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シリア政府の動き
ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、帰任するUNSMISのババカール・ジャイ団長との会談後に記者会見を開き、「アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表が可能な限り早急に国民対話を開催するために活動するだろうと確信する」と述べ、同代表が政治的解決に向けてイニシアチブを発揮するよう暗に求めた。
またミクダード外務在外居住者副大臣は、記者団に対して、アレッポ市での山本美香氏殺害に関して「我々はいかなる人の死にも遺憾の意を示す。しかし違法に入国させておきながら、シリア政府にそのこと(殺害)の責任があると非難することは、盲目的なことで、無責任だ」と述べた。
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『ハヤート』(8月24日付)は、ダマスカスの複数の消息筋の話として、モスクワを訪問したカドリー・ジャミール経済問題担当副首相兼国内通商消費者保護大臣が、ロシア側の提案した国際監視下の早期大統領選挙の実施について協議した、と報じた。
この提案において、アサド大統領を含む立候補者が大統領職を争うことになるという。
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『クッルナー・シュラカー』(8月23日付)は、ルストゥム・ガザーラ政治治安部長が、アサド大統領の許可のもと、部内の大幅な人事改編を行ったと報じた。
この人事改編により、アレッポ支局長のハリール・ムッラー准将が警察に、ダルアー支局長のナースィル・アリー准将がアレッポ支局長に異動になった。ラタキア支局長、ハマー支局長、ヒムス支局長は異動とならなかった。
同報道によると、この異動はガザーラ部長の部員に対する不信感によるものだという。
国内の暴力
ダマスカス県では、『ハヤート』(8月24日付)は複数の反体制勢力筋の話として、マッザ航空基地周辺、アサーリー地区に対して、軍・治安部隊が激しい砲撃を加えた。
またカフルスーサ区に治安部隊が突入し、逮捕・摘発活動を行った。
カダム区では、反体制武装勢力が検問所を襲撃した。
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ダマスカス郊外県では、軍・治安部隊がダーライヤー市をヘリコプターなどを投入して攻撃し、地上部隊が突入した。
『ハヤート』(8月24日付)によると、突入に際して抵抗はなかった、という。
複数の活動家によると、反体制武装勢力はダーライヤー市から撤退していたという。
また別の活動家によると、ハジャル・アスワド市、ムウダミーヤ・シャーム市も砲撃を受けた。
シリア人権監視団によると、ダーライヤー市周辺で軍・治安部隊が反体制武装勢力と激しく交戦した。
シリア革命総合委員会などによると、スバイナ町、サイイダ・ザイナブ町、ブワイダ市などがヘリコプターの攻撃を受けた、という。
一方、SANA(8月23日付)によると、バービッラー市などで軍・治安部隊が反体制武装勢力の追跡を行い、複数の戦闘員を殺傷した。
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アレッポ県では、アレッポ県では、『ハヤート』(8月24日付)やSANA(8月23日付)によると、軍・治安部隊がアレッポ市内のキリスト教地区(タッル地区、ジュダイダ地区、スライマーニーヤ地区)を奪還した。
シリア人権監視団によると、アレッポ市のスライマーン・ハラビー地区、シャッアール地区、サーフール地区、バーブ街道地区、ブスターン・カスル地区、サイフ・ダウラ地区、サラーフッディーン地区、ザバディーヤ地区、ハムダーニーヤ地区で、軍・治安部隊が砲撃、反体制武装勢力と交戦した。
一方、SANA(8月23日付)によると、アレッポ市のイザーア地区、サイフ・ダウラ地区、カスタル・ハラーミー地区、ハナーヌー地区、マイダーン地区、シャイフ・ヒドル地区、ダウワール・ジャンダル地区、サブウ・バフラート広場、アンサーリー地区などで軍・治安部隊が反体制武装勢力のアジトを攻撃するなど、掃討作戦を継続し、多数の戦闘員を殺傷、武器弾薬を押収した。
アナダーン市、マーリア市、アターリブ市、ジャラーブルス市などでも軍・治安部隊が反体制武装勢力に対する掃討作戦を続けた。
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ダイル・ザウル県では、イラクの国境警備隊士官によると、シリア空軍の戦闘機がイラク領空(フサイバ地方)を朝8時に低空で侵犯し、イラク領空からブーカマール市に複数回攻撃を加えた。
領空侵犯は15分続いた。
ブーカマール市は『ハヤート』(8月24日付)によると、反体制武装勢力が市内の治安機関施設、国境警察の施設のほとんどを制圧している、という。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ガントゥー市が軍戦闘機の攻撃を受けた。
一方、SANA(8月23日付)によると、クサイル地方、タッルカラフ市などで軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原、アトマーン村、ウンム・ワラド村、シャイフ・マスキーン市などが軍・治安部隊の砲撃を受けた。
