2014年4月13日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、武装した何者かが、軍偵察局長のサミール・シャイフ少将を銃で撃ち、暗殺した。

またバーブ・トゥーマー地区、ダマスカス工学部機械工学科近くなどに、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、軍が厳戒態勢を強化し、カーブーン区では軍と反体制武装集団の戦闘が数ヶ月ぶりに発生した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市およびその周辺を軍が空爆し、ダーライヤー市、ドゥーマー市、ザバダーニー市西部の山岳地帯、ランクース市郊外で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(4月13日付)によると、ランクース市郊外のランクース平原東部の複数の高地を制圧し、イスラーム戦線の戦闘員ら多数を殺傷、拠点・装備を破壊した。

軍が制圧したのは、ラアス・ターフーン・ハワー高地、マスタバ高地、ジャーミア・ヌール高地、マフミヤト・トゥユール高地で、これによりレバノン国境地帯とランクース市、フーシュ・アラブ村、ザバダーニー市郊外を結ぶ反体制勢力の兵站路が寸断されたという。

軍はまたサルハ市郊外のムナー高地、ザバダーニー市東部山岳地帯、ダーライヤー市、ザバディーン市郊外、TAMICO社周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、インヒル市、ムサイフラ町、東ガーリヤ町を軍が空爆・砲撃する一方、ジハード主義武装集団はジュムーア丘とシャイフ・サアド村の戦車大隊基地を結ぶ街道に地雷を敷設し、軍車輌を破壊、複数の兵士を殺傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アターリブ市、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、アレッポ市シャイフ・ファーリス地区、などを軍が「樽爆弾」などで空爆、砲撃し、子供2人を含む3人が死亡する一方、シリア政府が支配するアレッポ県庁地区の産婦人科病院近くに迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(4月13日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、アレッポ市マルジャ地区、ジャンドゥール地区、カースティールー地区、ライラムーン地区、ハーン・トゥーマーン村、アルバイド村、マーリア市、カフルハムラ村、ダーラト・イッザ市、アンジャーラ村、タッル・リフアト市、アターリブ市、ラームーサ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルルーマー村、サラーキブ市、ハーミディーヤ航空基地とヒーシュ村間の国際幹線道路、ダイル・シャルキー村を軍が「樽爆弾」などで空爆、砲撃する一方、マアッラト・ヌウマーン市近郊のハーミディーヤ検問所周辺での戦闘でジハード主義武装集団戦闘員4人が死亡した。

またサラーキブ市に対する軍の空爆で負傷していた子供1人が死亡した。

一方、SANA(4月13日付)によると、ムスタファイーハ村、タッル・ムライル村、カフルナジュド村、アルバイーン山周辺、サルミーン市、ビンニシュ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、スーラーン市で軍が強制捜査を行い、複数の住民を逮捕する一方、ムーリク市では軍と反体制武装集団が交戦した。

またカフルズィーター市を軍が再び空爆した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブサイラ市近郊のアブリーハー村にある石油市場地区を軍が空爆し、複数人が死傷した。

一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、ムワイリフ村を襲撃、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦の末、同村を制圧した。

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ヒムス県では、SANA(4月13日付)によると、ラスタン市、タルビーサ市、ウユーン・フサイン村、アーミリーヤ村、ダール・カビーラ村、ドゥワイル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(4月13日付)によると、ハサカ市ムフティー地区にある新生シリア・クルディスタン民主党のバールザーニー・センター前で何者かが仕掛けた爆弾が 爆発した。死傷者はなかった。

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ラッカ県では、ARA News(4月13日付)によると、ティシュリーン・ダム近くでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がマイクロバスを襲撃し、乗っていた10人(クルド人)を拉致した。

AFP, April 13, 2014、AP, April 13, 2014、ARA News, April 13, 2014、Champress, April 13, 2014、al-Hayat, April 14, 2014、Iraqinews.com, April 13, 2014、Kull-na Shuraka’, April 13, 2014、Naharnet, April 13, 2014、NNA, April 13, 2014、Reuters, April 13, 2014、SANA, April 13, 2014、UPI, April 13, 2014などをもとに作成。

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2014年4月13日のシリア情勢:シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカス大学政治学部で教育委員会メンバーおよび大学院生と会合を開き、現下の紛争について議論を行った。

SANA, April 13, 2014
SANA, April 13, 2014

SANA(4月13日付)によると、この会合で、アサド大統領は「イデオロギー戦争とアイデンティティ消滅に向けた試みこそが、植民地主義による攻撃のなかでもっとも危険なもの」だとの見方を示し、アラブ性(ウルーバ)とイスラーム教を不可欠とするイデオロギーをアラブ地域のよりどころにする必要があると強調した。

またアサド大統領は、こうした原則こそがシリア社会の治安、そして思想的・社会的安定における最重要な要素だと付言した。

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SANA(4月13日付)によると、ワーディー・ウユーン市(ハマー県)、スワイダー県マシュナフ市で、軍による「テロとの戦い」を支持する集会が開かれ、多数の住民が参加した。

AFP, April 13, 2014、AP, April 13, 2014、ARA News, April 13, 2014、Champress, April 13, 2014、al-Hayat, April 14, 2014、Iraqinews.com, April 13, 2014、Kull-na Shuraka’, April 13, 2014、Naharnet, April 13, 2014、NNA, April 13, 2014、Reuters, April 13, 2014、SANA, April 13, 2014、UPI, April 13, 2014などをもとに作成。

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2014年4月13日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ヒムス州は声明を出し、「自由シリア軍、シャームのヌスラ戦線、シリア革命家戦線、さらにアラブ・ナイーム(部族)、政権の覚醒(評議会)のテロリスト」によるヒムス県内のダーイシュの拠点、戦闘員への攻撃を非難し、アラブ・ナイームを「アッラーの敵」とみなし、ヒムス県ワーズィイーヤ村、イードゥーン村、ガースィビーヤト・ナイーム村、アスィーラ村を攻撃目標とすると宣言した。

