2014年2月9日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(1月9日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村のワーディー・フマイイド検問所で、レバノン軍が、シリア革命軍事評議会メンバーで離反兵のマフムード・アッバース大佐を逮捕した。

これに関して、レバノン軍は、声明を出し、ウマル・マフムード・ウスマーン氏、ラドワーン・マフムード・アイユーシュ氏の2人のシリア人をワーディー・フマイイドで逮捕したと発表した。

AFP, February 9, 2014、AP, February 9, 2014、Champress, February 9, 2014、al-Hayat, February 10, 2014、Iraqinews.com, February 9, 2014、Kull-na Shuraka’, February 9, 2014、Naharnet, February 9, 2014、NNA, February 9, 2014、Reuters, February 9, 2014、Rihab News, February 9, 2014、SANA, February 9, 2014、UPI, February 9, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月8日のシリア情勢:レバノンの動き

自由スンナ・バアルベック大隊を名乗る集団がツイッターを通じて声明を出し、レバノン国軍に対して「自らの愛国心を示し、イランとヒズブッラーから自由であることを証明しなければ標的となるだろう」と脅迫した。

また同大隊は、先月逮捕され、アブドゥッラー・アッザーム大隊、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との関係を認めたシャイフのウマル・アトラシュ氏(24歳)の釈放を要求した。

AFP, February 8, 2014、AP, February 8, 2014、Champress, February 8, 2014、al-Hayat, February 9, 2014、Iraqinews.com, February 8, 2014、Kull-na Shuraka’, February 8, 2014、Naharnet, February 8, 2014、NNA, February 8, 2014、Reuters, February 8, 2014、Rihab News, February 8, 2014、SANA, February 8, 2014、UPI, February 8, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月7日のシリア情勢:レバノンの動き

自由スンナ・バアルベック大隊を名乗る集団がツイッターを通じて声明を出し、ベカーア県ヘルメル郡内にあるヒズブッラーの軍事教練施設で6日にイラン人教官を暗殺したと発表した。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月4日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(2月4日付)によると、北部県アッカール郡のヌーラー村、カシュラク村、アンマール・ビーカート村、アイン・ティーナ村、シャーリーバー村、ドゥーサ村などの郊外に、シリア領から発射された迫撃砲弾が着弾、またウブーディーヤ村・ジンジズ村間の高速道路で銃撃があった。

**

NNA(2月5日付)は、シリア軍が北部県アッカール郡のワーディー・ハーリド地方で捜索活動を行い、10代の少年3人を連行したと報じた。

連行された家族は声明を出し、レバノンの関係当局に3人の行方の調査と身柄の確保を求めた。

Naharnet, February 4, 2014, February 5, 2014、NNA, February 4, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月3日のシリア情勢:レバノンの動き

ナハールネット(2月3日付)などによると、ベイルート県南部のシュワイファート市(レバノン山地県)で、乗客を乗せて走行中だったミニバス内で自爆ベルトを着用した男性が自爆し、2人が負傷した。

 

**

NNA(2月3日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡カーア地方で、シリア領から潜入しようとした武装集団メンバー4人をレバノン軍が逮捕した。

Naharnet, February 3, 2014
Naharnet, February 3, 2014

**

NNA(2月3日付)によると、1日のベカーア県ヘルメル市での自爆テロで重傷を負っていた男性1人が死亡し、テロの犠牲者は4人になった。

AFP, February 3, 2014、AP, February 3, 2014、Champress, February 3, 2014、al-Hayat, February 4, 2014、Iraqinews.com, February 3, 2014、Kull-na Shuraka’, February 3, 2014、Naharnet, February 3, 2014、NNA, February 3, 2014、Reuters, February 3, 2014、Rihab News, February 3, 2014、SANA, February 3, 2014、UPI, February 3, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月1日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(2月1日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡ヘルメル市のガソリン・スタンドで爆弾を積んだ自動車が自爆し、3人が死亡、約30人が負傷した。

この自爆テロに関して、シャームの民のヌスラ戦線が犯行を認める声明をツイッターを通じて出した。

声明でヌスラ戦線は「愛すべきシリアにおいて、我らがか弱い国民に対するイランの党(ヒズブッラー)の犯罪が続くなか…、我々はこの党の虐殺を止めるために、党の支配地域で同様の方法をとらざるを得ない。この党が自らの決定を再考することを希望しつつ」と表明した。

またヌスラ戦線は「レバノンのスンナ派に、この抑圧的な軍事支配に反乱を起こす」よう呼びかけた。

**

OTV(1月1日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡での自爆テロ発生の数時間後、北部県アッカール郡のウブーディーヤ村とアリーダ村に面する国境通行所2カ所をシリア当局が一時閉鎖した。

Youtube, February 1, 2014
Youtube, February 1, 2014

**

NNA(2月1日付)によると、北部県アッカール郡のヌーラ村、ヒクル・ジャニーン村、カシュラク村の郊外が、シリア領内からの迫撃・銃撃を受けた。

AFP, February 1, 2014、AP, February 1, 2014、Champress, February 1, 2014、al-Hayat, February 2, 2014、Iraqinews.com, February 1, 2014、Kull-na Shuraka’, February 1, 2014、Naharnet, February 1, 2014、NNA, February 1, 2014、OTV, February 1, 2014、Reuters, February 1, 2014、Rihab News, February 1, 2014、SANA, February 1, 2014、UPI, February 1, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年1月31日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(1月31日付)によると、北部県アッカール郡のマシュター・ハンムード村、アッブーディーヤ村、ハクル・ジャニーン村、アムラ村、クブール・ビード村の郊外に、シリア領内から発射されたロケット弾14発が着弾し、1人が死亡、複数が負傷した。

AFP, January 31, 2014、AP, January 31, 2014、Champress, January 31, 2014、al-Hayat, January 31, 2014、Iraqinews.com, January 31, 2014、Kull-na Shuraka’, January 31, 2014、Naharnet, January 31, 2014、NNA, January 31, 2014、Reuters, January 31, 2014、Rihab News, January 31, 2014、SANA, January 31, 2014、UPI, January 31, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年1月30日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(1月30日付)によると、シリア領(ダマスカス郊外県カラムーン地方)からベカーア県バアルベック郡アルサール村に不法入国しようとしたシャームの民のヌスラ戦線メンバーのシリア人3人をレバノン軍が逮捕した。

また、OTV(1月30日付)は、軍がシリア領内からレバノンに武器弾薬を違法に持ち込もうとしたレバノン人2人をベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で逮捕した、と報じた。

**

NNA(1月30日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方のカビール川岸で、シリア人2人がシリア領から発砲を受け、1人が死亡した。

AFP, January 30, 2014、AP, January 30, 2014、Champress, January 30, 2014、al-Hayat, January 31, 2014、Iraqinews.com, January 30, 2014、Kull-na Shuraka’, January 30, 2014、Naharnet, January 30, 2014、NNA, January 30, 2014、OTV, January 30, 2014、Reuters, January 30, 2014、Rihab News, January 31, 2014、SANA, January 30, 2014、UPI, January 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年1月26日のシリア情勢:レバノンの動き

ジャディード・テレビ(1月26日付)は、ナバティーヤ県ハースバイヤー郡マーリー村の農地でロケット弾の残骸を発見したと報じた。

その後の調べで、残骸の一部は、2013年12月29日にレバノン領内からイスラエルに向けて発射されたロケット弾だということが判明した。

AFP, January 27, 2014、AP, January 27, 2014、Champress, January 27, 2014、al-Hayat, January 28, 2014、Iraqinews.com, January 27, 2014、Kull-na Shuraka’, January 27, 2014、Naharnet, January 27, 2014、NNA, January 27, 2014、Reuters, January 27, 2014、Rihab News, January 27, 2014、SANA, January 27, 2014、UPI, January 27, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年1月25日のシリア情勢:レバノンの動き

アブー・サイヤーフ・アンサーリーを名乗る人物が音声声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=WHg2uEwLPew)を出し「我々はトリポリから、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に参加し、同組織と同盟を結ぶことを誓う…。我々はまたアブー・バクル(・バクダーディー)に属すことを近い、彼らのためにレバノン、そしてエルサレム王国(イスラエル)への扉となる」と発表した。

アンサーリー氏はまた「ヒズブッラーが認めるレバノンの十字軍の不忠によって、イスラームのウンマの決意が失われ、揺らいだために活動を始めた」と付言し、レバノンのスンナ派に対して「我々はあなた方の兄弟であり、息子であり、奉仕者だ。我々はあなた方とともに不信心者と戦う。よって、備えを忘れるな…。キリスト教徒どもや裏切り者が用いるナイフに成り下がなり、我々を後ろから刺さないよう求める」と呼びかけた。

**

NNA(1月25日付)は、ベカーア県ヘルメル郡に東レバノン山脈から何者かがロケット弾を複数発発射したと報じた。

これに関して、シャームの民のヌスラ戦線とマルワーン・ハディード大隊はツイッターを通じて共同声明を出し、ヘルメル郡にロケット弾7発を打ち込んだと発表し、犯行を認めた。

**

ナハールネット(1月25日付)などによると、軍治安当局が、18日にベイルート県郊外ダーヒヤでの自爆テロの容疑者ハーリド・サーティム氏を未明に逮捕した。

**

ムスタクバル潮流代表のサアド・ハリーリー元首相は声明を出し、「レバノン国民とスンナ派はレバノンが、ヒズブッラーとアル=カーイダによるレバノン国内、ないしは地域での戦争に巻き込まれることを拒否する…。狂った戦争のなかで、レバノンのあらゆる地域で民間人を標的とするとの脅迫も拒否する」と発表し、シャームの民のヌスラ戦線の声明(24日)を非難した。

AFP, January 25, 2014、AP, January 25, 2014、Champress, January 25, 2014、al-Hayat, January 26, 2014、Iraqinews.com, January 25, 2014、Kull-na Shuraka’, January 25, 2014、Naharnet, January 25, 2014、NNA, January 25, 2014、Reuters, January 25, 2014、Rihab News, January 25, 2014、SANA, January 25, 2014、UPI, January 25, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年1月24日のシリア情勢:レバノンの動き

シャームの民のヌスラ戦線はインターネットを通じて声明を出し「我々、レバノンのヌスラ戦線は、イランの党(ヒズブッラー)とその基地…拠点が、どこにあろうと我々の合法的な標的であると宣言する」と発表した。

Naharnet, January 24, 2014
Naharnet, January 24, 2014

**

スイスから帰国したアドナーン・マンスール暫定外務大臣はベイルート国際空港で、ジュネーブ2会議でのシリア革命反体制勢力国民連立の姿勢に関して「当事者の一部が…障害となるような前提条件を示しているなかでは、大会が解決策の導出に資さないと思った…。2012年6月のジュネーブ合意には、シリアの移行期を想定しているだけで、アサド大統領が退任するかどうかは明言していない」と述べた。

また「一部の国がジュネーブ2会議でヒズブッラーをテロ組織だと述べたが、これは決して受け入れられない。なぜなら、国と国民を守り、イスラエルという敵に立ち向かい、国土を防衛してきたレジスタンスはこうしたレッテル付けをなされ得ないからだ」と述べた。

ナハールネット(1月24日付)が伝えた。

**

NNA(1月24日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡の山間部にロケット弾3発が着弾した。

AFP, January 24, 2014、AP, January 24, 2014、Champress, January 24, 2014、al-Hayat, January 25, 2014、Iraqinews.com, January 24, 2014、Kull-na Shuraka’, January 24, 2014、Naharnet, January 24, 2014、NNA, January 24, 2014、Reuters, January 24, 2014、Rihab News, January 24, 2014, January 25, 2014、SANA, January 24, 2014、Syria-news.com, January 24, 2014、UPI, January 24, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年1月23日のシリア情勢:レバノンの動き

ナハールネット(1月23日付)によると、レバノン軍が、ベカーア県東部のザファリヤー検問所で、逃走中のアブドゥッラー・アッザーム旅団メンバー、イブラーヒーム・アブドゥルムウティー・アブー・ムアイリク氏(パレスチナ人、通称アブー・ジャアファル)を交戦の末に逮捕したと報じた。

アブー・ムアイリク氏はこの戦闘で負傷し、搬送先の病院で死亡し、また戦闘で軍の士官1人が負傷した。

**

NNA(1月23日付)によると、ベカーア県バアルベック郡マシャーリーウ・カーア地方で、シリア領から潜入しようとした武装集団と軍が交戦した。

**

OTV(1月23日付)によると、レバノン山地県アレイ市郊外のラアス・ジャバルで、進歩社会主義党のサーミー・マッルーシュ前内務局長が遺体で発見された。

**

ミシェル・スライマーン大統領は声明を出し、シリアの紛争に関して「いかなる理由であれ、シリア内政へのあらゆる干渉、とりわけ戦闘への参加をやめることで」これまでの非干渉政策を貫く必要があると述べた。

AFP, January 23, 2014、AP, January 23, 2014、Champress, January 23, 2014、al-Hayat, January 24, 2014、Iraqinews.com, January 23, 2014、Kull-na Shuraka’, January 23, 2014、Naharnet, January 23, 2014、NNA, January 23, 2014、Reuters, January 23, 2014、Rihab News, January 23, 2014、SANA, January 23, 2014、UPI, January 23, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府、シリア革命反体制勢力国民連立に加え45の国・機関の参加のもとでジュネーブ2会議が開かれる、両者は移行期統治機関への権力移譲をめぐって真っ向から対立(2014年1月22日)

反体制勢力の動き

イスラーム戦線のイスラーム・アッルーシュ大尉は、ダマスカス郊外県ドゥーマー市のイスラーム軍の武器庫が襲撃されたとの情報に関して、クッルナー・シュラカー(1月22日付)に関与を否定した。

シリア政府の動き

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、ジュネーブ2会議開催に先立って、潘基文国連事務総長、中国の王毅外交部長と会談し、ジュネーブ2会議に関して協議した。

SANA(1月22日付)によると、これらの会談で、ムアッリム外務在外居住者大臣は、ジュネーブ2会議が、シリア国内でのテロとの戦いを最優先課題として審議することで、シリア領内でのシリア人どうしの対話開始の第1歩になることを望むと伝えたという。

**

法務省は声明を出し、アナトリア通信などが報道・公開したシリア軍による逮捕者15,000人の拷問殺害に関する英カーター・ラック社の報告書および写真に関して、遺体写真の身元が不明で、その多くがテロリスト、外国人、そしてテロ集団に拷問殺害された民間人と軍人であると発表した。

国内の暴力

アレッポ県では、リハーブ・ニュース(1月22日付)によると、軍と反体制武装集団の戦闘激化を受けて約1年にわたり閉鎖されていたアレッポ国際空港が再開された。

一方、SANA(1月22日付)によると、マアーッラト・アルティーク村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月22日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、同旧市街、アッブ農場、ハラスター市、ダーライヤー市、マダーヤー町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またドゥーマー市では、住民数百人が武装テロ集団に反対するデモを行い、宗教関係局を占拠して設置されていたシャリーア委員会本部を破壊、また反体制武装集団が略奪した大量の食糧物資が貯蔵されていた慈善協会やフサイバ・モスク近くの施設を開放、物資を住民に配給したという。

このほか、サイドナーヤー町に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、住居複数棟が被害を受けた。

**

ダマスカス県では、SANA(1月22日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月22日付)によると、ガースィビーヤト・ナイーム村、ダール・カビーラ村、アイン・フサイン村、サアン村、ザアフラーナ村・ダイル・フール村間の街道で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月22日付)によると、ブスラー・シャーム市、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハウラーンの鷹大隊司令官ら複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

SANA, January 22, 2014
SANA, January 22, 2014

ハサカ県では、SANA(1月22日付)によると、ハサカ県各所で、シリア軍による「テロとの戦い」を支持するデモ行進が行われ、住民数百人が参加した。

レバノンの動き

NNA(1月22日付)によると、北部県アッカール郡ダンカ村など対シリア国境の複数の村に、シリア領から発射された迫撃砲弾が着弾し、2人が負傷した。

**

ナハールネット(1月22日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で続く武装集団どうしの戦闘で、レバノン軍兵士1人が死亡、8人が新たに負傷した。

諸外国の動き

スイスのモントルーで、シリアの紛争の解決に向けたジュネーブ2会議が開催され、シリア政府、シリア革命反体制勢力国民連立、45の国や機関が参加した。

大会に参加した45国・機関は、オマーン、バーレーン、イラク、モロッコ、UAE、クウェート、ヨルダン、レバノン、エジプト、カタール、アルジェリア、サウジアラビア、トルコ、米国、英国、スペイン、ヴァチカン、スウェーデン、ベルギー、フランス、スイス、ルクセンブルグ、ドイツ、カナダ、オランダ、イタリア、デンマーク、ロシア、ノルウェー、ギリシャ、日本、中国、インドネシア、ブラジル、韓国、オーストラリア、インド、メキシコ、南アフリカ、国連、アラブ連盟、EU、イスラーム協力機構。

シリア政府側の代表団は以下の通り:

公式代表団:ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ウムラーン・ズウビー情報大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、フサームッディーン・アーラー外務在外居住者次官、バッシャール・ジャアファリー駐国連シリア代表、アフマド・アルヌース外務在外居住者省顧問、ルーナー・シブル大統領府報道局長、ウサーマ・アリー外務在外居住者大臣執務官。

技術代表団:アフマド・クズバリー人民議会議員、ムハンマド・ハイイル・アッカーム・ダマスカス大学教授、ヒシャーム・カーディー外務在外居住者大臣執務官、アブドゥルカリーム・ハウンダ外務在外居住者大臣執務官、アジュマド・イーサー大統領府広報官、タミーム・マダニー駐ジュネーブ国連常駐代表、ムハンマド・ムハンマド駐ジュネーブ国連代理大使。

一方、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立の公式代表団は以下の通り:

アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー、ハイサム・マーリフ、ナズィール・ハキーム(シリア・ムスリム同胞団)、アブドゥルハミード・ダルウィーシュ、ミシェル・キールー、バドル・ジャームース、アナス・アブダ、スハイル・アタースィー、ムハンマド・フサーム・ハーフィズ、ハーディー・バフラ、ムハンマド・サブラ、リーマー・フライハーン、アフマド・ジャクル、イブラーヒーム・バッルー、ウバイダ・ナッハース、アブドゥルアハド・アスティーフー、ヌール・アミール、アブドゥルハキーム・バッシャール。

『ハヤート』(1月23日付)によると、このうち初日の会合には10人が参加、また上記18人のほか、15人からなる技術代表団メンバーと国内の武装集団代表4人も参加するという。

武装集団代表4人のうち1人はシリア革命家戦線代表、1人がムジャーヒディーン軍代表、残る2人は離反士官になるという。

なお、シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、ジュネーブ2会議への参加を拒否してきたと改めて主張、シリア革命反体制勢力国民連立の代表団のなかに同胞団には含まれていないことを明らかにした。

**Rihab News, January 22, 2014

Rihab News, January 22, 2014シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長の演説の骨子は以下の通り:

「我々がシリアのテロについて語るとき、シリア人は誰がテロリストなのかをよく知っている。シリア人は1年間にわたってテロリストの餌食となり、自分自身、財産、そして家族を守ることを強いられた…。シリア人は何年間耐えなければならないのか? 数十万、数百万のシリア人が…平和的に…自由を求め、殺人装置の餌食にしなってきたが…世界はそれを傍観しているだけだ」。

「我々は国民と国家を代表するためにシリアの代表団として出席した…。不正と不正者に対する平和的革命を行った国民を代表するために」。

「武器による自衛は我々の選択しではなく、バッシャール・アサド体制がシリア人に押しつけた選択肢だ」。

「シリアは、アサドとその傭兵のテロ行為によって、一部のテロリストの温床となったが、このテロリストはアサドのもう一つの顔であり、地域と世界の平和と安全を脅かしている」。

「我らが自由軍は終始…、ヒズブッラー…イラン・イスラーム革命防衛隊を筆頭とする国際テロ傭兵に勇敢に立ち向かってきた」。

「イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に関して言うと…、革命はこの組織との対決において功績をあげている…。しかしアサドの戦闘機は今日も樽爆弾を自由シリア軍に投下し、ダーイシュと戦う同軍の進軍を阻止している。にもかかわらず、自由軍は…サウジアラビアを初めとする友好国の支援のもと、イドリブ、アレッポ郊外、ハマーでダーイシュを浄化した…。革命はアサドと彼がもたらしたテロリストのテロに対抗しているのだ」。

「出席者全員で今、ジュネーブ合意にただちに合意し、行政権、治安、軍、ムハーバラートに関するアサドの権限を完全に移行期統治機関に移譲することを呼びかける…。我々は、ジュネーブ合意、そしてこの大会の唯一の主題である移行期統治機関の設置を…呼びかけた潘基文国連事務総長の呼びかけに全面同意して、ジュネーブ2会議に出席した」。

「我々は、バッシャール・アサドの解任とその裁判を、罪を犯した政権幹部全員とともに行うことが前提になると考えている。アサドがいかなるかたちであれ政権に残留することを話題にすることは、ジュネーブ2会議の逸脱だ」。

なお、国営のシリア・アラブ・テレビは、ジャルバー議長の演説と合わせて、「シリアにおけるテロ犯罪」と題した映像集を放映した。

**

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣の会合での演説の骨子は以下の通り:

「私、そしてシリア代表団の肩に、3年にわたる我が国の痛みのすべてがのし掛かっている。殉教者の血のすべて、遺族が流した涙のすべて、拉致され、失踪した人の家族が味わう苦しみのすべて、迫撃砲の攻撃に曝されている子供の叫びのすべてがである…。今日、真実を示す時が来た…。ねつ造…殺戮、そしてテロによって隠されてきた…真実は…ここで我々、すなわちシリア国民、政府、国家、軍、そしてバッシャール・アサド大統領を代表するシリア・アラブ共和国代表団によってのみ明らかにされる」。

「この会場にいる一部の国の代表者たちがシリア人の血でその手を染めたまま、我々と今日、席をともにすることを私は遺憾に感じ、またシリア国民も遺憾に感じている…。彼らはシリアの安定を揺るがし…テロという彼らにとってもっとも重要な産品を輸出し、オイルダラーを駆使して、武器を買い、傭兵を教練し、衛星メディアを嘘で埋め尽くしてきた…。しかしチェチェン、アフガン、サウジアラビア、トルコ、フランス、イギリスのテロリストにシリア国民の意思を実現する権限などあるのか?」。

「いわゆる「偉大なるシリア革命」の名のもと、老人、女性、子供といった民間人を殺し、街で爆破テロを起こしている…。学校で子供たちを殺し、大学で若者たちを殺し、女性は逸脱したワトワーで性的に貶められている」。

「エルドアンの政府は、自国の領土をテロリストの教練、武装の場として提供し、シリア国内にテロを輸出している…。一部の周辺諸国がシリア国内で火を煽り、世界中からテロリストを呼び込んでいる…。しかし、シリアは独立主権国家であり、自国を防衛するために必要なあらゆることを、ふさわしいと方法で行うだろう」。

「国民が殺戮に曝されているなか、彼ら(反体制勢力)は五つ星で暮らし…、外国で抗い、外国で会合を開き、外国でシリアを裏切り、自分たちを外国に売り渡し、シリア国民の名で話している。シリア国民の名で話したいという者が、国民を裏切ったり、国民の敵の手先であったりしてはならない…。キリスト教が攻撃されれば、シリア人すべてがキリスト教徒となり、モスクが標的となれば、すべてのシリア人はムスリムとなる…。宗教的、宗派主義的内乱をもたらそうとする彼らの試みは、シリア人の知性においてもっとも卑劣なのだ」。

「西側諸国はテロとの戦いを公言しているにもかかわらず、秘密裏にテロを支援している。この真実に目を向けない者は無知蒙昧か、あるいは自分がしていることをやり遂げるまで見たいことにしか目を向けない者だ」。

「我々はテロの攻撃に曝されてきた家々に、子供や母親を帰すためにここに来た。市民権を守るためにここに来た。地域へのタタール人やモンゴル人の襲来を止めるために出席しているのだ」。

「シリア自身以外に、シリアの大統領、政府、憲法、法律などの正統性を否定したり、解任したり、与えたりする権利を持つ者は世界にはいない…。我々はジュネーブ2会議がシリア国内でのシリア人どうしの対話開始の道筋を開き、我々が一方の手でテロに打撃を与えつつ、もう一方で復興に携わり続けるための第1歩となることを期待している」。

**

潘基文事務総長は10分の持ち時間を大幅に延長して演説を続けるムアッリム外務在外居住者大臣を制止しようとしたが、同外相は「私はシリア人を代表している」と述べ押し返した。

**

ジョン・ケリー米国務長官は演説で「我々はここで現実に対処しなければならない。移行期政府に関して我々みなが互いに至った総意とは、両当事者のいずれかが反対する個人が政府を発足できないということだ」と述べた。

**

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は演説で「我々がもし尊敬と協力の念に基づいて進めば、今日の会合は和平に向けた真のチャンスとなるだろう。そしてそれは、シリア国民、地域、そして世界に善をもたらすだろう…。ロシアはシリアで紛争が始まった当初から、力によって解決策を押しつけず、シリアの当事者間の総意を通じて解決にいたることを支持する姿勢をとり、それがジュネーブ合意の基礎となった…。我々はシリアを主権国家として維持すること、その領土の平和を維持すること、世俗国家であることを望んでいる。そしてこうして基礎のもとに、今日、シリアの当事者間の対話が始まる…。すべての外国の当事者は、シリア人が合意に至ることを励ます必要がある」と述べた。

またイランについては「ジュネーブ合意を一当事者だけのために解釈しようとすることなく、シリアの和平と安全を実現するための努力に参加すべきだ」と述べた。

**

レバノンのアドナーン・マンスール暫定外務大臣は演説で「シリアで起きていることがヒズブッラーの関与によるものだと主張している者は、この地域に外国人テロ集団がいるという事実から注意を反らしたいと考えている…。この地域はテロリストがいることで戦場と化し、レバノンもこれから免れることはできない…。この地域にかつては存在しなかったタクフィール主義テロ・イデオロギーが蔓延していることは明らかだ。レバノンはこうした破壊的イデオロギー、組織、そして一連の爆破テロを生かしておくことはない」と述べた。

また「レバノンは数十万という避難民の流入に苦しんでいる…。レバノンはこうした重荷を担うにはあまりに小さな国である…我々はジュネーブ2会議がシリアのさまざまな集団の国民和解と対話に向けた道を切り開くことを求めている。シリア陣の英知と建設的対話に期待している」と強調した。

