ハサカ県カーミシュリー市でシリア軍とアサーイシュが銃撃戦、シリア軍兵士4人負傷(2021年1月5日)

ハサカ県では、ANHA(1月5日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市で、シリア軍部隊がハラクー地区に設置されている内務治安部隊(アサーイシュ)の検問所に向けて発砲、アサーイシュがこれに応戦した。

シリア人権監視団によると、これにより、シリア軍兵士4人が負傷した。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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PYDに近いサイトはトルコ軍がハサカ県に狂犬約50匹を放ったと伝える(2021年1月5日)

クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に近いANHA(1月5日付)は、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯からハサカ県ラアス・アイン市一帯にいたる地域(いわゆる「平和の泉」地域)を占領しているトルコが、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市近郊に位置するハズラ村北の国境に設置されたゲートから「危険な病気」に感染していると思われる狂犬約50匹を放ったと伝えた。

ハズラ村の複数の情報筋によると、トルコ軍は国境のゲートを開放し、狂犬約50匹をアムーダー市方面に放ちったという。

トルコ軍がシリア領内に狂犬を放つのが目撃されたのは、これが2度目だという。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市西のM4高速道路沿線の占領地に新たな基地の設置を開始(2021年1月5日)

ラッカ県では、ANHA(1月5日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市西のM4高速道路沿線の占領地に新たな基地の設置を開始した。


この基地は、M4高速道路の北から500メートルの距離、同道路の南側に設置されているシリア軍とロシア軍の合同拠点から1キロの距離に位置し、レーダー、重火器などが設置されている。

トルコ軍はまた、国民軍とともに、アイン・イーサー市近郊のマアラク村、M4高速道路沿線を砲撃、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がこれに応戦した。

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アレッポ県では、ANHA(1月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、マンナグ村を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(1月5日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊でシリア民主軍の車輌が道路に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれ、兵士2人が死亡した。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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SANAは米軍がハサカ県各所からダーイシュのイラク人メンバー多数をタンフ国境通行所の基地に移送したと伝えるが、シリア人権監視団はこれを否定(2021年1月5日)

SANA(1月5日付)は、複数の地元筋の話として、米軍が、ハサカ県内の北・東シリア自治局支配地内の複数の刑務所に収監していたダーイシュ(イスラーム国)のメンバー数十人を、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所に設置されている米軍基地に移送したと伝えた。

移送されたダーイシュ・メンバーは60人。

うち10人がシャッダーディー市東のキャンプ・ブルガール刑務所(ジャブサ・ガス刑務所)の収監者、50人がハサカ市の工業高校刑務所(グワイラーン刑務所)。

護衛を伴った米軍装甲車複数輌でシャッダーディー市に設置されている米軍基地に移送sれたのち、ヘリコプターでタンフ国境通行所に向かったという。

移送されたメンバーのなかには、爆弾製造を統括していたイラク人のカーズィム・ハサン・ジャルカーム氏(アブー・バラー)、車爆弾の製造を専門とするイラク人のハラファーン・ジュドゥーア・ハムド氏らが含まれているという。

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これに関して、シリア人権監視団は、ダーイシュ・メンバー60人の移送は、有志連合が定期的に行っているイラク人メンバーのイラクへの移送であって、タンフ国境通行所には移送されておらず、その数も数十人単位ではないと発表した。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県のフール・キャンプでシリア民主軍に協力していたイラク人難民の殺害相次ぐ(2021年1月5日)

ハサカ県では、SANA(1月5日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第4区では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に協力していた女性が、何者かによって射殺された。

また、シリア人権監視団によると、キャンプの第2区の入り口でシリア民主軍に協力していたイラク難民1人が、正体不明の武装集団に撃たれて死亡した。

さらに、内務治安部隊(アサーイシュ)はまた、キャンプの第2区でシリア民主軍に協力していたとされるイラク国籍の兄弟2人と子供1人の遺体を発見した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスブハ村でシリア民主軍が前日の抗議デモに参加したとされる3人を逮捕した。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で71人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で43人、北・東シリア自治局支配地域は部分外出規制を1月19日まで延長(2021年1月5日)

保健省は政府支配地域で新たに91人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者71人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、1月5日現在の同地での感染者数は計11,890人、うち死亡したのは741人、回復したのは5,686人となった。