Kull-na Shuraka', April 13, 2014
Kull-na Shuraka’, April 13, 2014

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シリア民主主義者連合(シリア革命反体制勢力国民連立)は声明を出し、軍がカフルズィーター市(ハマー県)、ハラスター市(ダマスカス郊外県)で化学兵器を使用したと断じ、非難した。

AFP, April 13, 2014、AP, April 13, 2014、ARA News, April 13, 2014、Champress, April 13, 2014、al-Hayat, April 14, 2014、Iraqinews.com, April 13, 2014、Kull-na Shuraka’, April 13, 2014、Naharnet, April 13, 2014、NNA, April 13, 2014、Reuters, April 13, 2014、SANA, April 13, 2014、UPI, April 13, 2014などをもとに作成。

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2014年4月12日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(4月12日付)によると、サラーフッディーン県で軍が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の司令官の一人ナースィル・シャーキル・ムバーラド氏を殺害した。

AFP, April 12, 2014、AP, April 12, 2014、ARA News, April 12, 2014、Champress, April 12, 2014、al-Hayat, April 13, 2014、Iraqinews.com, April 12, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014、Naharnet, April 12, 2014、NNA, April 12, 2014、Reuters, April 12, 2014、SANA, April 12, 2014、UPI, April 12, 2014などをもとに作成。

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2014年4月12日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(4月12日付)によると、軍事情報局は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で爆破容疑で指名手配中のアフマド・アトラシュ容疑者(通称「アルサールの鷲」)を逮捕した。

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NNA(4月12日付)は、軍事情報局がアラブ民主党アブドゥッラティーフ・サーリフ報道官を一時拘束したと報じた。

身柄拘束に先立って、サーリフ報道官は『シャルク・アウサト』(4月12日付)のなかで、指名手配中のリフアト・イード党首がトリポリ市内に潜伏していると述べていた。

AFP, April 12, 2014、AP, April 12, 2014、ARA News, April 12, 2014、Champress, April 12, 2014、al-Hayat, April 13, 2014、Iraqinews.com, April 12, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014、Masaratsyria, April 12, 2014、Naharnet, April 12, 2014、NNA, April 12, 2014、Reuters, April 12, 2014、SANA, April 12, 2014、al-Sharq al-Awsat, April 12, 2014、UPI, April 12, 2014などをもとに作成。

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2014年4月12日のシリア情勢:国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部ザフラー協会地区にある空軍情報部近くで、同市で戦闘が始まって以降(2012年9月以降)、もっとも「激しい戦闘」が軍と反体制武装集団の間で行われた。

この戦闘により、双方が多数の人的被害を受け、また同地区住民の多くが周辺地区などに避難した。

Kull-na Shuraka', April 12, 2014
Kull-na Shuraka’, April 12, 2014

アレッポ・ニュース(4月12日付)によると、この戦闘を受け、軍は空軍情報部からの戦術的撤退を余儀なくされたという。

しかし、SANA(4月12日付)は、軍消息筋の話として、空軍情報部からの撤退を否定した。

またシリア人権監視団によると、軍戦闘機がアレッポ市内外各所(ラーシディーン地区、ライラムーン地区、マサーキン・ハナーヌー地方、タッラト・シャイフ・ユースフ、アンジャーラ村、ハイヤーン町など)を空爆し、ラーシディーン地区では反体制武装集団戦闘員4人が死亡する一方、シリア政府支配地域へのジハード主義武装集団の砲撃によって子供5人を含む10人の市民が死亡した。

さらに、マサーラート・ネット(4月12日付)によると、シャイフ・ナッジャール市内の軍施設で、シャームの民の合同作戦司令室が仕掛けた爆弾が爆発し、兵士25人が死亡、数十人が負傷したという。

一方、SANA(4月12日付)によると、フライターン市、ムスリミーヤ村、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ市バニー・ザイド地区、ラーシディーン地区、ハイダリーヤ地区、ライラムーン地区、タッル・リフアト市、アウラム・クブラー町、カブターン・ジャバル村、カフルハムラ村、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、アレッポ市はハムダーニーヤ地区、ジュマイリーヤ地区、マイダーン地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、13人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ内の軍検問所を反体制武装集団が制圧した。

一方、SANA(4月12日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市近郊、カフルブハムール村、タフタナーズ市、ザルザナ村、カフルナジュド村、ビンニシュ市、サルミーン市、アレッポ・サルミーン街道、マジャース村、ウンム・ジャリーン村、ヒルバト・アサディーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市バーブ・フード地区、ラスム・アルナブ村、マスアダ村、シャンダーヒーヤ村を軍が砲撃する一方、ラスタン市北部で軍と反体制武装集団交戦した。

一方、SANA(4月12日付)によると、ラスタン市、アイン・フサイン村、サアン村、マシュラファ村、タルビーサ市、マスアダ村、ガースィビーヤ村、タドムル市西部郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市ジュッブ・ジャンダリー地区で、反体制武装集団メンバー8人が当局に投降した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バーブ・トゥーマー地区、アマーラ地区、サウラ通り近くのハール市場、ティジャーラ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

また南部環状道路西部(ジャウバル区、アッバスィーイーン地区方面)で、軍とジハード主義武装集団が交戦し、軍が砲撃を行った。

一方、SANA(4月12日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ランクース市郊外を軍が空爆する一方、ムライハ市およびその周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(4月12日付)によると、ムライハ市およびその周辺、アーリヤ農場、ハラスター市、ランクース市郊外の丘陵地で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハビーブ・ムスタファー旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市、サイダー町、ウンム・ワラド村、ダルアー市近郊の穀物加工地区周辺、ヌアイマ村を、軍が「樽爆弾」などで空爆、砲撃した。

一方、SANA(4月12日付)によると、ダルアー市各所(カターキート工場、キルク地区、ヨルダン通り、ミスリー交差点など)、ヌアイマ村、マンシラ村、フラーク市、ヤードゥーダ村、ブスル・ハリール市、ムハッジャ村、インヒル市、キヒール村、東ガーリヤ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ナブアイン村地方、ナブア・ムッル地方で、軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ハサカ県では、SANA(4月12日付)によると、ハサカ市で反体制武装集団メンバー16人が当局に投降した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(4月12日付)によると、ダイル・ザウル市の航空基地周辺で、軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