**

サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は演説で「我々はこの大会の行方を変え、政権のイメージを改善し、テロとの戦いを訴えようとするあらゆる試みに…我々は警鐘を鳴らす必要がある…。バッシャール・アサド、あるいはシリア人の血で手を染めた者が(ジュネーブ合意実施を)調整する役割を担わないのは当然だ」と述べた。

**

岸田文雄外務大臣は演説で「暴力の即時停止」を求め、「今後の国造りに向けて対話を促進すること」が重要だと述べた。

また化学兵器廃棄で「最大限協力する」と強調、そのための財政支援として1,800万ドルを拠出すると表明した。

**

会合後の記者会意見で、潘事務総長は、ジュネーブ合意と移行期統治機関を主要議題とすることを認めないとのシリア政府の姿勢に「失望感」を伝えたことを明らかにした。

また「双方(シリア政府とシリア革命反体制勢力国民連立の代表団)が金曜日(24日)午後に同じ会場で席に着くことを望んでいる…。事態が容易に進むとの幻想を抱いてはいない…。しかし真剣に取り組む」と述べた。

**

アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は会合後「今日、我々は困難な段階にいる…。我々は即座に成果が出るとは期待していない。しかし、両当事者がそれぞれの考えを説明することを期待している」と述べた。

**

バッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、会合後記者団に対して「シリア国民こそが、自らの未来を決定する。これは議論の余地がなく、明白なことだ…。ジュネーブ合意を選択的に実施することなどあってはならない。完全なかたちで実施されねばならない。シリアは、テロと暴力を皆が終わらせるようにするため、ジュネーブ合意を誠実に実施することを必要としている。なぜなら政治的関係正常化は、テロと両立し得ないからだ」と述べた。

また潘事務総長が「失望感」を伝えたことに関して、「彼は、参加国にシリア政府に反対の姿勢をとらせようとしているかのようだ」と批判した。

ウムラーン・ズウビー情報大臣は記者団に対して「シリアに関しての言説が不正確で、現実、そして現場と異なったかたちで錯綜していることを世界は理解しなければならない」としたうえで、「シリア領内には、世界各地からやってきたテロ集団が教会、モスクを破壊し、女性、子供を殺戮している…。テロとの戦いはシリア政府だけでなく、世界のすべての政府の義務だ」と述べた。

一方、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官はマヤーディーン・チャンネル(1月22日付)に、ジュネーブ2会議における優先議題に関して、すべての当事者による暴力停止と、武装集団の武装解除などが依然として重要だとしつつ、最優先議題を「治安回復とテロ集団の武力行使停止」を変更する必要があると述べた。

SANA(1月22日付)などが伝えた。

**

Champress, January 22, 2014
Champress, January 22, 2014

ジョン・ケリー米国務長官は初日会合後の記者会見で「バッシャール・アサド以上にテロを引きつけることを行った者はいない…。アサドはシリアの国益ではなく私利を求めている…。自国民の殺戮を許した者に、シリアでの居場所などあり得ない…。アサドが権力の座にとどまれば、シリアでの和平実現はあり得ない」と述べた。

またイランに関して「イランはシリア危機の解決…のために協力しないと決定した…。しかしイランが役立つ存在となり、シリア危機の解決に実質的に寄与することは依然として可能だ…。建設的な役割を担うことを希望している」と述べた。

**

SANA(1月22日付)などによると、ジュネーブ2会議の会場となるスイスのモントルーに設置された国連の広報事務所本部前で、在留シリア人ら数百人がデモを行い、欧米諸国によるシリア内政干渉拒否を訴えた。

**

ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ首相は、アナトリア通信などが報道・公開したシリア軍による逮捕者15,000人の拷問殺害に関する英カーター・ラック社の報告書および写真に関してCNN(1月22日付)に「確実に犯罪だ」としつつ「だれが関与したのかが明確ではなく、誰が犯人かを司法の場で特定すべきである」と述べた。

AFP, January 22, 2014、AP, January 22, 2014、Champress, January 22, 2014、CNN, January 22, 2014、al-Hayat, January 23, 2014、Iraqinews.com, January 22, 2014、Kull-na Shuraka’, January 14, 2014、January 21, 2014、January 22, 2014、Naharnet, January 22, 2014、NNA, January 22, 2014、Qanat al-Mayadin, January 22, 2014、Reuters, January 22, 2014、Rihab News, January 22, 2014、SANA, January 22, 2014、UPI, January 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

西クルディスタン移行期民政局評議会が執行評議会(暫定政府)の発足を宣言、ムアッリム外相はジュネーブ2会議参加のためにスイスに向かう、その際「大統領の地位への接触はシリア国民にとってのレッドライン」(2014年1月21日)

反体制勢力の動き

西クルディスタン移行期民政局評議会の立法評議会(ディーワーン)は、ジュネーブ2会議開催に先立って、ハサカ県アームーダー市で執行評議会(暫定政府)の発足を宣言し、閣僚の氏名を発表した。

Kull-na Shuraka', January 21, 2014
Kull-na Shuraka’, January 21, 2014

執行評議会は、議長(首相)1人、副議長(副首相)2人、各委員会代表(閣僚)20人から構成され、各自が母語(クルド語、アラビア語、シリア語(アラム語)で就任宣誓を行った。

閣僚は以下の通り:

アクラム・ハッスー議長(首相)
イリーザービース・クーリーヤ副議長(副首相)
フサイン・アッザーム副議長(副首相)
サーリフ・カッドゥー渉外関係委員長(外務大臣、シリア・クルド左派党書記長)
アブドゥルカリーム・サールーハーン防衛自衛委員長(国防大臣)
カナアーン・バラカート内務委員長(内務大臣)
アブドゥルマスィーフ・ジューグー地方自治委員長(地方自治大臣、スィルヤーニー連合)
ラムズィーヤ・ムハンマド財務委員長(財務大臣)
ダジュワール・アフマド・アーガー労働社会問題委員長(労働社会問題大臣)
ムハンマド・サーリフ・アブドゥー教育養育委員長(教育養育大臣、シリア・クルド左派党)
サーリフ・ズーバア農業委員長(農業大臣)
アブドゥルマジード・サブリー保健委員長(保健大臣)
スィハーム・カリユー通商経済委員長(通商経済大臣、スィルヤーニー連合)
ライザーン・カッルー殉教者遺族委員長(殉教者遺族大臣)
ナハーワンド・ムハンマド・ハサン文化委員長(文化大臣)
ムハンマド・ハサン・アッブード通信運輸委員長(通信運輸大臣、ハルブ族)
ムハンマド・イーサー・ファーティマ青年スポーツ委員長(青年スポーツ大臣)
ルクマーン・アフミー環境観光遺跡委員長(環境観光遺跡大臣)
ムハンマド・カーディリー宗教問題委員長(宗教問題大臣)
アミーナ・ウマル女性家族問題委員長(女性家族問題大臣)
サンハリーブ・バルスーム人権委員長(人権大臣、スィルヤーニー連合)
ファナル・ハサン・カイート投資委員長(投資大臣)
タラール・ムハンマド通信委員長(通信大臣、平和民主党)
アブドゥルハミード・バクル法務委員長(法務大臣)
スライマーン・ハリールエネルギー委員長(エネルギー大臣)

クッルナー・シュラカー(1月21日付)が伝えた。

**

クッルナー・シュラカー(1月21日付)は、民主統一党党員・支持者がハサカ県カーミシュリー市で、執行評議会(暫定政府)発足宣言を祝砲で祝ったと報じた。

**

民政局発足を支持するTEV-DEM(民主社会運動)は、西クルディスタン移行期民政局暫定政府樹立に関して声明を出し、「これをもって、我々はすべての寛大なるクルド人に、この政治的関係正常化(ジュネーブ2会議)への反対の意を示すことを呼びかける。シリア・クルド国民評議会は、ローザンヌ条約をクルド人に再び押しつける手段になりさがり、歴史に何度ももてあそばれるようなことがあってはならない」と表明した。

また「クルド人の権利が保障されないまま、ジュネーブ2会議への出席を主張するのは、クルド人民、シリア国民全体への反逆である」と非難した。

**

シリア革命総合委員会のアーミル・カラムーニー報道官は、反体制武装集団(シャームの民のヌスラ戦線と思われる集団)が2013年12月に誘拐したダマスカス郊外県マアルーラー市の聖タクラー修道院の修道女らを解放する条件として、5,000万ドルの身代金支払いと逮捕者約500人の釈放をアサド政権に要求している、と報じた。

クッルナー・シュラカー(1月21日付)が伝えた。

**

アレッポ県で活動するダーウド旅団は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)からの脱退を宣言した。

声明によると、ダーウド旅団は、ダーイシュとそれ以外の武装集団の戦闘が激化した当初から、交渉を通じた事態の打開を望み、不関与の姿勢をとってきたという。

また、ダーイシュ脱退後は、いかなる武装集団にも属さない独立の部隊として、反体制武装集団どうしの内乱から身を遠ざけると表明するとともに、すべての武装集団に対して対立をやめるよう呼びかけた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立はジュネーブ2会議開始にあたって声明を出し、移行プロセスにおけるアサド大統領および政権幹部の排除と、シリア人殺害に関与したすべての犯罪者の処罰を主唱した。

**

ハマー県で活動する「自由シリア軍」のハマー市民旅団、ガーブの鷹連合、ハック中隊連合、第111連隊、カーディスィーヤ連合が共同声明(ビデオ声明)を出し、「革命の原則の遵守」を条件にシリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議への参加を支持すると表明した。

**

イスラーム殉教者旅団、ミクダーム・ブン・ウマル旅団、アジュナード・シャーム大隊サアド・ブン・アビー・ワッカース旅団が共同声明を出し、ダマスカス郊外県ダーライヤー市で1月13日に開始した「耐え忍ぶ者には吉報を伝えよ」の戦いで、共和国護衛隊士官7人を含むシリア軍兵士70人以上を殺害した、と発表した。

シリア政府の動き

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、ジュネーブ2会議参加のためにスイスに向かう途中の機内で記者団に対して、ジュネーブ2会議を成功させ、シリア人どうしによるシリア国内での対話開始の第1歩を踏み出し、いかなる外国の介入も排除しかたちでシリア国民の意思を実現したいと語った。

SANA, January 21, 2014
SANA, January 21, 2014

また移行プロセスからのアサド政権幹部の排除を主唱するシリア革命反体制勢力国民連立などの姿勢に関して「大統領や体制に関する問題は、我々、そしてシリア国民にとってレッドラインであり…、大統領の地位について触れられることはないだろう」と述べた。

そのうえで「ジュネーブ2会議への招待状の内容は、我々の法的・政治的立場にも、シリア国民の意思にも合致しないが、我々はジュネーブに向かい、シリアと国際社会が一つになってテロと戦う基礎がもたらされることを希望している」と強調した。

SANA(1月21日付)が伝えた。

**

ダマスカス県およびダマスカス郊外県のイスラーム教ウラマーとイスラーム法学校の代表らがダマスカス県旧市街にあるウマイヤ大モスクで会合を開き、ジュネーブ2会議への対応などを協議した。

「ダマスカス県・ダマスカス郊外県ウラマー会合」と銘打たれた会合の出席者は共同声明を出し、シリア国民の災難を終わらせ、テロを根絶し、国際法に反した諸外国のテロ支援を停止することをジュネーブ2会議の参加各国に呼びかけた。

またアレッポ県アレッポ市、ハサカ県ハサカ市でも「国民会合」などと銘打った会合が開かれ、バアス党や野党シリア民主党の代表など、市民団体代表者、宗教関係者らが参加、同様の呼びかけを行った。

SANA(1月21日付)が伝えた。

**

ダマスカス県では、旧市街のバーブ・シャルキー地区からウマイヤ大モスクに向けて市民がろうそくを掲げてデモ行進を行い、ジュネーブ2会議の参加各国に、シリア国民に対するテロの根絶と、テロ組織への資金武器支援、戦闘員派遣を停止するよう呼びかけた。

SANA(1月21日付)が伝えた。

**

FIDES通信(1月21日付)は、ギリシャ・カトリック教会アンチオキア(アンタキア)総大司教のグレゴリウス3世ラッハームの呼びかけのもと、シリアのキリスト教各派の指導者がジュネーブ2会議の成功と国民和解を祈るミサを呼びかけたと報じた。

**

アサド大統領は2014年政令大5号を発し、公務員住宅の家賃滞納などに対する処罰を3ヶ月以内の納付を条件に猶予・免除することを決定した。

SANA, January 21, 2014
SANA, January 21, 2014

**

シリア政府(内閣)は声明を出し、ベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)で発生した自爆テロを非難「世界の国々は、各国を標的とするこうした卑劣なテロ行為に立ち向かわねばならない」と発表した。

国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、軍がアレッポ市東部のジスル・ハッジ地区のマイクロバス発着場を爆撃し、10人が死亡、11人が負傷した。

またクッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、アレッポ市郊外のシャイフ・ナッジャール市にあるアナトリア通信支局事務所をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃し、機材を強奪した。

一方、SANA(1月21日付)によると、アルバイド村、クワイリス村、アーミリーヤ村、アレッポ中央刑務所周辺、マーイル町東部、ダイル・ハーフィル市、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、フライターン市、ワディーヒー村、ラスム・アッブード航空基地周辺、ブラート村、ヒーラーン村、バービース村、ヤーキド・アダス村、ダイル・ジャマール村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、サイイド・アリー地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月21日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市、ハラスター市、ダーライヤー市および郊外、ザバダーニー市、ジャイルード市、アッブ農場、キスワ市郊外、ルハイバ市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月21日付)によると、ジャウバル区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月21日付)によると、ザーラ村、カルアト・ヒスン市、バルグースィーヤ村、クサイル市南部郊外、シャーイル山(ハマー県)西部一帯、サラーム・ガルビー村、サラーム・シャルキー村、シャンダーヒーヤ村、ウンム・リーシュ村、マスアダ村、ラッフーム村、ガースィビーヤト・ナイーム村、カフルズィーター市、ヒムス市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(1月21日付)によると、ナビー・アイユーブ丘で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、トルコ人、チェチェン人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月21日付)によると、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(1月22日付)によると、第17師団基地にシリア軍ヘリコプター多数が着陸する一方、ヒムス県タドムル郡スフナ区から地上部隊がラッカ市方面に移動した。

同報道によると、軍はラッカ県制圧の準備を進めているという。

**

ハサカ県では、リハーブ・ニュース(1月22日付)によると、ダイリーク市で、シリア・クルド国民評議会メンバーが所有する車2台が何者かに放火され、全焼した。


また同市にあるシリア・クルド民主党(パールティー)の事務所が何者かの発砲を受けたという。

レバノンの動き

NNA(1月21日付)などによると、ベイルート南部郊外(ダーヒヤのハーラト・フライク地区で爆弾を積んだ自動車による自爆テロが発生し、少なくとも4人が死亡、約50人が負傷した。

Naharnet, January 21, 2014
Naharnet, January 21, 2014

この自爆テロに関して、シャームの民のヌスラ戦線がツイッターを通じて声明を出し、犯行を認めた。

**

ジャディード・チャンネル(1月21日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で続く武装集団どうしの戦闘で、新たに1人が死亡、複数が負傷した。

イラクの動き

イラク・クルディスタン地域政府のマスウード・バールザーニー大統領は訪問先のブリュッセルで、「ジュネーブ2会議はシリア国民が自ら決定をくだす機会だが、個人的にはあまり楽観視していない」と述べた。

またシリア情勢についてバールザーニー大統領は「イラク、とくにクルディスタン地域にとって大いに懸念されている。なぜならシリアで起きることすべての影響が直接及ぶからだ…。いかなる状況であっても、武装集団がシリアで力を得られることはない…。自由シリア軍を構成する集団は…アサド政権にとって代わる準備ができていない」と付言した。

リハーブ・ニュース(1月21日付)などが伝えた。

**

イラク覚醒大会のアフマド・アブー・リーシャ議長は声明を出し、アンバール県での軍・治安部隊によるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦に関して「ファッルージャ市への軍事攻撃は今後は行われないだろう。いわゆるダーイシュのテロリストはほとんど殲滅された…。イラク軍はファッルージャ市をほとんど攻撃しなかった。なぜなら部族の民兵が警察部隊に協力し、市民を守ったからだ」と述べた。

諸外国の動き

ジュネーブ2会議への招待を撤回されたイランのアッバース・アラークジー外務副大臣は、イラン国営テレビに対し「シリア(の紛争)の実質的解決の機会はイラン抜きでは大きくないことを皆が知っている…。すべての当事者が参加しない限り、シリアの問題の包括的解決は不可能であることは明白だ」と述べた。

アラークジー副大臣はまた「解決策が制限されるような前提条件を受け入れることはない」と強調、「参加者がどのように一方的な合意に到達しようとするかに注目する」と付言した。

**

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、イランのジュネーブ2会議への招待が撤回されたことに関して記者団に「明らかに間違えだ」と非難した。

**

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、訪問先のブリュッセルで記者団に対して「人道主義は動かねばならない。人道主義はもはや待つことはできない…。我々が消極的なままでいれば、この会合(ジュネーブ2会議)の結果は失望以外の何ものでもなくなってしまう」と述べた。

そのうえで、「誰がバッシャール・アサドにとってかわることができるかを十分自問してきた。しかし現政府より悪いものはない、この惨状より悪いものはない…。アサドが去れば、国民の意思がシリアを治めることになろう…。国民の選択こそがアサドにとって代わるものだ」と強調した。

AFP(1月21日付)が伝えた。

**

マリー・ハーム米国務省副報道官は、アサド政権下で11,000人が拷問殺害されたとのアナトリア通信の報道に関して「おそらくは政権側によって広範かつ体系的な違反行為が行われたことを示している」と非難した。

**

ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣は、国連安保理会合で、シリア情勢に関して「政治的解決こそが唯一の解決策だ」としたうえで、ジュネーブ2会議を「シリア国民の意思に沿った政治的解決に迷わず到達せねばならない機会」と述べた。

また移行プロセスについては、ジュネーブ合意の文言にもっとも忠実な姿勢を示し、「すべての当事者の総意を通じた政治的移行の実現」の必要を強調した。

**

イラン抵抗国民評議会(モジャーヘディーネ・ハルグ)はパリで声明を出し、イラン政府によるシリアへの内政干渉を非難すると表明した。

AFP, January 21, 2014、AP, January 21, 2014、Champress, January 21, 2014、FIDES, January 21, 2014、al-Hayat, January 22, 2014、Iraqinews.com, January 21, 2014、Kull-na Shuraka’, January 21, 2014、al-Jadid TV, January 21, 2014、Naharnet, January 21, 2014、NNA, January 21, 2014、Reuters, January 21, 2014、Rihab News, January 21, 2014, January 22, 2014、SANA, January 21, 2014、UPI, January 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民評議会がジュネーブ2会議への参加を決定したシリア革命反体制勢力国民連立からの脱会を発表するなか、国連事務総長がイランに同会議への正式な招待状を送付したと発表(2014年1月20日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(1月20日付)は、「自由シリア軍」の複数の消息筋の話として、シャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)への共感を強めていると報じた。

Kull-na Shuraka', January 20, 2014
Kull-na Shuraka’, January 20, 2014

ヌスラ戦線の外国人戦闘員は、ダーイシュと反体制武装集団の交戦を、ダーイシュによるシリア人への裏切りだと感じる一方、将来、自分たちも排斥されることを懸念しているという。

また、同消息筋によると、ダーイシュからヌスラ戦線へと所属変更した外国人戦闘員の存在が、ヌスラ戦線内のシリア人との対立を助長し、ヌスラ戦線の分裂を招く危険があると指摘したという。

**

アラビーヤ・チャンネル(1月20日付)は、「自由シリア軍」によって捕捉されたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の複数の戦闘員の証言映像を放映した。

映像のなかで、戦闘員の一人は「シリアで自由軍となぜ戦っているのか分からないが、組織の命令に従ってそうした」と証言した。

また別の戦闘員は、ダーイシュの別の武装集団から「離反士官や兵士を政権に引き渡すよう命令を受けた」と証言した。

映像は、ダーイシュへの資金援助者から入手したという。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州(ウィラーヤト・ラッカ)は声明を出し、商店での音楽、歌、男女の写真を禁じるとしたうえで、違反者はシャリーアに基づき処罰する発表した。

イスラーム教はこれらの行為を禁じているのだという。

**

シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー事務局長は声明を出し、12月11~12日の執行部会号での決定に従い、ジュネーブ2会議への参加を決定したシリア革命反体制勢力国民連立から脱会すると発表した。

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は声明を出し、潘基文国連事務総長に、委員会、クルド最高会議に、シリア革命反体制勢力国民連立とともに、民主的で、バランスがとれ、納得がいくようなかたちですべての当事者を代表する代表団を結成するよう書面で要請するよう求めた。

そのうえで、適切な状況が整うまで、ジュネーブ2会議の開催を延期するよう呼びかけるとともに、逮捕者釈放を求め、クルド最高委員会、連立などとの統合的な「愛国的民主的同盟」の結成をめざすと表明した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シリア領からレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村一帯へのロケット弾・迫撃砲弾による攻撃を批判、アサド政権によるものだと断じた。

シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカスでAFPの単独インタビューに応じ、SANAが映像(http://youtu.be/Z0LZPJK1lJAなど)を公開した。

SANA, January 20, 2014
SANA, January 20, 2014

インタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り(英語版はhttp://sana.sy/eng/21/2014/01/20/523329.htm):

「我々が常に述べてきた自明のことは、ジュネーブ2会議がシリアでのテロとの戦いに関する明白な結果を導くこと(への期待)だ。とりわけテロリストを送り込み、テロ組織に資金や武器を送ってきたサウジアラビア、トルコといったテロ輸出国に圧力をかけることだ。もちろん、こうしたテロ組織を政治的に隠蔽してきた西側諸国に対してもだ…。テロとの戦いを欠いたいかなる政治的結果も価値はなく、政治的行動も不可能となろう。テロはシリアだけでなく、近隣諸国などあらゆる場所に拡がっている。政治的側面について言うと、ジュネーブ2会議がシリア人の対話プロセスを支える要素になり得よう。しかし、シリアで行われるシリア人のプロセスがなければならなず…、ジュネーブ2はシリア国内の…政治プロセスの代わりにはなり得ない」。

「国民が願望し、国民全体が志向し、世論が私の立候補を望むのなら、私は1秒たりともためらわず、このステップ(大統領選挙への立候補)を踏む」。

「自分の国を守るとき、勝利の可能性のみが唯一の可能性であることは自明だ。なぜなら、シリアがこの戦いで敗北することは、中東地域全体の混乱を意味するからだ…。西側メディアには、この戦いが国民を弾圧する体制に対する民衆革命、民主主義と自由のための革命であるとのイメージがあった。しかしこうした嘘は今や人々の間で明らかになった。3年も続く革命が失敗することはあり得ない。革命が祖国に関わる争点ではなく、外国の争点を担うことも当然あり得ない」。

「この戦争は、私が勝つためにやっている私だけの戦争ではない。シリア人である我々の戦争だ。この戦争には…二つの段階がある。第1の段階は、当初に計画されていたもので、シリア国家の崩壊をめざすものだ…。我々は3年を経て、この段階が頓挫したと言える。すなわちシリア国民はこの段階において勝利した…。もう一つの段階はテロとの戦いという段階だ。我々が身を置いているのはこの段階であり…、まだ終わってはいない。テロリストを殲滅するまで、この段階での勝利について語ることはできない…この手の戦いは複雑で用意でない。長い時間を要する。しかし我々は前進していると繰り返し明言したい」。

(ヒズブッラーの戦闘員のシリアからの撤退などを求める姿勢を支持するか否かに関して)「外国人戦闘員の退去について話すのであれば、彼らの退去、シリア人を含む武装集団の武装解除、安定実現といったパッケージの一部としてなされてしかるべきだ。そして私の答えは当然、シリア人以外のすべての戦闘員のシリア国外への退去に賛成する、というものだ」。

「我々は(ジュネーブ2会議に)誰が来るのかまだ知らない。分かっているのは、カタールであれ、サウジアラビアであれ、フランスであれ、米国であれ、外国の諜報機関が作り出した当事者と席をともにするということだ…。こうした勢力と交渉するとき、我々はその背後にいて、テロを支援する国と交渉することになる。むろん、祖国に関わる争点を担っている反体制勢力もいる。我々はこうした勢力とシリアの将来のヴィジョンをめぐって交渉できる。こうした勢力は我々とともにシリア国家の運営に参加できるだろう…。しかしいかなる当事者とであれ、あらゆる合意は…国民の合意を受けねばならない。これはシリア国民が参加する信任投票を通じてなされるだろう」。

(反体制勢力が首班を輩出するかたちでの移行期政府を認めるか否かに関して)「反体制勢力が多数を代表し、国会で多数派をなすなら、首班を勤めるのは当然だ…。しかし多数派を占めないのに、反体制勢力が首班を得るのは政治的論理に反する…。(シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長らは)去年、シリア国内の70%を制圧したと言っていた。しかし自分たちが解放したという70%の地域に来ようとはしなかった。ほんの30分ほど国境地帯に入り、その後シリアから逃げ去っただけだ。彼がどうして閣僚になれるのか?外国から来た人間が閣僚になれるのか?まったく現実的でない」。

「数ヶ月ほど前、シリアにいる過激なテロ集団が、西側が「穏健」とのイメージを与えようとしていた勢力…、いわゆる自由シリア軍の最後の拠点を破壊したことを、我々皆が知っている。自由シリア軍などもはや存在しない。我々は過激派勢力に対峙している…。西側メディアでどのような名前で呼ばれているかはともかく、我々が今戦っているのは過激なテロ集団という一つの当事者なのだ」。

(反体制武装集団とシリア軍との共闘に関して)「軍に加わりテロリストと戦いたいといういかなる当事者とも協力する…。多くの武装集団がテロ組織を離れ、軍に加わり、戦うという事例は多くある…。しかしこれは個人レベルでの話だ。テロ組織と戦うために穏健な勢力と軍が同盟すると言うことはできない」。

(サウジアラビア、カタール、トルコとの和解は可能かとの問いに)「これらの国はテロを支援している。これらの国はシリアでの殺戮に参加している…。シリア国民はこれらの国と利益を共有することを受け入れるだろうか?…シリア国民の代わりに答えたくはない」。

(化学兵器廃棄プロセスがいつ完了するかに関して)「行程は…自国領内で化学物質の無力化を一部諸国が受け入れるかどうか…にかかっている。それゆえシリアがこの問題の行程を特定することはできない」。