一方、SANA(8月23日付)によると、フラーク市などで軍・治安部隊が反体制武装勢力の追跡を行い、複数の戦闘員を殺傷した。
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ハマー県では、SANA(8月23日付)によると、ガーブ地方にある反体制武装勢力の拠点3カ所を軍が破壊し、多数の戦闘員を殺傷、武器を押収した。
またサイジャル村で軍・治安部隊が反体制武装勢力を要撃し、戦闘員全員を殺害した。
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『ハヤート』(8月25日付)によると、各地で身元不明の遺体50体以上が発見された。
うち14体がダマスカス県タダームン区で、21体がアレッポ県で発見され、いずれも後ろ手に縛られ、頭を撃たれていた、という。
反体制勢力の動き
シリア国民評議会のアブドゥルバースィト・スィーダー事務局長は、政府・軍高官の離反に関して「マナーフ・トゥラースやリヤード・ヒジャーブは暫定政府において居場所はない。なぜなら彼らは最初から革命を支持していなかったからだ」と述べた。
『サフィール』(8月23日付)が伝えた。
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シリア国民評議会執行委員会メンバーでアッシリア民主機構代表のアブドゥルアハド・アスティーフー氏が、イード・フィトル期間にトルコとヨルダンの避難民キャンプを慰問した。
アッシリア・シリア政教青年調整連合なる組織が声明で明らかにした。
しかし「政府は国土の30%しか掌握していない」はずのシリア本国にシリア国民評議会のメンバーら在外の活動家が帰国する気配はない。
諸外国の動き
英『タイムズ』(8月23日付)は、アレッポ市で反体制活動をする武装勢力に英国人2人が参加していたと報じた。
トルコの同紙特派員はこの2人と会見、彼らはトルコで教練を受け、アレッポでの戦闘に参加した、という。
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SANA(8月23日付)がアナトリア通信の報道として伝えたところによると、トルコのハタイ県(シリア領アレキサンドレッタ地方)で、PKKがトルコ軍と交戦し、後者の兵士1人が死亡、5人が負傷した。
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AFP(8月23日付)によると、トルコと米国の高官がアサド政権打倒を加速させるための初の「作戦計画会合」を開催した。
同会合には、トルコ側からハリト・ジェヴィク外務副大臣、エリザベス・ジョーンズ駐トルコ米大使ほか、両国の軍・諜報、外交関係者が参加した。
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フランスのジャン・イヴ・ル・ドリアン国防大臣はFrance 24(8月23日付)に対して、シリアの領空全体への飛行禁止空域設定を否定しつつ、トルコ国境地帯からアレッポに至るシリア領空に飛行禁止空域設置については「検討に値する」と述べた。
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ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、シリア国内の化学兵器庫を安全に管理し、これらの兵器が「テロ集団」の手に落ちないことを保証するため、ロシアがシリア政府としっかりと協力すると述べた。
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国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長はニューヨークで記者会見を開き、シリア人避難民の問題に関して、シリア国内に避難民キャンプを設置する必要があるとの認識を示しつつも、シリア政府がこれに反対しており、また安保理内の対立ゆえに設置のための決議採択は困難だろうとの見方を示した。
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イタリアのジュリオ・テルツィ・ディ・サンタガタ外務大臣は、「数日中」にアサド政権崩壊後のシリアの将来に関する国際会議の開催を呼びかけると意思があることを明らかにした。
AFP, August 23, 2012、Akhbar al-Sharq, August 23, 2012、al-Hayat, August 24, 2012, August 25, 2012、Kull-na Shurakaʼ, August 23, 2012, August
24, 2012、al-Kurdiya News, August 23, 2012、Naharnet.com, August 23, 2012、Reuters,
August 23, 2012、al-Safir, August 23, 2012、SANA, August 23, 2012などをもとに作成。
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