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ラッカ県では、ARA News(4月12日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のカリー・スール村、ヤールクー村などで、民主統一党人民防衛隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員16人が死亡した。

AFP, April 12, 2014、AP, April 12, 2014、ARA News, April 12, 2014、Champress, April 12, 2014、Halabnews.com, April 12, 2014、al-Hayat, April 13, 2014、Iraqinews.com, April 12, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014、Naharnet, April 12, 2014、NNA, April 12, 2014、Reuters, April 12, 2014、SANA, April 12, 2014、UPI, April 12, 2014などをもとに作成。

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2014年4月12日のシリア情勢:シリア政府の動き

『ハヤート』(4月12日付)は、軍がゴラン高原(クナイトラ県)の兵力引き離しライン(Bravo Line)に面する位置する要衝の西アフマル高地(タッル・アフマル・ガルビー)の奪還に向けた軍事作戦の実施を準備していると報じた。

同報道によると、西アフマル高地はクナイトラ県ナイーミーヤ市郊外に位置する丘陵地帯(標高775メートル、面積2,500ドゥーナム)で、同地域における軍の最大の拠点だったが、「数日前」に、ファーティヒーン作戦司令室の襲撃を受けて制圧されたという。

軍による西アフマル高地奪還には、重火器の使用が不可欠で、UNDOFとの調整が不可避となるという。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、『ビナー』(4月12日付)のインタビューに応じ、そのなかで7月に予定されている大統領選挙に関して、「シリアという国家が大統領選挙立候補の門戸を開くと宣言することは、選挙が予定通りに実施されることを主権に基づき決定したことを表している」と述べた。

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SANA(4月12日付)によると、スワイダー県アフィーナ村で、軍による「テロとの戦い」を支持する集会が開かれ、多数の住民が参加した。

AFP, April 12, 2014、AP, April 12, 2014、ARA News, April 12, 2014、al-Bina’, April 12, 2014、Champress, April 12, 2014、al-Hayat, April 12, 2014、April 13, 2014、Iraqinews.com, April 12, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014、Naharnet, April 12, 2014、NNA, April 12, 2014、Reuters, April 12, 2014、SANA, April 12, 2014、UPI, April 12, 2014などをもとに作成。

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2014年4月12日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ムハンマド・アーディル・バーンダジュキー氏は声明を出し、シリア・ムスリム同胞団が結成した国民公正憲法党(ワアド)への参加を「個人的理由」により辞退すると発表した。

AFP, April 12, 2014、AP, April 12, 2014、ARA News, April 12, 2014、Champress, April 12, 2014、al-Hayat, April 13, 2014、Iraqinews.com, April 12, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014、Naharnet, April 12, 2014、NNA, April 12, 2014、Reuters, April 12, 2014、SANA, April 12, 2014、UPI, April 12, 2014などをもとに作成。

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2014年4月12日のシリア情勢:化学兵器使用疑惑

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(4月12日付)の電話取材に応じ、そのなかで、「金曜日(11日)に軍がカフルズィーター市(ハマー県)を「樽爆弾」で攻撃し、濃い煙と臭気が立ちこめ、中毒症状や呼吸困難が生じ、複数の患者が病院に搬送された」と発表した。

シリア革命総合委員会もまた、カフルズィーター市で「戦闘機が毒ガスを装填したミサイルを発射」したと主張した。

しかし、シリア・アラブ・テレビ(4月12日付)はこれに反論し、「シャームの民のヌスラ戦線がカフルズィーター市を液体有毒塩素で攻撃し…、住民2人が死亡、100人以上が呼吸困難に陥った」と報じた。

なお、4月11日には、反体制メディアなどが、ハラスター市(ダマスカス郊外県)で軍が毒ガスを使用したと報じていた(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7086)。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ハラスター市(ダマスカス郊外県)で11日に軍が毒ガスを使用したとの反体制活動家を守る者たち張に関し、国連安保理に「早急な調査」の実施を求めた。

AFP, April 12, 2014、al-Hayat, April 13, 2014、Kull-na Shuraka’, April 12, 2014などをもとに作成。

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2014年4月11日のシリア情勢:諸外国の動き

シリアからの化学兵器関連物質の搬出を担当する化学兵器禁止機関・国連合同派遣団のサイモン・ルディー氏は、シャームのヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団のラタキア県カサブ町一帯への侵攻に伴い3月下旬から中断していた搬出プロセスが再開されたことを明らかにした。

ルディー氏によると、「治安状況はかなり良好」で、4月4日にデンマーク船籍によって14コンテナが搬出された。

「搬出プロセスは日程通り行われているが、猶予期間(6月30日)が遵守されるには、治安状況が重要な役割を果たすだろう」と付言した。

『ハヤート』(4月12日付)などが伝えた。

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トルコ人権機構は声明を出し、カタール、クウェート、南アフリカ、リビア、オーストラリアのイスラーム系団体30組織が集めた人道支援物資(食糧、医薬品、毛布など)約4トンが、シリア・トルコ間の国境通行所3カ所を経由して、134輌の貨物車輌で搬入されたと発表した。

AFP(4月11日付)が報じた。

AFP, April 11, 2014、AP, April 11, 2014、ARA News, April 11, 2014、Champress, April 11, 2014、al-Hayat, April 12, 2014、Iraqinews.com, April 11, 2014、Kull-na Shuraka’, April 11, 2014、Naharnet, April 11, 2014、NNA, April 11, 2014、Reuters, April 11, 2014、SANA, April 11, 2014、UPI, April 11, 2014などをもとに作成。

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2014年4月11日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(4月11日付)によると、アンバール県ラマーディー市で軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦、軍兵士10人が死亡、ダーイシュ戦闘員7人が死亡した。