(レバノン特別法廷の開廷に関して)「我々は9年間この法廷について公正なのか、と述べてきた。あるときは政治的な理由である当事者に嫌疑をかけてきた。最近になっても、この事件に誰が関与したかを示す具体的な証拠を見てはいない。しかし別の問いもある。このタイミングで開廷したことの秘密とは何かというものだ…。これまで起きていることのすべては政治化されたものであり、その目的がレバノンのヒズブッラーに圧力をかけることにあると考えている。ラフィーク・ハリーリー元首相暗殺直後、その目的がシリアに圧力をかけることにあったようにだ」。

(西側の諜報機関がシリアとの関係改善を望んでいるとの報道に関して)「多くの国の多くの諜報機関と複数にわたって会合を持った。だが我々は、治安協力が政治的支援を切り離すことができないと答えてきた。政治的支援は、これらの国がシリアへの敵対的な姿勢をやめなければ可能ではない」。

**

アサド大統領は前日に引き続き、ダマスカスを訪問中のロシアの国会議員、宗教関係者などからなる使節団(セルゲイ・ガヴリロフ連邦議会下院資産委員会委員長が団長)と会談し、ジュネーブ2会議への対応について集中的に協議した。

SANA(1月20日付)によると、アサド大統領は会談で「大会で合意されるいかなるものも、シリア国民に受諾されない限りは成功したと記録されることはない」としつつ、いかなる政治的解決も何よりもまず、テロの完全停止、テロ支援国家による国際法の遵守が求められると強調した。

会合には、ウムラーン・ズウビー情報大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣らが同席した。

国内の暴力

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(1月20日付)によると、対トルコ国境に位置するバーブ・ハワー国境通行所などで、爆弾を積んだ自動車2台が自爆し、数十人が負傷し、トルコ領内に搬送された。

2台の車のうち、1台目は検問所入り口を、2台目はバビスカー村にあるイスラーム旅団の検問所を標的としていたという。

AFP(1月20日付)によると、この連続自爆テロで反体制武装集団戦闘員6人を含む16人が死亡した。

これに関して、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の犯行である可能性が高いと述べた。

一方、SANA(1月20日付)によると、ガッサーニーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の指導者の一人ズィヤード・アブー・カアカーア氏ら複数の外国人戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月20日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市、アッブ農場、ヒジャーリーヤ農場、ハラスター市、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプおよび同市周辺、ザバダーニー市、マダーヤー町、ランクース市郊外、ヤブルード市、スィルガーヤー町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また反体制武装集団は前日に引き続き、サイドナーヤー町のシールービーム修道院に対して迫撃砲などで攻撃した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月20日付)によると、ジャウバル区東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月20日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ヒルバト・ブルグラーン村、ヒルバト・バイト・アーガー村、タッル・ビンシュ村、ワーディー・ヒワーラで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(1月20日付)によると、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、フライターン市、ブザーア村、ラスム・アッブード村、発電所地区周辺、ダイル・ハーフィル市、アレッポ市カースティールー地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市ではサイイド・アリー地区、ハミーディーヤ地区、サーフール地区、アンサーリー地区、ハイダリーヤ地区、ブスターン・カスル地区、マルジャ地区、ダウワール・トゥルカーウィー地区、バニー・ザイド地区、ダイル・ジャマール村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月20日付)によると、ダルアー市旧税関地区など各所、サルミーン市、サイダー町、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またダルアー市空港地区、サビール地区に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供1人が負傷した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(1月20日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ウルフィー地区、工業地区、ジーマ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(1月20日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で続く戦闘での死者が6人に達した。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月20日付)は、アンバール県ラマーディー市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討を行う治安部隊に従軍していたファッルージャ・チャンネルのフィラース・ムハンマド・アティーヤ記者が戦闘に巻き込まれて死亡したと報じた。

また、ラマーディー市東部のハーリディーヤ地区で治安部隊がダーイシュと交戦した。

さらに、対テロ部隊はラマーディー市のブー・バーリー地区で拉致された兵士4人の遺体を発見した。

このほか、ラキー・ニュース(1月20日付)は、アンバール県カルターン地方で、治安部隊がダーイシュの指導者の一人イスマーイール・ラティーフ氏を殺害したと報じた。

**

アドナーン・アサディー内務大臣代理は、バグダード県で開催された部族代表らの大会で「ファッルージャのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、現下の政治プロセスを覆し、バグダードを支配するに十分な高度の武器を持っている」と警鐘を鳴らした。

イラキー・ニュース(1月20日付)が伝えた。

諸外国の動き

国連の潘基文事務総長は、「参加を表明するイランは…シリアの危機解決の一部を構成すべき」と述べ、ジュネーブ2会議への正式な招待状をイランに送付したと発表した。

これを受け、イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣は声明を出し、イランがジュネーブ2会議への正式な招待状を国連の潘基文事務総長から受け取ったことを明らかにした。

またアブドゥッラフヤーン副大臣は、「ジュネーブ合意(2012年6月)の拒否が受け入れられた」と強調した。

IRNA(1月20日付)が伝えた。

一方、ジェニファー・サキ米国務省報道官は、潘基文国連事務総長がイランをジュネーブ2会議への正式に招待したことに関して、「アサド政権のシリア国民に対する蛮行にイランが与していることに深い懸念」を改めて表明し、「ジュネーブ合意(2012年6月)を完全かつ公に受諾」していないと述べ、難色を示した。

またフランスのフランソワ・オランド大統領は、ハーグの化学兵器禁止機関本部で演説し、ジュネーブ2会議での対話に参加するすべての国、政治勢力は、政治的移行期に関する考えを受け入ればならない、と述べ、2012年のジュネーブ合意を受諾していないイランの参加に暗に難色を示した。

ローラン・ファビウス外務大臣も、潘基文国連事務総長がイランをジュネーブ2会議への正式に招待したことに関して、「潘事務総長の招待状には、シリアでの移行期政府の自立が目的だと明記されている…。ジュネーブ2会議への参加は、このことを承認すると明確に同意することが条件となる」と難色を示した。

さらに、イギリスのウィリアム・ヘイグ外務大臣は、潘基文国連事務総長がイランをジュネーブ2会議への正式に招待したことに関して「ジュネーブ合意に同意すると述べた場合に限り、参加できるだろう」と述べた。

他方、シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は、潘基文国連事務総長がイランをジュネーブ2会議に正式に招待したことを受け、連立政治委員会がこの招待を撤回するまで大会への参加を凍結する、と発表した。

またシリア革命反体制勢力国民連立は、潘基文国連事務総長がイランをジュネーブ2会議への正式に招待したことに関して声明を出し、「グリニッジ標準時19時00分までに国連がイランへの招待を撤回しなければ、今週のスイスでの和平会談に出席しない」と発表した。

これに対し、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、イランのジュネーブ2会議参加に西側諸国が難色を示していることに関して「イランの欠席は許されない過ちとなる」と警鐘を鳴らした。

**

イラン側によるジュネーブ合意受諾拒否を受け、国連のマーティン・ニスルキー報道官は声明を出し、「潘事務総長は、ジュネーブ合意に関する世界の総意に加わるようイランに求めている…。潘事務総長は、イランが参加しないかたちでモンテローで初日の会合を開催することを決定した」と発表した。

またニルスキー報道官は「潘事務総長はイランがシリアの移行プロセスへの支援を拒否したことに失望を感じている」と付言した。

これを受け、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、潘国連事務総長がジュネーブ2会議へのイランの招待を撤回したことに歓迎の意を示し、大会に参加することを確認した。

**

イタリアのエマ・ボニーノ外務大臣は、ジュネーブ2会議開催を控え、シリア情勢に関して「シリア国内で支援を必要とする人のために人道的停戦」を呼びかけた。

『ハヤート』(1月21日付)が伝えた。

**

トルコのアナトリア通信(1月20日付)は、シリア軍として13年間勤務していた元憲兵が、アサド政権のもとで体系的に拷問を受けて死亡した約11,000人の写真約55,000枚(英カーター・ラック社報告書)を持ち出したと報じ、その一部を掲載した。

この元憲兵は仲間とともに2年間かけてこれらの写真を持ち出したという。

AFP, January 20, 2014、Alarabia.net, January 20, 2014、Anadolu Ajansı, January 20, 2014、AP, January 20, 2014、Champress, January 20, 2014、al-Hayat, January 21, 2014、Iraqinews.com, January 20, 2014、Kull-na Shuraka’, January 20, 2014、Naharnet, January 20, 2014、NNA, January 20, 2014、Reuters, January 20, 2014、Rihab News, January 20, 2014、SANA, January 20, 2014、UPI, January 20, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民評議会のサブラー事務局長が「無条件、無保障のもとで強いられた」ジュネーブ2会議への不参加を貫徹すると発表、イスラーム国指導者は反体制武装集団に対して和解およびアサド政権との戦闘への専念を呼びかけ(2014年1月19日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立を主導するシリア国民評議会のジョルジュ・サブラー事務局長は声明を出し、国際社会が連立に「無条件、無保障」でのジュネーブ2会議参加を強いたと批判し、従来の執行部の方針に従い、ジュネーブ2会議への不参加を貫徹すると発表した。

Kull-na Shuraka', January 19, 2014
Kull-na Shuraka’, January 19, 2014

**

イスラーム戦線のアブー・ウマル・アドウ氏はツイッターに、「シリアの未来は英雄の地において、戦線で流される血によって作られるのであって、自分たちさえも代表していない者たちが出席する「空っぽども」の大会においてでない」と綴り、ジュネーブ2会議への参加を改めて拒否した。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏は音声声明を出し、反体制武装集団に対して和解と、アサド政権との戦闘に専念するよう呼びかけた。

声明のなかでバクダーディー氏は「ダーイシュはあなた方に手を差し伸べ、互いに自制し、ヌサイリー派(アラウィー派)に専念しよう。これは、シャームの国においてアッラーのためにジハードをするすべてのムジャーヒディーンへの呼びかけである。戦いは、イスラームのウンマの戦いである」と述べた。

また、バグダーディー氏はイラク情勢に関して、イラクのスンナ派に対して、アンバール県でイラク軍と戦うよう呼びかけた。

バクダーディー氏は「機は熟した。これはあなた方が失ってはならない機会だ…。サファヴィー主義者たち(イラク軍)との戦いの戦陣を切り、戦列にとどまり…、バグダード、南部に進軍し、ラーフィディーンたちを…追い込もう。あなた方の家族、部族を引き渡さないようにしよう」と述べた。

**

イスラーム戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ムジャーヒディーン軍が共同声明を出し、国民の権利を侵害するシリアのいかなる勢力との交渉しないことを改めて確認した。

声明で3組織は、「トルコ、カタール、友好諸国による革命支援」に謝意を示すとともに、以下の条件を満たさないいかなる政治的解決も拒否すると表明した。

1. 逮捕者の即時釈放、包囲されている地域の包囲解除、砲撃注視、人道支援の搬入促進。
2. 政権退陣、治安機関解体と政権幹部の処罰。
3. 宗派主義的民兵のシリア国外からの退去。
4. 将来の国家像確定への不干渉、イスラーム的アイデンティティー否定の押しつけ拒否。

シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカスを訪問したロシアの国会議員、宗教関係者などからなる使節団(セルゲイ・ガヴリロフ連邦議会下院資産委員会委員長が団長)と会談し、シリア情勢などについて協議した。

SANA, January 19, 2014
SANA, January 19, 2014

使節団は、「テロに勇敢に立ち向かうシリア国民」との連帯の意を示す一方、アサド大統領は、「国際法や諸国民の利益に根ざしたロシアのシリアに対する姿勢」を高く評価した。

SANA(1月19日付)が伝えた。

この会談に関連して、インテルファクス通信(1月19日付)は、アサド大統領が使節団との会談で、自身の大統領任期終了(2014年7月)前に大統領選挙を実施するための「拡大挙国一致内閣」の発足などを骨子とする提案を行ったと報じた。

しかしシリア大統領府は声明を出し、インテルファクス通信の報道内容を「不正確」だと否定した。

国内の暴力

ダマスカス県では、PLO駐シリア代表部のアンワル・アブドゥルハーディー大使によると、ヤルムーク区への人道支援物資の搬入と並行して、「深刻な人道状況に曝されていた」妊婦や幼児など約50人が治療のためにキャンプの外に搬送された。

アブドゥルハーディー大使によると現在約100人が治療などのために同地区で待機しているという。

またアブドゥルハーディー大使は19日に行われた人道支援物資第1陣(300箱)の搬入に続き、第2陣(400箱)の搬入が20日に行われることを明らかにした。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市、フライタ村、タルフィーター村、カラムーン地方のシールービーム修道院周辺を軍が砲撃・爆撃、また同修道院周辺で、軍、国防隊が、反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月19日付)によると、サイドナーヤー町のシールービーム修道院を襲撃しようとした反体制武装集団を軍が撃退、外国人戦闘員を殺傷し、イスラエル製の武器、米国製の危機などを押収した。

しかし、シリア革命総合委員会は、「自由シリア軍」とシャームの民のヌスラ戦線からなる「革命家」がサイドナーヤー町一帯における戦略的要衝であるシールービーム修道院を制圧したと発表した。

また、SANAによると、ハラスター市、ヒジャーリーヤ農場、ダーライヤー市および同市郊外、ジャイルード市、ムライハ市、ザバディーン市、ダイル・アサーフィール市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市のマサーキン・ハナーヌー地区、アシュラフィーヤ地区、フライターン市、バラダ村、ジュダイダ地区に対して軍が「樽爆弾」を投下した。

またマアーッラト・アルティーク村で、軍と反体制武装集団が交戦、反体制武装集団はナイラブ航空基地を砲撃した。

このほか、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がマンビジュ市近郊の私立イッティハード大学を制圧し、同市北部で反体制武装集団と交戦した。

また、アアザーズ市に近いバーブ・サラーマ国境通行所で反体制武装集団によって頭を切断された死亡した女性1人の遺体が発見された。

シリア革命総合委員会によると、この女性は、ダーイシュによって送り込まれたチュニジア人で、自爆ベルトを着用して自爆未遂を起こして処刑されたのだという。

一方、SANA(1月19日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、バーブ市、ハンダラート・キャンプ、アルバイド村、マアーッラト・アルティーク村、カフルナーハー村、ラスム・ウカイリシュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、サラーフッディーン地区、サーリヒーン地区、ジャズマーティー地区、ダウワール・ハルワーニーヤ地区、バニー・ザイド地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(1月19日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が撤退したサフラビーヤ村で、民間人や反体制武装集団戦闘員の遺体41体が発見された。

**

ヒムス県では、SANA(1月19日付)によると、レバノン領内からクサイル市郊外各所に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

またヒムス市ワアル地区、ダール・カビーラ村、スルターニーヤ村、ウンク・ハワー村、タルビーサ市、ヒルバ村、ヌアイマ村・ハスワーニー農場・タラール・ウブーディーヤ一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(1月19日付)によると、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ハウィーカ地区、ブーライル村、マヤーディーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月19日付)によると、タワーリージュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月19日付)によると、ダルアー市旧税関地区周辺、カスル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また通信公社職員2人が反体制武装集団に襲撃され、負傷した。

**

クナイトラ県では、SANA(1月19日付)によると、マジュダル・シャムス村で19歳の青年が反体制武装集団に狙撃され、負傷した。

レバノンの動き

NNA(1月19日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区とジャバル・ムフスィン地区での前日からの武装集団どうしの交戦で、1人が死亡、24人が負傷した。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月18日付)によると、イラク軍はアンバール県ラマーディー市のブー・バーリー地区で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員を殲滅、同地区を奪還した。

**

イラキー・ニュース(1月19日付)は、治安筋の話として、キルクーク県リヤード地方で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の指導者1人イブラヒーム・アサーフィー氏が逮捕されたと報じた。

**

ヌーリー・マーリキー首相はジョー・バイデン米副大統領と電話会談し、軍によるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討作戦への米国の協力などについて協議した。

ホワイトハウスが発表した声明によると、両者は会談で、アンバール県の部族長らとの連絡継続の重要性を確認したという。

**

イラク国民議会議員のアーリヤ・ヌサイフ女史(自由イラク・ブロック)はイラキー・ニュース(1月19日付)に対し、「シリアとイラク両国のテロ問題は、同じ政治的・地理的理由によるもので、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)はこの二国があたかも一つの国であるように考えて、犯罪行為を行っている」としたうえで「イラク政府はジュネーブ2会議を開催する国々に、イラクでのテロとの戦いを支援し、この問題とシリア人とともに議論することを求めるべきだ」と述べた。

諸外国の動き

CNN Turk(1月19日付)は、トルコ警察はシリア南東部の街道で、貨物トラック複数台の積荷の取り調べを行い、武器密輸容疑で運転手3人を逮捕したと報じた。

同報道によると、この3人はシリアへの戦闘員の潜入支援、資金援助、アル=カーイダへの武器供与などの疑いをかけられているという。

**

フランスのマヌエル・ヴァルス内務大臣は、約12人のフランス人青年が「ジハード」に参加するためにシリアに向おうとし、その一部がシリアに入国したと述べたうえで、「こうした現象が過去数週間、そして2013年末に増加している」ことを明らかにした。

『ハヤート』(1月19日付)が伝えた。

**

サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣はUAEのアブダビでアブドゥッラー・ビン・ザーイド外務大臣と会談し、シリア情勢などについて協議した。

両外相は「シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定を歓迎する」と発表した。

『ハヤート』(1月20日付)が伝えた。

**

英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定を「困難な決断」だったと評価した。

**

国連の潘基文事務総長は、シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定を「交渉による政治的解決のための勇敢で歴史的ステップ」と評価、女性を含むシリアの多元的な反体制勢力を広く代表した代表団の結成を注視していると述べた。

**

ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣はシリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定に関して、「正しい決定だ。我々は常に、この会議に参加し、政府と対話を始めねばならないと行ってきた」と述べた。

**

パレスチナのファタハの駐カイロ事務所は声明を出し、ダマスカス県ヤルムーク区のパレスチナ難民を救済するための寄付を20日から3日間にわたって募ると発表した。

UPI(1月19日付)が伝えた。

AFP, January 19, 2014、AP, January 19, 2014、Champress, January 19, 2014、CNN Türk, January 19, 2014、al-Hayat, January 19, 2014, January 20, 2014、Interfax, January 19, 2014、Iraqinews.com, January 19, 2014、Kull-na Shuraka’, January 19, 2014, January 20, 2014、Naharnet, January 19, 2014、NNA, January 19, 2014、Reuters, January 19, 2014、Rihab News, January 19, 2014、SANA, January 19, 2014、UPI, January 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立が総合委員会における「賛成多数」でジュネーブ2会議への参加を承認、米仏独はこの動きを歓迎(2014年1月18日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立の総合委員会は17日からのマラソン協議での採決の結果、賛成多数でジュネーブ2会議への参加を承認した。

Kull-na Shuraka', January 18, 2014
Kull-na Shuraka’, January 18, 2014

しかし、クッルナー・シュラカー(1月18日付)によると、代表メンバー121人(定数は122人)のうち出席したのは73人(44人が脱会、4人が欠席)のみで、うち賛成は58人、反対は14人、白票は1人だった。

これに関して、ロイター通信(1月17日付)は、アナス・アブダ氏の話として、総合委員会での採決には定数の3分の2以上の賛成を必要とするが、会合では、出席への賛成票が反対票を僅差で上回り、出席が承認されただけだった、と報じていた。

アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はシリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定に関して「ジュネーブ2会議は、最低限の(路線の)修正をも行うことなく、シリア大統領の退陣とその処罰をはじめとする革命家たちの要求を完全に実行するために向かう進路である」と自賛した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立総合委員会でのジュネーブ2会議参加決定に関して、法務委員会が会合を開き、その採決の有効性を審査した。

クッルナー・シュラカー(1月18日付)などによると、審査では、ジュネーブ2会議参加決定と設立合意(2012年11月11日)第5条の「連立は体制とのいかなる対話、交渉をも行わない旨遵守する」との文言との齟齬の有無に議論が集中した。

6人の委員のうち、ヒシャーム・ムルーワ氏、マルワーン・ハッジュー氏、フサイン・サイイド氏(電話で参加)、ジャマール・ワルド氏(電話で参加)が設立合意の改正の必要を主張する一方、ハイサム・マーリフ委員長とムナー・ムスタファー氏は、ジュネーブ2会議参加の準備を行うとした2013年11月10日付の総合委員会決定に沿った動きであるため、設立合意の改正は不要との立場をとった。

委員会は最終的な判断を下さず、設立合意修正をめぐって意見が割れたことを総合委員会に報告することを決定し、閉会した。

Kull-na Shuraka', January 18m 2014
Kull-na Shuraka’, January 18m 2014

**

シリア革命民主的変革諸勢力に残留する人民自由潮流のハーリド・ナースィル代表は声明を出し、シリア国民評議会の決定に同調し、ジュネーブ2会議への参加に反対すると表明した。

**

自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長はユーチューブを通じてビデオ声明を出し、「シリア革命は平和的に始まり、武装を余儀なくされた。我々は今日、政権の政治的移行を保障し、勇敢なシリア国民の革命の目的を実現するあらゆる解決策を支持する」と表明した。

また「ジュネーブに行く同胞たちに、犯罪者バッシャールとその取り巻きの退陣をはじめとする…革命の諸目的を誇示するよう求める…。シリアの将来において彼には何の役割はない…。またシリア人殺戮と国の破壊に関与した軍治安機関幹部の退陣、軍、治安機関を含むあらゆる権限を持った移行期統治機関の設置(を求める)…。逮捕者、とりわけ女性と子供の釈放…、包囲されているダーライヤー、ムウダミーヤト・シャーム、ヒムス、ヤルムークなどの地域への人道支援を保障するための人道回廊の即時開設…を求める」と強調した。

**

しかし、自由シリア軍参謀委員会のイヤード・ジュムア氏は声明を出し、パリでのシリアの友連絡グループ外相会議がアサド大統領の退陣を明言しなかったとして、ジュネーブ2会議への参加を拒否すると述べた。

シリア革命総合委員会が伝えた。

シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカスで、米国、スウェーデン、スイス、レバノン、シリアのキリスト教福音教会(米長老派教会中東支部長のアムジャド・ビブラーウィー氏が団長)の使節団と会談した。

SANA, January 18, 2014
SANA, January 18, 2014

会談でアサド大統領は、「数世紀にわたり統合、慈愛、友愛によって特徴づけられてきたシリア社会は、決してワッハーブ・タクフィール主義思想を受け入れることはない…。この危険思想は、シリアだけでなく、地域全体を脅かしている」と述べた。

また「我々の地域への米国や西側諸国の対応が抱える根本的な問題の一つは、その指導者のほとんどが地域の実態や本質、諸国民の利益への真の理解からほど遠く、自分たちの狭量な利益に従って行動していることだ」と批判した。

SANA(1月18日付)が伝えた。

国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市、サーフール地区、バーブ街道地区、カルム・ジャバル地区を軍が爆撃し、子供を含む10人が死亡した。

またバーブ市では、軍が「樽爆弾」を投下し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員5人と男性1人が死亡した。

このほか、軍はジュマイマ村、バルダ村にも「樽爆弾」を投下した。

一方、ラトヤーン村、マンビジュ市では、反体制武装集団がダーイシュとの交戦の末、同村を制圧した。

しかし、シリア革命総合委員会によると、ラトヤーン村では、ダーイシュが撤退したもの、軍が「樽爆弾」などで爆撃したという。

またアアザーズ市郊外のジャースィル村では、ダーイシュが爆弾を積んだ車でイスラーム戦線タウヒード旅団の検問所に自爆攻撃を行い、旅団戦闘員9人が死亡した。

他方、SANA(1月18日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、アレッポ市では、シャイフ・ナッジャール地区、旧市街、サイイド・アリー地区、サーリヒーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、マルジュ村一帯、ダーライヤー市を軍が爆撃・砲撃、またダーライヤー市では軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(1月18日付)によると、アドラー市旧市街、同ウンマーリーヤ地区、マディーラー市、ハムーリーヤ市、アイン・タルマー村、アーリヤ農場、ダーライヤー市、ザバダーニー市、ジャイルード市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

シリア人権監視団によると、アレッポ県、ダマスカス郊外県以外でも、ラタキア県、ダルアー県、ハマー県で、軍が爆撃を行った。

**

ダマスカス県では、リハーブ・ニュース(1月18日付)によると、ヤルムーク区に国連の人道物資が搬入された。

**

ヒムス県では、SANA(1月18日付)によると、レバノン領内からクサイル市南部郊外に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

またアイン・フサイン村、ハーリディーヤ村、サラーム・シャルキー村、ラッフーム村、ウンム・サフリージュ村、サアン村、ダール・カビーラ村、南マシュジャル村、シャーイル山(ハマー県)西部、アブー・アラーヤー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月18日付)によると、ヨルダンから潜入を試みた反体制武装集団を軍が撃退した。

またアーイブ村、ダルアー市各所、インヒル市、アトマーン村・ヤードゥーダ村間の街道で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(1月18日付)によると、バドリーヤ村、ムナイズィラ村、フサイニーヤ村、サラーキブ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月18日付)によると、タッル・ハミース市および同市周辺などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

ナハールネット(1月18日付)によると、ベカーア県バアルベック郡のアルサール村、ラアス・バアルベック村に、シリア領から発射されたロケット弾多数が着弾し、3人が負傷した。

**

NNA(1月18日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で、武装集団が交戦し、2人が狙撃され、負傷した。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月18日付)は、治安筋の話として、治安部隊がアンバール県アーミリーヤ・ファッルージャとバービル県ジュルフ・シャーキルで、指名手配中の「テロリスト」7人を逮捕、またアンバール県での軍の爆撃を逃れ、ジュルフ・シャーキルに潜伏していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の隠れ家を発見したと報じた。

また、アンバール県北部でも、ダーイシュの戦闘員3人を逮捕した。

さらに、イラク軍・治安部隊合同作戦司令部によると、県西部のカーイム地方で、軍・治安部隊はダーイシュのシリア人戦闘員1人を逮捕し、ダーイシュのボート3隻を破壊した。

**

イラク軍対テロ部隊のファーディル・バルワーリー司令官はフェイスブック(1月18日付)で、一部の住民がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の非イラク人をかくまっている、と批判した。

諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は、シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定を「勇敢な採決」と評価、「交渉を通じて政治的移行プロセスにいたる最善の道を選んだシリアの反体制勢力を支持し続けるだろう」と述べた。

**

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定を「勇敢な選択」と評価した。

**

ドイツのフランク・ヴァルター・シュタインマイアー外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議参加決定を「シリアの人々にとってかすかな望みがつながれた」と評価した。

