トルコのレジェップ・アクダー保健大臣は、イドリブ県ハーン・シャイフーン市で化学兵器が使用されたとされる事件(4日)に関して、化学兵器が使用されたとの結論に達したと発表した。
トルコ保健省は、世界保健機関(WHO)や化学兵器禁止機関(OPCW)の関係者立ち会いのもと遺体3体を解剖し、化学兵器が使用されたとの結論に達したという。
また、イドリブ県からトルコ領内に化学兵器を浴びたとされる住民トルコ31人が搬送された。
トルコ保健省はイドリブ県内での医療活動などの監督などを行っている。
『ハヤート』(4月6日付)が伝えた。
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シャーム解放機構やシャーム自由人イスラーム運動などの反体制武装集団の支配下であるイドリブ県内で活動する国際NGOの「国境なき医師団」は声明を出し、イドリブ県ハーン・シャイフーン市で化学兵器が使用されたとされる事件(4日)に関して、トルコ国境のバーブ・ハワー国境通行所の病院に搬送された患者のうち8人が、瞳孔拡張、痙攣などサリン・ガスに代表される神経ガスによると思われる症状を確認したと発表した。
また、患者の手当に利用されている別の病院に派遣された「国境なき医師団」の医療チームが強い塩素臭を感じたとも付言し、化学兵器が使用された可能性が高いとの見解を示した。
AFP, April 5, 2017、AP, April 5, 2017、ARA News, April 5, 2017、Champress, April 5, 2017、al-Hayat, April 6, 2017、Iraqi News, April 5, 2017、Kull-na Shuraka’, April 5, 2017、al-Mada Press, April 5, 2017、Naharnet, April 5, 2017、NNA, April 5, 2017、Reuters, April 5, 2017、SANA, April 5, 2017、UPI, April 5, 2017などをもとに作成。
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