最高交渉委員会のハリーリー団長はジュネーブ6会議で政治移行の実現の必要を改めて強調(2017年5月15日)

シリア政府と反体制派の代表団による和平協議(ジュネーブ6会議)に参加するためスイスのジュネーブ入りした最高交渉委員会のナスル・ハリーリー団長(シリア革命反体制勢力国民連立)は、記者団に対して、「我々が望むのは包括的な停戦であって、暴力の軽減ではない…。(停戦は)シリアのすべての地域に対する包括的なもので、停戦規定を承認、ないしは順守する用意のあるすべての軍事勢力を対象とし…、こうした措置が政治的解決の前提となるべき」と述べた。

ハリーリー氏はまた「シリアの自由への道のりはジュネーブを経由する。これこそが、反体制派がジュネーブに来て、政治的解決に向けた交渉に専念する理由であり、またこれこそが、アサドがこのプロセスを恐れる理由でもある。アサドは国連とともに政治的解決に向けた工程に従事することを恐れている」と付言、「ジュネーブでの階段の成功、そして問題解決のカギは、シリアにおける政治移行の実現、全権を有する移行期統治機関の設置と結びついている。バッシャール・アサドと彼の体制は、移行期において将来を担う役割はない」と強調した。

AFP, May 16, 2017、AP, May 16, 2017、ARA News, May 16, 2017、Champress, May 16, 2017、al-Hayat, May 17, 2017、Kull-na Shuraka’, May 16, 2017、al-Mada Press, May 16, 2017、Naharnet, May 16, 2017、NNA, May 16, 2017、Reuters, May 16, 2017、SANA, May 16, 2017、UPI, May 16, 2017などをもとに作成。

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