**

駐国連ノルウェー代表部はニューヨークで、シリアのダマスカス郊外県での化学兵器攻撃を逃れたというシリア人3人との懇談会を主催した。

懇談会に出席したシリア人は、アサド政権の民兵による犯罪を非難、国際社会、とりわけ米国に介入を求めた。

AFP, January 18, 2014、AP, January 18, 2014、Champress, January 18, 2014、al-Hayat, January 19, 2014、Iraqinews.com, January 18, 2014、Kull-na Shuraka’, January 18, 2014、Naharnet, January 18, 2014、NNA, January 18, 2014、Reuters, January 18, 2014、Rihab News, January 18, 2014、SANA, January 18, 2014、UPI, January 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立が民主的変革諸勢力国民調整委員会に対しジュネーブ2会議参加拒否を撤回するよう説得を試みる、イスラーム国がアレッポ県ジャラーブルス市を再制圧し「自由シリア軍」兵士6人を処刑(2014年1月17日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(1月17日付)は、アレッポ県、イドリブ県からの報道として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)以外のムハージルーン(外国人戦闘員)が困難な状況を強いられるようになっていると報じた。

ダーイシュが住民を標的とした自爆テロを続けることで、住民の反感が高まっていることが主因だという。

**

シリア革命反体制勢力国民連立はトルコのイスタンブールで総合委員会会合を開き、ジュネーブ2会議への参加の是非を審議した。

**

『ハヤート』(1月18日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立が、ジュネーブ2会議参加拒否を発表した民主的変革諸勢力国民調整委員会に連絡し、参加拒否の決定を撤回し、連立の枠内で合同代表団を構成し、会議に参加するよう説得したと報じた。

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア渉外局長は、委員会がロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣にジュネーブ2会議への参加の意思を伝えたことはない、と述べた。

UPI(1月17日付)が伝えた。

シリア政府の動き

ロシアを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と前日に続き会談し、ジュネーブ2会議への対応などについて協議した。

SANA, January 17, 2014
SANA, January 17, 2014

ラブロフ外務大臣は会談後、「シリア革命反体制勢力国民連立がジュネーブ2会議への参加決定を拒否することは論理的でない…。その背景にある主な原因は、シリアの国家と国民の行方を決定する大会への参加を準備したくないことにある」と批判した。

また、連立以外の反体制組織に大会に招待されていないことに関しては、「招待をめぐる問題をもてあそんでいる…。一部の国は、連立をシリア国民の唯一の代表としたいと考え、シリア国内の愛国的な反体制勢力を無視している…。しかし連立が在外活動家のみからなっていることは明白だ…。ほかの反体制勢力を無視して、連立にジュネーブ2会議への出席を説得することに終始した我々のパートナー(西側諸国)の対応に深刻な懸念を感じる」と述べた。

さらにヤルムーク難民キャンプなどの人道状況の悪化などに関して「民間人は戦争では常に被害者になる」と懸念を表明しつつ、「人道状況が人道回廊の設置や飛行禁止空域設定要求を正当化するために利用される試み」を拒否すると述べた。

一方、ムアッリム外務大臣は「ラブロフ外務大臣に今日、アレッポ市に関する治安調整計画を明示し、その実施と、軍事作戦を停止する0時0分の決定を保障するために必要な(西側諸国などとの)連絡調整を求めた…。またシリア国内の刑務所に収監されている逮捕者と武装集団が拉致した人々との交換に原則合意したことをロシア側に伝えた」ことを明らかにした。

国内の暴力

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員300人以上が早朝、サラーキブ市から撤退し、サルミーン市方面に向かった。

また、クッルナー・シュラカー(1月17日付)によると、ダーイシュはまた、シーア派住民が多いフーア市からも撤退したという。

一方、SANA(1月17日付)によると、ナリラヤー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア革命総合委員会によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がジャラーブルス市を再制圧し、「自由シリア軍」兵士2人を斬首、また4人を処刑した。

一方、SANA(1月17日付)によると、アレッポ市カールトン・ホテル周辺、サラーフッディーン地区、アレッポ中央刑務所周辺、バービース村、マアーッラト・アルティーク村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月17日付)によると、アドラー市旧市街、アーリヤ農場、ムライハ市、ザバディーン市、ダイル・アサーフィール市、ヤルダー市、ダーライヤー市、ザバダーニー市、ルハイバ市、ハーン・シャイフ・キャンプおよび同市周辺、ジャイルード市、タッル市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月17日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クナイトラ県では、SANA(1月17日付)によると、タランジャ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月17日付)によると、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村、ガースィビーヤト・ナイーム村、スナイド村、ハスヤー市西部一帯、サアン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(1月17日付)によると、ジャルマ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月17日付)によると、ナバア村、アトマーン村周辺、ジャースィム市、ダルアー市旧税関地区など各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(1月17日付)によると、バイト・アーラブ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

フランスのエマヌエル・ボーン大統領顧問(中東北アフリカ担当)がベイルートを訪れ、ナビーフ・ビッリー国民議会議長、タマーム・サラーム首相、アミーン・ジュマイイル元大統領らと会談、サウジアラビアによるレバノン軍への30億ドル相当のフランス製兵器の供与案などについて協議した。

ナハールネット(1月17日付)が伝えた。

**

NNA(1月17日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村にシリア領内から発射された迫撃砲弾複数発が着弾し、子供5人を含む7人が死亡、15人が負傷した。

**

レバノンの声(1月17日付)によると、ベカーア県ラーシャイヤー郡のラーフィド村で、軍が爆発物を所持していたシリア人6人を逮捕した。

**

NNA(1月17日付)によると、北部県トリポリ市クッバ地区で、ジャバル・ムフスィン地区の住民が何者かに射殺されたのを受け、ジャバル・ムフスィン地区とバーブ・タッバーナ地区で武装集団どうしが交戦した。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月17日付)は、治安筋の話として、治安部隊がクルディスタン地域に闘争しようとしていたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の幹部2人を逮捕したと報じた。

諸外国の動き

ロイター通信(1月17日付)は、信頼できる複数の消息筋の話として、ロシアが装甲車、無人偵察機、誘導爆弾などを新たに供与したと報じた。

**

ジョン・ケリー米国務長官はワシントンDCで「我々はジュネーブに行き、このプロセス(紛争解決に向けたプロセス)に入る準備ができている。アサドが(政治的)移行について議論せず、自分がシリアの将来の一部であり続けると考える限り、政治的解決はないということが明らかになったと思う。こうしたことは起こらないだろう…。我々の選択肢は、圧力を強め、(パワー・)バランスを変えるためにできることをやり通すことだ…。世界はジュネーブ2会議でのアサド政権の欺きを許さないだろう」と述べた。

ロイター通信(1月17日付)が伝えた。

AFP, January 17, 2014、AP, January 17, 2014、Champress, January 17, 2014、al-Hayat, January 17, 2014、Iraqinews.com, January 17, 2014、Kull-na Shuraka’, January 17, 2014、Naharnet, January 17, 2014、NNA, January 17, 2014、Reuters, January 17, 2014、Rihab News, January 17, 2014、SANA, January 17, 2014、UPI, January 17, 2014、Voice of Lebanon, January 17, 2014などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハイダル国務大臣がジュネーブ2会議の開催に疑義を呈するとともにこれが紛争解決をもたらす可能性を否定するなか、ヌスラ戦線がレバノン・ベカーア県で爆弾テロを実行し死傷者が多数発生(2014年1月16日)

反体制勢力の動き

自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長は、シリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ司令官が提唱した「国民自由軍」の創設に関して、滞在先のトルコから『シャルク・アウサト』(1月16日付)の取材に応え、「国内で戦うすべての武装集団からなる国民自由軍発足の発表は時期尚早」と批判し、「現時点で結成の可能性は資金面でのロジ面でもない」と述べた。

またイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外の武装集団の対立については「戦闘がすぐに終わることはない…。政府軍は両者の交戦を利用し、北部戦線において進軍している」と警鐘を鳴らした。

**

シリア人権監視団は、1月3日から15日までのアレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ダイル・ザウル県、ヒムス県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外の武装集団との戦闘での死者数が1,069人に達したと発表した。

うちイスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シリア革命家戦線の戦闘員は608人(うち113人が処刑)、ダーイシュ戦闘員は312人(うち56人が処刑)、民間人は130人(うち21人がダーイシュによって処刑)だという。

**

国内で活動する野党のシリア民主党は声明を出し、ジュネーブ2会議を「世界のカメラの前での見せ物的祭典になるだろう」と批判、出席を拒否すると発表した。

シリア政府の動き

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣とともにロシアを訪問し、モスクワでセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、ジュネーブ2会議、イランの核開発問題などへの対応を協議した。

SANA, January 16, 2014
SANA, January 16, 2014

会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、ムアッリム外務大臣、ザリーフ外務大臣が時を同じくしてモスクワを訪問したことに関して「モスクワに秘密の計画はない…。三国合同の計画が割るわけでもなければ、3カ国が個別の姿勢をとるわけでもない…。我々には隠す者はないし、秘密の議題もない」と述べた。

ラブロフ外務大臣はシリア情勢について「我々は、シリア、イラン両国民とともに、シリア国内のテロを根絶することに関心がある…。これは我々共通の姿勢で、国際社会全体が我々が実現をめざす目的に向かって我々に協力している…。この目的を実現する方法については、シリアの当事者以外の誰も決定することはできない」と述べた。

またジュネーブ2会議に関しては、イランとサウジアラビアの両国が参加することが望ましいとの見解を改めて示した。

**

アリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣は、ダマスカス県内の国立アサド図書館でのフォーラムで講演し、ジュネーブ2会議の開催に疑義を呈し、紛争解決をもたらす可能性を否定した。

ハイダル大臣は国際社会、とりわけ西側諸国の対応に関して、「ジュネーブ2に何も期待しないでください。ジュネーブ2はシリアの危機を解決しない。ジュネーブ3、ジュネーブ10が開かれてもだ。問題解決はシリア人どうしによるものでなければならない…。問題解決はすでに始まっており、軍事的な現象に対する国家の勝利は続いている…。この勝利を前に、シリアに敵対する国々は国際社会と称して、シリアの現実と折り合いをつけようとしている…。我々はシリア危機を解決するあらゆるイニシアチブや国際社会の承認も支持すると行ってきた。しかし、国際社会がシリアで起きていることに責任を追ったことなど一度たりともない…。(国際社会は)シリアから手を引くべきだ…。資金援助、武器援助、破壊をやめるべきだ…。シリア人には自分たちの危機を解決する能力がある…」と述べた。

またジュネーブ2会議に参加が見込まれている反体制勢力に関して「ジュネーブ2において真の反体制勢力はどこにいるのか?反体制勢力を代表するよう任されたと言っている者たちが真の反体制勢力なのか?彼らは…外国の介入、資金援助、シリア人どうしの殺し合いを受け入れ…、愛国心という概念に背いた者だ」と批判した。

**

バフジャト・スライマーン駐ヨルダン・シリア大使は、15日のヨルダンのアブドゥッラー・ウバイダード議員の発言に関して「無名の議員であり、シオニズム・ワッハーブ主義同盟に従属している」と批判、抗議した。

UPI(1月16日付)が伝えた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、イスラーム軍が声明を出し、ダーライヤー市近郊でシリア軍のヘリコプターが墜落する様子が複数の住民らによって目撃されたと発表した。

一方、SANA(1月16日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、同旧市街、アッブ農場、アーリヤ農場、ムライハ市、ザバディーン市、ダイル・アサーフィール市、ダーライヤー市、ザバダーニー市、ヤブルード市郊外、リーマー農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハラスター市の街道で、反対武装集団が車を狙撃し、乗っていた市民2人を殺害した。

他方、シリア革命総合委員会によると、軍が、バイト・サフム市に食糧(1日分相当)の搬入を許可した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月16日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月16日付)によると、ダルアー市各所、アトマーン村、ジャムラ村、フウィーヤ村、ラスーム・マズナ村、サナア・ハマーム村、イービル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(1月16日付)によると、ワーディー・ダイフ村一帯、ジャーヌーディーヤ町、ハーッジ・ハンムード農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(1月16日付)によると、アクラブ町、ムーリク市、ジャルマムラ、ジナーンムラ、フマイリー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月16日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ジャウラト・シヤーフ地区、バーブ・フード地区、クスール地区、ラスタン市、ガースィビーヤト・ナイーム村、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、タラス村、サアン村、カフルラーハー市、タドムル市東部、ザーラ村、ガジャル村郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き    

ナハールネット(1月16日付)などによると、ベカーア県ヘルメル市の市庁舎前で爆弾が仕掛けられた車が自爆し、少なくとも3人が死亡、26人以上が負傷した。

Naharnet, January 16, 2014
Naharnet, January 16, 2014

この自爆テロに関して、シャームの民のヌスラ戦線がツイッターで犯行を認める声明を出した。

ヌスラ戦線は声明で「アッラーのおかげにより、レバノンにおけるヌスラ戦線の獅子の一人が殉教作戦を行いヘルメルにおけるイランの党(ヒズブッラー)の拠点を震撼させた。これはこの党がシリアのスンナ派住民の女性・子供に対しておこなった犯罪への報復である」と発表した。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月16日付)によると、アンバール県のラマーディー市南部で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の司令官1人を捕捉したと報じた。

**

イラク軍・治安部隊合同司令部は声明を出し、イラク軍第2歩兵師団がモスル県でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員複数を逮捕したと発表した。

**

国防省は声明を出し、アンバール県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦に関して、これまでの235回の爆撃を実施し、拠点30カ所を破壊したと発表した。

諸外国の動き

国連のナバネセム・ピレイ人権高等弁務官は声明を出し、「アレッポ県、イドリブ県、ラッカ県での戦闘に参加していない民間人や戦闘員が、イラク・シャーム・イスラーム国など武装した過激集団に集団処刑されたとの複数の報告を得た」と指摘、「戦争犯罪」にあたると非難した。

**

国連のファルハーン・ハック事務総長付報道官は、ジュネーブ2会議への招待状に対するシリア政府の正式な回答を文書で受け取ったことを明らかにした。

『ハヤート』(1月17日付)が入手した文書によると、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣の名で提出されたこの文書において、シリア政府は「我々は招待状におけるいくつかの点に同意しない。なぜなら、これらの点がシリア国家の法的政治的な姿勢に合致しておらず、シリア国民の至上の国益にふさわしくないからだ…。シリア国民の最優先事項はテロとの戦いである…。テロ集団への資金援助、武器援助、教練、保護などを停止させることで、テロと支援国家の要求を軽減する」と主張しているという。

この主張に対して、ハック副報道官は、ジュネーブ2会議の目的がジュネーブ合意の実現、とりわけ移行期統治機関の設置である点を改めて強調した。

**

国連のハーリド・ミスリー報道官は、ダマスカス郊外県のダマスカス国際空港に近いガズラーニーヤ町一帯に、シリア赤新月社が国連の人道支援物資(食糧、医薬品など)を搬入したと発表した。

ロイター通信(1月16日付)が伝えた。

**

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、モスクワでの駐ロシア大使4人の認証式で、ジュネーブ2会議を成功させるため、可能なことを行うとの意思を示した。

『ハヤート』(1月17日付)などが伝えた。

AFP, January 16, 2014、AP, January 16, 2014、Champress, January 16, 2014、al-Hayat, January 17, 2014、Iraqinews.com, January 16, 2014、Kull-na Shuraka’, January 16, 2014, January 17, 2014、Naharnet, January 16, 2014、NNA, January 16, 2014、Reuters, January 16, 2014、Rihab News, January 16, 2014、SANA, January 16, 2014、al-Sharq al-Awsat, January 16, 2014、UPI, January 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国が各県でシャーム自由人イスラーム運動やシャームの鷹旅団との停戦に合意、民主的変革諸勢力国民調整委員会はジュネーブ2会議への参加条件を不服としこれへの不参加を表明(2014年1月15日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(1月15日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、ダマスカス郊外県ムラーフ市でのシャーム自由人運動との停戦(7日)に続いて、イドリブ県、ハマー県でもイスラーム戦線のシャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団と停戦に合意したと報じた。

同報道によると、停戦合意は、ダーイシュの「アブー・シーマ」とシャーム自由人イスラーム運動の「アブー・ハーニー」の間で結ばれたという。

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会の執行部は声明を出し、「開催の条件」を不服とし、「ジュネーブ2会議を拒否する」と発表した。

委員会は声明で「国連、開催国(米ロ)は、シリア革命反体制勢力国民連立に連立の傘下でバランスのとれた代表団を発足するよう要請、1月13日にアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長に当てられた招待状の写しを手渡された…。国民、祖国、国家の命運を真摯に決する大会の開催がこのようなかたちでなされることはあってはならない…。我々シリア人に求められているのが、我々の運命があらかじめ用意されたシナリオに沿って国際社会の意思に従うことになってしまっている」と述べた。

またロシアに関しては「国民調整委員会、シリア国民連立、クルド最高会議の三者からなる代表団を結成するとの前言を…譲歩し、米国側に対して、反体制勢力の声を限定させてしまった」と批判した。

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア渉外局長は、UPI(1月15日付)に対して、米ロ両国が、シリア革命反体制勢力国民連立をシリアの反体制勢力の代表とみなす取引を行ったと批判、ジュネーブ2会議への出席を拒否するとの意思を表明した。

マンナーア渉外局長は、委員会が大会への招待状を自身が受け取っていないと述べ、「ロシアとアメリカが取引したと思う。そこでは米国が大会に唯一招待されているシリア革命反体制勢力国民連立を反体制勢力の代表として承認するというプレゼントをアメリカ側に与える見返りとして、ジュネーブ合意、そしてシリアを治安国家から法治国家に変容させるのに必要なプログラムを犠牲とされた」と述べた。

そのうえで「シリアの愛国的反体制勢力の代表団を作り上げることに関わるすべての条件が満たされていないがゆえ、我々はジュネーブ2会議に出席しないことを決定した」と述べた。

**

カフィー・カフィー(もう十分だ)運動が声明(第7号)を出し、すべての反体制勢力にジュネーブ2会議に参加するよう呼びかけた。

**

シリア・クルド国民評議会のイスマーイール・ハムユ渉外関係委員長(シリア・クルド・イェキーティー党前書記長)はクッルナー・シュラカー(1月15日付)に、シリア革命反体制勢力国民連立と脱会者との仲介をしていることを明らかにし、「評議会が中立の立場をとることを脱会者に伝えたが、脱会の撤回を求めている」と述べた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立駐カタール代表(大使)で6日に連立を脱会したニザール・ヒラーキーは声明を出し、脱会者44人の連立への復帰を可能とする唯一の解決策がジュネーブ2会議開催を延期することにあると述べた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シリア軍が13日にダマスカス郊外県ダーライヤー市で化学兵器を使用したと主張し、国際社会に対して調査を行うよう求めた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣はトルコのガズィアンテップ市で閣議を開き、シリア国内への人道支援のための財政支援の確保に努めることなどを承認した。

クッルナー・シュラカー(1月15日付)が伝えた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣とダマスカスで会談した。

SANA, January 15, 2014
SANA, January 15, 2014

SANA(1月15日付)によると、会談では、中東地域情勢、とりわけ「テロおよび過激なタクフィール主義」への対応について協議、ザリーフ外務大臣は地域各国が努力を統一して、「テロとの戦い」に臨み、治安と安定の確保に努めるべきだと述べた。

これに対し、アサド大統領は、シリア国民をはじめとする地域各国国民がタクフィール主義の脅威に曝されていると警鐘を鳴らし、これに対抗、根絶するためにみなが貢献する必要があると述べた。

また会合では、ジュネーブ2会議についても意見が交わされ、ザリーフ外務大臣は、シリア人自身による危機解決に向けて支援を続けることを確認した。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣が同席した。

またザリーフ外務大臣は、ムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長、ワーイル・ハルキー首相とも個別に会談し、二国間関係などについて意見を交わした。

**

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣はBBC(1月15日付)に、西側諸国の複数の諜報機関がシリアのダマスカスを訪れ、アサド政権と過激なイスラーム主義集団との戦闘について協議していることを明らかにした。

ミクダード副大臣は「どの国とは特定できないが、西側の多くの諜報機関がダマスカスを訪れた…。多くの(西側の)国が(外交関係を結ぶため)に我々に接近している…。ジュネーブ2会議を待っている国もあれば、可能性を探っている国もある。また彼らが西欧からトルコ、シリアに送り込んでいるテロリストが彼ら自身にとっての脅威になり始めているために、治安面で協力したいと言っている国もある」と述べた。

そのうえで、ミクダード副大臣は、西側諸国が最終的にはアサド大統領に代わる指導者がいないことを理解するだろうと述べた。

国内の暴力

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、14日にダーイシュが「完全制圧」したラッカ市に対し、軍が爆撃を加えた。

Lebanon Debate, January 15, 2014
Lebanon Debate, January 15, 2014

爆撃は、ダーイシュの本部がある県・市庁舎周辺に対して行われた。

**

イドリブ県では、アラビーヤ(1月15日付)などによると、サラーキブ市でシリア革命家戦線とイスラーム戦線などからなる反体制武装集団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュのアミールでベルギー人(アルジェリア系)のアブー・バッラー・ジャザーイリー(バルジキー)氏を殺害した。

反体制武装集団は早朝に同市に潜入、アブー・バッラー氏を射殺したほか、ダーイシュ戦闘員1人を殺害、1人を負傷させたという。

一方、SANA(1月15日付)によると、カンスフラ村、カフルルーマー村近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人、アルジェリア人、ヨルダン人、モロッコ人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

Lebanon Debate, January 15, 2014
Lebanon Debate, January 15, 2014

**

ヒムス県では、SANA(1月15日付)によると、タッルドゥー市、ガジャル村、サアン村、ダール・カビーラ村・ハーリディーヤ村間、ヒルバト・ハマーム村、バイト・アーガー村、ムシャイリファ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、マクタブ・アフバール・スーリヤー(1月15日付)が、軍ヘリコプターがザバダーニー市に「樽爆弾」2発を投下したと報じた。

一方、SANA(1月15日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、アドラー市旧市街、アルバイン市、ドゥーマー市、ダーライヤー市、ザバダーニー市、マアルーラー市、ヤブルード市、アッブ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、レバノン・ディベート(1月15日付)は、シャームの民のヌスラ戦線の侵入・襲撃によって被害を受けたマアルーラー市の教会の写真を掲載した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月15日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジャラーブルス市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と対立する反体制武装集団の戦闘員26人が死亡した。

一方、SANA(1月15日付)によると、アレッポ市カールトン・ホテル周辺、ジュダイダ地区、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ダイル・カーク村、マンスーラ村、タッル・ラッハール村、シャッアーラ村、ムスリミーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月15日付)によると、ダルアー市旧税関地区、シャイフ・マスキーン市、ダーイル町、ジャースィム市、ガブガーブ村西部の軍拠点で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(1月15日付)によると、マリーイーヤ村、ダイル・ザウル市スィヤースィーヤ交差点近くで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラジオ・ロザナ(1月15日付)は、イラク・クルディスタン地域のシリア人避難民の数が23万人以上に達していると報じた。

避難民のほとんどがハサカ県住民だという。

レバノンの動き

レバノン軍は声明を出し、ベカーア県西ベカーア郡カーミド・ルーズ村で、軍がアブドゥッラー・アッザーム大隊の幹部ジャマール・ダフタルダール氏を逮捕したと発表した。

逮捕に際して、軍は武装集団と交戦、戦闘員1人を殺害した。

またNNA(1月15日付)は、カーミド・ルーズ村で、軍はマーズィン・アッバース氏とシリア人1人を逮捕したと報じた。

2人の逮捕は、12月に獄中死した大隊指導者でシャームの民のヌスラ戦線メンバーのマージド・マージド氏の逃亡幇助犯の捜査中に行われたという。

**

国連の第2回シリア支援国国際会議に出席するためクウェートを訪問中のナジーブ・ミーカーティー暫定首相は、会議後にジョン・ケリー米国務長官と会談し、シリア人避難民への対応などについて協議した。

NNA(1月15日付)によると、ケリー国務長官は、レバノンのシリア人避難民を支援するため7,600万ドルの支援を行うと述べた。

イラクの動き

イラクのヌーリー・マーリキー首相は、アンバール県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘に関して毎週恒例の演説で「テロとの戦いは、イラクが自由主義世界とともに編隊をなして、沈黙できない侵害行為に対してなされる作戦だ…。すべての国民、期間がテロとの戦いを支持している…。我々は世界、人道、公正を守るために戦う…。(ダーイシュ支持者は軍の)攻撃目標となり、治安部隊に対して発砲する家も我々は標的とする」と述べた。

**

『ハヤート』(1月16日付)によると、バグダード県のサドル地区、カラーダ地区、アンダロス広場地区、シャアラ地区、ジャクーク地区、フサイニーヤ地区、パレスチナ通り地区、シャアブ地区で爆弾テロが発生し、100人以上が死傷した。

爆弾テロに関して、シャーキル・ダッラージー国民議会議員(治安防衛委員会)は、「アンバール県などでの軍事作戦への報復だ」と述べ、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の犯行を疑った。

諸外国の動き

国連の第2回シリア支援国国際会議(シリア人同支援会合)がクウェートで開催された。

会議でクウェートは5億ドル、米国は3億8,000万ドル、日本は1億2,000万ドル、サウジアラビアは6,000万ドル追加支援を表明、潘基文事務総長によると、参加各国は総額で24億ドルの拠出を約束した。

ジョン・ケリー米国務長官によると、米国の支援総額はこれにより17億ドルになり、うち1億7,700万ドルがシリア国内での国連の支援活動に、それ以外が周辺諸国の支援に充てられるという。

なお国連は65億ドルの支援が必要だと発表していた。

**

チュニジアでは、チュニスの外務省前で、シリア国旗、ヒズブッラーの旗、ナフダ運動を批判するプラカードなどを掲げた市民数十人がデモを行い、シリア(アサド政権)との関係改善を求めた。

UPI(1月15日付)が伝えた。

**

オーストラリア外務省報道官は、反体制武装集団に参加し、アレッポ県での戦闘に参加していたオーストリア人男女2人が死亡したとの情報に関して、事実確認を行っていると発表した。

