとっても、それは、今後の段階における第1の優先課題だ。

この問題(難民問題)には、この会議、そして、我々、あなた方、そしてこの問題に関心があるすべての国が取り扱うべき優先課題であり、それは原因から究明されねばならない。周知の通り、難民の大部分はテロから、殺戮、恐怖から逃れた人たちだ。インフラが破壊され、都市、村などで生活できなくなったために避難した人たちもいる。この間、我々はこうした難民の多くと直接、あるいは彼らを帰国させたいと考えている受け入れ国を通じて連絡を取り合ってきた。彼らの大部分が、シリアへの帰国を強く望んでいる…。しかし最大の障害は、一部地域でテロが続いていることだ。

最大の問題は、西側諸国がシリア、つまり国家と国民に制裁を科していることだ。難民が帰還するには、彼らが暮らしていくために必要な必需品が補償される必要がある。水、電気、学校などだ。彼らには子供がいる…。加えて、彼らを帰還させ、日常生活を送れるようにするには…経済を活性化させるという問題もある。問題は、米国が科している西側の制裁が、帰還への大きな障害になっていることだ。

我々シリアは、この大会が実質的な成果を生み出すと大いに希望している…。和解の枠組みにとどまらず、多くの難民が政府を支持している。だが、現状が彼らの帰還を許していない。我々は、あなたがた、そしてその他の国々が、不正に満ちた違法な制裁の解除、ないしは軽減の可能性を探るために取り組むことに大いに期待している。そうすることで、シリアは国家として、帰還者に対して自らの義務を果たすことができる。

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一方、プーチン大統領は、「難民帰還に関する国際会議」を支援し、シリア政府と連携して、難民帰還を支援するために全力を尽くすと述べるとともに、紛争の政治的解決に向けて努力すると付言した。

また、危機終結後の復興プロセスにおいて、難民の帰還が必要となるとの見方を示した。

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SANA(11月9日付)が伝えた。

https://youtu.be/ZRP9HNxxl9c

AFP, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で69人、北・東シリア自治局支配地域で161人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で463人(2020年11月9日)

保健省は政府支配地域で新たに69人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者48人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、11月9日現在の同地での感染者数は計6,284人、うち死亡したのは321人、回復したのは2,405人となった。

SANA(11月9日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに161人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者16人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、11月9日現在の同地での感染者数は計5,645人、うち死亡したのは143人、回復したのは814人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市25人、カーミシュリー市27人、マーリキーヤ(ダイリーク)市25人、アームーダー市4人、ダルバースィーヤ市5人、マアバダ(カルキールキー)町4人、ルマイラーン町1人、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市4人、タッル・タムル町1人、アレッポ県のマンビジュ市17人、アイン・アラブ(コバネ)市10人、ラッカ県のラッカ市11人、タブカ市17人。

ANHA(11月9日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月9日に新たに463人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、126人が完治し、3人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡10人、イドリブ郡109人、ハーリム郡131人、アリーハー郡21人、アレッポ県スィムアーン山郡20人、ジャラーブルス郡13人、バーブ郡22人、アフリーン郡73人、アアザーズ郡55人。

これにより、同地での感染者数は計9,340人、うち回復したのは3,350人、死亡したのは77人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1437901036414783/

AFP, November 9, 2020、ACU, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県マアーッラト・ウルヤー村にあるトルコ軍の拠点一帯を砲撃(2020年11月9日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから249日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が政府支配下のサラーキブ市の西に位置する「決戦」作戦司令室支配下のマアーッラト・ウルヤー村にあるトルコ軍の拠点一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、バーラ村、ファッティーラ村、バイニーン村、ダイル・サンバル村、ハフサルジャ村、サラーキブ市西近郊一帯を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるカフルナブル市を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原に潜入を試みる一方、「決戦」作戦司令室もシリア政府の支配下にある歓迎計画地区に潜入、交戦した。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、クライディーン村、マシーク村、サルマーニーヤ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のタルディーン村、カッバーナ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県16件、ラタキア県11件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は28件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 9, 2020、ANHA, November 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 9, 2020、Reuters, November 9, 2020、SANA, November 9, 2020、SOHR, November 9, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民279人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は625,692人に(2020年11月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月9日付)を公開し、11月8日に難民279人(うち女性84人、子供142人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民279人(うち女性84人、子供142人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は625,692人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者230,444人(うち女性69,278人、子ども117,258人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,721,603人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は854,972人(うち女性256,554人、子供435,749人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 9, 2020をもとに作成。