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アフラール・ブロック(ムクタダー・サドル派)のフサイン・シャリーフィー国民議会議員は声明を出し、ヌーリー・マーリキー首相のテロ対策に関して「軍司令官としてイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)への勝利を実現することに失敗した…。アンバール県での戦争は3ヶ月前に始まっているのに、何も進展がない」と批判した。

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イラク国民連立のフサイン・シュワイディル国民議会議員は、アンバール県でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討作戦に関して、「イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対する勝利が選挙目的で達成されるべきでない」と警鐘を鳴らした。

イラキー・ニュース(4月11日付)が伝えた。

AFP, April 11, 2014、AP, April 11, 2014、ARA News, April 11, 2014、Champress, April 11, 2014、al-Hayat, April 12, 2014、Iraqinews.com, April 11, 2014、Kull-na Shuraka’, April 11, 2014、Naharnet, April 11, 2014、NNA, April 11, 2014、Reuters, April 11, 2014、SANA, April 11, 2014、UPI, April 11, 2014などをもとに作成。

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2014年4月11日のシリア情勢:国内の暴力

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団は10日早朝、ブーカマール市を制圧したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対する反転攻勢を開始し、同市全土を奪還し、ダーイシュはT2油田地帯に撤退した。

この戦闘で、ヌスラ戦線などの戦闘員67人(うち7人はT2油田地帯で処刑)、ダーイシュの戦闘員19人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市・イスリヤー村間の検問所をジハード主義武装集団が攻撃し、国防隊の隊員13人が死亡した。

ジハード主義武装集団戦闘員も4人が死亡した。

これにより、反体制武装集団は、サラミーヤ市とイスリヤー村の間に位置するマジュバル検問所、シャイフ・ヒラール検問所を制圧したという。

またカフルズィーター市が軍の「樽爆弾」による空爆を受ける一方、サラミーヤ市郊外で国防隊の車輌に仕掛けられた爆弾が爆発し、隊員3人が死亡した。

一方、SANA(4月11日付)によると、ジャルマ地方、シャイフ・ハディード地方で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またカルザリー村で反体制武装集団が仕掛けた爆弾が爆発し、市民2人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ヒーシュ村郊外の軍検問所をジハード主義武装集団が制圧し、軍が同地一帯を空爆した。

またジハード主義武装集団はヒーシュ村北部のマフラシャ検問所を砲撃した。

一方、SANA(4月11日付)によると、タッル・サラムー村、ダブシーヤ村、アブー・ズフール航空基地周辺、タラブ村、ウンム・ジャリーン村、ブーヤドル村、バヤーイーヤト・スフナ市、シュグル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ラームーサ地区での戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員12人、軍、国防隊の兵士9人が死亡した。

また軍は、アナダーン市、フライターン市、カブターン・ジャバル村を地対地ミサイル、「樽爆弾」などで攻撃した。

一方、アレッポ・ニュース(4月11日付)によると、シャリーア委員会は、アレッポ市ハラク地区でタウヒード旅団戦闘員3人と民間人1人を逮捕した。

タウヒード旅団戦闘員3人はこの民間人を追跡、逮捕しようとしていたという。

またクッルナー・シュラカー(4月11日付)によると、治安機関がアレッポ市にある民主的変革諸勢力国民調整委員会書記長のラジャー・ナースィル弁護士の自宅に対して強制捜査を行った。

さらにARA News(4月11日付)によると、バーブ市郊外のシュドゥード村をジハード主義武装集団が砲撃し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

他方、SANA(4月11日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、カフルハムラ村、フライターン市、ダーラト・イッザ市、アターリブ市、マアーッラト・アルティーク村、マンスーラ村、アッザーン村、カフルダーイル村、クワイリス村周辺、ハーン・アサル村、アレッポ市バニー・ザイド地区、ジャムイーヤト・ハラフィーイーン地区、ラーシディーン地区、ジュダイダ地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市バーブ・フード地区で激しい爆発音が聞こえ、その後同地区およびその周辺で、軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(4月11日付)によると、ガースィビーヤ村、ウユーン・フサイン村、ラスタン市、タルビーサ市、シューマリーヤ山、北シューマリーヤ山、アブー・ハワーディート山、グール・アースィー村、ヒルバト・ハマーム村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市ジュッブ・ジャンダリー地区で、反体制武装集団の戦闘員8人が当局に投降した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市およびその周辺、サイドナーヤー監視所周辺、ザバダーニー市郊外および東部山岳地帯、タルフィーター村郊外の山岳地帯で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(4月11日付)によると、カタナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、女性、子供を含む市民10人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ナスル山周辺、タッラト・サフラ周辺を軍が「樽爆弾」などで空爆、砲撃した。

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ラッカ県では、ARA News(4月11日付)によると、南部のルワイビダ村、マルドゥーダ村をラッカ革命家旅団がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)より奪取する一方、ファーリス村では「自由シリア軍」はダーイシュの包囲を受け、撤退した。

またアナトリア通信(4月11日付)は、ダイル・ザウル県で取材をしていたジャズィーラ・チャンネルの特派員アンマール・ハーッジ氏が10日、ラッカ県経由でトルコに向かう途中、ダーイシュに逮捕されたと報じた。

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クナイトラ県では、SANA(4月11日付)によると、アイン・ズィーワーン村一帯で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(4月11日付)によると、ダルアー中央刑務所西部、ダルアー市各所(マンシヤ地区、キルク地区など)、ラジャート高原一帯、アーイブ村、ヌアイマ村、サムリーン村、ナワー市、シャイフ・マスキーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(4月11日付)によると、カッサーア地区、アッバースィーイーン地区、シャーグール区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

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ハサカ県では、SANA(4月11日付)によると、ハサカ市サーリヒーヤ製パン用窯前で反体制武装集団が仕掛けた爆弾が爆発した。