死亡が伝えられているのは、アミーラ・カルーム氏(22歳)とその夫ユースフ・アリー氏の2人。

AFP(1月15日付)が伝えた。

**

ヨルダンのアブドゥッラー・ウバイダート議員は国会での2014年度予算案の審議で「バッシャール・アサド大統領の余命は短い。彼の支配はあとわずかだ」と発言した。

UPI(1月16日付)が伝えた。

AFP, January 15, 2014、Alarabia.net, January 15, 214、AP, January 15, 2014、Champress, January 15, 2014、al-Hayat, January 16, 2014、Iraqinews.com, January 15, 2014、Kull-na Shuraka’, January 15, 2014、Lebanon Debate, January 15, 2014、Maktab Akhbar Suriya, January 15, 2014、Naharnet, January 15, 2014、NNA, January 15, 2014、Reuters, January 15, 2014、Rihab News, January 15, 2014、Radio Rozana, January 15, 2014、SANA, January 15, 2014、UPI, January 15, 2014, January 16, 2014などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国がヌスラ戦線などによるラッカ市撤退をうけて同市を完全制圧するなか、ヒューマン・ライツ・ウォッチは両組織が北部、北東部の支配地域で女性に課している差別的な措置について批判(2014年1月14日)

反体制勢力の動き

ダマスカス郊外県ダーライヤー市の地元評議会は、同市東部戦線での戦闘中に「自由シリア軍」の戦闘員が呼吸困難を訴え、3人が死亡、10人以上が中毒症状を訴えたと発表した。

同評議会は、軍が毒ガスを装填した爆弾を使用したと断じている。

クッルナー・シュラカー(1月14日付)が伝えた。

**

BBC(1月14日付)、『ガーディアン』(1月14日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立の匿名幹部の話として、米英両国が連立にジュネーブ2会議への参加を強く求め、「もし大会に参加しなければ、支援を停止し、国際社会における信頼は失われるだろう」と告げたと報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカス県およびダマスカス郊外県のモスク、高等学校、宗教学校で宗教活動に従事する女性布教者の使節団と、ダマスカスで会談した。

SANA, January 14, 2014
SANA, January 14, 2014

会談には、ムハンマド・ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣も同席した。

SANA(1月14日付)によると、アサド大統領は会談で、女性による布教活動の試みを賞賛するとともに、過去数年間の紛争によって破壊されたものを再建するうえで、宗教界が道徳教育、過激なタクフィール主義思想との対決、穏健なイスラーム教の普及といった点で重要な役割を担っていると強調した。

**

ワーイル・ハルキー内閣は、イランから輸入される国営セクター関連の物品への関税を6月30日まで免除することを承認した。

**

クッルナー・シュラカー(1月14日付)は、外務在外居住者省高官内の協力者からジュネーブ2会議のシリア政府代表団の名簿を入手したと報じ、公開した。

同報道によると、代表団は以下の16人から構成されるという。

公式代表団:ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ウムラーン・ズウビー情報大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、フサームッディーン・アーラー外務在外居住者次官、バッシャール・ジャアファリー駐国連シリア代表、アフマド・アルヌース外務在外居住者省顧問、ルーナー・シブル大統領府報道局長、ウサーマ・アリー外務在外居住者大臣執務官。

技術代表団:アフマド・クズバリー人民議会議員、ムハンマド・ハイイル・アッカーム・ダマスカス大学教授、ヒシャーム・カーディー外務在外居住者大臣執務官、アブドゥルカリーム・ハウンダ外務在外居住者大臣執務官、アジュマド・イーサー大統領府広報官、タミーム・マダニー駐ジュネーブ国連常駐代表、ムハンマド・ムハンマド駐ジュネーブ国連代理大使。

国内の暴力

ラッカ県では、シリア革命総合委員会によると、ラッカ革命家旅団とシャームの民のヌスラ戦線の撤退を受け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市を「完全制圧」した。

シャーム自由人イスラーム運動はヌスラ戦線などに先立ってすでにラッカ市から撤退していたという。

また、シリア人権監視団によると、ラッカ市のイドハール交差点、電力会社、現代医学病院などでダーイシュが、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市での数日にわたる戦争で捕捉した反体制武装集団の戦闘員数十人を解放した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジャラーブルス市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と反体制武装集団が交戦した。

またダーイシュは、ターディフ市の検問所で拘束した反体制武装集団戦闘員とバーブ市で武器を密売していた商人を処刑したという。

これに対して反体制武装集団はバスラトゥーン村を制圧した。同村では制圧に先立って、村人がダーイシュの退去を求めるデモを行ったという。

なお『ハヤート』(1月15日付)によると、アレッポ県では反体制武装集団の攻勢が一時伝えられたもの、ダーイシュは、マンナグ村、ダイル・ハーフィル市、バーブ市、ブザーア村、アアザーズ市、第46連隊基地などを依然として掌握しているという。

一方、反体制武装集団は軍が制圧したナッカーリーン村の奪還に向け、同市周辺に進軍した。

他方、SANA(1月14日付)によると、アレッポ市ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、バービース地区、ザルズール村、マジュバル村、アレッポ中央刑務所周辺、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がウンム・ハムダーン村とザルダーナー市の間の反体制武装集団の検問所・拠点で爆弾を積んだ自動車を爆破させ、反体制武装集団戦闘員8人を殺害した。

一方、SANA(1月14日付)によると、ラーシャー・カバリーヤ村、ラーム・ハムダーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アイヤーシュ村でシャームの民のヌスラ戦線と軍が交戦し、ヌスラ戦線の戦闘員1人が死亡した。

一方、SANA(1月14日付)によると、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ラシュディーヤ地区、ブール・サイード通り、アイヤーシュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、タッル・シャイハブ村近くで軍が反体制武装集団を要撃し、複数の戦闘員が死傷した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムジャイミル村周辺で、軍、国防隊がジャービヤ丘に向かおうとしていた反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月14日付)によると、ムジャイミル村に侵入を試みた反体制武装集団を軍が撃退した。

また、インヒル市、サフム・ジャウラーン村、タスィール町、ナースィリーヤ村、サフワ村、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(1月14日付)によると、カーミシュリー市で預言者聖誕祭の祝祭を取材していたクルド系テレビ局ルーダーウ・チャンネルのビーシュワー・バフラウィー特派員が、治安当局に身柄拘束された。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月14日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市、アルバイン市、ザバダーニー市、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ町、ヤブルード市、ヒジャーリーヤ農場、マダーヤー町、マアルーラー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月14日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアダウィー地区のダール・シファー病院に反体制武装集団が迫撃砲複数発を撃ち、市民4人が負傷した。

このほか、アッバースィーイーン地区、カッバース地区にも迫撃砲弾が着弾し、市民5人が負傷した。

**

ラタキア県では、SANA(1月14日付)によると、カウム村、ムライジュ村、サムラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人、カタール人、トルコ人の戦闘員ら数十人を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月14日付)によると、アウスィーヤ村、ガジャル村、ラスタン市、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、タッル・ジャディード村、アブー・アラーヤー村、ハウラ地方で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

レバノンの動き

NNA(1月14日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方のヒルバト・ダーウド村に、シリア領内から発射された迫撃砲弾複数発が着弾した。

**

ナハールネット(1月14日付)は、アブドゥッラー・アッザーム大隊がツイッターを通じて声明を出し、イラン、ヒズブッラーへの攻撃を続けると表明した、と報じた。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月14日付)によると、アンバール県ラマーディー市西部で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

またイラク軍ティグリス作戦司令室のアブドゥルアミール・ザイディー司令官は、イラキー・ニュース(1月14日付)に対し、イラク軍および部族民兵が、ディヤーラー県アズィーム地方で、ダーイシュの司令官および副官を殺害したことを明らかにした。

**

国連の潘基文事務総長は、イラク・クルディスタン地域のエルビル市にあるシリア人避難民キャンプを視察した。

UPI(1月14日付)が伝えた。

諸外国の動き

パレスチナ自治政府(危機管理内閣)のアフマド・マジュダラーニー労働大臣は、訪問先のダマスカスで記者会見を開き、「体系的テロを行ってきた武装集団によるヤルムーク・キャンプの「拉致」は人道に対する戦争犯罪だ」と反体制武装集団を非難し、「パレスチナ人(住民)はシリアの危機における当事者ではない。彼らを当事者として利用することは、何らの政治的要求・目的にも資さない」と訴えた。

『ハヤート』(1月15日付)が伝えた。

**

EUのクリスティナ・ゲオルギエヴァ国際協力・人道援助・危機対応担当委員は、クウェートでの国連による第2回シリア支援国国際会議(15日)に先立って、シリアに対して1億6,500万ユーロの追加人道支援を行うと発表した。

AFP(1月14日付)が伝えた。

**

ローマ教皇庁はジョン・ケリー米国務長官のヴァチカン訪問に先立って専門家会合を開き、シリア国内での無条件の停戦と、ジュネーブ2会議を成功させるために「地域におけるすべての当事者」の参加を呼びかけることを決定した。

AFP(1月14日付)が伝えた。

**

ヒューマン・ライツ・ウォッチは声明(http://www.hrw.org/news/2014/01/13/syria-extremists-restricting-women-s-rights)を出し、シャームの民のヌスラ戦線やイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)といった過激な反政府武装集団が北部、北東部の支配地域で、シリアの法律に基づかない厳格で差別的なルールを成人女性や少女に課し、女性の権利が侵害されているだけではなく、日常生活の根幹まで制約されていると批判した。

シリアの避難民への聞き取り調査をもとにHRWは、ヌスラ戦線やダーイシュが、独自のイスラーム法解釈を強要し、成人女性と少女に頭部を隠すヒジャーブと全身を覆うアバーヤの着用を義務づけ、従わない者を罰すると脅していると指摘した。また一部の地域では、成人女性と少女について、定められた服装を身につけていない場合には、公共の場での自由な移動や労働、通学を禁止するという、差別的な措置を課しているという。

AFP, January 14, 2014、AP, January 14, 2014、BBC, January 14, 2013、Champress, January 14, 2014、The Guardian, January 14, 2014、al-Hayat, January 15, 2014, January 16, 2014、Iraqinews.com, January 14, 2014、Kull-na Shuraka’, January 14, 2014、Naharnet, January 14, 2014、NNA, January 14, 2014、Reuters, January 14, 2014、Rihab News, January 14, 2014、SANA, January 14, 2014、UPI, January 14, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国務長官、露外相、ブラーヒーミー共同特別代表がジュネーブ2会議への対応について協議するなか、民主的変革諸勢力国民調整委員会が国連事務総長からジュネーブ2会議への招待状を受け取ったと発表(2014年1月13日)

反体制勢力の動き

民主的変革諸勢力国民調整委員会の広報局は声明を出し、ジュネーブ2会議への参加を求める国連の潘基文事務総長の招待状(シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長宛ての招待状の写し)を受け取ったと発表した。

Kull-na Shuraka', January 13, 2014
Kull-na Shuraka’, January 13, 2014

**

イスラーム戦線の政治委員会は声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立および同連立を脱会したメンバーに対して、連立を離れ、シリア国内に戻って反体制武装活動に参加するよう呼びかけた。

**

ラッカ県で活動してきたラッカ・ニュース・ネットワーク(RNN)が声明を出し、「兄弟での殺し合いがラッカで起きていることを信用しない…。我々はアサド家の悪党からラッカを守ってきたが、今日、我々は誰を信じてよいか、そして誰が敵なのか分からくなった」と主張、同県での取材・報道活動を停止すると発表した。

**

『ハヤート』(1月14日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立から脱会を宣言したムスタファー・サッバーグ前事務局長ら44人は共同声明を出し、「現体制の打倒を目的とする」とした連立の基本方針から逸脱した決定をアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が2013年に行ったことが脱会の理由であることを明らかにした。

**

ルワイユ・サーフィー氏は、シリア革命反体制勢力国民連立の指導部の説得に応じ、連立からの脱会を撤回すると発表した。

シリア政府の動き

シリア外務在外居住者省は声明を出し、「シリア・アラブ共和国はパリで行われた「シリア国民の敵会合」とそこでの声明が、真実ではなく幻想に近く、現実から乖離した者たちから発せられているに過ぎず、許容可能ないかなる政治的論理からもほど遠いことに違和感を感じない…。ジュネーブ2会議を前にしたいかなる声明も価値のない言葉に過ぎず、現地での薬湯の敗北を取り繕う無駄な試みだと考えている」と非難した。

そのうえで「シリア・アラブ共和国はジュネーブ2会議への無条件での参加に合意した。なぜならシリア人どうしの対話こそが解決策だからだ。これに対し、前提条件を設けようとする者は…大会開催前にそれを失敗に追い込もうとしている。こうした幻想は国連憲章、国際法に反している」と付言した。

**

軍武装部隊総司令部は声明を出し、国防隊の支援を受けた軍部隊が12日にアレッポ県アレッポ市東部のナッカーリーン村一帯、ザルズール地方、タアーナ地方、スバイヒーヤ地方、53高地を制圧、多数の「外国人テロリスト」を殺害、武器弾薬を押収し、同地の治安を回復し、アレッポ国際空港周辺地域の治安強化を実現したと発表した。

SANA(1月13日付)が伝えた。

**

ラタキア市で与野党参加のもとに開催されていた「第1回シリア政界対話会合」が、外国の干渉拒否、シリア人による対話の継続、シリア軍によるテロとの戦いを支持する声明を出し閉幕した。

SANA(1月13日付)が伝えた。

**

アサド大統領は2014年政令第3号を発し、販売目的での自動車の輸出を禁じるとともに、国内で登録された自動車を1年間以上、国外に放置することを禁じた。

SANA, January 13, 2014
SANA, January 13, 2014

**

シリア革命総合委員会は、女性200人が過去数ヶ月間で共和国護衛隊に志願入隊し、狙撃兵としてダマスカス県カーブーン区、ダマスカス郊外県ハラスター市などに配属されていると主張した。

国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がバーブ市、ブザーア村でイスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シリア革命家戦線などとの戦闘の末、同市を制圧し、戦闘員数十人を捕捉した。

これに対し、イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シリア革命家戦線は、対トルコ国境のジャラーブスル市に向かって進軍し、ダーイシュとの戦闘の末、市内にある郵便局、文化センター、拘置所などを制圧した。

一方、SANA(1月13日付)によると、アレッポ市旧市街、アアザミーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハーン・ハフィーラ村、バーブ市東部、フライターン市、ハイヤーン町、アレッポ中央刑務所周辺、バービース村、マアーッラト・アルティーク村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がカンタリー村でイスラーム戦線シャーム自由人イスラーム運動の部隊を要撃し、戦闘員数十人を殺害した。

同部隊はラッカ県からハサカ県に途中に要撃を受けたという。

同監視団によると、ダーイシュはシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員46人を殺害・処刑したという。

また、クッルナー・シュラカー(1月13日付)は、メディア筋の話として、ダーイシュがラッカ市を「完全制圧」しておらず、ラッカ革命家旅団などと交戦が続いていると報じた。

一方、シリア革命総合委員会は、ダーイシュがタッル・アブヤド市の国境通行所をハムザ・アサド・アッラー旅団に明け渡す一方、トルコ政府がシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣に対して、同通行所を恒久的に完全閉鎖すると告知したと発表した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、バーディヤ地方でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が反体制武装集団の戦闘員14人を殺害した。

一方、SANA(1月13日付)によると、ヒムス市カラービース地区、クスール地区、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤト・ナイーム村、サアン村、タルビーサ市郊外、タッルカラフ市郊外、カンヌ山で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市マイダーン地区に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、複数の市民が負傷した。

SANA, January 13, 2014
SANA, January 13, 2014

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がダーライヤー市で反体制武装集団と交戦、同市を爆撃する一方、ザバダーニー市、ドゥーマー市郊外、ナブク市周辺、ハムーリーヤ市などを砲撃した。

一方、SANA(1月13日付)によると、アドラー市旧市街およびウンマーリーヤ地区、アルバイン市、ダーライヤー市、ムライハ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、ダマスカス県では、PLOのアンワル・アブドゥルハーディー駐シリア大使がAFP(1月13日付)に、ヤルムーク区にUNRWAからの人道支援物資を積んだトラックが入ろうとしたが、激しい銃撃に曝され、同地区への進入ができなかったことを明らかにした。

イスラーム聖戦機構のアブー・ムジャーヒド氏(駐ダマスカス代表)によると、トラックはダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で銃撃を受け、引き返したという。

これに関連して、シリア人権監視団は、ヤルムーク区で市民が狙撃され、子供1人を含む2人が死亡したと発表した。

一方、SANA(1月13日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月13日付)によると、ダルアー各所、ティーハ村、キヒール村、タイバ町・サイダー町間、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(1月13日付)によると、アクラブ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月13日付)によると、カーミシュリー市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(1月13日付)によると、マアッラトミスリーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

『アフバール』(1月13日付)は、アブドゥッラー・アッザーム大隊の新指導者にサウジアラビア陣の「アブドゥルミスリー」を名乗る人物が就任したと報じた。

同報道によると、アブドゥッラー・アッザーム大隊リーダー兼シャームの民のヌスラ戦線メンバーのマージド・マージド氏が、逮捕・死去の直前、南部県サイダー市にあるアイン・フルワ・パレスチナ難民キャンプで、アブドゥルミスリー氏を後継者として推挙していたのだという。

イラクの動き

アンマール・ハキームSIIC代表は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対するイラク軍の戦いを支持すると改めて述べた。

イラキー・ニュース(1月13日付)が伝えた。

**

イラキー・ニュース(1月13日付)によると、アンバール県ラマーディー市で、イラク治安部隊と部族民兵がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

またイラク軍・治安部隊合同司令部は、県ブー・フィラージュ地方で、ダーイシュの戦闘員5人を殺害、拠点を破壊した、と発表した。

一方、イラク軍バグダード作戦司令室は、バグダード県とアンバール県の県境で、軍がダーイシュの戦闘員6人を殺害したと発表した。

諸外国の動き

アフバール・アーン(1月13日付)は、イドリブ県のアブ・バッラーを名乗る活動家の情報として、シリア国内で活動していたトルコ人戦闘員40人以上が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を離れ、ハッジー・バーシャー村経由でトルコに帰国した、と報じた。

SANA, January 13, 2014
SANA, January 13, 2014

トルコ人戦闘員はシリア国内でのダーイシュと反体制武装集団の戦闘激化を受け、ダーイシュを離反したのだという。

**

ジョン・ケリー米国務長官、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表がパリで会談し、ジュネーブ2会議への対応、とりわけイランの参加の是非について協議した。

会談後の共同記者会見では、ケリー国務長官は、イランの参加に関して「ジュネーブ2会議の目的、すなわちジュネーブ合意への同意」を求めた。

また「イランは、シリアでの戦争に参加する…ヒズブッラーというテロ政党を支援している。またシリア領内にイランの部隊がいる」と指摘・非難した。

これに対して、ブラーヒーミー共同特別代表は、潘基文事務総長が「イランの参加を個人的に支持している」ことを明らかにしつつ、「米国とロシアの双方でコンセンサスに達しなければならず、イラン招待をめぐってコンセンサスがなければ、招待するか否かを決定できない」と述べた。

一方、ラブロフ外務大臣は、「イランの参加にかかわるイデオロギー的姿勢を捨象」して、イランやサウジアラビアなど、シリア情勢に影響力を持つ国を参加させるべきだと主張した。

またシリアの反体制勢力に関して、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、そして「テロ組織や外国の傭兵」が含まれているイスラーム戦線といった「テロ組織」からなっていると批判、事態に対処するために早急な政治解決が必要だと訴えた。

ケリー米国務長官はまた、12日のカタールのハーリド・アティーヤ外務大臣との会談に続いて、訪問先のパリで、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣、ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣と個別に会談する一方、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長、ミシェル・キールー氏、ブルハーン・ガルユーン氏と会談した。

ラブロフ外務大臣も、フランスのローラン・ファビウス外務大臣と会談した。

**

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、訪問先のレバノンの首都ベイルートでの記者会見で、ジュネーブ2会議について触れ、イランの出席を阻止するために「圧力をかけている」当事者は「将来後悔するだろう」と述べたうえで、イランが参加についていかなる前提条件も設けていないと強調した。

**

『ハヤート』(1月14日付)は、サウジアラビアの定例閣議で、パリでのシリアの友連絡グループ(ロンドン11)外相会議の結果の報告がなされ、国際社会に対して、シリア国民の自決および自衛への支援を続けるよう改めて呼びかけた、と報じた。

AFP, January 13, 2014、al-Akhbar, January 13, 2014、Akhbar al-An, January 13, 2014、AP, January 13, 2014、Champress, January 13, 2014、al-Hayat, January 14, 2014、Iraqinews.com, January 13, 2014、Kull-na Shuraka’, January 13, 2014、Naharnet, January 13, 2014、NNA, January 13, 2014、Reuters, January 13, 2014、Rihab News, January 14, 2014、SANA, January 13, 2014、UPI, January 13, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラッカ県の「95%を制圧した」イスラーム国が同県で活動するヌスラ戦線のアミールを処刑したと発表、シリア連絡グループ外相会議ではシリア革命反体制勢力国民連立への支援やジュネーブ2会議の期限設定などが合意(2014年1月12日)

反体制勢力の動き

シリア国内で活動する反体制政治連合、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は、ジャディーダ・チャンネル(1月12日付)に「激しい暴力がシリア社会を引き裂こうとしている。シリアでの暴力停止を求めてきた…委員会の見解が正しかったと皆が再び言うようになっている」と述べた。

Kull-na Shuraka', January 12, 2014
Kull-na Shuraka’, January 12, 2014

アブドゥルアズィーム代表はまた「シリアの現政権こそが、その抑圧的な治安対策を通じて、自由シリア軍や武装集団を作り出してしまった」と批判し、「我々は自由シリア軍の自衛行為に限って支持してきた。彼らによる都市の占領を支持してはいない」と強調した。

一方、西側諸国の対応については「シリアの反体制勢力の問題に干渉し、シリア革命反体制勢力国民連立に対して、ジュネーブ2会議をめぐる統一ヴィジョンに関して我々と合意しないよう呼びかけている」と主張、「我々はジュネーブ2会議が利害対立の場になることを望んでいない。我々は出席する人々とともにジュネーブ2会議の開催を支持している」と述べた。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州(ウィラーヤト・ラッカ)は声明を出し、「いわゆるムジャーヒディーン軍を構成する…逸脱した武装集団」の活動を「イスラーム国戦闘員と戦い、カリフ制建設への意志を根絶しようとする」行為と批判した。

またイスラーム戦線のシャーム自由人イスラーム運動やシャームの民のヌスラ戦線に対しては「アレッポ、ハマーなどで「覚醒」(評議会)が台頭していると非難する一方、「バラカ州」(ハサカ県)での民主統一党人民防衛隊と、(イラクの)アンバール、ニナワでの「サファヴィーのラーフィドゥーン(ヌーリー・マーリキー政権)の民兵の攻撃」を批判した。

そのうえでこれらすべての勢力を「鉄拳で打ち砕き、イスラーム教徒の血の報いを与え、彼らに戦線を布告することを決意している」と表明した。

**

シリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ司令官は『シャルク・アウサト』(1月12日付)に対し「戦線は「国民自由軍」結成の第一の中核となるだろう」と述べ、(自由シリア軍に代わる)新たな反体制武装集団の結成をめざし、イスラーム戦線などと協議を行っていることを明らかにした。

マアルーフ司令官によると、「国民自由軍」はアサド政権打倒をめざす一方で、過激なイスラーム主義武装集団(イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との対抗するのだという。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)による「すべての違法・侵害行為」を非難、「自由シリア軍の各部隊に、市民革命勢力、地元評議会と協力・調整」を行うよう呼びかけた。

この「自由シリア軍」がどの武装集団を想定しているのかは不明。

**

シリア・ムスリム同胞団は、シリア革命反体制勢力国民連立内の対立・不和を緩和するため、同胞団の幹部5人からなる委員会の設置を決定した。

クッルナー・シュラカー(1月12日付)が伝えた。

**

シリア人権監視団は、1月3日から11日までのアレッポ県、イドリブ県、ラッカ県、ハマー県、ダイル・ザウル県、ヒムス県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外の反体制武装集団との交戦で、697人が死亡したと発表した。

うち351人が反体制武装集団戦闘員(うち53人が処刑)、246人がダーイシュ戦闘員(うち56人)だという。

また同監視団によると、ダーイシュは、アレッポ県、ラッカ県、イドリブ県、ヒムス県で過去1週間で16件の自爆攻撃を行い、戦闘員数十人を殺害しているという。

複数の活動家によると、この数は過去8ヶ月にダーイシュがシリア軍に対して行った自爆攻撃(13回)を上回っているという。

シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカス県ムハージリーン区にあるハマド・モスクで預言者聖誕祭を祝して、午後の集団礼拝に参加した。

SANA, January 12, 2014
SANA, January 12, 2014

礼拝には、ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣、アフマド・バドルッディーン・ハッスーン共和国フムティー、ワーイル・ハルキー首相らが同席した。

**

シリア訪問中の国際赤十字委員会のピーター・マウラー総裁は、ダマスカスでワーイル・ハルキー首相、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、サアド・ナーイフ保健大臣、ムハンマド・シャッアール内務大臣と個別に会談した。

SANA(1月12日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は会談で、「武装テロ集団の犯罪や人道支援への妨害にかかわらず、支援を必要とするすべてのシリア人に人道支援を継続するため、国際赤十字委員会と協力を続ける」と改めて強調した。

マウラー総裁はこれに対し、国際赤十字委員会の活動支援に歓迎の意を示すとともに、さらなる協力調整を求めた。

国内の暴力

ラッカ県では、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州(ウィラーヤト・ラッカ)がツイッターを通じて声明を出し、同県で活動するシャームの民のヌスラ戦線のアミール、アブー・サアド・ハドラミー氏を処刑したと発表した。

またロイター通信(1月12日付)は、複数の活動家の話として、ダーイシュが県内のほとんどの拠点を奪還し、イスラーム戦線やシャームの民のヌスラ戦線の残党との戦闘を続けていると報じた。

アブー・ハーリド・ワリードを名乗る活動家によると、イスラーム戦線シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員の多くが、ラッカ県の「95%を制圧した」ダーイシュとの戦闘を行わないことを選択したという。

**

アレッポ県では、複数の活動家によると、軍が県北部のイスラーム戦線タウヒード旅団拠点を爆撃した。

同活動家らによると、軍はその一方で、ウマル・シーシャーニー氏が率いる同県のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点への爆撃を避けているのだという。

ハラブ・ニュース(1月12日付)によると、アレッポ氏北部のブライジュ交差点近くにあるダーイシュの拠点で、「自由シリア軍」の戦闘員の遺体約50体が遺棄されている集団墓地が発見された。

一方、シリア人権監視団によると、軍はナッカーリーン村を制圧、反体制武装集団が奪還を試み戦闘を続けた。

また軍はバーブ市、フライターン市を爆撃した。

他方、SANA(1月12日付)によると、サフィーラ市北東部に位置するスバイヒーヤ村を軍が制圧、治安を回復した。

またザルズール村、アレッポ中央刑務所周辺、タアーナ村、バヤーヌーン町、マルジャ村、サーリヒーン村、ラトヤーン村、アナダーン市、マアーッラト・アルティーク村、バービース村、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、ラスム・アッブード村周辺、アレッポ市イザーア地区、カラム・トゥラーブ地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア人権監視団によると、バーブ市とターディフ市を軍が爆撃し、反体制武装集団の戦闘員21人が死亡した。

