シリア正教会ジャズィーラ・ユーフラテス主教区のアムシーフ主教は、ジャズィーラ地方で北・東シリア地域民主自治局が課そうとしている教育課程の導入を拒否(2025年10月8日)


SANAによると、シリア正教会ジャズィーラ・ユーフラテス主教区のマール・ムーリス・アムシーフ主教は、ジャズィーラ地方で北・東シリア地域民主自治局/シリア民主軍が課そうとしている教育課程の導入を断固として拒否する姿勢を明らかにした。

アムシーフ主教によると、北・東シリア地域民主自治局側との1ヵ月以上にわたる交渉で、自治局が策定したカリキュラムかUNICEFが定めるカリキュラムのいずれかの採用を求められたとしたうえで、ジャズィーラ地方にあるキリスト教諸宗派の約35の学校は、教育養育省が採用し、国際的に認められている正式なカリキュラム以外の課程は採用しないと述べた。

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バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使:「私の訪問がトルコの国家的利益や領土的一体性を損なう活動を伴っていたとするいかなる主張はまったく根拠がない」(2025年10月8日)

トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使は、Xで次の通り綴った。

私は、米国大使として、またシリア特使として、ハサカを訪問し、シリア民主軍とシリア政府との間で締結された3月10日合意の実施に関する進展を促進・監視するための使節として活動した。この合意は、シリアの安定と安全保障のみならず、トルコおよび米国双方の戦略的利益にとっても極めて重要である。
ハサカでの私の活動は、完全な透明性のもとで行われ、地域の安定促進、対テロ協調、人道支援のアクセス拡大といった目的に基づいていた。これらはすべて、トルコの安全保障および経済的利益に直接的に資するものである。
私の訪問がトルコの国家的利益や領土的一体性を損なう活動を伴っていたとするいかなる主張も、まったく根拠がない。さらに、私が一度も見たことのない地図が、私が一度も入ったことのない会議室に置かれていたという理由で、トルコの利益を害したとする非難は、全くばかげたものである。
私の使命は――そして今もなお――国境を越えた脅威を減らし、地域の平和と再建というより大きな目標を支援する協調的な仕組みを推進することにある。」

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ロシアのラブロフ外務大臣:「国連決議が順守されていれば、今日見られるような中央政府と各地方との対立は存在しなかっただろう」(2025年10月8日)

ロシア外務省によると、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワで行われた「東方への架け橋」プロジェクトのインタビューにおいて、シリアとの関係について以下の通り述べた。

2024年にロシアとシリアの外交関係樹立80周年を迎えた。
ソ連時代から両国は友好関係にあり、経済・社会・教育・防衛の分野で緊密な協力を築いてきた。ロシアはシリア・アラブ共和国の国力形成に大きく寄与してきたと自負している。
2011年、「アラブの春」においてシリア紛争が激化し、西側諸国の支援を受けた反体制派が武装化して以降、ロシアはシリアの合法政府を支援するため介入した。プーチン大統領の決定により、ロシアは情勢の安定化に重要な役割を果たした。
当時、米国や国連・ジュネーブなどで多国間協議を行い、国連決議も採択されたが、それが順守されていれば、今日見られるような中央政府と各地方との対立は存在しなかっただろう。
ロシアは情勢に左右されない一貫した友好関係をシリアと維持している。
2024年12月の政変後すぐに接触を再開し、プーチン大統領は新政権のアフマド・シャルア氏と電話会談を行った。今年初めにはロシアの省庁合同代表団がダマスカスを訪問し、旧政権時代に開始されたプロジェクトの継続可能性を共同で検討した。
私は今年春、アンタルヤ外交フォーラムでもアスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣と会談し、その後7月にモスクワで、さらに9月にはニューヨークで再会した。
また、9月初旬にはノヴァク副首相率いる政府代表団がダマスカスを訪れ、同国の関係閣僚および暫定大統領アフマド・シャルア氏と協議を行った。
ロシアは、旧ソ連時代および2011~2014年以降に始まった経済・工業・農業・エネルギー分野の協力を、現状に合わせて調整しながら継続したいと考えている。
プーチン大統領は、シリア政府の意思に反して駐留を続けることはないと繰り返し述べている。だが、シリア政府および地域諸国の多くが、ロシアのプレゼンス維持を望んでいる。
彼はまた、今後は軍事支援ではなく「機能の再構築」が必要であると述べた。
ロシアの港湾や空港を「人道支援ハブ」として活用し、ロシアやペルシャ湾諸国からアフリカ諸国へ人道物資を輸送する拠点とすることが有効である。この構想にはシリア側も賛同しており、すでに協議が進んでいる。
シリアは外国の内政干渉を断固として拒否している。しかし、依然として広大な領域が外国軍の支配下にあり、ダマスカスの招きによらない駐留も存在する。特に南部ではイスラエルが緩衝地帯の設置を主張している。
彼はイスラエルの安全保障上の懸念を理解するとしながらも、北東部のクルド問題や、米国によるクルド分離主義の助長、トルコ軍の越境展開、アラウィー派やキリスト教徒への攻撃など、複合的な脅威を指摘した。
シリアの統一こそ、関係国すべての利益である。もしクルドの自治・分離主義が現実化すれば、地域全体に連鎖的影響を及ぼす危険がある。
ロシアはシリアのパートナーを全面的に支援し、同国に関与する他国とも協調していく。とりわけ、10月15日に開催される第1回ロシア・アラブ首脳会議で、シャルア暫定大統領の参加が重要な意義を持つ。この場で実質的な議論が行われるだろう。