AFP, April 11, 2014、Anadolu Ajansı, April 11, 2014、AP, April 11, 2014、ARA News, April 11, 2014、Champress, April 11, 2014、Halabnews.com, April 11, 2014、al-Hayat, April 12, 2014、Iraqinews.com, April 11, 2014、Kull-na Shuraka’, April 11, 2014、Naharnet, April 11, 2014、NNA, April 11, 2014、Reuters, April 11, 2014、SANA, April 11, 2014、UPI, April 11, 2014などをもとに作成。

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2014年4月11日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(4月11日付)などは、ダマスカス郊外県ハラスター市で、軍が毒ガスを使用し、少なくとも3人が死亡、複数が呼吸困難などの症状を訴えたと報じた。

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ARA News(4月11日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が声明を出し、ハサカ県シャッダーディー市の商店主に詐欺まがいの営利活動の停止と、ヴェールを着用しない女性の外出を禁じる告知を行ったと報じた。

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Kull-na Shuraka', April 11, 2014
Kull-na Shuraka’, April 11, 2014

シリア民主主義者連合の事務局が選挙を行い、ハサン・イスマーイール氏を新事務局長に選出した。

クッルナー・シュラカー(4月11日付)が伝えた。

 

AFP, April 11, 2014、AP, April 11, 2014、ARA News, April 11, 2014、Champress, April 11, 2014、al-Hayat, April 12, 2014、Iraqinews.com, April 11, 2014、Kull-na Shuraka’, April 11, 2014、Naharnet, April 11, 2014、NNA, April 11, 2014、Reuters, April 11, 2014、SANA, April 11, 2014、UPI, April 11, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて声明を出し、ヒムス市に対する軍の包囲解除の任務にあたっていた司令官の「アブー・ムアイイド」氏が死亡したと発表した。

ヌスラ戦線によると、9日にも、イドリブ県ダルクーシュ町で、司令官の一人アブー・ライル・イドリビー氏が戦死しているという。

Kull-na Shuraka’, April 11, 2014、UPI, April 11, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:諸外国の動き

クウェート外務省報道官は記者団に対し、シリア国内で9日にクウェート人3人が何者かに拉致されたことを明らかにしたうえで、彼らの釈放に向けてトルコと連絡を取り合っていると発表した。

『アンバー』紙(4月10日付)によると、誘拐犯は138万ドルの身代金を要求しており、3人はトルコ国内にいると思われる。

AFP, April 10, 2014、al-Anba’, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(4月10日付)によると、サラーフッディーン県ティクリート市北部で、治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のモスル支部代表のサイード・ハウィージャ氏を逮捕した。

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イラキー・ニュース(4月10日付)によると、アンバール県ラマーディー市南東部で、軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員7人を死傷させた。

AFP, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(4月10日付)によると、軍事裁判所は、アラブ民主党のリフアト・イード政治局長(シリアに逃走中)を含む12人に対して逮捕状を発行した。

AFP, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:国内の暴力

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がイラク国境に近いブーカマール市、カバーキブ市に侵攻し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、ブーカマール市ジスル・スィヤーサ地区、バアス党支部指導部地区、穀物サイロ地区、カバーキブ市を制圧した。

これに対し、ヌスラ戦線などは、ブーカマール市入り口のバーグーズ橋、アーイシャ病院など市内西部の複数カ所を制圧しているという。

この戦闘により双方合わせて24人の戦闘員が死亡したという。

これに関して、ARA News(4月10日付)は、戦闘によりダーイシュ戦闘員50人以上、ヌスラ戦線の戦闘員20人以上が死亡したと報じた。

またARA Newsによると、ダイル・ザウル市郊外の油田地帯で、住民が、ダーイシュに殺害されたと思われる戦闘員、民間人の遺体35体が遺棄された「集団墓地」を発見した、という。

一方、SANA(4月10日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ウルフィー地区、ラシュディーヤ地区、工業地区、旧空港地区、ジュバイラ地区、マリーイーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部ザフラー協会地区の空軍情報部、シリア赤新月社周辺、ライラムーン地区で、シャームの民のヌスラ戦線、ムハージリーン・ワ・アンサール軍などからなるジハード主義武装集団が攻勢を続け、軍、国防隊、クドス旅団と交戦した。

これに対し、軍はライラムーン地区を「樽爆弾」などで空爆した。

また軍、国防隊は、ラーシディーン地区(アクラブ地区)、アーミリーヤ地区周辺、サラーフッディーン地区周辺奪還をめざし、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線、ムジャーヒディーン軍などと交戦した。

このほか、軍はバーブ市、フライターン市を空爆し、アスリヤー検問所周辺でヌスラ戦線などと交戦した。

さらにジハード主義集団は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するタッル・ジャイジャーン村を砲撃した。

一方、SANA(4月10日付)によると、アレッポ市アーミリーヤ地区、ラーシディーン地区、ライラムーン地区、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、フライターン市、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリム村周辺、ハーン・トゥーマーン村、フマイマ村、アターリブ市、アナダーン市、カフルハムラ村、ハッダーディーン村、ワディーヒー村、マアーッラト・アルティーク村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市およびその周辺、ランクース市郊外、サイドナーヤー監視所周辺、ザバダーニー市、フライラ市郊外で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦、軍が空爆・砲撃を行った。

一方、SANA(4月10日付)によると、サルハ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またザーキヤ町、ダイルハビーヤ市、ムカイラビーヤ市、タイバ町、マアルーラー市で、反体制武装集団戦闘員44人が当局に投降した。

このほか、ジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、22人が負傷した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カッサーア地区の聖十字架教会、フランス病院、マウーナ学校周辺に迫撃砲弾3発が着弾した。

一方、SANA(4月10日付)によると、カッサーア地区、ドゥワイラア地区、タッバーラ地区、カシュクール地区、マッザ86地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、2人が死亡、15人が負傷した。

死者はカッサーア地区フランス病院近くとドゥワイラア地区複合学校施設に着弾した迫撃砲弾によるもの。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区で、軍とマズラア町住民(シーア派)からなる民兵がジハード主義武装集団と交戦した。

またジハード主義武装集団は、アラウィー派住民が多く暮らすカフルナーン村、カルマス村を砲撃する一方、ヒムス市スィッティーン通りで、政権支持者だと思われる武装集団が市民に発砲、女性子供を含む14人が死亡した。