**

イドリブ県では、複数の活動家によると、軍がサラーキブ市のイスラーム戦線シャーム自由人イスラーム運動拠点を爆撃した。

アレッポ県同様、軍はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点の爆撃は行っていないのだという。

またシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員によると、ダーイシュは自爆攻撃によって、戦闘員だけでなく、一般市民をも標的にしているという。

一方、SANA(1月12日付)によると、ザーウィヤ山周辺、サルジャ村、タッル・マルディーフ村、サラーキブ市、マアッルディブサ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス県関係当局は、「捜査の結果殺人を犯していないことが判明し、今後、シリアの治安に抵触するいかなる行為も行わないと誓約した25人」の身柄を釈放した。

**

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(1月12日付)によると、カーミシュリー市南部に迫撃砲弾5発が着弾、リハーブ・ニュース(1月12日付)によると、市民3人が負傷した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月12日付)によると、ダーライヤー市、マダーヤー町、ヤブルード市、アドラー市(旧市街)、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またドゥーマー市のガソリン・スタンド近くの街道で反体制武装集団が市民を狙撃し、1人が負傷した。

このほか、マダーヤー町では、反体制活動家約350人が、国民対話委員会の説得に応じ、関係当局に投降した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月12日付)によると、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またバグダード通りの赤十字病院に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

**

ヒムス県では、SANA(1月12日付)によると、アブー・アラーヤー村、ヒムス市バーブ・フード地区、ワアル地区、タルビーサ市、南マシュジャル村、スルターニーヤ村、ハドムルー村、サラーム・ガルビー村、ハッターブ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市グータ地区、カラム・シャーミー地区、ザフラー地区に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民20人が死亡した。

このほか、ヒムス県関係当局は、「捜査の結果殺人を犯していないことが判明し、今後、シリアの治安に抵触するいかなる行為も行わないと誓約した25人」の身柄を釈放した。

**

ダルアー県では、SANA(1月12日付)によると、シャイフ・マスキーン市、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

イラクの動き

イラク・クルディスタン地域のマスウード・バールザーニー大統領は、エルビル市駐在の各国領事らと会談、ジュネーブ2会議に関して、シリアのクルド人は合同使節団を派遣し、参加するだろう、と述べた。

リハーブ・ニュース(1月12日付)が伝えた。

**

イラキー・ニュース(1月12日付)によると、アンバール県の治安部隊と地元警察部隊は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠していたラマーディー市第60通り地区を奪還、地元警察と部族民兵が自爆ベルトを装着した自爆犯2人を殺害する一方、同市東部で、警察官4人が道路に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ死亡した。

諸外国の動き

シリア連絡グループ(ロンドン11)外相会議がパリで開催され、『ハヤート』(1月13日付)によると、参加各国は、シリア革命反体制勢力国民連立を支援することを合意する一方、ジュネーブ2会議に関して期限を設定して、和平プロセスを進めるべきだとの点で一致した。

al-Hayat, January 13, 2014
al-Hayat, January 13, 2014

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は会議後、「シリアでは、一方に政権、もう一方にテロがあるのではない。政権こそがテロを行っているのだ。テロを終わらせるには、政権を終わらせねばならない」と主張した。

イギリスのウィリアム・ヘイグ外務大臣は「我々が話しているこの間も村々、そして住民が爆撃を受けている。アサド政権と席をともにし交渉することは困難だ…。しかし、それが危機に対処する唯一の手段だ」と述べた。

ドイツのフランク・ヴァルター・シュタインマイアー外務大臣は「我々は反体制勢力に大会への不参加は対話の頓挫、ないしは大会中止につながると説明した。我々が彼らを説得できたことを希望する」と述べた。

一方、ジョン・ケリー米国務長官は声明を出し、「私は個人的にシリアの反体制勢力がジュネーブに来ると信用している」と発表した。

他方、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は「会議での最大の成果は、シリアの未来がアサドとその家族のためのものではない点で皆が合意したことだ」と述べた。

会議で採択された共同声明(全14項目)において、各国はジュネーブ2会議を通じて、ジュネーブ合意を実施し、「真の政治的解決を通じて権威主義的な体制に歯止めをかける」ことをめざすと表明した。

また「ヒズブッラーなどによる政権支援」、「樽爆弾」による爆撃を非難、ロシアとイランに対して、アサド政権に民間人への攻撃を停止し、逮捕者を釈放するよう圧力をかけることを求めた。

一方、国内でのアル=カーイダの台頭に関しては「ヒズブッラーやイランに支援された部隊であれ、過激派集団の戦闘員であれ、シリアにおける外国人戦闘員の存在を非難する」と強調した。

AFP(1月12日付)などが伝えた。

**

AFP(1月12日付)は、トルコ高官の話として、アンカラ国際空港で当局が11日に離陸予定だったパキスタンの貨物機の臨検を行うため、離陸を一時禁じたと報じた。

同機は中国のNGOからシリア赤新月社に送られる予定の毛布などが積まれており、武器弾薬などは発見されず、12日に離陸を許可されたという。

AFP, January 12, 2014、AP, January 12, 2014、Champress, January 12, 2014、Halabnews.com, January 12, 2014、al-Hayat, January 13, 2014, January 14, 2014、Iraqinews.com, January 12, 2014、Kull-na Shuraka’, January 12, 2014、Naharnet, January 12, 2014、NNA, January 12, 2014、Qanat al-Jadida, January 12, 2014、Reuters, January 12, 2014、Rihab News, January 12, 2014、SANA, January 12, 2014、al-Sharq al-Awsat, January 12, 2014、UPI, January 12, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立のジャルバー議長がジュネーブ2会議に参加するにあたっての3つの条件を提示、西クルディスタン人民議会がシリア北東部地域での自治を行うための「社会契約憲章」(憲法)の承認を発表(2014年1月10日)

反体制勢力の動き

シャームの民のヌスラ戦線の福祉総局は声明を出し、アレッポ県住民に福祉を提供するための人材が不足していると発表、「報道、電気、水道、パン、清掃といった領域」で専門職員多数を任命する必要があると訴えた。

Kull-na Shuraka', January 10, 2014
Kull-na Shuraka’, January 10, 2014

**

シリア自由人旅団は声明を出し、同旅団がアブー・バクル・バクダーディー氏を支持する人々の家族を中傷しているとの噂を「ダーイシュのシャッビーハ」が広めることで、ムジャーヒディーンを貶めようとしていると批判した。

**

イスラーム戦線のイスラーム・アッルーシュ報道官はクッルナー・シュラカー(1月10日付)に対して、スペインで開催予定の反体制勢力による会合(コルトバ大会)に出席するとの情報は事実無根だと述べた。

**

シリア・ムスリム同胞団は「ジュネーブ2会議への公式の姿勢」と題した声明を出し、政権による殺戮停止、逮捕者釈放、包括的支援プロセス介し、安全保障回廊の設置、包囲されている都市・村の包囲解除を、大会参加のコンセンサスとする必要があると主張した。

**

『ハヤート』(1月11日付)などは、信頼できる複数の消息筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が11日にパリで開催されるシリアの友連絡グループ外相会議で、ジュネーブ2会議参加に関して三つの条件を示す、と報じた。

三つの条件とは、①軍が包囲する地域の包囲解除、②人道回廊の設置、③アレッポ市などへの「樽爆弾」による爆撃の停止。

Rihab News, January 11, 2014
Rihab News, January 11, 2014

**

西クルディスタン人民議会のシールザード・ヤズィーディー報道官は『ハヤート』(1月11日付)に、クルド人が多く住むシリア北東部地域での自治を行うための「社会契約憲章」(憲法に相当)が9日に合同移行期局結成総評議会において承認されたことを明らかにした。

ヤズィーディー報道官によると、1月15日に、ハサカ県カーミシュリー市で予定されている次回の合同移行期局結成総評議会で、西クルディスタン移行期民政局評議会(自治政府)の発足が宣言される予定だという。

またリハーブ・ニュース(1月11日付)によると、西クルディスタン人民議会(民主統一党)のアサーイシュ総司令部が、シリア北西部の住民に独自のIDカードを発行した。

このIDカードは、住民への福祉提供を円滑に進めることなどを目的としているという。

**

シリア人権監視団は、1月3日から10日までのアレッポ県、イドリブ県、ラッカ県、ハマー県での、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と、イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シリア革命家戦線などとの戦闘で、482人が死亡したと発表した。

このうち民間人は85人、イスラーム戦線などの戦闘員は240人、ダーイシュの戦闘員は157人で、民間人の多くはダーイシュによって殺害、処刑されたという。

国内の暴力

アレッポ県では、AFP(1月10日付)が活動家の話として伝えたところによると、第46連隊基地周辺、カフルハラブ村周辺、シャイフ・アリー村、ナッカーリーン村周辺で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と、反体制武装集団が交戦した。

一方、アレッポ市タッラト・シャイフ・ユースフでは、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするサラフィー主義武装集団と交戦した。

他方、SANA(1月10日付)によると、クワイリス村、フライターン市、マアーッラト・アルティーク村、アレッポ中央刑務所北部、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、ハーン・アサル村、アズィーザ村、アレッポ市サイイド・アリー地区、ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市マシュラブ地区およびウワイス・カルニー廟モスクに設営されていたシャームの民のヌスラ戦線本部を襲撃、一時制圧した。

その後、ダーイシュはマシュラブ地区、ヌスラ戦線本部から撤退、マシュラブ地区西側の検問所に再集結したという。

またラッカ市フィルドゥース地区でも、ダーイシュとヌスラ戦線が交戦、戦闘はマンスール通り、サイフ・ダウラ通りにまで拡大した。

さらに、対トルコ国境のタッル・アブヤド市でも、ダーイシュとイスラーム戦線などが交戦した。

これに関して、アレッポ県で活動するアラーッディーンを名乗る活動家は、AFP(1月10日付)に対し、「自由シリア軍」がアレッポ、イドリブ県で進軍を続けているもの、ダーイシュは、ラッカ県への兵站路を確保し続けることで、同県での優位に立っていると述べた。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、未明から早朝にかけて、ヒムス市各所で包囲解除を試みようとする反体制武装集団と軍が交戦、反体制武装集団戦闘員45人が殺害された。

一方、SANA(1月10日付)によると、ラスタン市、ヒムス市ワアル地区、スフナ市東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラビーア町一帯で、軍が「樽爆弾」を投下し、少なくとも3人が死亡した。

一方、SANA(1月10日付)によると、サルマー町、カルズ村、ナワーラ村、ハーン・ジャウズ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カーブーン区に軍が砲撃を加えた。

一方、SANA(1月10日付)によると、ジャウバル区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市に軍が砲撃を加える一方、サイイダ・ザイナブ町周辺で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(1月10日付)によると、ドゥーマー市、ダーライヤー市、アーリヤ農場、ヒジャーリーヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、Syria-News(1月10日付)によると、サクバー市で、シャリーア委員会打倒と地元評議会解体を求めるデモが発生し、多数の住民が参加し、「反体制勢力が人道支援物資を独占している」と非難した。

**

ハマー県では、カーファート村で9日した反体制武装集団による「テロ攻撃」の犠牲者の葬儀が行われ、多数の住民が参列した。

SANA, January 10, 2014
SANA, January 10, 2014

一方、SANA(1月10日付)によると、ハディーラ村、ウカイリバート町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

SANA, January 10, 2014
SANA, January 10, 2014

また、SANA(1月10日付)によると、会葬者たちは、「テロに対決するための挙国一致強化の必要」を訴えた。

同報道によると、「テロ攻撃」はサラフィー主義者ナースィル・ムーサーによる自爆攻撃によるものだったという。

レバノンの動き

ナハールネット(1月10日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区で、武装集団が軍車輌に発砲し、兵士3人が軽傷を負った。

イラクの動き

イラク軍・治安部隊合同司令部は、ニナワ県モスル市で、イラク軍第二師団がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点を攻撃し、同市東部を統括するダーイシュ司令官1人を含む3人を殺害した、と発表した。

**

イラク空軍のアンワール・ハマ・アミーン司令官は、アンバル県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討作戦に関して、航空機によりダーイシュの能力の60%を破壊した、と発表した。

アミーン司令官によると、イラク空軍は1日400回以上の飛行を行い、ダーイシュの拠点などを爆撃しているという。

イラキー・ニュース(1月10日付)が伝えた。

諸外国の動き

ドーアン通信(1月10日付)は、トルコのアダナ県警察がハタイ県に向かおうとしていたバス2台に隠されていた武器・弾薬を発見、押収したと報じた。

**

国連の潘基文事務総長は『ハヤート』(1月11日付)に対し、ジュネーブ2会議の目的がジュネーブ合意(2012年6月)の実施、とりわけ移行期統治機関(移行期政府)の設置にあるとしたうえで、「さまざまな解釈や期待があるが、すべての国、当事者がそのために行動しなければならない。これこそが大会の最優先事項だが、プロセスは容易ではないだろう」と述べた。

**

ジェイ・カーニー米ホワイトハウス報道官は、記者団に対し、シリアの反体制武装集団への「非殺傷兵器の支援再開に関していまだ決定を下していないが、シリア北部において文民の当事者への武器以外の支援は再開した…。これは穏健な反体制武装集団への支援ではなく、我々の支援の安全保障に関わる問題だ」と述べた。

**

国際赤十字委員会のピーター・マウラー総裁がダマスカスに到着した。

ロイター通信(1月10日付)によると、マウラー総裁はダマスカス滞在中、シリア政府高官らと会談し、軍が包囲する地域などでの医療活動などについて協議するという。

**

パレスチナのガザ地区のジャバーリヤー・キャンプにあるフラファー・モスク周辺で、金曜礼拝後に、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプとの連帯を訴えるデモが行われ、ハマースの支持者らが参加、包囲解除などを要求した。

AFP(1月11日付)が伝えた。

AFP, January 10, 2014、AP, January 10, 2014、Champress, January 10, 2014、Doğan Haber Ajancı, January 10, 2014、al-Hayat, January 10, 2014、Iraqinews.com, January 10, 2014、Kull-na Shuraka’, January 10, 2014、Naharnet, January 10, 2014、NNA, January 10, 2014、Reuters, January 10, 2014、Rihab News, January 11, 2014、SANA, January 10, 2014、Syria-news.com, January 10, 2013、UPI, January 10, 2014などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県で活動する複数の反体制武装集団が「イスラーム革命救済戦線」の結成を宣言するなか、トルコ外相は「トルコにとって危険分子である」としてイスラーム国と民主統一党を批判(2014年1月9日)

反体制勢力の動き

ハマー県で活動するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)メンバーのアブー・イブラーヒーム・ミスリー氏(エジプト人と思われる)はビデオ声明(https://www.youtube.com/watch?v=uOejpIuJTDA)を出し、ダーイシュを離反し、シャームの民のヌスラ戦線に参加すると発表した。

https://www.youtube.com/watch?v=uOejpIuJTDA

Kull-na Shuraka', January 9, 2014
Kull-na Shuraka’, January 9, 2014

声明で、ミスリー氏は「自由シリア軍は兄弟だ。ダーイシュが彼らに背教宣告をした時も、自由シリア軍は我々によく振る舞い、我々を保護した」としたうえで、「ムハージリーン」(外国人戦闘員)に対して殺し合いを止めるよう呼びかけ、「ヌスラ(戦線)とシャーム自由人(運動)に参加する」と宣言した。

ダーイシュに対する他の反体制武装集団の攻勢が強まって以降、ダーイシュを外国人戦闘員の集団、ヌスラ戦線、イスラーム戦線構成部隊などそれ以外の武装集団をシリア人の集団と考える傾向が強まっているが、ミスリー氏の声明により、ダーイシュに対抗する武装集団のなかにも少なからぬ外国人戦闘員が流入していることが推察される。

**

ラッカ革命家旅団司令官のアブー・サアド・ハドラミー氏は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「スンナ派に対する殺戮、逮捕、拷問」を行っていると批判、「すべての県民に検問所を設置し、ダーイシュに所属するすべての者を逮捕」するよう呼びかけた。

**

シリア自由人旅団は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「アッラーの法の裁定を拒むような振る舞い」をしていると非難、シリアでの「革命」に敵対する勢力として各地の拠点を攻撃する、と発表した。

**

ダイル・ザウル県で活動する複数の反体制武装集団はビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=CxmV_flskeI&feature=player_embedded)を出し、「イスラーム革命救済戦線」の結成を宣言した。

Kull-na Shuraka', January 9, 2014
Kull-na Shuraka’, January 9, 2014

イスラーム革命救済戦線に参加した主な組織は、カアカーア旅団、カアカーア戦線、ムアタスィム・ビッラー旅団、アリー・ブン・アビー・ターリブ旅団、カアカーアの盾旅団、ファールーク大隊、ウサーマ・ビン・ザイド大隊、サイイド・シュハダー・ハムザ大隊、アンサール・シャリーア大隊。

同声明によると、イスラーム革命救済戦線は、アサド政権の打倒をめざし、軍を標的とし、地元評議会の再編に協力することを目的とするという。

**

シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とハサカ県で活動する反体制武装集団4団体が共同声明を出した。

共同声明に署名したのは、ダーイシュ、イスラーム戦線、アンサール・ヒラーファ、イカーブ旅団、第114旅団。

ダーイシュを含む5団体はこの声明で、統合シャリーア委員会と合同作戦司令部の設置を発表し、反体制武装集団の単独での軍事行動を禁じるとともに、すべての武装集団に司令部への参加を呼びかけた。

またアサド政権、民主統一党との停戦に合意しないようすべての武装集団に呼びかけた。

ダーイシュとイスラーム戦線は、1月に入って、アレッポ県、イドリブ県などで武装対立を激化させているが、ハサカ県においては共闘を決定したことになる。

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表はAFP(1月9日付)に、米国から委員会メンバー複数名をシリア革命反体制勢力国民連立の代表団の枠で出席させるとの提案があったが、拒否したことを明らかにした。

アブドゥルアズィーム代表はまた「まだ(ジュネーブ2会議の)招待状を受け取っていない。我々は、民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア反体制勢力国民連立など、国内外の反体制勢力が一つの代表団として…参加することを望んでいる。招待される組織もあれば、欠席する組織もあろう。しかし重要なのは、国際社会のコンセンサスのもとに大会が開催され、暴力停止と政治的解決に向けた道筋が描かれることである」と述べた。

**

スペインの首都マドリードで、スペイン政府およびEUの後援のもとに反体制活動家約140人が一同に会し、1月19日に開催予定のコルドバ大会に向けた準備会合を開いた。

準備会合に関して、スペイン外務省は声明を出し、コルトバ大会開催のためのロジ支援を行うとともに、同大会を反体制勢力どうしの対話と分裂に歯止めをかけるための新たな機会としたいとの意思を表明した。

シリア政府の動き

SANA, January 9, 2014
SANA, January 9, 2014

SANA(1月9日付)などは、紛争の被災者子息が通うダマスカス県内の小学校をアスマー・アフラス大統領夫人が訪問した、と報じた。

アスマー夫人は1学期の期末試験中に突然同校を訪問し、各教室を回り、生徒らと交流、「祖国のために魂と血を捧げた人たちのために、美しい返礼をすることが祖国の義務です」と述べたという。

http://www.youtube.com/watch?v=b1du2E9MPPg

**

ワーイル・ハルキー首相は、ダマスカスを訪問中の国連WFPアーサリン・カズン事務所長とそれぞれ会談した。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣らも同席した。

SANA(1月9日付)によると、会談でハルキー首相は、カズン事務所長に対して、国際人道法に従い、シリア領内のすべての被災者への人道食糧支援を継続するよう改めて要請した。

**

クッルナー・シュラカー(1月9日付)は、ムハンマド・トゥルキー・サイイド人民議会問題担当国務大臣(アラブ社会主義連合民主党)が、心臓発作により死去したと報じた。

国内の暴力

イドリブ県では、AMC(1月9日付)によると、ダーナー市のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の本部を「革命家らが完全に制圧」した。

同本部をめぐっては、イスラーム戦線がダーイシュに対して、シャームの民のヌスラ戦線への明け渡しを要求していたが、ダーイシュがこれを拒否、最終的には、ムジャーヒディーン軍が突入し、これを制圧したという。

一方、SANA(1月9日付)によると、タフタナーズ市近郊、サルミーン市近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ウズマの剣旅団戦闘員や外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、『ハヤート』(1月10日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が制圧していたアターリブ市近郊の第46大隊基地と第46大隊基地で戦闘があり、反体制武装集団が両基地を制圧した。

またフライターン市、ジャラーブルス市でもダーイシュと反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、ダーイシュはダイル・ザウル県からアレッポ県に向けて増援部隊を派遣した、という。

また同監視団によると、バーブ市で反体制武装集団の検問所近くで爆弾が爆発し、戦闘員9人が死亡した。

一方、ハラブ・ニュース(1月9日付)は、ムジャーヒドゥーン軍が、「自由シリア軍」が展開するアレッポ市西部の第46連隊基地とアウラム・クブラー町を襲撃したダーイシュ戦闘員複数を捕捉した、と報じた。

同報道によると、同地を襲撃したダーイシュ戦闘員は、この2カ所がシーア派の村のフーア市とカフリヤー村だと教えられ、シリア軍の拠点を攻撃しているものと思っていたと証言した、という。

他方、SANA(1月9日付)によると、クワイリス村、アレッポ中央刑務所周辺、ラスム・アッブード航空基地周辺、アブー・タルタル村、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、カッバースィーン村東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、アアザミーヤ地区、ブアイディーン地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(1月10日付)によると、マヤーディーン市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と反体制武装集団が交戦した。

またSyria-news.com(1月9日付)は、ダーイシュがダイル・ザウル市で活動する反体制武装集団の圧力に応じるかたちで、同市からほぼ撤退したと報じた。

一方、SANA(1月9日付)によると、ダイル・ザウル市ウルフィー地区、工業地区、ジュバイラ地区、ターハー・フサイン通りで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハドラー大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市内各所で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と反体制武装集団が交戦し、後者が政治治安部本部をダーイシュから奪取、制圧した。

また、ザマーン・ワスル(1月9日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市内にあるイッザト・ビッラー旅団司令官「アビー・タラール」の自宅を爆破し、その家族を殺害した。

**

ハサカ県では、リハーブ・ニュース(1月9日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がシリア軍および民主統一党人民防衛隊との停戦を拒否し、タッル・ハミース市一帯での反抗を続けた。

一方、SANA(1月9日付)によると、タッル・ブラーク町一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月9日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、国連本部前で、ダマスカス郊外県アドラー市ウンマーリーヤ地区での「タクフィール主義者」の犯罪に抗議するデモを行い、若者ら数十人が参加した。

**

ヒムス県では、SANA(1月9日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、カラービース地区、ジャウラト・シヤーフ地区、ワアル地区、旧旅客バス・ターミナル北部、ザアフラーニーヤ村・ダイル・フール村街道、ブルジュ・カーイー村、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤト・ナイーム村、タッルドゥー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発がハムラー地区に着弾し、市民7人が死亡、またヒムス市マハッタ地区、ムハージリーン区、カラム・シャーミー地区、ダウワール・アッバースィーヤ地区にも迫撃砲弾が着弾し、市民2人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、ヒムス市内各所で軍が反体制武装集団を要撃し、戦闘員45人を殺害した。

**

ハマー県では、SANA(1月9日付)によると、サラミーヤ地方のカーファート村で爆弾が仕掛けられた車が爆発、この「テロ攻撃」により、市民17人が死亡、30人が負傷した。犠牲者のほとんどは女性、子供、老人だという。

しかしシリア人権監視団によると、死者数は18人で、うち子供と女性の犠牲者4人を除く死者は国防隊の戦闘員だという。

またハマー市のバアス地区では、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、子供1人が死亡した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月9日付)によると、フジャーリーヤ農場、アーリヤ農場、ドゥーマー市、ハーン・シャイフ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(1月9日付)は、信頼できる消息筋の話として、「過激派」がマアルーラー市にあるイエス・キリストの銅像を盗み去ったと報じた。

**

ダルアー県では、SANA(1月9日付)によると、アトマーン村、ナワー市、シャイフ・マスキーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ムアタッズ・ビッラー旅団、ナワー自由人旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

サミール・ハンムード検事総長は、4日に死去したアブドゥッラー・アッザーム大隊リーダー兼シャームの民のヌスラ戦線メンバーのマージド・マージド氏の死因に関して「法医学者の報告の結果、病気の合併症で死亡したことが確認された」と述べた。

**

NNA(1月9日付)によると、北部県トリポリ市北部で、何者かがシリアのトラックの車列に発砲し、少女1人が巻き添えとなり負傷した。

イラクの動き

イラク・クルディスタン地域のエルビル県警察のアブドゥルハーリク・タラアト所長は声明を出し、1月6日に、男性3人が県内でシリア人避難民の少女(16歳)を誘拐、別の3人とともに強姦したと発表した。

タラアト所長はまた、アサーイシュが容疑者6人を拘束、彼らが容疑を認めたと付言した。

リハーブ・ニュース(1月9日付)が伝えた。

AFP(1月9日付)によると、この暴行事件を受け、エルビル市の国会議事堂前でシリア人避難民数十人が抗議デモを行い、犯人の処刑を求めた。

**

イラキー・ニュース(1月9日付)によると、イラク治安部隊がアンバール県でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の指導者4人を殺害した。

**

イラキー・ニュース(1月9日付)の特派員は、アンバール県ファッルージャ市の状況に関して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)による同市制圧後、街が安定を取り戻し始めている、と伝えた。

**

ホシェリ・ゼバリ外務大臣は、ジョン・ケリー米国務長官と電話会談した。

ジェン・サキ国務省報道官によると、ケリー米国務長官は会談で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とつながりがあるアル=カーイダを孤立させ、人工密集地から排除するため、イラク政府に地元高官や部族を動員する努力を行うよう求めた。

一方、ゼバリ外務大臣は、イラクでのテロとの戦いへの米国の支援に謝意を示したという。

**

イラク国民議会議員のウィサーム・サリーム女史(イラキーヤ・ブロック)はイラキー・ニュース(1月9日付)に「イラク軍はアンバール県での戦争(イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討)に関与してはならず、テロリストとの戦いの責任を治安部隊に委ねなければならない」と述べた。