SANA(1月5日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の執行評議会は決定第3号を発し、支配地域で部分外出規制を1月19日まで延長すると発表した。

ANHA(1月5日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月5日に新たに43人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、43人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡15人、イドリブ郡5人、ハーリム郡7人、アリーハー郡4人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡1人、アフリーン郡8人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計20,500人、うち回復したのは13,324人、死亡したのは348人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1484186908452862/

AFP, January 5, 2021、ACU, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県マアーッラト・ナアサーン村近郊でシリア軍兵士3人を殺害(2021年1月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がマアーッラト・ナアサーン村近郊でシリア軍兵士3人を殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、ファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、バイニーン村、ルワイハ村、カドゥーラ村、マジュダリヤー村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が政府支配下のミズナーズ村の隣接する「決戦」作戦司令室支配地域一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、アンカーウィー村、クライディーン村一帯を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるバサーリー村でシリア軍兵士が正体不明の武装集団によって殺害された。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジッリーン村で男性一人が正体不明の武装集団によって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を36件(イドリブ県23件、ラタキア県10件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民299人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は642,166人に(2021年1月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月5日付)を公開し、1月4日に難民299人(うち女性90人、子供152人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民299人(うち女性90人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は642,166人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者246,918人(うち女性74,224人、子ども125,658人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は871,446人(うち女性261,500人、子供444,149人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 5, 2021をもとに作成。

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米財務省は対シリア制裁に違反したアラブ・フランス銀行(UBAF)が857万2500ドルを支払することに同意したと発表(2021年1月4日)

米財務省は声明を出し、フランスに本社を置くアラブ・フランス銀行(UBAF)が、シリア政府の資産凍結と送金禁止を定めた2011年8月17日の大統領令第13582号に対する127件の違反に対する民事訴訟を回避するため、857万2500ドルを支払することに同意したことを受けて、外国資産管理局(OFAC)がNCBと「和解」したと発表した。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、SOHR, January 5, 2021などをもとに作成。

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親シリアのレバノン人政治家「米国とイスラエルは、シリアがゴラン高原を放棄する見返りに、シリア領内からの米軍撤退、シリアによるレバノン掌握を認めるというオファーをしている」(2021年1月4日)

シリア政府に近いレバノンの政治家で、レバノン・タウヒード潮流の代表を務めるウィアーム・ワッハーブ氏(ドゥルーズ派)は、ジャディード・チャンネル(1月4日付)のインタビューで、イスラエルと、ジョー・バイデン米次期政権がシリアに対して「新たなオファー」が行われたと述べた。

ワッハーブ氏によると、「新たなオファー」とは、シリアがイスラエルの占領下にあるゴラン高原を放棄する見返りとして、米国がシリア領内から撤退、また、シリア北西部の反体制派の問題の決着、復興開始、そしてシリアによるレバノンの掌握を認めるというものだというが、真偽は不明。

AFP, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、al-Jadid TV, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021などをもとに作成。

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イドリブ市でシャーム解放機構が自治を委託するシリア救国内閣のカーディーが暗殺未遂に遭い、当局はシリアの治安機関のセルを摘発(2021年1月4日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)などによると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るいわゆる「解放区」の中心都市であるイドリブ市で、2018年までシリア救国内閣法務大臣を務め、現在は同内閣のカーディーを務めるイブラーヒーム・シャーシューが、夜明けの礼拝を終えて、モスクを出たところを正体不明の武装集団に襲撃され、重傷を負った。

シリア救国内閣は「解放区」の自治を委託されている組織。

これを受けて、シリア救国内閣所轄の総合治安局は、イドリブ市とアレッポ県西部でシリア政府の治安機関に所属するセルを摘発したと発表した。

摘発された二つのセルは、「解放区」内で爆破テロを実行しようとしていたという。

AFP, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2021年1月4日)

ラッカ県では、ANHA(1月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(1月4日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、トルコ占領下のバーブ市の南に位置するシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下のシャイフ・ナースィル(クルト・ワイラーン)村を砲撃した。

AFP, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県アズバ村、スブハ村でシリア民主軍の犯罪行為、強制徴兵に抗議するデモ(2021年1月4日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月4日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の住民に対する犯罪行為や若者の拉致と強制徴兵に抗議するデモが行われた。

