スィーマルカー国境通行所前でイラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたカリーラー部隊の若者の遺体の引き渡しを求める座り込みデモにマアバダ区の住民らが参加(2021年11月2日)

ハサカ県では、ANHA(11月2日付)によると、県北東部のティグリス川河畔に設置されているスィーマルカー国境通行所前の広場で北・東シリア自治局ジャズィーラ地域殉教者遺族機構が続けている座り込みデモにマアバダ(カルキールキー)区の住民らが参加し、イラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたクルディスタン労働者党(PKK)の民兵組織である人民防衛部隊(HPG)所属のカリーラー(カレラ)部隊のメンバー5人の遺体の引き渡しを求めた。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県ラアス・アイン市で住民が前日に続いて抗議デモ、警察が強制排除(2021年11月2日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市で、住民が前日に続いて抗議デモを行い、生活苦やパンの不足の解消を訴えた。

これに対して、同市の治安を担う警察(いわゆる自由警察)が介入し、参加者の一部を殴打するなどして強制排除した。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がハマー県イスリヤー村一帯の砂漠地帯とラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュを爆撃(2021年11月2日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機4機がハマー県イスリヤー村一帯の砂漠地帯からラッカ県ラサーファ砂漠にいたる地域でダーイシュ(イスラーム国)に対して15回の爆撃を実施した。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ハワーイジュ村で政府支配地出身の男性2人が殺害される(2021年11月2日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(11月2日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるハワーイジュ村で政府支配下のアイヤーシュ村出身の男性2人が、オートバイに乗った正体不明の武装集団の銃撃を受けて死亡した。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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ロシア・シリア軍がトルコ占領地の境界地一帯で3日連続となる軍事演習、マンビジュ市東に基地を設置(2021年11月2日)

ラッカ県では、ANHA(11月2日付)によると、ロシア・シリア両軍の陸空軍が、トルコの占領下にあるいわゆる「平和の泉」地域との境界に位置するラッカ県アイン・イーサー市東のM4高速道路沿線一帯(カンタリー村、ジャラビーヤ村一帯)で軍事演習を行い、ロシア軍戦闘機・ヘリコプター複数機が熱気球や照明弾を発射した。

ロシア軍による軍事演習は3日連続。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がシリア軍とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市東のM4高速道路沿線に新たな軍事基地を設置した。

また、ロシア軍士官複数人がヘリコプターで、トルコ占領下のバーブ市のアキール山地区にあるトルコ軍基地を訪れた。

訪問の理由は不明。

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ハサカ県では、SANA(11月2日付)、ANHA(11月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県、アレッポ県で砲撃戦(2021年11月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室が、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯で激しい砲撃戦を行った。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室がミーズナーズ村、カフル・ヌーラーン村一帯で激しい砲撃戦を行った。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、スーラ町でシリア軍予備役士官1人がオートバイに乗った正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

ダルアー市でもシリア軍第4師団の兵士募集に携わっていた男性1人が正体不明の武装集団によって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県3件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3081007758808626

AFP, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で265人、北・東シリア自治局支配地域で269人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で272人(2021年11月2日)

保健省は政府支配地域で新たに265人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者93人が完治し、8人が死亡したと発表した。

これにより、11月2日現在の支配地内での感染者数は計43,931人、うち死亡したのは2,584人、回復したのは26,561人となった。

SANA(11月2日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/635209654528782

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに269人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、7人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、11月2日現在の支配地内での感染者数は計35,819人、うち死亡したのは1,364人、回復したのは2,458人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性167人、女性102人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市36人、カーミシュリー市32人、マーリキーヤ(ダイリーク)市18人、ルマイラーン町2人、シャッダーディー市3人、アームーダー市2人、フール・キャンプ1人、アブー・ハシャブ・キャンプ1人、アリーシャ・キャンプ2人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市25人、マンビジュ市28人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)9人、ラッカ県のラッカ市33人、タブカ市79人、

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1718421358347794

ラッカ県では、ANHA(11月2日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタブカ市で、新型コロナウイルス感染症者の増加を受けて、北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)の決定に従い、外出禁止令が発動された。