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シリア人権監視団によると、シリアに駐留するロシア軍部隊に所属する25台の貨物車輛からなる車列が、ラタキア県のフマイミーム航空基地からタルトゥース市方面に向かい、その後帰還した。

同様の動きは、10月1日と6日にも確認されている。

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シリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受け、ダイル・ザウル県ザッル村でダーイシュへの関与が疑われる人物を逮捕(2025年10月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍が米主導の有志連合の支援を受け、ザッル村でダーイシュ(イスラーム国)への関与が疑われる人物を逮捕した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、県北西部で、2人の若い男性が正体不明の武装グループによって襲撃され、1人が死亡し、1人が負傷した。

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スワイダー県リーマト・ハーズィム村・ウルガー村間、マズラア町・ウルガー村間でシャルア移行期政権の部隊とドゥルーズ派の国民防衛部隊が激しく交戦(2025年10月8日)

スワイダー県では、SANAシリア人権監視団によると、アフマド・シャルア移行期政権の当局によって拘束され、ダマスカス郊外県のアドラー刑務所に収監されていた35人(うち少年1人)がシリア・アラブ赤新月社の監督のもとで釈放された。

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シリア人権監視団によると、シャフバー町では、アフマド・シャルア移行期政権の部隊が包囲する北・東シリア地域民主自治局支配下のアレッポ市のアシュラフィーヤ地区およびシャイフ・マクスード地区の住民への支援を表明する抗議デモが開かれた。

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シリア人権監視団によると、世界食糧計画(WFP)が提供した物資を積んだ13台の貨物車輛がスワイダー市に到着した。

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シリア人権監視団によると、リーマト・ハーズィム村・ウルガー村間、マズラア町・ウルガー村間の2ヵ所で、アフマド・シャルア移行期政権の部隊とドゥルーズ派の国民防衛部隊が激しく交戦した。

シリア人権監視団が10日に発表したところによると、この戦闘で、国民防衛部隊の兵士1人が死亡、7人が負傷した。

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中・西部シリア政治評議会(PCCWS)は教育活動の停止と授業ボイコットを呼びかける(2025年10月8日)

中・西部シリア政治評議会(PCCWS)は、フェイスブックを通じて声明を出し、シリア中・西部での教育活動を破壊し、学生と教師の双方を標的とすることで、学ぶ権利を奪われた世代を生み出そうとする一環として、「ジャウラーニー傘下の武装テロ民兵」が教師を暗殺し、学生を学校前で拉致したとして非難、教育活動の停止と授業ボイコットを呼びかけた。

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シリア人権監視団が10日に発表したところによると、これを受けて沿岸部、ヒムス県、ハマー県の複数の学校と大学で授業がボイコットされた。

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ラタキア市で13歳のアラウィー派の少年が何者かに誘拐:活動家らは近年増加する殺人・誘拐・弾圧・人道的苦難への抗議の意を示すためのゼネストを呼び掛ける(2025年10月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、タッル・ジャディード村で、前政権関係者と見られる2人が遺体で発見された。

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ダマスカス郊外県では、SANAによると、スバイナ町の穀物サイロで爆発が発生し、民間防衛機関(旧ホワイト・ヘルメット)が瓦礫の下から7人の負傷者を救出した。