抗議デモは、アズバ村、アブー・ハシャブ村、シュハイル村でシリア民主軍が住民19人を拘束、連行したことを受けたもの。

住民はタイヤを燃やすなどして道路を封鎖し、強制排除を試みるシリア民主軍の進軍を阻止、また村内のスィナーア交差点からシリア民主軍部隊を放逐した。

また、シリア人権監視団によると、スブハ村でも、灯油の供給、シリア民主軍が拘束した住民の釈放を求める抗議デモが発生した。

一方、SANAによると、ハサカ県のマルカダ町でも、シリア民主軍が町内に突入し、住民多数を拘束、連行した。

AFP, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合の車列が兵站物資などを積んでイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2021年1月4日)

ハサカ県では、SANA(1月4日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍兵士1人が正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約30輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ハサカ県内に設置されている基地に向かった。

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ラッカ県では、SANA(1月4日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市東のマンハル村に至る街道で、シリア民主軍の車輌の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士3人が死亡、4人が負傷した(シリア人権監視団によると死者は4人)。

AFP, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021、January 5, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で99人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で76人(2021年1月4日)

保健省は政府支配地域で新たに89人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者69人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、1月4日現在の同地での感染者数は計11,799人、うち死亡したのは734人、回復したのは5,615人となった。

SANA(1月4日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月4日に新たに76人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、65人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡10人、イドリブ郡7人、ハーリム郡22人、アリーハー郡4人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡3人、バーブ郡1人、アフリーン郡28人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計20,457人、うち回復したのは13,281人、死亡したのは340人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1483670561837830/

AFP, January 4, 2021、ACU, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県ミラージャ村近郊でシリア軍兵士1人を射殺(2021年1月4日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるミラージャ村近郊でシリア軍兵士1人を射殺した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

「決戦」作戦司令室はまた、シリア政府の支配下にあるザーウィヤ山地方各所のシリア軍拠点を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるカンスフラ村などを砲撃いした。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がガーブ平原のアムキーヤ町近郊で、シリア軍の重機関銃1基を対戦車ミサイルで破壊した。

「決戦」作戦司令室はまた、シリア政府の支配下にあるバフサ村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタイバ町とウンム・マヤーズィン町を結ぶ街道で、軍事情報局の兵士1人が正体不明の武装集団に撃たれて死亡した。

またイズラア市近郊でも、軍事情報局の士官(少尉)が、正体不明の武装集団に撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(イドリブ県10件、ラタキア県5件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は13件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 4, 2021、ANHA, January 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 4, 2021、Reuters, January 4, 2021、SANA, January 4, 2021、SOHR, January 4, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民282人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は641,867人に(2021年1月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月4日付)を公開し、1月3日に難民282人(うち女性85人、子供144人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民282人(うち女性85人、子供144人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は641,867人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者246,619人(うち女性74,134人、子ども125,506人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は871,147人(うち女性261,410人、子供443,997人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 4, 2021をもとに作成。

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イスラエル軍はシリアとレバノンの若者700人が同軍への従軍を志願してきたと発表(2021年1月3日)

イスラエル軍人事科は、イスラエル・アラブ人、シリア人、レバノン人多数が同軍への入隊を志願していると発表した。

Ynetニュース(1月3日付)が伝えた。

人事科によると、昨年(2020年)1年間にイスラエル軍に志願したイスラエル・アラブ人の数は予備役を含めて1,000人以上となった。

この数は前年の2倍以上だという。

イスラエル軍に従軍したイスラエル・アラブ人はタイベ市、 カランスワ市、東エルサレムのイスラーム教徒、ガレリアのベドウィン、北部のキリスト教徒など。

志願兵の増加は、人事科がオンラインを通じて従軍を呼びかけたことによるもので、2020年だけで約4,000人が志願を申し出てきたという。

この4,000人のなかには、域内のいわゆる「敵国」からの応募もあり、レバノンとシリアの若者約700人がイスラエル軍への従軍を志願してきたという。

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これに関して、『シャルク・アウサト』(1月4日付)は、イスラエルのアラブ人政治家たちがこのデータに疑義を呈し、ねつ造だと主張していると伝えた。