一方、SANA(4月10日付)によると、マスアダ村、バルグースィーヤ村、アルシューナ村、タルビーサ市、アイン・フサイン村、ラスタン市、カフルラーハー市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市バーブ・フード地区、バーブ・スィバーア地区、カラービース地区で、反体制武装集団戦闘員16人が当局に投降した。

このほか、ヒムス市ハムラー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、9人が負傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダム街道地区、キャンプ地区、空軍情報部周辺で軍とジハード主義武装集団が交戦し、アトマーン村が軍の砲撃を受けた。

一方、SANA(4月10日付)によると、アトマーン村、サイダー町、ヌアイマ村、サムリーン村、ジャドル村西部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団が制圧するラフィード村、ナースィリーヤ村、タッル・アフマル村一帯を軍が砲撃した。

一方、SANA(4月10日付)によると、ナブア・サフル村で、反体制武装集団戦闘員35人が当局に投降した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、軍がカサブ町およびその周辺、ナブア・ムッル地方を砲撃した。

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イドリブ県では、SANA(4月10日付)によると、タッル・ワースィト村近郊、ハーン・シャイフーン市、アブー・ズフール軍事基地周辺、ハーッジ・ハンムード農場、タッル・サラムー村近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:シリア政府の動き

外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長宛に書簡を送り、ヒムス市カラム・ルーズ地区での同時爆弾テロについて報告、シリア国内での「テロ」を非難するとともに、シリア国内で活動する「テロリスト」を支援する国々への制裁を定める安保理決議案の採択を要求した。

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AKI(4月10日付)は、進歩国民戦線の信頼できる複数の消息筋が、7月の大統領選挙に加盟政党の一つが独自の立候補者を擁立するかもしれないとの一部情報を否定し、「戦線にはアサド大統領を擁立することで合意が成立している」と述べたと報じた。

AFP, April 10, 2014、AKI, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア人権監視団は、ダルアー県ハーッラ市近郊で軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が行った「捕虜交換」で、軍が釈放した8人のなかに、ウワーン・カッダーフさんが含まれていたと発表した。

カッダーフさんは16歳で、2013年9月にシリア・アラブ・テレビに出演し、父親に「結婚ジハード」を求められ、反体制武装集団との性的関係を強要されたと証言していた(https://syriaarabspring.info/wp/?p=1052)。

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シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて声明を出し、ヒムス市カラム・ルーズ地区で9日に発生した同時自爆テロに関して「ヌサイリー派体制のシャッビーハの拠点の一つ」に対して攻撃を行ったと発表し、犯行を認めた。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州は、3月19日にタッル・アブヤド市から追放したクルド人が「クルド民族主義を放棄し、イスラーム国に忠誠を誓った」として恩赦し、帰宅を認めたと発表した。

ARA News(4月10日付)が伝えた。

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ARA News, April 10, 2014
ARA News, April 10, 2014

シリア・クルディスタン民主党のサウード・ムッラー党首(中央委員会議長)はイラク・クルディスタン地域のアルビル市にあるダーライン・ホテルで記者会見を開き、シリア・クルディスタン民主党の結党を正式に発表した。

 

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西クルディスタン人民議会のシールザード・ヤズィーディー報道官は、イラク・クルディスタン地域政府が対シリア国境地帯に掘を建設することを決定したことに関して、『ハヤート』(4月11日付)に、「(イラク・クルディスタン)地域の人民、愛国的諸勢力、議会、政府の立場を代表しておらず、我々の革命に敵対しようとする(マスウード・)バールザーニーの党に限られた政策だ。それは革命を地域政治の取引につかうような行為だ。なぜなら、同地域のすべての政党は、西クルディスタンとそこでの自治政府の民主的試みへの支持を表明しているからだ」と非難した。

またアルビル市で結成されたシリア・クルディスタン民主党に関して、「堀建設とともに新党が結成されたことは偶然ではない。この党はバールザーニーの党の支部のようだ。我々は彼らと敵対はしないが、彼らは当初から誤った隊列に与してしまっている…。彼らは自分たちの政策を再考しなければならない」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がイスタンブールで自由シリア軍参謀委員会と会談、「可能な限り早く、自由シリア軍に対空兵器が増強されることを望んでいる」と述べたと発表した。

会合では、連立の総合委員会での審議内容などが報告されたという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のバドル・ジャームース事務局長は、7月に予定されている大統領選挙に関して、連立はいかなる状況であっても立候補を擁立しないと述べる一方、アサド政権による大統領選挙の実施を「挑発的措置」と批判した。

『クドス・アラビー』(4月10日付)が伝えた。

AFP, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、al-Quds al-‘Arabi, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月9日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の指導者の一人アブー・イブラーヒーム・ムーサッリー氏はビデオ声明(https://www.youtube.com/watch?v=Y8BYVPzuv4A)を出し、アル=カーイダ指導者のアイマン・ザワーヒリー氏を「盗人で裏切り者」と批判した。

Youtube
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「イラク・シャーム・イスラーム国から聖戦アル=カーイダ機構へのメッセージ」と題された声明において、ムーサッリー氏は「我々の誠実で燃えたぎる言葉を、打ち震える裏切り者のアイマン・ザワーヒリーに送る」と述べたうえで、「イラクとシャームにおけるジハードの戦場での出来事、ダーイシュ(イスラーム国)の存在を揺るがす嵐は…、アブー・ハーリド・スーリー(シャーム自由人イスラーム戦線指導者)のような忌まわしい一団…打ち震えるアイマン・ザワーヒリー一味の行為に他ならない」と批判した。

またムーサッリー氏は「ザワーヒリーやその相方(アブー・ムハンマド・ジャウラーニー)といった連中に教えてやろう。おまえの玉座は瓦解し、正統性は消え失せた…。イスラーム国の砂漠から二つの大河にいたるどこにも、そしてシャームの山々にも海岸にいたるどこにもおまえたちの居場所はない」と宣言した。