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フール・キャンプでアサーイシュに協力するイラク人難民1人がダーイシュと思われる武装集団の襲撃を受けて死亡(2020年11月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるフール・キャンプで、内務治安部隊(アサーイシュ)に協力するイラク人難民1人が、ダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団の襲撃を受けて死亡した。

AFP, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県ジャラーブルス市近郊で自由警察が襲撃を受け、1人死亡(2020年11月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるジャラーブルス市近郊のタッル・シャイール村とアイン・バイダー村を結ぶ街道で、いわゆる自由警察の車輌が正体不明の武装集団の襲撃を受けて、隊員1人が死亡した。

また、トルコの占領下にあるアフリーン市のアシュラフィーヤ地区にある国民軍所属のシャーム戦線の本部近くで爆発が発生した。

AFP, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県ダイル・サンバル村・イフスィム町間の地域に新たな拠点を設置(2020年11月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の車列がシリア政府支配下のマアッラト・ヌウマーン市を見下ろすことができるダイル・サンバル村とイフスィム町の間地域に新たな拠点を設置した。

なお、これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は73カ所となった。

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村(第1監視所)、サルマーン村(第7監視所)、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)(第11監視所)、タッル・トゥーカーン村(第8監視所)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡(第2監視所)、シャイフ・アキール山(第4監視所)、アナダーン山(第3監視所)、アレッポ市ラーシディーン地区(南)(第5監視所)、アイス村(アイス丘)(第6監視所)
ハマー県:ムーリク市(第9監視所、撤退済)、シール・マガール村(第10監視所、撤退中)
ラタキア県:ザイトゥーナ村(第12監視所)

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村(撤退中)、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村(2カ所)、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ村(バアス前衛キャンプ)、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村、ムハムバル村(2カ所)、ラーキム丘、バイルーン村、クークフィーン村、ダイル・サンバル村・イフスィム町間
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

AFP, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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SANAはハサカ県で米軍のパトロール部隊が道路に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれて、兵士4人が死亡したと報じるが、有志連合はこれを否定(2020年11月8日)

SANA(11月8日付)は、ハサカ県の複数の住民の話として、北・東シリア自治局の支配下のマルカダ町近郊で米軍のパトロール部隊が道路に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれて、兵士4人が死亡したと伝えた。

爆弾を仕掛けられていたのは、米軍が基地を設置しているシャッダーディー市とダイル・ダイル・ザウル県ウマル油田を結ぶ街道(ハサカ・ダイル・ザウル街道)。

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しかし、有志連合(CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)のウェイン・マロット報道官(米軍大佐)はツイッターのアカウント(https://twitter.com/OIRSpox/)で以下の通り綴り、SANAの報道を否定した。

CJTF-OIRの隊員のKIA(killed in accident、不慮の死)に関するレポートは誤りである。CJTR-OIRの全隊員は点呼済みである。

AFP, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で68人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で489人、北・東シリア自治局支配地域は部分的外出規制を15日間延長(2020年11月8日)

保健省は政府支配地域で新たに68人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者55人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、11月8日現在の同地での感染者数は計6,215人、うち死亡したのは317人、回復したのは2,357人となった。

SANA(11月8日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の執行評議会は決定第185を発出し、新型コロナウイルス感染症の新規感染者の増加を受け、10月30日から11月8日までの10日間、食品店、学校などを除く商店・機関の午後3時以降の閉鎖を定めた決定第173号を15日間延長することを決定したと発表した。
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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月8日に新たに489人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、124人が完治し、2人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡7人、イドリブ郡132人、ハーリム郡117人、アリーハー郡22人、アレッポ県スィムアーン山郡30人、ジャラーブルス郡25人、バーブ郡37人、アフリーン郡51人、アアザーズ郡68人。

これにより、同地での感染者数は計8,877人、うち回復したのは3,223人、死亡したのは71人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1437077929830427

