電力省はUAEの企業連合と太陽熱発電所の建設にかかる協力合意に調印(2021年11月11日)

電力省はUAEの企業連合と太陽熱発電所の建設にかかる協力合意に調印した。

建設協力が合意された発電所は出力300メガワット規模で、ダマスカス郊外県ワドヤーン・ラビーア村郊外のティシュリーン発電所の近くに建設される。
https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2021/11/0-51-660×330.jpg
SANA(11月11日付)が伝えた。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で175人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で199人(2021年11月11日)

保健省は政府支配地域で新たに175人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者91人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、11月11日現在の支配地内での感染者数は計45,820人、うち死亡したのは2,650人、回復したのは27,398人となった。

SANA(11月11日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/641183830598031

**

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で11月11日に新たに199人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、549人が完治し、5人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡16人、イドリブ郡64人、ハーリム郡45人、アリーハー郡12人、アレッポ県スィムアーン山郡9人、ジャラーブルス郡8人、バーブ郡4人、アフリーン郡27人、アアザーズ郡14人。

これにより、同地での感染者数は計90,640人、うち死亡したのは1,962人、回復したのは55,170人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1708251602713057

AFP, November 11, 2021、ACU, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル・メディア:アサド大統領はイラン・イスラーム革命防衛隊のガッファーリー・シリア駐留部隊総司令官がイスラエルとの域内戦争を誘発しようとしたため解任、後任はアリー・アッサーフなる人物(2021年11月11日)

『エルサレム・ポスト』(11月11日付)、『タイムズ・オブ・イスラエル』(11月11日付)、KAN 11チャンネル(11月11日付)などは、複数筋の話として、アサド大統領がイラン・イスラーム革命防衛隊のジャヴァート・ガッファーリー・シリア駐留部隊総司令官を解任したと伝えた。

『エルサレム・ポスト』によると、シリア国内でのガッファーリー総司令官の振る舞いが主権を侵害したというのが解任の理由。

同紙によると、ガッファーリー総司令官は、密輸、ブラック・マーケットでの武器密売、天然資源の搾取などに関与する一方、シリア政府の指示に反する場所に拠点を「イランの民兵」の拠点を設置し、これがイスラエル軍による爆撃を招いたという。

また、『タイムズ・オブ・イスラエル』は解任の理由に関して、ガッファーリー総司令官が、米軍やイスラエルに対して、シリア政府の指示に反する数々の活動を行い、シリア政府が望んでいないイスラエルとの域内戦争を誘発しそうだったためとしている。

ガッファーリー総司令官は、ガーセム・ソレイマーニー前総司令官がイラクで暗殺された2020年1月以降、シリア国内でのイラク・イスラーム革命防衛隊を含む「イランの民兵」を統括していたとされる。

**

一方、KAN 11チャンネルは、イスラエル諜報機関から得た情報として、ガッファーリー総司令官の後任として、アリー・アッサーフなる人物が、シリアへの駐留と、イラクからシリアへの武器移送、戦闘員教練の筆頭責任者となったと伝えた。

ワッラー!(11月11日付)によると、アッサーフ新司令官は、シリア南部でのヒズブッラー戦闘員の活動を統括していた人物。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、The Jerusalem Post, November 11, 2021、KAN 11, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021、The Times of Israel, November 11, 2021、Walla!, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンのヒズブッラーのナスルッラー書記長:「アブドゥッラーUAE外務大臣のシリア訪問は、シリアの勝利を承認したアラブ諸国の敗北宣言」(2021年11月11日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、イマーム・マフディー学校での殉教者サイイド・バーキル・サドル記念講堂開設祝典に合わせてテレビ演説を行い、そのなかで11月10日のアブドゥッラー・ビン・ザーイドUAE外務大臣のシリアへの公式訪問とアサド大統領との会談に関して、アラブ諸国がシリアの勝利を承認したことを意味すると述べた。

ナスルッラー書記長の発言内容は以下の通り。

タクフィール主義テロをこの地域で使用する米国の計略に対する対決において、我々は戦いに勝利した。数週間前、バッシャール・アサド大統領閣下が行ったアラブ諸国の国王や首脳との電話会談でそれは宣言された。数日前、UAEの外務大臣がダマスカスを訪れた。もちろん、多くの人々がこれにコメントし、検討を加えた。誰もが分析することが可能だ。だが、それはアラブ諸国がシリアの勝利を承認したのに等しい。アラブ諸国が数百ドルを費やした計略の敗北を承認したのに等しい。この訪問は敗北宣言だ。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Qanat al-Manar, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機がハマー県北東部のイスリヤー村一帯の砂漠地帯とヒムス県タドムル市一帯の砂漠地帯でダーイシュに対して40回以上の爆撃を実施(2021年11月11日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がハマー県北東部のイスリヤー村一帯の砂漠地帯とヒムス県タドムル市一帯の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に対して40回以上の爆撃を実施した。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下のラッカ県、アレッポ県でシリア国民軍所属組織どうしが交戦(2021年11月11日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるシャルカラーク村、ハマーム・トゥルクマーン村、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市北で、シリア国民軍に所属する東部自由人連合とシャーム軍団が交戦し、東部自由人連合が、アブー・ジハード・ラッカを名乗るシャーム軍団の司令官の拠点複数カ所、シャーム軍団所属のハッターブ旅団の拠点複数カ所を制圧した。