AFP, January 5, 2021、ANHA, January 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2021、Reuters, January 5, 2021、SANA, January 5, 2021、al-Sharq al-Awsat, January 4, 2021、SOHR, January 5, 2021、Ynet News, January 3, 2021などをもとに作成。

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ダーイシュと思われる武装集団がハマー県東部の街道でシリア軍の車列を襲撃、兵士と民間人が死傷(2021年1月3日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラッカ県からダマスカス県に向かっていたシリア軍の車列が県東部サラミーヤ市とイスリヤー村を結ぶ街道(ワーディー・ウザイブ近く)で、ダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団の要撃を受け、兵士7人が死亡、民間人を含む16人以上が負傷した(シリア人権監視団によると、その後死者は国防隊兵士12人、女児1人を含む民間人3人に増加)。

これに関して、ハマー県のムハンマド・ターリク・クライシャーティー知事は報道声明を出し、「午後9時半、石油トレーラー1輌と大型旅客バス(ボールマーン)3輌が自動小銃などの攻撃を受けた」としたうえで、「9人が死亡、民間人4人が負傷したが、それ以外の乗客は無事で、負傷者はサラミーヤ市の病院に搬送された」と発表した。

ハバル(1月3日付)などが伝えた。

これを受けて、シリア軍は現場一帯に増援部隊を派遣し、街道沿線の安全を確保、ロシア軍戦闘機も同地一帯の砂漠地帯を重点的に爆撃した。

AFP, January 3, 2021、ANHA, January 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2021、al-Khabar, January 3, 2021、Reuters, January 3, 2021、SANA, January 3, 2021、SOHR, January 3, 2021、January 4, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市で国防隊とアサーイシュが逮捕合戦(2021年1月3日)

ハサカ県では、ANHA(1月3日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市で、シリア軍が内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員1人と、ロシア軍との連絡調整を行う運転手1人を拘束した。

シリア人権監視団によると、アサーイシュ隊員を拘束したのは国防隊。

アサーイシュは釈放を求めたが、国防隊がこれを拒否したため、対抗措置として国防隊隊員複数人を拘束した。

これを受け、カーミシュリー市内で緊張が高まり、シリア軍、アサーイシュ双方が厳戒態勢を敷いた。

AFP, January 3, 2021、ANHA, January 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2021、Reuters, January 3, 2021、SANA, January 3, 2021、SOHR, January 3, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県ズガイル・ジャズィーラ村での抗議デモにシリア民主軍が発砲し、子供1人負傷(2021年1月3日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるズガイル・ジャズィーラ村で住民が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による徴兵やオートバイの通行規制に抗議するデモが行われたが、シリア民主軍が実弾を発砲し、強制排除した。

これにより、子供1人が負傷した。

一方、SANA(1月3日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるカスラート村でシリア民主軍が住民多数を拉致、連行した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第5区で、イラク人難民が何者かの発砲を受けて死亡した。

AFP, January 3, 2021、ANHA, January 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2021、Reuters, January 3, 2021、SANA, January 3, 2021、SOHR, January 3, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市などを砲撃し、女性1人を含む2人負傷(2021年1月3日)

ラッカ県には、ANHA(1月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊、同市近郊のフーシャーン村、M4高速道路沿線、第93旅団基地、マアラク村を砲撃した。

この砲撃で、女性1人を含む2人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(1月3日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のフーシャリーヤ村に侵攻しようとした国民軍を撃退した。

AFP, January 3, 2021、ANHA, January 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2021、Reuters, January 3, 2021、SANA, January 3, 2021、SOHR, January 3, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で94人、北・東シリア自治局支配地域で32人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で43人、2020年に感染死した医師は181人(2021年1月3日)

保健省は政府支配地域で新たに94人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者61人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、1月3日現在の同地での感染者数は計11,710人、うち死亡したのは729人、回復したのは5,546人となった。

SANA(1月3日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに32人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、1月3日現在の同地での感染者数は計8,099人、うち死亡したのは275人、回復したのは1,149人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性20人、女性12人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市1人、カーミシュリー市6人、タッル・タムル町1人、マーリキーヤ(ダイリーク)市3人、マアバダ(カルキールキー)町2人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市2人、マンビジュ市2人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)4人、ラッカ県のラッカ市4人、タブカ市6人、ダイル・ザウル県1人。