サリーム女史はまた「爆発や暗殺はイラクで長らく行われてきた。それゆえ、国会選挙前にアル=カーイダと戦いを行うことは疑問だ」と付言した。

諸外国の動き

トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は「すべての外国人勢力はシリアを去らねばならない」と述べる一方、アル=カーイダ、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、民主統一党が「トルコにとって危険分子」だと批判した。

ダウトオール外務大臣は「シリアの過激派は、誤った方法を続けることで、シリア政府の方が害が少ないように思わせている…。シリアで戦う過激派のダーイシュは、反体制勢力のシリア北部制圧とともに台頭した…。シリア政府とダーイシュはそれゆえ、舞台裏でのパートナーであり、シリア政府は反体制勢力がテロを行い、さらなる暴力を用いていわゆるテロ行為を弾圧することを正当化している…。しかしこうした状況がさらなる衝突をもたらしている」との見方を示した。

そのうえでダウトオール外務大臣は、ジュネーブ2会議にトルコが参加することの必要を強調する一方、ジュネーブ合意受諾を条件にイランの参加を支持すると表明した。

AA(1月9日付)が伝えた。

**

ドイツの外務省と国防省は共同声明を出し、化学兵器禁止機構の要請に基づき、ドイツがシリア領内に残されるであろう化学兵器の無力化と化学物質の廃棄を行うと発表した。

**

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とイランのハサン・ロウハーニー大統領が電話会談し、イラクの核開発問題やシリアの紛争への対応などについて協議した。

ロシア大統領府が声明を通じて明らかにした。

**

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のイデオローグの一人でバーレーン人のバクル・ブン・アブドゥルアズィーズ氏(アブー・ハマーム・アサリー)は、「ジャウラーニーの発言への反応がもたらしたおおよその結果」(http://alplatformmedia.com/vb/showthread.php?t=34989)と題された論考を発表、そのなかで、「シャームの地における不幸と弊害の原因は、(アブー・ムハンマド・)ジャウラーニー(シャームの民のヌスラ戦線指導者)が逸脱し、自らを支持する者とともに(ダーイシュを)離反したことにある」と批判した。

Anadolu Ajansı, January 9, 2014、AFP, January 9, 2014、AMC, January 9, 2014、AP, January 9, 2014、Champress, January 9, 2014、al-Hayat, January 10, 2014, January 11, 2014、Iraqinews.com, January 9, 2014、Kull-na Shuraka’, January 9, 2014、Naharnet, January 9, 2014、NNA, January 9, 2014、Reuters, January 9, 2014、Rihab News, January 9, 2014、SANA, January 9, 2014、Syria-news.com, January 9, 2013、UPI, January 9, 2014、Zaman al-Wasl, January 9, 2014などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理では英国が提出した「樽爆弾などによる爆撃」に対する非難声明案にロシア・中国が反対、バイデン米副大統領はイスラーム国が占拠するイラク・ファッルージャ市の奪還に向けた同国政府の努力への支持を発表(2014年1月8日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(1月8日付)によると、イスラーム戦線は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘拡大を抑えるための新方針を発表した。

Kull-na Shuraka', January 8, 2014
Kull-na Shuraka’, January 8, 2014

新方針の骨子は以下の通り:

1. 各都市のシャリーア委員会からの正式の許可なしに、ダーイシュの戦闘員、およびそれ以外の組織のメンバーが暮らす住居への突入・襲撃の禁止。
2. 新たな武装集団の結成の禁止、戦闘参加を望む者への既存の武装集団への参加要請。

**

シリア革命家戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏に対し、24時間以内に自由シリア軍諸部隊との公開会合に出席し、その行き過ぎた行動について釈明するよう求めた。

声明によると、この公開会合には、ビラード・シャームのムハージリーン(非シリア人)、アンサール(シリア人)のウラマーも同席し、その釈明の様子を撮影、公開するという。

また声明において、シリア革命家戦線は、イスラーム戦線、民間人保護委員会、ムジャーヒディーン軍とともに、シャームの民のヌスラ戦線に対し、反体制運動参加への謝意を示した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立はトルコのイスタンブールでの総合委員会会合を閉幕した。

閉幕にあたって総合委員会(定数122人)は声明を出し、ジュネーブ2会議への参加の是非を1月17日に最終決定することを明らかにした。

また議長など執行部選挙をめぐって脱会を宣言した41人の総合委員会メンバーに対して「決定を撤回し、連立の隊列に復帰するよう願う…。シリアの反体制勢力、そして連立は、殺戮、破壊、強制退去を行う体制に対抗し、アサド政権崩壊後…民主制を構築するため、最高レベルの統合を必要としている」と呼びかけた。

**

シリア人権監視団は、1月3日から8日までのアレッポ県、イドリブ県、ラッカ県、ハマー県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線などとの戦闘により、385人が死亡したと発表した。

死者のうち56人は民間人(うち9人はダーイシュによって処刑された)だという。

国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市インザーラート地区で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、ムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線などからなる反体制武装集団との戦闘の末、主要拠点の一つだった郵便局から退去、同地区からほぼ完全に撤退した。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市におけるダーイシュの主要拠点が置かれていたカーディー・アスカル地区の小児科病院をイスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍などからなる反体制武装集団が制圧した。

同監視団によると、小児科病院に駐留していたダーイシュ戦闘員数百人の行方は不明で、またダーイシュが「もっとも重要な収監者」として拘留していた数十人が釈放されたとの情報が流れているという。

また、複数の活動家によると、ダーイシュは、反体制武装集団が拘束していたダーイシュ戦闘員70人を釈放する見返りとして、「自由シリア軍」戦闘員、市民活動家、メディア関係者などが300人を釈放したという。

なお、活動家の一人によると、ダーイシュは小児科病院撤退に際して、収監者複数名を銃殺し、ブスターン・カスル地区で行われた犠牲者の葬儀は、ダーイシュの退去を求めるデモに発展したという。

一方、シリア人権監視団によると、タッル・リフアト市を軍が「樽爆弾」などで爆撃し、8人が死亡した。

他方、SANA(1月8日付)によると、マアルサト・ハーン村、タッル・カラーフ村、マアーッラト・アルティーク村、ナスルッラー村、カフルダーイル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、ハナーヌー地区、インザーラート地区、シャフバー地区、サーリヒーン地区、タルティヤーン地区、ハイダリーヤ地区、シャイフ・サイード地区、ジュバイラ地区、バイヤーだ地区、サファーヒーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、『ハヤート』(1月9日付)などによると、ラッカ市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とイスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍などからなる反体制武装集団との戦闘がフィルドゥース地区一帯に拡大、またダーイシュは国家治安局地区に進軍した。

同地区にはダーイシュが本拠地とする県・市庁舎がある。

またシリア人権監視団によると、ラッカ県でのムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線などからなる反体制武装集団との戦闘の末、ダーイシュが拠点としていた政治治安部を放棄し、シャームの民のヌスラ戦線がこれに代わって同施設を制圧した。

**

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(1月8日付)によると、空軍情報部が、ジャズィーラ・チャンネルの名物アナウンサーでシリア人のファイサル・カースィム氏の住居を接収した。

一方、SANA(1月8日付)によると、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(1月8日付)によると、グナイミーヤ村、カタフ・リマーン村、ガマーム村、バイト・アワーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月8日付)によると、アドラー市(旧市街)、ドゥーマー市、ヤルダー市、バービッラー市、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、ヤブルード市、アーリヤ農場、ザバダイン市、カーラ市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月8日付)によると、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、カラービース地区、バーブ・フード地区、クスール地区、ハーリディーヤ村、ガースィビーヤト・ナイーム村、ハサウィーヤ村、アブー・アラーヤー村、タルビーサ市周辺、シャイフ・イブラーヒーム・ハキーム農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(1月8日付)によると、ズール・ヒーサ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハマー市サハーナ地区では、軍が住民の協力のもと、反体制武装集団のアジトを破壊し、複数の戦闘員を逮捕、武器弾薬を押収した。

**

ダルアー県では、SANA(1月8日付)によると、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、南部タウヒード旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(1月8日付)によると、アルバイーン山一帯、タフタナーズ市、サルキーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またイドリブ市の住宅地に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、女性1人が死亡、市民8人が負傷した。

レバノンの動き

NNA(1月8日付)によると、イスラエル軍部隊(12人)が、イスラエルとレバノンを分けるフェンスを乗り越え、ナバティーヤ県マルジャアユーン郡マイス・ジャバル村内50メートルの地点まで侵入し、発煙弾を撃った。

ただし、イスラエル兵はブルーラインそのものを越境はしなかった。

イラクの動き

米ホワイトハウスによると、ジョー・バイデン米副大統領は、ヌーリー・マーリキー首相と今週二度目の電話会談を行い、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するアンバール県ファッルージャ市の奪還に向けたイラク政府の努力を支持すると伝えた。

諸外国の動き

『ハヤート』(1月9日付)によると、国連安保理では、シリアでの「樽爆弾」などによる爆撃に対する非難声明案(英国が提出)にロシアと中国が反対し、廃案に追い込んだと報じた。

**

イスラエルのモシェ・ヤアロン国防大臣は記者団に対し、「イスラエルが知る限り、ヒズブッラーはその兵器(ヤコント対艦ミサイル)を保有していない」と述べ、『ウォールストリート・ジャーナル』(1月3日付)の報道を否定した。

しかしヤアロン国防大臣は、ヒズブッラーによるヤコント対艦ミサイル保有を「レッドライン」とみなすかとの問いに「シリア情勢に関する我々のレッドラインは明白だ。その一つは高度な武器がシリアからレバノンに持ち込まれることを認めないというものだ。そうしたことが起きてしまえば、何をすべきか、どう行動するかを我々は知っている」と答えた。

**

UPI(1月8日付)によると、英国のニック・クレイグ副首相は、英国がシリアから避難してきた学生約1,500人を受け入れたことを議会に報告した。

しかし、クライグ副首相の発言に関して、アムネスティ・インター・ナショナルでシリア問題を担当するクリスティヤ・ベネディクト氏は、シリア周辺国で避難生活を送る避難民とシリア人留学生を混同していると非難した。

ベネディクト氏はまた、英国が現在、シリア人避難民の受け入れを拒否していることを「恥ずべき」ことだと述べた。

**

AFP(1月8日付)は、ニコラス・ケボン駐シリア・レバノン・スウェーデン大使の話として、2013年11月にシリア国内で拉致されたスウェーデン人記者2人が解放されたと報じた。

解放されたのは、ニコラス・ハンマーストローム氏(カメラマン)、マグヌス・ファルクヘッド氏(レポーター)の2人。

AFP, January 8, 2014、AP, January 8, 2014、Champress, January 8, 2014、al-Hayat, January 9, 2014、Iraqinews.com, January 8, 2014、Kull-na Shuraka’, January 8, 2014、Naharnet, January 8, 2014、NNA, January 8, 2014、Reuters, January 8, 2014、Rihab News, January 8, 2014、SANA, January 8, 2014、UPI, January 8, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヌスラ戦線やイスラーム戦線がラッカ市の県・市庁舎を包囲し無血開城を要求、イスラーム国はこれに応じる(2014年1月6日)

反体制勢力の動き

『ハヤート』(1月7日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と、イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シリア革命家運動などとの対立を解消するため、シリア・イスラーム評議会、イスラーム改革建設運動といったシリア人ウラマーの団体が仲介をめざしている、と報じた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長(5日に再選)は、トルコのイスタンブールで開催中の総合委員会で「連立はシリア国民の唯一の正統な代表として、シリア革命が求めてきた最低限の要求も譲歩しない」と意気込みを示した。

また前日の選挙で過半数に達しなかった副議長1人と書記長の再選挙が行われた。

副議長選挙は、ファールーク・タイフール副議長(シリア・ムスリム同胞団)とジョルジュ・サブラー・シリア国民評議会事務局長が立候補し、タイフール氏が再選された。

事務局長選挙は、バドル・ジャームース事務局長とムスタファー・サッバーグ前事務局長(地元評議会ブロック)の間で争われるはずだったが、サッバーグ氏が立候補を取り下げ、ジャースィム氏が無投票当選した。

事務局長選挙に関して、クッルナー・シュラカー(1月6日付)は、トルクメン運動のズィヤード・ハサン氏の話として、サッバーグ氏が、正副議長のほとんどが再選したことを不服とし、立候補を取り下げるとともに、自らが率いる地元評議会ブロックのメンバーや支持者に総合委員会のボイコットを呼びかけ、約40人がこれに応じ、文書で脱会を表明したと報じた。

アナトリア通信(1月7日付)が入手した脱会者の共同声明によると、シリア革命反体制勢力国民連立からの脱会を表明した組織、代表メンバーは以下の通り:

組織

1. トルクメン運動
2. シリア・ビジネスマン・フォーラム
3. 地元評議会ブロック
4. シリア革命司令最高評議会
5. 自由シリア軍参謀委員会メンバー
6. 愛国的無所属メンバー
7. 革命運動体ブロック
8. シリア国民評議会革命無所属運動体ブロック

脱会者

1. リヤード・ハサン
2. アナス・アルヌート
3. ムハンマド・ムスタファー・ムッラー・ラシード
4. ズィヤード・ハサン
5. ムハンマド・ヤフヤー・マクタビー
6. アブドゥルイラーフ・ファフド
7. ナスル・ハリーリー
8. ズィヤード・ライイス
9. ムスタファー・アリー
10. リヤード・ヒジャーブ
11. カマール・ルブワーニー
12. ジャマール・ワルド
13. ムハンマド・サリーム・ハティーブ
14. スライマーン・ヒラーキー
15. ムハンマド・サフワン・ジャンダリー
16. ハーリド・マスブート
17. ジャラール・ハーンジー
18. ムハンマド・カッダーフ
19. ハーリド・アリー
20. ヤーミン・ジャウハリー
21. ムスタファー・サッバーグ
22. ファイサル・シャーミー
23. ヤースィル・ファルハーン
24. アドナーン・ラフムーン
25. ニザール・ヒラーキー
26. フサイン・サイイド
27. ワースィル・シャマーリー
28. ダーウード・アール・スライマーン
29. ジャワード・アブー・ハトブ
30. ムハンマド・アブドゥッサラーム・サイイド
31. ムハンマド・ダギーム
32. ムハンマド・アブー・ハイイル・シュクリー
33. ムハンマド・ハイイル・ワズィール
34. ハーリド・ハウジャ(駐トルコ代表=大使)
35. ムスタファー・サフタ
36. ムスタファー・シャルシュ
37. フアード・アッルーシュ
38. マフナド・イーサー
39. スィーバーン・アフマド
40. ムハンマド・シャッアール
41. ルワイユ・ミクダード

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会は執行部の4日に定例会を開き、ジュネーブ2会議などへの対応について協議し、その結果を6日付声明で発表した。

声明において、委員会は、現下の独裁体制から「民主的多元的文民政体」への転換をめざすとの原則を改めて確認し、ジュネーブ2会議がそのための政治プロセスの起点であるべきだと明言した。

また委員会は、「あらゆる形態のテロ」を拒否、「テロとの戦いは独裁制が続く限り不可能だ」と強調した。

国内の暴力

ダマスカス県では、AFP(1月6日付)が複数の活動家の情報として、バルザ区で軍と反体制武装集団が停戦に合意した。

同地区の停戦合意は、12月25日のダマスカス郊外県ムウダミーヤト・シャーム市に次ぐ動き。

バルザ区調整はフェイスブックで「同地区住民からなる委員会を通じた政府軍と自由軍青年の間での過去数日にわたる数々の仲介と交渉の試みを経て、両当事者間で発砲停止が合意された」と発表した。

同調整によると、停戦合意は「アサド軍のバルザ区全土からの撤退、民間人への同地区開放に向けた街道・街路の清掃、政権の拘置所からの逮捕者(バルザ区住民)の釈放」、「公共福祉改善後の住民の帰宅許可」を骨子とし、住民の帰宅は「街道開放、福祉改善、合意履行確認から2週間以内に始められる」と定められているという。

なお同調整は「自由シリア軍がそのメンバーをもって同地区の運営に携わり、政権側のメディアが報じているのとは異なり、誰一人として投降、武装解除しない」と強調した。

これに関して、SANA(1月6日付)は、軍消息筋の話として、軍部隊がバルザ区に入り、重火器の武装解除、住宅地に仕掛けられた爆弾の撤去を行い…、いわゆる自由シリア軍とシャームの民のヌスラ戦線の戦闘員200人が、バルザ区のシリア・アラブ軍に投降、武装解除した」と報じた。

一方、SANA(1月6日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、『ハヤート』(1月7日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人運動(イスラーム戦線)などからなる武装集団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が本部を置くラッカ市の県・市庁舎を包囲、無血開城を求めた。

この要求にダーイシュが応じ、ヌスラ戦線が県・市庁舎に入った。

クッルナー・シュラカー(1月6日付)によると、ラッカ市内での戦闘は依然として続いている、という。

また『ハヤート』(1月7日付)などによると、ダーイシュは、ティシュリーン・ダム「拘置所」、タッル・アブヤド国境通行所など対トルコ国境付近に設置していた検問所複数カ所から撤退した。

同報道によると、「拘置所」や検問所はシャームの民のヌスラ戦線に引き継がれる模様。

一方、シリア人権監視団によると、タブカ市でダーイシュとサラフィー主義武装集団が交戦した。

このほか、『ハヤート』(1月7日付)は、活動家の話として、ダーイシュに忠誠を誓ってきたラッカ県のフザイファ大隊が離反し、シャームの民のヌスラ戦線に忠誠を誓った、と報じた。

フザイファ大隊はラッカ県一帯の部族に強い影響力を持つとされる。

**

ハマー県では、クッルナー・シュラカー(1月6日付)によると、カフルズィーター市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と「自由シリア軍」(シリア革命家戦線と思われる)などからなる武装集団が交戦し、外国人5人を含むダーイシュ戦闘員7人と「自由シリア軍」戦闘員17人が死亡した。

カフルズィーター市での戦闘は4日から続いており、戦闘には、「自由シリア軍」のほか、イスラーム戦線が参加、シャームの民のヌスラ戦線とアジュナード・シャーム大隊の仲介のもと、ダーイシュに撤退と武装解除を求めているが、ダーイシュ側は応じないという。

これに関して、『ハヤート』(1月7日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が撤退し、シャームの民のヌスラ戦線が制圧したカフルズィーター市で、ダーイシュに拉致されていた人質3人が遺体で発見されたと報じた。

一方、SANA(1月6日付)によると、ウカイリバート町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ヒムス自由人運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、『ハヤート』(1月7日付)によると、ダーナー市にあるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の教練所で、ダーイシュとイスラーム戦線が交戦した。

ダーイシュは、同訓練所などを含むダーナー市の拠点をシャームの民のヌスラ戦線に明け渡す決定を下している。

またカフルナブル市のダーイシュ本部跡で、約1週間前にダーイシュによって誘拐されたアルメニア教徒2人や子供1人の遺体が発見された。遺体はいずれも頭を切り落とされていた。

このほか、『ハヤート』(1月7日付)によると、ダーイシュが撤退したダーナー市近郊のダイル・ハッサーン村で拉致されていたアフリーン市郊外出身のクルド人市民10人が逃走に成功した。

一方、SANA(1月6日付)によると、ビンニシュ市、マアッルシャムシャ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、『ハヤート』(1月7日付)によると、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区、シャッアール地区、カーディー・アスカル地区でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とムジャーヒディーン軍が交戦する一方、ムジャーヒディーン軍はバーラー村一帯を制圧した。

またアレッポ市のハラク地区、ブアイディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、ブスターン・ルッズ通行所一帯で活動するクルド戦線旅団が、ダーイシュ掃討の戦闘に参加した。

さらに『ハヤート』(1月7日付)によると、イスラーム戦線は、対トルコ国境に位置するジャラーブルス市を制圧した。

しかし、クッルナー・シュラカー(1月6日付)によると、ダーイシュがアレッポ市郊外のSyria Live Network(SLN)の事務所を襲撃し、機材などを強奪した。

またシリア革命総合委員会は、複数の活動家の情報として、ダーイシュがアレッポ市などで拉致した反体制メディア関係者ら50人以上を処刑したと発表した。

処刑された活動家のなかには、女性4人も含まれているという。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立は、ムハンマド・ヤフヤー・ナアナーア元アレッポ県知事がフライターン市で何者かに拉致されたと発表した。

他方、シリア人権監視団によると、軍がブザーア村を爆撃し、子供3人を含む10人が死亡した。

またハラブ・ニュース(1月6日付)によると、シリア軍とアブー・イマーラ大隊が捕虜交換に合意、軍は大隊のヤースィル・ファウズィー前司令官(アブー・ジャアファル)を解放した。

なお、SANA(1月6日付)によると、アルバイド村、クワイリス村、カスキース村、ザルズール村、アレッポ中央刑務所周辺、ヒーラーン村、ハーン・アサル村、マアーッラト・アルティーク村、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ラーシディーン地区郊外、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(1月6日付)によると、アドラー市(旧市街)、ドゥーマー市、アルバイン市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ダーライヤー市、リーマー農場、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、市民4人が負傷した。

**

ダルアー県では、SANA(1月6日付)によると、アトマーン村、フラーク市、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(1月6日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、ガースィビーヤト・ナイーム村、ダール・カビーラ村、アスマド村、スルターニーヤ村、アクサフ農場、タルビーサ市郊外、ウンム・サフリージュ村、アブー・ジャリース村、マスアダ村、ウンム・リーシュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月6日付)によると、シャッダーディー市・ハサカ市間の街道で軍が反体制武装集団の拠点を攻撃、戦闘員を殲滅した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(1月6日付)によると、ダイル・ザウル市ラサーファ地区、工業地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、アルディー地区、ダイル・ザウル市・タドムル街道沿いの軍拠点で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(1月6日付)によると、北部県トリポリ市ザヒリーヤ地区で、何者かが軍の車輌に手榴弾を投げつけ、兵士2人が負傷した。

イラクの動き

ヌーリー・マーリキー首相(兼イラク軍総司令官)は声明を出し、アンバール県ファッルージャ市民および部族に対して、「武力衝突を回避するため市内からテロリストを排除」するよう呼びかけた。

**

イラキー・ニュース(1月6日付)によると、イラク空軍はアンバール県ファッルージャ市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車輌2台を破壊し、複数の戦闘員を殺害した。

**

バービル県議会治安委員会のサーミル・スィーバーン司令官は声明を出し「武装した何者かがジュルフ・サフル地方の警察署に向かって迫撃砲弾7発を発射し、民間人6人が負傷した」と発表した。

また、バービル県議会治安委員会のファラフ・アブドゥルカリーム・カッファージー委員長はイラキー・ニュース(1月6日付)に対し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員多数がアンバール市方面からバービル県北部に潜入していると述べたうえで、SWAT部隊、連邦警察、イラク軍第31旅団が[テロリストや武装集団」を追撃するための大規模な作戦を開始したことを明らかにした。

諸外国の動き

AFP(1月6日付)は、シリアでの反体制武装闘争に参加していたフランス人サラフィー主義戦闘員のニコラ・ボン氏(30歳)がシリアで自爆攻撃を行い、死亡したと報じた。

ニコラ・ボン氏の弟のジャーン氏(22歳)も2013年8月にシリアでの戦闘で死亡している。

**

国連のファルハーン・ハック副報道官は、ジュネーブ2会議へのイランの参加に関して、招聘者リストには記載されていないが、13日に予定されているジョン・ケリー米国務長官とセルゲイ・ラブロフ露外務大臣との会談でその是非が決定されるだろうと述べた。

Anadolu Ajansı, January 6, 2014、AFP, January 6, 2014、AP, January 6, 2014、Champress, January 6, 2014、Halabnews.com, January 6, 2013、al-Hayat, January 7, 2014、Iraqinews.com, January 6, 2014、Kull-na Shuraka’, January 6, 2014、Naharnet, January 6, 2014、NNA, January 6, 2014、Reuters, January 6, 2014、Rihab News, January 6, 2014、SANA, January 6, 2014、UPI, January 6, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立が総合委員会会合を開催しジャルバー氏が議長に再任される、イスラーム戦線は声明を出しイスラーム国との対決の意思を明確に(2014年1月5日)

反体制勢力の動き

イスラーム戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と戦うことを決定したと発表した。

Kull-na Shuraka', January 5, 2014
Kull-na Shuraka’, January 5, 2014

声明は、アレッポ県で「ムハージルーン」(外国人戦闘員)が攻撃にさらされているとしたダーイシュの声明(4日)を受けたもので、イスラーム戦線は「我々に対して攻撃を仕掛けてきた者が…アンサール(シリア人戦闘員)であろうがムハージリーン(外国人戦闘員)であろうが、我々は彼らと戦う」としたうえで、「我々は一つの派閥にジハードが独占されることを許さず…、「国家」を自称する派閥を受け入れることはない。なぜなら国家建設は言葉だけでなく設立のための諸条件を要するからだ」と主張し、対決の意思を明示した。

**

イドリブ県で活動するハック旅団は声明を出し、「自由シリア軍」とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の停戦に向けた仲介に反対の意思を表明、ダーイシュの放逐を主唱した。

**

『ハヤート』(12月6日付)は、現地の複数の消息筋からの情報として、自由シリア軍の司令部(参謀委員会か否かは不明)がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と戦う反体制武装集団に数日前に武器を供与し、「ジュネーブ2会議開催を間近に控えたなかでの過激派への攻勢という事態の進展に西側高官が安堵の意を示している」と報じた。

**

アレッポ県で活動するシャイフ・アブドゥルファッターフ・アブー・グッダ大隊が声明を出し、いかなる武装集団にも所属せず、独立して活動を行うとの方針を発表した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立がトルコのイスタンブールで総合委員会会合(第11期)を開会した。

会合では、ジュネーブ2会議への対応の審議、議長(任期6ヶ月)、副議長、書記長の選挙、総合委員会メンバーの定数(122人)拡大・改選などが予定されている。

当初は5、6日の2日間を予定していたが、7日まで延長することが決定された。

クッルナー・シュラカー(1月5日付)によると、5日の議事では、議長、副議長、書記長の選挙が実施され、議長選挙では、アフマド・ジャルバー・ウワイヤーン議長が総合委員会メンバー121人(定数122人、会合出席者数は120人)のうち65票を獲得し、議長に再選された。

議長選挙には、ムハンマド・リヤード・ヒジャーブ元首相も立候補したが、52票を獲得するにとどまった。

また副議長選挙では、ヌーラー・アミール女史、アブドゥルハキーム・バッシャール・シリア・クルド国民評議会代表がそれぞれ68票、82票を獲得し当選したが、ファールーク・タイフール副議長とジョルジュ・サブラー・シリア国民評議会事務局長は、それぞれ61票、52票と過半数に達せず、再選挙の実施が決定された。