両者の戦闘でシャルカラーク村では住民複数が巻き添えとなって負傷した。

また、東部自由人連合はハッターブ旅団の戦闘員3人を捕捉した。

一方、ハマーム・トゥルクマーン村での戦闘では、ハッターブ旅団の戦闘員7人が負傷した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のジャウラカーン村(ジューラーカー村)で11月8日に続いて、シリア国民軍に所属するハムザ師団(サイフ・アブー・バクル氏が指導)とガーブ旅団(アラー・ジュナイド氏指揮)の戦闘員が交戦した。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団が「反乱者運動」への加入を発表(2021年11月11日)

シリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団(通称アムシャート師団)は声明を出し、10月1日にシャーム軍団(北部部門)、スルターン・ムラード師団、第1師団(北部旅団、第9師団、第112旅団)、ムンタスィル・ビッラー師団、シャーム革命家が統合して結成された「反乱者運動」に加入すると発表した。

声明のなかでスライマーン・シャー師団は、加入の理由に関して、シリア国民の願望を達成するための取り組みを統合し、隊列を固めるためとしている。

https://twitter.com/solemanalshah/status/1458517368183918595

なお、「反乱者運動」の母体となったアズム(決意)統合司令室も声明で、スルターン・スライマーン・シャー師団の「復帰」を認めたと発表した。

https://twitter.com/UniLeadership/status/1458562379420250117

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カーミシュリー市西のワファー交差点を通過しようとした米軍の車列の進行をシリア軍が阻止(2021年11月11日)

ハサカ県では、SANA(11月11日付)によると、米軍の装甲車など5輌からなる車列が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市西の入口のワファー交差点から市内に進入しようとしたが、同交差点近くに設置されているラシュウ検問所に駐留しているシリア軍部隊がこれを阻止し、米軍の車列は退却を余儀なくされた。

シリア人権監視団によると、車列は5台ではなく4台で、国防隊によって交差点の通過を阻止された。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合所属と見られる戦闘機がトルコ占領下のアレッポ県北部を爆撃(2021年11月11日)

アレッポ県では、ANHA(11月11日付)によると、所属不明の戦闘機1機がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市上空に飛来し、同市とトルコ占領下のジャラーブルス市の間に位置するマジュルーバ村を爆撃した。

シリア人権監視団によると、戦闘機は米主導の有志連合所属と思われ、標的となった村に近いハムラーン村の通行所(トルコ占領地とシリア政府・北・東シリア自治局共同支配地を隔てる通行所)は、シリア国民軍に所属するシャーム戦線が支配している。

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍はイドリブ県マアッラトミスリーン市近郊の養鶏所を爆撃、なかで避難生活を送っていた5人が死亡、6人負傷(2021年11月11日)

イドリブ県では、MMC(11月11日付)やシリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市近郊の養鶏所を爆撃し、民家1棟が被弾し、なかにいた一家4人(夫妻とその子供2人)と子供1人(この一家の親戚)の合わせて5人が死亡、6人が負傷した。

養鶏場は国内避難民(IDPs)が身を寄せており、死亡した5人もアレッポ県南部のバルクーム村からのIDPsだった。

https://www.facebook.com/watch/?v=4496568077088468
https://www.facebook.com/watch/?v=4597035197024333
https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1253451055121516
https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1253442278455727

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・サアド村で正体不明の武装集団が、元反体制武装集団メンバーの男性1人を殺害した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県4件、ラタキア県0件、アレッポ県5件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3087739144802154

AFP, November 11, 2021、ANHA, November 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 11, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 11, 2021、MMC, November 11, 2021、Reuters, November 11, 2021、SANA, November 11, 2021、SOHR, November 11, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民334人と国内避難民(IDPs)94人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は721,527人、2019年以降帰還したIDPsは104,766人に(2021年11月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月10日に難民334人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民315人(うち女性95人、子供160人)、ヨルダンから帰国したのは19人(うち女性6人、子供10人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は721,527人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者325,079人(うち女性97,696人、子ども165,505人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,448人(うち女性118,975人、子ども202,175人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は950,807人(うち女性285,335人、子供484,612人)となった。

**

一方、国内避難民94人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは83人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは11人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は11人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,766人(うち女性40,928人、子供33,930人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,373,362人(うち女性423,487人、子供677,696人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3087736224802446

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 11, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.