米国のユダヤ教徒12人からなる使節団がダマスカスを訪問、住民の歓待を受ける(2021年11月10日)

アラビーヤ(11月10日付)、イスラエルのKAN(11月10日付)などによると、米国のユダヤ教徒12人からなる使節団が、最近になってシリアの首都ダマスカスを訪問したと伝えた。

12人は数十年前にシリアから米国に移住したユダヤ教徒で、うち6人は女性。

現在はニューヨーク市に在住しているという。

12人は、治療費が米国の半額以下のシリアで歯の治療を受けるために渡航したいと主張し、シリア政府が使節団の入国の便宜を図ったという。

使節団はダマスカス訪問中、市場など市街地各所を訪問、レストランで食事をとり、シリア在住のユダヤ教徒3人と面談した。

使節団参加者の1人はKANの取材に応じ、ダマスカスの住民が彼らを歓待し、「ようこそ、シリアはあなた方のくにです」と声をかけ、帰国を促してくれたと語った。

なお、今回の使節団に先立って、別の使節団が10月にアレッポ市を訪問しているという。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、Alarabia, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、KAN, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下のアレッポ県マーリア市で、シリア国民軍憲兵隊がトルコ人看護師に疑いをかけて批判していたシリア人医師を逮捕(2021年11月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のマーリア市で、シリア国民軍憲兵隊が、トルコ人看護師の男性1人に対して病院内で寝泊まりしているとの疑いをかけて批判していたシリア人医師を逮捕した。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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所属不明のドローンがダイル・ザウル県ブーカマール市の「イランの民兵」の拠点・武器弾薬庫を攻撃、7人死亡(2021年11月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)が9日深夜から10日未明にかけて、シリア政府の支配下にあるブーカマール市にある「イランの民兵」の拠点複数カ所と武器弾薬庫複数棟を爆撃、複数の消息筋によると、シリア人3人と国籍不明の4人が死亡した。

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これに関して、タイムズ・オブ・イスラエル(11月10日付)は、ドローンが米主導の有志連合所属かイスラエル軍所属かは不明と伝えた。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021、The Times of Israel, November 10, 2021などをもとに作成。

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ラッカ市のアルメニア・カトリック教会(殉教者教会)が再建され、米国から民間使節団が式典に参加するために訪問(2021年11月10日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市で殉教者教会が再建され、式典に参加するため、米国から民間の使節団が訪問した。

殉教者教会はアルメニア・カトリックの教会。

ラッカ市が、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)、ダーイシュ(イスラーム国)の支配を受けるなかで破壊されていた。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県とラッカ県で「人民諸派」がシリア民主軍を襲撃、兵士複数負傷(2021年11月10日)

ダイル・ザウル県では、SANA(11月10日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるハジーン市の入口の第2交差点近くで、「人民諸派」が駐車していたオートバイに爆弾を仕掛けて爆破、近くにいた人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士多数が負傷した。

シリア人権監視団は、ハジーン市での爆発で北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員2人が重傷を負い、その後死亡したとしたうえで、犯行はダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・シェルによる可能性が高いとの見方を示した。

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ラッカ県では、SANA(11月10日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市のバースィル交差点近くで「人民諸派」がシリア民主軍の車輌に爆弾を仕掛けて爆破させ、車輌を大破させた。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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アルジェリアのラアマームラ外務大臣:「シリアがアラブ連盟に復帰する時が来た」(2021年11月10日)

アルジェリアのラマターン・ラアマームラ(ラムタネ・ラマムラ)外務大臣はRT(11月10日付)のインタビューに応じ、「シリアがアラブ連盟に復帰する時が来た」と述べた。

ラアマームラ外務大臣の主な発言内容は以下の通り。

シリアがアラブ連盟に復帰する時が来た。
シリアの席は、その政策や為政者に干渉することなく、戻されねばならない。
我々は今、未来を見つめている。アラブの兄弟どうしがアラブ連盟首脳会議で見解をまとめ、リアリズムに則って取り組みを行うことになる。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は法律第30号を施行し、国内産業に投入される輸入原材料への関税、輸入手数料を免除(2021年11月10日)

アサド大統領は法律第30号を施行し、国内産業を支援し、生産サイクルを再生するため、国内産業に投入される輸入原材料をに関して、2014年政令第377号が定める1%の関税と輸入にかかる手数料を免除することを決定した。

SANA(11月10日付)が伝えた。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県サラーキブ市近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害(2021年11月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市近郊で「決戦」作戦司令室がシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

「決戦」作戦司令室はまた、ダール・カビーラ村一帯、トゥライハ村を砲撃した。

また、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、サラーキブ市周辺では、シリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるブルカーン丘を砲撃した。

対するシリア軍はカッバーナ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるシャイフ・アキール山一帯、アウラム・スグラー村を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・ヌーラーン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3087005648208837

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で177人、北・東シリア自治局支配地域で238人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で174人(2021年11月10日)

保健省は政府支配地域で新たに177人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者90人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、11月10日現在の支配地内での感染者数は計45,645人、うち死亡したのは2,644人、回復したのは27,307人となった。

SANA(11月10日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/640550213994726

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに238人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、13人が完治し、16人が死亡したと発表した。

これにより、11月10日現在の支配地内での感染者数は計36,960人、うち死亡したのは1,478人、回復したのは2,498人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性149人、女性89人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市23人、カーミシュリー市4人、マーリキーヤ(ダイリーク)市13人、ルマイラーン町2人、アームーダー市3人、シャッダーディー市2人、マアバダ(カルキールキー)町1人、ダルバースィーヤ市9人、フール・キャンプ3人、アブー・ハシャブ・キャンプ2人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)7人、マンビジュ市9人、ラッカ県のラッカ市60人、タブカ市35人、ダイル・ザウル県54人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1723888177801112

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月10日に新たに174人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、483人が完治し、2人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡62人、ハーリム郡34人、アリーハー郡13人、アレッポ県スィムアーン山郡3人、ジャラーブルス郡6人、バーブ郡3人、アフリーン郡33人、アアザーズ郡19人。

これにより、同地での感染者数は計90,441人、うち死亡したのは1,951人、回復したのは54,621人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1707530359451848

AFP, November 10, 2021、ACU, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民332人と国内避難民(IDPs)16人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は721,193人、2019年以降帰還したIDPsは104,472人に(2021年11月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月9日に難民322人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民299人(うち女性90人、子供152人)、ヨルダンから帰国したのは23人(うち女性7人、子供12人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は721,193人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者324,764人(うち女性97,601人、子ども165,345人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,429人(うち女性118,975人、子ども202,175人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は950,473人(うち女性285,234人、子供484,442人)となった。

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一方、国内避難民16人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは16人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は16人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,672人(うち女性40,891人、子供33,907人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,373,268人(うち女性423,450人、子供677,673人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3087000364876032

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2021をもとに作成。

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