ANHA(1月3日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月3日に新たに43人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、139人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡7人、ハーリム郡13人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡3人、バーブ郡3人、アフリーン郡12人、アアザーズ郡4人。

これにより、同地での感染者数は計20,381人、うち回復したのは13,217人、死亡したのは346人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1482731475265072/

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シリア人権監視団は、2020年に新型コロナウイルス感染症に感染した死亡したシリア人医師が181人に達していると発表した。

181人の内訳は、シリア政府支配地域で医療に従事する医師が172人、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部の医師が7人、北・東シリア自治局の医師が2人。

AFP, January 3, 2021、ACU, January 3, 2021、ANHA, January 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2021、Reuters, January 3, 2021、SANA, January 3, 2021、SOHR, January 3, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県でトルコ軍装甲車がRPG弾の攻撃を受ける一方、マストゥーマ村に駐留するトルコ軍はシリア政府支配下のサラーキブ市を砲撃(2021年1月3日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市北のカファルヤー町に至る街道を移動中のトルコ軍装甲車に対して、正体不明の武装集団がRPG弾複数発を発射した。

事件を受け、トルコ軍とその支援を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)が同地一帯に展開した。

一方、シャーム解放機構は、軍事・治安権限を握るマストゥーマ村のバアス前衛キャンプに駐留するトルコ軍部隊が、前日に引き続いて、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市を砲撃した。

また「決戦」作戦司令室が、シリア政府の支配下にあるハザーリーン村、ミラージャ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

このほか、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約32輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(イドリブ県7件、ラタキア県6件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は16件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 3, 2021、ANHA, January 3, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 3, 2021、Reuters, January 3, 2021、SANA, January 3, 2021、SOHR, January 3, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民317人と国内避難民(IDPs)3人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は641,575人、2019年以降帰還したIDPsは66,673人に(2021年1月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月3日付)を公開し、1月2日に難民317人(うち女性196人、子供162人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民317人(うち女性196人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は641,575人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者246,327人(うち女性74,046人、子ども125,357人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は870,855人(うち女性261,322人、子供443,848人)となった。

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一方、国内避難民3人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は3人(うち女性1人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,673人(うち女性23,222人、子供27,457人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,269人(うち女性405,781人、子供671,223人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 3, 2021をもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブーカマール市の「イランの民兵」運営局が地元住民や外国人からなる新たな民兵組織「ハーシミーユーン軍団」を結成(2021年1月2日)

サダー・シャルキーヤ(1月2日付)は、複数の地元メディア筋の話として、ダイル・ザウル県ブーカマール市の「イランの民兵」運営局が、地元住民や外国人からなる新たな民兵組織「ハーシミーユーン軍団」を発足させたと伝えた。

「ハーシミーユーン軍団」は、イランが支援するシリア軍第47中隊の指揮下に置かれ、メンバーは同中隊のエリート50人から構成され、ブーカマール市出身のハーッジ・ラーギブ氏、イラン人のハーッジ・ダフカーン氏が司令官を務めるという。

AFP, January 2, 2021、ANHA, January 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2021、Reuters, January 2, 2021、Sada al-Sharqiya, January 2, 2020、SANA, January 2, 2021、SOHR, January 2, 2021などをもとに作成。

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ハサカ市内の市場の人混みに国防隊隊員が手榴弾を投げ込み、爆発で住民が死傷(2021年1月2日)

ハサカ県では、SANA(1月2日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局が共同支配するハサカ市内のパレスチナ通り、ヒクマ病院の近くにある労働者市場の人混みのなかに手榴弾が投げ込まれ、爆発により住民1人が死亡、25人が負傷した。

ANHA(1月2日付)によると、爆弾は子供1人を含む住民が死亡、20人以上が負傷、負傷者は市内のヒクマ病院とルウルウ病院に搬送された。

シリア人権監視団によると、手榴弾を投げたのは国防隊の隊員。

ANHAによると、労働者市場では、シリア軍と国防隊の間で緊張状態が高まっていたという。

なお、SANAがハサカ県警察筋の話として伝えたところによると、警察当局は手榴弾を投げ込んだ男性1人を逮捕した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマルカダ町近郊のウシャイティフ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌がオートバイに乗った2人組の発砲を受け、兵士2人が死亡した(その後1月5日に重態だった子供1人が死亡)。