 

Kull-na Shuraka’, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月9日のシリア情勢:諸外国の動き

国連安保理で、シリア情勢などに関する非公式会合が行われ、ナビ・ピレイ人権高等弁務官が同国の人道状況について報告、意見を述べた。

『ハヤート』(4月10日付)などによると、ピレイ人権高等弁務官は会合後に記者団に対し、「両当事者を比較することはできない…。なぜなら(シリア)政府にこそ(人権)侵害の主な責任があるからだ…。公正を実現しなければならない…。処罰を逃れることを食い止めねばならない」と述べた。

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『ハヤート』(4月10日付)によると、フランスは、シリアにおける人道犯罪、戦争犯罪の国際刑事裁判所への起訴を求める国連決議案を米英に回付した。

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ローマ法王フランシスコはヴァチカンの聖ペトロ広場で約4万5,000人の信者を前に演説し、7日にヒムス市で反体制武装集団メンバーに殺害されたイエズス会のオランダ人修道士、フランス・ヴァン・デル・ルフト氏の死に弔意を示すとともに、「武器の音を静め、戦争と破壊を停止」するよう呼びかけた。

AFP(4月9日付)が伝えた。

AFP, April 9, 2014、AP, April 9, 2014、ARA News, April 9, 2014、Champress, April 9, 2014、al-Hayat, April 10, 2014、Iraqinews.com, April 9, 2014、Kull-na Shuraka’, April 9, 2014、Naharnet, April 9, 2014、NNA, April 9, 2014、Reuters, April 9, 2014、SANA, April 9, 2014、UPI, April 9, 2014などをもとに作成。

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2014年4月9日のシリア情勢:レバノンの動き

ヒズブッラーのナイーム・カースィム副書記長はロイター通信(4月9日付)に「みながシリアには二つの選択肢しかないことを理解しなければならない。何らかの方法によって当事者間の合意、相互理解を経てアサドが残ること。あるいは、反体制勢力が代わりとなって、シリアを統治すること。しかしこれは、彼らが無力であるために不可能だ…。それゆえ選ばれる選択肢は明白だ…。西側は、誤った自分たちの願望や夢ではなく、シリアの現実に向き合わねばならない」と述べた。

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OTV(4月9日付)によると、北部県トリポリ市での治安維持活動にあたる軍がバーブ・タッバーナ地区で反体制武装集団と交戦の末、3人を逮捕、武器弾薬を押収した。

AFP, April 9, 2014、AP, April 9, 2014、ARA News, April 9, 2014、Champress, April 9, 2014、al-Hayat, April 10, 2014、Iraqinews.com, April 9, 2014、Kull-na Shuraka’, April 9, 2014、Naharnet, April 9, 2014、NNA, April 9, 2014、OTV, April 9, 2014、Reuters, April 9, 2014、SANA, April 9, 2014、UPI, April 9, 2014などをもとに作成。

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2014年4月9日のシリア情勢:国内の暴力

アレッポ県では、シリア赤新月社のハーリド・アラクスースィー氏(人道支援物資配給担当局長)はAFP(4月9日付)に対し、「昨日(4月8日)、UNHCRのチームとの協力のもと、ジスル・ハッジ通行所を経由して支援物資の搬入を実現した」と述べ、反体制武装集団が占拠するアレッポ市東部に対して人道支援が行われたことを明らかにした。

アラクスースィー局長によると、人道支援物資の搬入は、軍および反体制武装集団双方の発砲停止合意を受けて行われたという。

同局長によると、アレッポ市東部への人道支援は、2013年6月のアレッポ中央刑務所方面からの物資搬入以来2度目で、ジスル・ハッジ経由での搬入は初めてだという。

ジスル・ハッジを経由した人道支援物資搬入は、通行所の規模が小さいために、小型車輌が270回往復して行われ、食糧、調理器具、医薬品、毛布などが搬入され、UNHCRのチームやボランティア活動家によって配布されたという。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市東部のジャムイーヤト・ハラフィーイーン地区、ザフラー協会地区で軍とシャームの民のヌスラ戦線、ムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線などからなる反体制武装集団が交戦した。

Kull-na Shuraka', April 9, 2014
Kull-na Shuraka’, April 9, 201409

アレッポ・メディア・センターによると、この戦闘で、「革命家」は同地区の一部を制圧し、軍兵士および「シャッビーハ」多数を捕捉、空軍情報部があるダウワール・マーリーヤ方面に進軍しているという。

軍はまた、アレッポ市カラージュ・ハジャズ通行所(ブスターン・カスル地区・マシャーリカ地区間)で反体制武装集団と交戦する一方、マーリフ村を砲撃した。

一方、SANA(4月9日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ハーン・アサル村、フマイマート村、アレッポ市ラーシディーン地区、ジャムイーヤ・ハラフィーイーン地区、ジュダイダ地区、ライラムーン地区、ブアイディーン村、アルバイド村、クワイリス村、ダーラト・イッザ市、カブターン・ジャバル村、ハーン・トゥーマーン村、アウラム・クブラー町、シュワイフナ村、マンスーラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(4月9日付)によると、軍がランクース市を制圧し、安と安定を回復するとともに、同市周辺で、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団の「残党」の追撃を続けた。

『ハヤート』(4月10日付)によると、これに関して、シャームの民のヌスラ戦線のアブドゥッラー・アッザーム・シャーミー報道官は、ランクース市に同戦線が駐留しておらず、同市侵攻には価値がないとしたうえで「(軍が)制圧した(ランクース市郊外の)監視塔も重要ではなく、政府は「偽りの勝利」を鼓舞しようとしている」と述べた。

しかし、ヌスラ戦線はツイッターを通じて、ランクース市での戦闘で前線司令官のアブー・タルハ・バグダーディー氏が死亡したと発表した。

また、反体制組織のカラムーン報道機関は声明を出し、ランクース市陥落を否定した。

さらにシリア人権監視団は、ランクース市内および同市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が依然として戦闘を続ける一方、軍が同市を砲撃していると発表した。