シリア人権監視団によると、爆発の原因は不明。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、ドゥワイル・シャイフ・サアド村で、イドリブ県ヤアクービーヤ村出身のキリスト教徒の男性が自宅内で喉を切られて殺害された。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市で13歳のアラウィー派の少年(ムハンマド・カイス・ハイダルくん)が何者かに誘拐された。

これを受け、ラタキア県などの沿岸部、ヒムス県などの内陸部の活動家らは、近年増加する殺人・誘拐・弾圧・人道的苦難への抗議の意を示すためのゼネストを呼び掛けた。

一方、内務省(フェイスブック)によると、内務治安部隊が、クサイ・イマード・カルターニー容疑者を逮捕した。

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ヒムス県では、内務省(フェイスブック)によると、県麻薬取締局は、カスィール郡の内務治安部隊と協力し、レバノンとの国境地帯で、カプタゴン製造に使用される装置を押収した。

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シャイバーニー外務在外居住者大臣がトルコの首都アンカラを訪問し、フィダン外務大臣と会談(2025年10月8日)

外務在外居住者省(フェイスブック)によると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣がトルコの首都アンカラを訪問し、トルコのハカン・フィダン外務大臣と会談、地域情勢および共通の関心事について協議した。

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SANAによると、会談後の共同記者会見で、フィダン外務大臣は次のように述べた。

シリア政府は、国際社会と協力してダーイシュ(イスラーム国)と戦う強い意志を持っている。
イスラエルによる攻撃は、シリアに対する重大なエスカレーションを意味する。したがって、我々はシリアの統一と主権の維持を呼びかける。
また、シリアの国際舞台における関与は日を追うごとに増しており、特にアフマド・シャルア暫定大統領が第80回国連総会で行った歴史的演説以降、その傾向は顕著である。

SANAによると、フィダン外務大臣はまた次のように続けた。

シリアが安定していること、そしていかなる勢力もその不安定化から利益を得ないことが、我々にとって最も重要である。
シリア政府の地域的および国際的な関与は日々増しており、シリアに課されているすべての制裁を直ちに解除すべきである。
我々はスワイダー県の動向を注意深く見守っており、イスラエルの干渉は不安定化をさらに悪化させている。
イスラエルによる一方的な行動によるシリアの不安定化の試みは、我々の国家安全保障をも脅かしている。

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SANAによると、一方、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣は以下のように述べた。

旧体制の崩壊は、60年以上続いた暗黒の時代の終わりを意味する。この期間に100万人以上のシリア人が殉職したが、わずか数ヵ月のうちに我々は市民国家を築き、正義と多様性の国家を形成することができた。
前の段階も課題がなかったわけではないが、我々は友好国と協力してそれらを解決し、テロとの戦いにおける責任を果たしてきた。
いかなる形での分裂も断固として拒否する。シリアは一つの統一国家である。
国際社会に対し、イスラエルがシリア領土への攻撃を停止し、1974年の兵力引き離し協定を遵守するよう圧力をかけることを求める。
シリアはその重みと歴史的地位を取り戻し、再び世界の国々の中での本来の位置に復帰した。移行期におけるトルコの大きな役割と広範な支援を強調する。
今回のトルコ訪問は、透明性と対話を基盤とした戦略的パートナーシップを強化するためのものである。
シリア民主軍との対話は、3月10日合意の履行とシリアの統一を確認するために行われている。
しかし、シリア民主軍は必要な措置を講じるのが遅く、今日に至るまで合意を実行に移す具体的な一歩には至っていない。

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ロイター通信によると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア民主軍が自らの約束と国家統合の原則を順守すべきだと改めて強調した。

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クナイトラ県ジュバーター・ハシャブ村で薪を集めていた若者がイスラエル軍の銃撃を受けて負傷(2025年10月8日)

クナイトラ県では、SANAによると、3台の車輛からなるイスラエル軍部隊が今朝、東サムダーニーヤ村方面に侵入し、同村とアジュラフ村の間にある破壊された給水タンクのそばに検問所を設置し、通行人を尋問、その後で撤収した。

また、シリア人権監視団によると、6台の軍用車輛からなるイスラエル軍部隊がマアラカ村に侵入し、複数の住宅で捜索を行った。

さらに、SANAシリア人権監視団によると、ジュバーター・ハシャブ村で薪を集めていた若者が、イスラエル軍の銃撃を受けて負傷した。

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