AFP, January 2, 2021、ANHA, January 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2021、Reuters, January 2, 2021、SANA, January 2, 2021、SOHR, January 2, 2021、January 5, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県北部ではトルコ軍・国民軍とシリア民主軍が交戦し、トルコ軍兵士2人負傷、ドローンが通行所を攻撃、またアレッポ県とラッカ県のトルコ占領地で相次いで爆発が発生(2021年1月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するバーブ軍事評議会がトルコの占領下にあるバーブ市近郊のハズワーン村一帯でトルコ軍を狙撃し、2人を負傷させた。

ANHA(1月2日付)によると、これに対して、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンナグ航空基地一帯、タッル・リフアト市、同市近郊のシャイフ・ヒラール村、シャイフ・イーサー村、タアーナ村、スムーカ村、シャフバー・ダム、マルアナーズ村、シャワーリガ村、ナイラビーヤ村を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のウンム・アダサ村、ダンダニーヤ村、ウンム・ジャッルード村などを砲撃、シリア人権監視団によると、国民軍とシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会が交戦した。

一方、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)が、トルコの占領下にあるいわゆる「ユーフラテスの縦」地域と、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にある地域とを隔てるウンム・ジャッルード村の通行所を攻撃した。

ノース・プレス(1月2日付)によると、ドローンは石油トレーラー複数輌を攻撃した。

このほか、トルコの占領下にあるアフリーン市近郊のジンディールス町で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、住民1人が死亡、9人が負傷した。

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ラッカ県では、SANA(1月2日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のアイン・イーサー・キャンプ、サイダー村を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(1月2日付)によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市内の野菜市場近くで、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、子供2人が死亡、女性1人が負傷した。

シリア人権監視団などによると、死亡したのは子供2人と女性1人を含む4人。

AFP, January 2, 2021、ANHA, January 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2021、North Press, January 2, 2021、Reuters, January 2, 2021、SANA, January 2, 2021、SOHR, January 2, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で90人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で34人、反体制派によって化学兵器開発者との嫌疑を向けられてきたズハイル・ファドルーン製薬産業科学評議会議長がコロナに感染して死亡(2021年1月2日)

保健省は政府支配地域で新たに90人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者65人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、1月2日現在の同地での感染者数は計11,616人、うち死亡したのは723人、回復したのは5,485人となった。

SANA(1月2日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月2日に新たに34人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、132人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡5人、イドリブ郡3人、ハーリム郡13人、アリーハー郡5人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡0人、アフリーン郡1人、アアザーズ郡6人。

これにより、同地での感染者数は計20,338人、うち回復したのは13,078人、死亡したのは346人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1482303615307858/

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シャーム・タイムズ(1月3日付)などによると、製薬産業科学評議会の議長と科学研究総局長補のズハイル・ファドルーン氏が新型コロナウイルスに感染、ダマスカス県内の病院で死亡した。

反体制系のシリア・テレビ(1月3日付)などによると、ファドルーン氏は、科学調査研究センター(SSRC)の運営に携わり、シリアでの化学兵器の開発に関与してきたという。

AFP, January 2, 2021、ACU, January 2, 2021、ANHA, January 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2021、Reuters, January 2, 2021、SANA, January 2, 2021、Sham Times, January 3, 2021、SOHR, January 2, 2021、Syria TV, January 3, 201などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府の支配下にあるイドリブ県サラーキブ市を砲撃(2021年1月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市を砲撃した。

「決戦」作戦司令室もアーフィス村一帯のシリア軍の拠点を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は、アーフィス村一帯の「決戦」作戦司令室の拠点を砲撃した他、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、バイニーン村、バーラ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、国民解放戦線に所属するナスル軍がシリア政府の支配下にあるガーブ平原のジューリーン村一帯で、シリア軍の車輌を対戦車ミサイルで攻撃、死傷者が出た。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、ズィヤーラ町を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室が県西部の第46中隊基地一帯で交戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(イドリブ県10件、ラタキア県1件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 2, 2021、ANHA, January 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 2, 2021、Reuters, January 2, 2021、SANA, January 2, 2021、SOHR, January 2, 2021などをもとに作成。

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