さらに事務局長選挙では、バドル・ジャームース事務局長とムスタファー・サッバーグ前書記長が立候補したが、獲得票数が57票、59票といずれも過半数に達せず、再選挙の実施が決定された。

**

リハーブ・ニュース(1月5日付)によると、ハサカ県マーリキーヤ(ダイリーク)市郊外の対イラク国境(イラク・クルディスタン地域)に設置されているスィーマルカー国境通行所が約3ヶ月ぶりに解放された。

通行所再開は、西クルディスタン人民議会とシリア・クルド国民評議会の合意によるもので、これを受け、「西クルディスタン」(シリア)から「イラク・クルディスタン地域」(イラク)に約700人が入国した、という。

国内の暴力

アレッポ県では、『ハヤート』(1月6日付)によると、シャリーア委員会がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に代わってマンビジュ市を完全制圧した。

しかし『ハヤート』(1月7日付)は、マンビジュ市を制圧したのがイスラーム戦線だと報じた。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市マルジャ地区、ハイダリーヤ地区、カフルアンマ村、バータブー村、第46連隊基地周辺で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と反体制武装集団(ムジャーヒディーン軍)が交戦し、ダーイシュ戦闘員2人を含む3人が死亡した。

AMC(1月5日付)によると、マルジャ地区では、民間人4人が戦闘に巻き込まれて死亡した。

またタッル・リフアト市郊外では、ダーイシュが未明に反体制武装集団の戦闘員が乗ったバスを襲撃し、10人を殺害、またフライターン市にある反体制武装集団を拠点に対して爆弾を積んだ自動車で攻撃を加えた。

これに関して、『ハヤート』(1月6日付)は、タッル・リフアト市での戦闘で、ダーイシュの「ナンバー2」と目されるイラク人ハッジー・バクル大佐が死亡したとの情報が流れていると報じた。

一方、シリア人権監視団によると、アレッポ市ラーシディーン地区で、軍、国防隊が反体制武装集団と交戦し、双方に人的被害が出た。

他方、SANA(1月5日付)によると、ザルズール村、アルバイド村、カスキース村、クワイリス村、ヒーラーン村、アレッポ中央刑務所周辺、ヤーキド・アダス村、フライターン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ではセミラミス・ホテル周辺、カーディー・アスカル地区、カスタル・ハラーミー地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、クッルナー・シュラカー(1月5日付)は、アレッポ市ブアイディーン地区で「アフファード・ムルサリーン」(アブー・ライスを名乗る人物が指揮)がシャームの民のヌスラ戦線戦闘員1人を公開処刑した、と報じた。

**

イドリブ県では、『ハヤート』(1月6日付)が、複数の消息筋の話として、反体制武装集団(ムジャーヒディーン軍など)が、同県およびアレッポ県におけるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の最大の拠点であるダーナー市包囲、これを受けダーイシュは「イスラーム教徒の流血を回避するため」同市をシャームの民のヌスラ戦線に明け渡すことを決定する声明を出したと報じた。

またダーイシュはダーナー市包囲を受けるかたちで、対トルコ国境のアティマ村からも撤退したという。

なお、シリア人権監視団によると、この動きに先立ち、ダーイシュはザーウィヤ山のマガーラ村近くで反体制武装集団を要撃し、4人を殺害したという。

一方、『ハヤート』(1月6日付)は、活動家の情報として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が県内各所から撤退させた兵力をサラーキブ市に結集させ、イスラーム戦線を主導するシャーム自由人イスラーム運動に対抗しようとしていると報じた。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルズィーター市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、武器の引き渡しを求める反体制武装集団と交戦、7人を殺害した。

武器の引き渡しをめぐる両者の交渉は、シャームの民のヌスラ戦線が仲介していたが、ダーイシュは「武器を持たずに撤退することはない」として、引き渡し要求を拒否したという。

**

ラッカ県では、『ハヤート』(1月6日付)によると、ラッカ市内の複数地区に、シャームの民のヌスラ戦線が展開、また住民がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の退去を求めるデモを行った。

また『ハヤート』(1月7日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人運動(イスラーム戦線)などからなる武装集団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が本部を置くラッカ市の県・市庁舎を包囲、無血開城を求めるなか、ヌスラ戦線はダーイシュ第2の拠点を制圧、拘束中だった「自由シリア軍」を構成するとされる武装集団のメンバー約50人を解放した。


ラッカ市では、ヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動が県知事公邸を、ダーイシュが県・市庁舎を占拠、本部として、対峙していたという。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バービッラー市で、軍、国防隊、ヒズブッラー民兵、アブー・ファドル・アッバース旅団が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるサラフィー主義武装集団と交戦した。

またアッラーリー農場、ダーライヤー市、ヤブルード市などを軍が爆撃・砲撃した。

一方、SANA(1月5日付)によると、アドラー市(旧市街)、ムライハ市、ヤルダー市、バイト・サフム市、カーラ市郊外、ザバダーニー市郊外、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾市、市民3人が負傷した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、タッラー村にある軍の監視塔を反体制武装集団が砲撃し、軍兵士複数が死傷した。

一方、SANA(1月5日付)によると、カスタル・マアーフ町一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(1月5日付)によると、タウヒード旅団に所属するイッザ・リッラー旅団がタブカ市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、旅団の戦闘員2名が負傷、搬送先のラッカ市内の病院で死亡した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月5日付)によると、ジャウバル区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(1月5日付)によると、アトマーン村、ダルアー市各所、フラーク市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ムウタッズ・ビッラー旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、SANA(1月5日付)によると、ハサカ市ナースィラ地区では反体制武装集団が爆弾を仕掛けた車を爆破、市民3人が負傷した。

レバノンの動き

NNA(1月5日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区とジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしが交戦し、1人が死亡、4人が負傷した。

イラクの動き

イラク軍対テロ部隊のファーディル・バルワーリー司令官はフェイスブック(1月5日付)で「我々はアンバール県の複数カ所でアル=カーイダ・リーダーのアリー・ディッビーと31人のアル=カーイダ・メンバーの殺害と、彼らの車輌4台の破壊に成功した」と綴った。

**

イラキー・ニュース(1月5日付)によると、ヌーリー・マーリキー首相はアンバール県警察のハディー・ルザイジュ所長を解任し、イスマーイール・マフラーウィー副所長を所長に任命した。

**

イラク国民議会のアドナーン・シャフマーニー治安国防委員会委員長は声明を出し、「テロリストの排除には部族の真摯な態度が必要である。なぜならテロリストは彼らを支援する者がいる場所に現れるからだ」と述べ、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討への部族のさらなる支援協力を求めた。

**

アフラール・ブロック(サドル潮流)に所属するイクバール・グラービー国民議会議員はイラキー・ニュース(1月5日付)に「イラクは、イラク軍によるテロとの戦いに対する全イラク人からの支持の姿勢を必要としている…。アフラール・ブロックはイラク治安部隊によるテロとの戦いを支持している」と述べた。

諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は訪問先のエルサレムで記者団に対して、ジュネーブ2会議へのイランの参加に関して「起こり得る」と述べ、従来の拒否の姿勢を軟化させた。

ケリー国防長官は「彼ら(イラン)は側面から貢献できるだろうか?彼らが介入する道はあるだろうか?すでにジュネーブにいるイランの代表が…プロセスに資することはあるだろうか?そうしたことが起こる道はあるかもしれない…。しかしそれは国連事務総長が決めねばならす、イラン自身の意思によって決定されるべきだ…。正式な招待、ないしは参加は、ジュネーブ1(ジュネーブ合意)の実施を支援する者になされる」と述べた。

**

アナトリア通信(1月5日付)は、2013年12月半ばにイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致されたトルコ人カメラマンのベンヤミン・アイギュン氏が無事解放されたと報じた。

Anadolu Ajansı, January 5, 2014、AFP, January 5, 2014、AMC, January 5, 2014、AP, January 5, 2014、Champress, January 5, 2014、al-Hayat, January 6, 2014, January 7, 2013、Iraqinews.com, January 5, 2014、Kull-na Shuraka’, January 5, 2014、Naharnet, January 5, 2014、NNA, January 5, 2014、Reuters, January 5, 2014、Rihab News, January 5, 2014、SANA, January 5, 2014、UPI, January 5, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民評議会がジュネーブ2会議への不参加の方針を改めて明確にするなか、シリア革命反体制勢力国民連立はイスラーム国に対する反体制武装集団の抵抗を全面支援すると発表(2014年1月4日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(1月4日付)によると、アレッポ県アターリブ市シャリーア法廷のハリール・ガーウィー裁判長は「ビラード・シャームでのいわゆる「ダーイシュ」(イラク・シャーム・イスラーム国)に対するジハードは合法的なジハードだ」との見解を示した。

**

ムジャーヒディーン軍は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の武器庫から武器を捕獲したことを明らかにする一方、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、アンサール大隊とともに、ダーイシュ掃討を行っていると発表した。

**

ラタキア県で活動する反体制武装活動家らが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対抗するため、ラタキア自由青年運動を結成したと発表した。

『ハヤート』(1月5日付)が伝えた。

なお、イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍、シリア革命家戦線などによるダーイシュとの対決姿勢の鮮明化に関して、『ハヤート』(1月5日付)は、アレッポ・シャリーア委員会、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線内の一部の組織は、両勢力の仲介を視野に入れ、依然として中立的な態度をとろうとしている、と付言した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対する反体制武装集団の抵抗を「全面支援」すると発表した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立の入会委員会は、シリア公務員国民自由連合と代表交代に関する合意を交わし、12月31日に連立からの脱会を発表したアブドゥフ・フサームッディーン元財務次官に代わって、連合代表のリヤード・ファリード・ヒジャーブ元首相の代表入りを認めた。

クッルナー・シュラカー(1月4日付)などが伝えた。

**

シリア国民評議会の事務局は3、4日の2日間にわたりトルコのイスタンブールで会合を開き、執行部の活動報告を受けるとともに、ジュネーブ2会議への参加の是非などについて協議した。

会合後の声明で、シリア国民評議会は「国内の政治、軍事、支援状況を精査した結果…、ジュネーブ2会議開催に向け、困難を排除しようとする反体制勢力の努力のすべてが良い結果をもたらさなかったことが明らかとなった」としたうえで、「なぜならシリア政府とその同盟者はジュネーブ1(ジュネーブ合意)の遵守を明言せず…、政権は合意を何ら実施しないばかりか、「テロとの戦い」という新たな目的を付加しようとしているからである。また政権は包囲…、樽爆弾による無差別殺戮、宗派主義的民兵によるシリアの占領を続けている」と政権を批判した。

そのうえで「ジュネーブ2会議がシリア革命の諸目標実現を保証するようないかなる事態の進展…も見出せない」と主張、「シリア革命反体制勢力国民連立がジュネーブ2会議への参加を決定した場合、連立を脱会するとの従来の決定と、現状においてジュネーブ2会議に参加しないことを改めて確認した」と明言した。

また声明では、「国際社会、シリア国民の友人が、テロへの恐怖を口実として、シリア革命に必要な支援を躊躇している」と批判した。

**

シリア国民評議会のサミール・ナッシャール氏はAFP(1月4日付)に、「シリアの友連絡グループ各国代表、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表、ロシア外務省高官…との会合を経て、シリア国民評議会はジュネーブ2会議に参加する必要がないと考えるに至った」と述べた。

またナッシャール氏は「シリア国民評議会だけが参加を拒否しているのではない。シリア革命反体制勢力国民連立内に対話に反対する者もいる」と付言、「連立も最終的には参加しないだろう」と述べた。

**

シリア人権監視団は、2日晩からアレッポ県、イドリブ県で激化しているイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とムジャーヒディーン軍などとの戦闘により、少なくとも60人が死亡したと発表した。

シリア政府の動き

反体制サイトのリハーブ・ニュース(1月4日付)は、共和国副ムフティーのアブドゥッラフマーン・ダラア師が、シリア軍兵士に対して反体制武装集団を支持する女性の強姦を認めるファトワーを発したと報じた。

国内の暴力

イドリブ県では、『ハヤート』(1月5日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がシリア革命家戦線などの攻勢を受け、ハーリム市から撤退した。

撤退は、ハーリム市に隣接するサルキーン市のアミール、アブー・アブドゥッラー・トゥーニスィーの戦死を受けたもので、ダーイシュは撤退に際して、拘束していた反体制武装集団の戦闘員30人を処刑した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市のアレッポ城周辺、カールトン・ホテル周辺などに軍が砲撃を加えた。

またナッカーリーン村、ティヤーラ村近郊のザルズール丘周辺などで、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

一方、シリア革命総合委員会は、アレッポ市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とムジャーヒディーン軍との戦闘が、マーリア市、タッル・リフアト市、フライターン市、アナダーン市に拡大、これらの村からダーイシュが撤退し、ムジャーヒディーン軍が制圧したと発表した。

また、ムジャーヒディーン軍は声明を出し、ダーイシュと戦うため、1月5日午前8時からアレッポ市内の支配地域の通行を禁止すると発表、同地域の住民に外出を控えるよう呼びかけた。

他方、SANA(1月4日付)によると、クワイリス村、アルバイド村、ラスム・アッブード村、カスキース村、アレッポ中央刑務所周辺、マアーッラト・アルティーク村、マンスーラ村、マーイル町、ヒーラーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、サイイド・アリー地区、ザバディーヤ地区、カーディー・アスカル地区、ジャズマーティー地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区に対して軍が「樽爆弾」を投下した。

一方、SANA(1月4日付)によると、アドラー市(旧市街)、ドゥーマー市、ムライハ市、ザバダーニー市、アーリヤ農場、アッブ農場、ムニーン町、ハジャル・アスワド市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、アサーリー地区、カダム区で軍と反体制武装集団が交戦、アサーリー地区に軍が砲撃を行った。

一方、SANA(1月4日付)によると、ジャウバル区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダール・カビーラ村を軍が砲撃する一方、カルアト・ヒスン市一帯に「樽爆弾」を投下した。

また、クッルナー・シュラカー(1月4日付)は、複数の消息筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がハサカ自由軍旅団(自由シリア軍)司令官のハフーズ・ジャルヤーン氏を逮捕・処刑したと報じた。

ジャルヤーン氏の遺体は、フール村・タッル・ハミース市(ハサカ県)間の街道に放置されていたという。

一方、SANA(1月4日付)によると、タルビーサ市、ラスタン市、ハウラ地方、ガースィビーヤト・ナイーム村、ハサウィーヤ村、ダール・カビーラ村、ガジャル村、南マシュジャル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またレバノン領内からタッルカラフ市郊外に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市で、軍の拷問により、少年1人が死亡した。

一方、SANA(1月4日付)によると、アルバイーン山一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市南部入口で軍と反体制武装集団が交戦した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・ハミース市近郊で反体制武装集団の司令官が何者かに殺害された。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジャースィム市に軍が「樽爆弾」を投下、アトマーン村に砲撃を加えた。

一方、SANA(1月4日付)によると、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クナイトラ県では、SANA(1月4日付)によると、マアラカ村、クルキス村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が声明を出し、ベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)ハーラト・フライク地区での自爆テロ(2日)の犯行を認めた。

声明はイウティサーム機構なる組織のtwitterのアカウント(https://twitter.com/e3tasimo/status/419447474953003008)から「イラク・シャーム・イスラーム国/情報省」の名で発表され、「悪魔の党の治安区域に浸透し…、その拠点を破壊し…、邪悪なる犯罪に下される重大な制裁の最初の小さな代価を支払わせた」と述べ、犯行を認めた。

声明はまた、自爆テロを「アレッポ国における最近の出来事」およびイラク・アンバール県などでの戦闘激化の一環をなす動きと位置づけ、アレッポ県で「ムハージルーン」(外国人戦闘員)が攻撃に曝されていると述べ、ダーイシュへの攻勢を強めるシリアの反体制武装集団を非難し、イラクでのダーイシュが軍事的成功を収めるなかで、ジュネーブ2会議開催を控えて、ダーイシュをアレッポ県から根絶しようとする大掛かりな陰謀に拍車がかかっていると断じた。

そのうえで、アレッポ県からのダーイシュの撤退により、同地域が「ヌサイリー派の軍」(アサド政権)に蹂躙されることになる、と警鐘を鳴らした。

**

ナハールネット(1月4日付)によると、レバノン軍司令部は、12月末にベイルート県で逮捕されたアブドゥッラー・アッザーム大隊リーダー兼シャームの民のヌスラ戦線メンバーのマージド・マージド氏の健康状態が悪化し、死亡したと発表した。

**

LBIC(1月4日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で何者かが市民を狙撃、7人が負傷した。

イラクの動き

イラキー・ニュース(1月4日付)によると、イラク治安部隊がアンバール県で部族の協力のもと、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員25人を殺害した。

殺害した25人のなかには、ラマーディー市ブー・ファラジュ地区司令官のアリー・アブー・ダジャーナ氏も含まれているという。

諸外国の動き

駐キプロス中国大使は、シリアの化学兵器廃棄プロセスに関して、「国際社会の努力を支援している。このプロセスに参加するためキプロスに来た」と述べた。

ロイター通信(1月4日付)が伝えた。

AFP, January 4, 2014、AP, January 4, 2014、Champress, January 4, 2014、al-Hayat, January 5, 2014, January 6, 2014、Iraqinews.com, January 4, 2014、Kull-na Shuraka’, January 4, 2014, January 5, 2014、LBCI, January 4, 2014、Naharnet, January 4, 2014、NNA, January 4, 2014、Reuters, January 4, 2014、Rihab News, January 4, 2014、SANA, January 4, 2014、UPI, January 4, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国が自由シリア軍やムジャーヒディーン軍などが支配するアレッポ県内の複数拠点に突入、ヌスラ戦線の戦闘員らも負傷(2014年1月3日)

反体制勢力の動き

イスラーム戦線は声明(第4号)を発表し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)にアレッポ県アターリブ市からの即時撤退とムジャーヒディーン(「自由シリア軍」、イスラーム戦線の戦闘員)への殺戮を停止するよう求めた。

**

シリア革命家戦線は声明を出し、「自由シリア軍」と民間人に対するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃を「自らに対する攻撃」とみなすと発表、24時間以内に、武器引き渡しと、シリア革命家戦線、ないしは自由シリア軍への投降(参加)か、シリアからの退去のいずれかを行うよう、ダーイシュ戦闘員に呼びかけた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、民主統一党人民防衛隊が、軍と連携しハサカ県タッル・ハミース市一帯の「自由シリア軍」への攻撃を続けていると非難した。

**

シリア人権監視団は声明を出し、昨年12月15日以降の軍によるアレッポ市などでの「樽爆弾」による爆撃での犠牲者数が553人に達したと発表した。

うち158人は子供、48人は女性、35人以上が戦闘員、16人がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員だという。

**

シリア人権監視団は、イドリブ県ハザーヌー町の検問所で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に従うダーウド旅団の戦闘員10人以上が数日前に、シャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団と交戦し、殺害されていたと発表した。

国内の暴力

アレッポ県では、『ハヤート』(1月4日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「自由シリア軍」やムジャーヒディーン軍などが支配するアターリブ市および第46連隊基地の制圧をめざして攻撃を本格化し、アターリブ市に突入した。

シリア人権監視団によると、ダーイシュによるアターリブ市への砲撃で、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員複数名が負傷したという。

アターリブ市一帯での戦闘激化に関して、クッルナー・シュラカー(1月3日付)は、ダーイシュが2日から攻勢を強め、3日深夜にアブザムー町を制圧した後、アターリブ市の北部に位置するマアーッラト・アターリブ村方面からアターリブ市に突入を試み、同市を砲撃したと報じた。

同報道によると、ダーイシュは、ラッカ県から戦車4輌、ピックアップ・トラック約100台からなる増援部隊をアターリブ市一帯に派遣する一方、アブザムー町とアターリブ市東部の交差点に位置する検問所、イッビーン村の検問所、自由シリア軍第9師団基地などを制圧したという。

これに対して、アターリブ市を拠点とする「自由シリア軍」、イスラーム戦線などが応戦、同市へのダーイシュの突入を阻止、「アブー・アクラマ」を名乗るダーイシュの司令官を逮捕したという。

また、サッハーラ村を拠点とする「自由シリア軍」やイスラーム戦線などが、アレッポ県西部やイドリブ県に至る街道を寸断し、キッリー村、イッビーン村、ジーナ村、アブザムー町、バータブー村を奪還・制圧したという。

この戦闘で、ダーイシュの戦闘員20人以上が死亡、またイスラーム戦線側も5人の戦闘員が死亡した。

一方、SANA(1月3日付)によると、アルバイド村、クワイリス村、アレッポ中央刑務所周辺、マーイル町、ザルズール村、マアーッラト・アルティーク村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、カスタル・マシュト地区、サーフール地区、カーディー・アスカル地区、ザバディーヤ地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・カスル地区、ジャズマーティーヤ地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イドリブ県郊外で、イスラーム戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦し、戦闘員42人と民間人20人が負傷、病院に搬送された。

また同監視団によると、カフルナブル市、カフルタハーリーム町では、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の退去を求めるデモが発生した。

このほか、イドリブ市に対して軍が砲撃を加え、市民3人が死亡したという。

一方、SANA(1月3日付)によると、フバイト村、食品加工工場北部、カフルジャーリス村、アブー・ズフール町西部、ブワイティー村、タフタナーズ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ルハイバ市、ヤブルード市、ドゥーマー市を軍が砲撃・爆撃、またサクバー市で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が反体制武装集団と交戦した。

ドゥーマー市への爆撃では「樽爆弾」が使用されたという。

またクッルナー・シュラカー(1月3日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプのパレスチナ人キャンプに対して、軍が「樽爆弾」を投下し、子供2人を含む4人が死亡、15人以上が負傷した。

一方、SANA(1月3日付)によると、ハラスター市、ザバダーニー市、クカイルッザイト市、ムライハ市、アドラー市(旧市街)、ダーライヤー市、ルハイバ市、ハジャル・アスワド市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団、ハック殉教者旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がスクービーン村、サトマルフー村を手製の迫撃砲で攻撃する一方、軍はサルマー町一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

一方、SANA(1月3日付)によると、カフリーヤ村、ヒルバト・スーラーン村、ラビーア町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジャースィム市国立病院周辺での軍との戦闘員で、反体制武装集団の戦闘員1人が死亡した。

一方、SANA(1月3日付)によると、ダルアー市各所、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市郊外の戦闘で、反体制武装集団の戦闘員1人が死亡した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダール・カビーラ村が軍の砲撃を受けた。

一方、SANA(1月3日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、クスール地区、カラービース地区、マサービグ地区、ワアル地区、カルアト・ヒスン市、ガースィビーヤト・ナイーム村、バイト・ハッジュー村、クマイリー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、SANA(1月3日付)によると、ジャウバル区、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(1月3日付)によると、タッル・ビーア村でアサド政権を支持していたシャイフの一人、アブドゥルアズィーム・シャイフー師を含む市民12人がタッル・ビーア村で遺体で発見された。

複数の活動家によると、シャイフー師らはシャイフー村を占拠したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に背教宣告を受け、処刑されたという。

シャイフー師は2011年11月のアサド大統領によるラッカ市訪問時に、政権を支持する説教などを行っていた。

**

SANA(1月3日付)は、スライマーン・アッバース石油鉱物資源大臣の話として、ダマスカス県バイタリーヤ地方およびヒムス県ザーラ村で、反体制武装集団が石油パイプライン2カ所を爆破、これにより首都ダマスカスをはじめとする国内の広い範囲が停電に見舞われたと報じた。

『ハヤート』(1月4日付)によると、このうちヒムス市近郊で爆破されたパイプラインは、タルトゥース県バーニヤース市の発電所に燃料を供給するためのもので、シリア人権監視団によると、これによりタルトゥース県のタルトゥース市、バーニヤース市、およびヒムス県一帯が停電となったという。

レバノンの動き

NNA(1月3日付)は、レバノン捜査当局がDNA鑑定により、ベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)ハーラト・フライク地区での自爆テロ(2日)の実行犯をクタイバ・ムハンマド・サーティム氏と特定したと報じた。

Naharnet, January 3, 2014
Naharnet, January 3, 2014

同報道によると、サーティム氏(20歳)(は北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方出身で、レバノン大学トリポリ校に通っていたが、シリアに潜入し、反体制武装活動に参加していたという。

**

レバノン軍司令部は、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方で、シリア領内から不法入国したシリア人4人を逮捕したと発表した。

**

『ウォールストリート・ジャーナル』(1月3日付)は、米国防省高官の話として、ヒズブッラーがシリアから高性能の対鑑ミサイル・システムの一部をすでにレバノン領内に持ち込んだと報じた。

ただし、同高官によると、すべての部品の搬入は終わっておらず、システムは作動してないという。

イラクの動き

イラク覚醒大会のアフマド・アブー・リーシャ議長は、AFP(1月3日付)に対し、イラク治安部隊および部族の民兵がアンバール県ラマーディー市などでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、62人の戦闘員を殺害したことを明らかにした。

アブー・リーシ議長によると、62人の戦闘員のうち、アンバール県のダーイシュのアミール、アブー・アブドゥッラフマーン・バグダーディー氏を含む17人がハーリディーヤ市で、46人がラマーディー市で殲滅されたのだという。

またRT(1月3日付)によると、この戦闘で、ダーイシュのラマーディー市におけるアミールも殺害されたという。

諸外国の動き

バレリー・アモス人道問題担当事務次長はニューヨークの国連本部で記者会見を開き、シリアの紛争などについて言及、シリアおよび周辺諸国への人道支援のために65億ドルが必要だと述べた。

アモス人道問題担当事務次長はまた、シリアだけで930万人が支援を必要としており、650万人が避難生活を余儀なくされており、また約230万人が周辺諸国で避難生活を送っていると述べ、紛争の政治的解決の必要を訴えた。

**

AFP(1月3日付)は、シリア国内からの化学物質の搬出を行うノルウェーとデンマークの貨物船がキプロスを発ち、シリアのラタキア港に向かったと報じた。

**

国境なき医師団は声明を出し、シリア国内での医療活動に協力している5人の活動家が3日晩によって拉致されたと発表した。

AFP, January 3, 2014、AP, January 3, 2014、Champress, January 3, 2014、al-Hayat, January 4, 2014, January 6, 2013、Iraqinews.com, January 3, 2014、Kull-na Shuraka’, January 3, 2014、Naharnet, January 3, 2014、NNA, January 3, 2014、Reuters, January 3, 2014、Rihab News, January 3, 2014、RT, January 3, 2014、SANA, January 3, 2014、UPI, January 3, 2014、 The Wall Street Journal, January 3, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.