外出禁止令は11月2日から10日間の予定。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月2日に新たに272人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、89人が完治し、2人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡13人、イドリブ郡89人、ハーリム郡52人、アリーハー郡7人、アレッポ県スィムアーン山郡9人、ジャラーブルス郡18人、バーブ郡8人、アフリーン郡43人、アアザーズ郡33人。

これにより、同地での感染者数は計88,960人、うち死亡したのは1,855人、回復したのは51,365人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1701112656760285

AFP, November 2, 2021、ACU, November 2, 2021、ANHA, November 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 2, 2021、Reuters, November 2, 2021、SANA, November 2, 2021、SOHR, November 2, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民313人と国内避難民(IDPs)191人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は718,714人、2019年以降帰還したIDPsは104,126人に(2021年11月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月1日に難民313人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民295人(うち女性88人、子供150人)、ヨルダンから帰国したのは18人(うち女性5人、子供9人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は718,714人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者322,404人(うち女性96,890人、子ども164,143人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,310人(うち女性118,939人、子ども202,113人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は947,994人(うち女性284,487人、子供483,178人)となった。

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一方、国内避難民191人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは191人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,126人(うち女性40,564人、子供33,847人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,372,722人(うち女性423,123人、子供677,613人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3081006908808711

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 2, 2021をもとに作成。

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サウジアラビア外相が自国が現時点でアサド政権との「協働」を行う意思がないことを明言(2021年11月2日)

汎アラブ紙「クドス・アラビー」や親シリア政権派ウェブサイト「スナック・シリアン」によると、サウジアラビアのビン・ファルハーン外相は、現状において自国がアサド政権との「協働」を行う意向をもっていないことを明らかにした。

同外相は米国のCNBCチャンネルによるインタビューのなかで以上のように述べ、「ある国家が他国との協働を行うにあたって、異なる方法論的政策を持つことは論理的である」として自国の政策を正当化した。

同外相はまた「しかしサウジアラビア政府は、国連による監督下でシリア政権・反体制勢力の間で進行しているジュネーブ・プロセスを支持している。我々は同様に安全を維持したいと考えており、シリアの人々の利益につながるものをサポートしている」と付言した。

サウジアラビア政府は2011年に在ダマスカス大使を引き上げて以来、アサド政権との関係を凍結していたが、約5か月前、ムハンマド・ラーミー・マルティーニー観光大臣が世界観光機関(UNWTO)中東本部が主催した会議の折にサウジアラビアを訪問することにより、両国間の開放が進んでいた。

Snack Syrian.com, November 2, 2021、al-Quds al-‘Arabi, November 2, 2021などをもとに作成。

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シリアを介したレバノンへの電力輸送プロジェクトの「通行料」は総供給電力の8%(2021年11月2日)

複数のウェブサイトによると、現在進行中のヨルダンを起点としシリアを介してレバノンに電力を輸送するプロジェクトに関連し、シリアが「レバノンに供給される電力の8%を取得」することが決定したという。

関連し、ヨルダンのサーリフ・ハラーブシャ・エネルギー大臣は以下のように述べた。「シリアはいわゆる通行料を請求することになり、当局者たちは金銭ではなく電力でそれを受けとりたいとの希望を表明した。また彼らはシリア当局が受け取る電力がレバノンに輸送される総量の8%相当であると算出した」。

一方シリア電力輸送・供給公社のファワーズ・ザーヒル局長は、ラジオ局FMニナールによるインタビューの中で、受け取る電力についてシリアの既存の電力への「大きな追加」とは見なしていないとし、その本当のメリットが「周波数保護の観点におけるネットワーク状況の改善」であると説明した。

同氏によるとシリアの政権支配下領土で今日生成される電力量は1,900〜2,200メガワットの範囲であり、特に冬季に必要とされる電力量は7,000メガワットにのぼるという。

これに対し、レバノン日刊紙アフバールによると、今回のプロジェクトのなかで合意された同国への電力供給量は0:00~6:00までに150メガワット、6:00~24:00までに250メガワットであるという。

これに今回合意された割合である8%を掛けたところ、シリアは日中に12メガワット、夜間に20メガワットを得るにすぎない。

Enab Baladi, November 2, 2021、Snack Syrian.com, November 2, 2021、al-Akhbar, November 1, 2021 などをもとに作成。

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