AFP, November 8, 2020、ACU, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はM4高速道路沿線のアルナバ村(イドリブ県)にあるトルコ軍の拠点一帯を砲撃(2020年11月8日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから248日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路沿線のアルナバ村にあるトルコ軍の拠点一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、スフーフン村、ファッティーラ村、バイニーン村、バーラ村、カンスフラ村、アイン・ラールーズ村を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるカフルルーマー村を砲撃した。

一方、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るマアッラトミスリーン市で、トルコの支援を受ける国民軍に所属するシャーム戦線の戦闘員1人が遺体で発見された。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダルアー市ダルアー・バラド地区でシリア政府との和解に応じ軍事情報局や第4機甲師団に配属されていた元反体制武装集団のメンバーの自宅や農場で、「ダーイシュ(イスラーム国)のセルを摘発する」として、多数を拘束し、これに抵抗する元反体制武装集団メンバーと交戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県15件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領は2020年法令第31号を施行し、兵役猶予者、在外居住者に対する補償金を減額(2020年11月8日)

アサド大統領は2020年法令第31号を施行し、徴兵法(2007年5月3日施行の立法例第30号)を修正し、兵役猶予者、在外居住者に対する補償金の金額を変更した。

これにより、4年以上国外に居住する在外居住者に対する兵役免除金が8,000米ドルから7,000米ドル(ないしはこれに相当するシリア・ポンド)減額されるなどの措置が講じられた。

AFP, November 8, 2020、ANHA, November 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2020、Reuters, November 8, 2020、SANA, November 8, 2020、SOHR, November 8, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民237人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は625,413人に(2020年11月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月8日付)を公開し、11月7日に難民237人(うち女性72人、子供120人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民237人(うち女性72人、子供120人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は625,413人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者230,165人(うち女性69,194人、子ども117,116人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,721,603人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は854,693人(うち女性256,470人、子供435,607人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 8, 2020をもとに作成。

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ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使が辞任を発表(2020年11月7日)

米国のジェームズ・ジェフリー国務省シリア問題担当特使が辞任を発表した。

『シャルク・アウサト』(11月6日付)が伝えた。

AFP, November 7, 2020、ANHA, November 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2020、Reuters, November 7, 2020、SANA, November 7, 2020、al-Sharq al-Awsat, November 7, 2020、SOHR, November 7, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がM5高速道路沿線に位置するマアッラト・ハッタート村(イドリブ県)の拠点からの撤退を開始(2020年11月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(11月7日付)によると、トルコ軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッル・ハッタート村にあるの拠点の撤収に向けて、施設の解体作業を開始した。

M5高速道路の沿線に位置するマアッル・ハッタート村の拠点は、マアッラト・ヌウマーン市がシリア軍の包囲を受けたのを受けて、2020年2月に設置されていた。

AFP, November 7, 2020、ANHA, November 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2020、Reuters, November 7, 2020、SANA, November 7, 2020、SOHR, November 7, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受け、ハサカ県東ガルビーヤ村でダーイシュ元司令官と思われる男性1人を殺害(2020年11月7日)

ハサカ県では、SANA(11月7日付)、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受け、北・東シリア自治局の支配下にある東ガルビーヤ村の民家複数棟に対して強制捜査を行い、住民4人を拘束、連行するとともに、ダーイシュ(イスラーム国)元司令官と思われる男性1人を殺害した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月7日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるバーグーズ村でシリア民主軍が住民多数を拘束、連行した。

AFP, November 7, 2020、ANHA, November 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2020、Reuters, November 7, 2020、SANA, November 7, 2020、SOHR, November 7, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ県アイン・イーサー市とその一帯を砲撃(2020年11月7日)

ラッカ県では、SANA(11月7日付)、ANHA(11月7日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市、同市近郊のアイン・イーサー国内避難民(IDPs)キャンプ、サイダー村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(11月7日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市東のフーシャリーヤ村、ジャート村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で、国民軍に所属するスルターン・ムラード師団の車輌の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、メンバー1人が死亡、複数が負傷した。

AFP, November 7, 2020、ANHA, November 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 7, 2020、Reuters, November 7, 2020、SANA, November 7, 2020、SOHR, November 7, 2020などをもとに作成。

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