一方、シリア人権監視団によると、カラムーン地方、ムライハ市郊外、東グータ地方での軍の砲撃や、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員との戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員28人が死亡したという。

また、SANAによると、軍はハルブーン市、イフラ村、サルハ市郊外、ムライハ市郊外、アーリヤ農場、アルバイン市、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ヌスラ戦線、シャーム解放旅団、ハビービ・ムスタファー旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区、ヤルムーク区を軍がする一方、未明からヤルムーク区で、PFLP-GCの民兵とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

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ARA News, April 9, 2014
ARA News, April 9, 2014

スワイダー県では、スワイダー調整によると、ドゥルーズ派のシャイフ、ルーランス・サラーム師が治安当局に逮捕されたが、住民らの抗議デモを受けて釈放された。

クッルナー・シュラカー(4月9日付)によると、サラーム師釈放を求めるデモ参加者は、ドゥルーズ派シャイフ・アクル邸があるサフワ村に向かって行進を行い、シャイフ・アクル3人(ヒクマト・ヒジュリー師、ハンムード・ヒンナーウィー師、ユースフ・ジャルブーア師)が声明で、サラーム師を含むすべての逮捕者の釈放、軍事情報局スワイダー支局のワフィーク・アッバース(ワフィーク・ナースィル)支局長解任を求めた。

また国防隊の隊員70人も完全武装でデモに合流し、サラーム師釈放を求め、アサド大統領の写真を掲げてデモを排除しようとした「シャッビーハ」の1人を殴打したという。

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SANA, April 9, 2014
SANA, April 9, 2014

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市カラム・ルーズ地区(アラウィー派住民が多い地区)で、爆弾が仕掛けられた車2台が相次いで爆発し、少なくとも4人が死亡、多数が負傷した。

これに関して、SANA(4月9日付)は、この爆破テロで女性、子供を含む25人が死亡、107人が重軽傷を負ったと報じた。

またSANAによると、マシュラファ村に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

さらに、ヒムス市旧市街に籠城していた反体制武装集団戦闘員32人が当局に投降した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線とシリア軍がハーッラ市郊外で「捕虜交換」を行い、ヌスラ戦線が士官1名を、軍が女性8人を釈放した。

一方、SANA(4月9日付)によると、サムリーン村およびその周辺、ヌアイマ村、キヒール村、ウンム・マヤーズィン町、サムリーン村・ズィムリーン村分岐点、ハーッラ市、クワダナ村北西部、アイン・ズィクル村、アトマーン村、ジャドル村周辺、ダルアー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(4月9日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、ウルフィー地区、旧空港地区、労働者住宅地区、ジュバイラ地区、ブール・サイード通り、マリーイーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

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イドリブ県では、SANA(4月9日付)によると、ハーッジ・ハンムード村近郊、ハーン・スブル村、カルア・ガザール村、アブー・ズフール航空基地西部、アレッポ・サラーキブ街道、バウワービーヤ農場、アンダーン・シャイフ村、タッル・サラムー村、フータ村、ダイル・サンバル村、ハーン・シャイフーン市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(4月9日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘の末、シャティーフ村、ラカーヤ村を制圧した。

またカリー・スール村で、シリア・イラク国境地域に堀を建設するとしたイラク・クルディスタン地域政府の決定に反対するデモが民主統一党に近い革命青年運動の呼びかけのもとに行われた。

AFP, April 9, 2014、AMC, April 9, 2014、AP, April 9, 2014、ARA News, April 9, 2014、Champress, April 9, 2014、al-Hayat, April 10, 2014、Iraqinews.com, April 9, 2014、Kull-na Shuraka’, April 9, 2014、Naharnet, April 9, 2014、NNA, April 9, 2014、Reuters, April 9, 2014、SANA, April 9, 2014、UPI, April 9, 2014などをもとに作成。

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2014年4月9日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ARA News(4月9日付)によると、イラク・クルディスタン地域のアルビル市のダーライン・ホテルで、新たに結成されたシリア・クルディスタン民主党の中央委員会(51人)が会合を開き、党首(中央委員会書記長)、政治局メンバーを選出した。

党首選挙には、サウード・ムッラー氏、アブドゥルハキーム・バッシャール氏が立候補し、ムッラー氏が33票を獲得し党首に選出された。バッシャール氏の得票数は16票だった。

また政治局選挙には、中央委員会メンバー32人が立候補、うち4人が立候補を辞退し、投票の結果、以下12人が選出された。

ラーズキーン・ファフリー
ナシュアト・ザーザー
アブドゥルカリーム・アフマド
ムフスィン・ターヒル
ムハンマド・アリー
ナーフィア・ビールー
ファルハード・シャーヒーン
ムスリム・ムハンマド
カーミーラーン・ハーッジュー
ムスタファー・マアムー
バッシャール・アミーン
フサイン・イーバシュ

AFP, April 9, 2014、AP, April 9, 2014、ARA News, April 9, 2014、Champress, April 9, 2014、al-Hayat, April 10, 2014、Iraqinews.com, April 9, 2014、Kull-na Shuraka’, April 9, 2014、Naharnet, April 9, 2014、NNA, April 9, 2014、Reuters, April 9, 2014、SANA, April 9, 2014、UPI, April 9, 2014などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月8日付)は、シリア情勢への関与のありようをめぐって、バラク・オバマ政権内で意見の対立が生じていると報じた。

同報道によると、ジョン・ケリー国務長官とサマンサ・パワー米国連大使が、シリアの反体制勢力の教練のため米特殊部隊を派遣することをオバマ大統領に進言したのに対し、チャック・ヘーゲル国防長官、マーティン・デンプシー統合参謀本部議長は、反体制勢力に教練などの支援を行うべきという点で意見を同じくしているもの、こうした介入に消極的だという。

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国際刑事裁判所報道官は『ハヤート』(4月9日付)に対して、裁判所がシリアでの紛争における戦争犯罪、人道犯罪についての報告、証拠を収集しているが、シリアが加盟国でない現状において、起訴には安保理決議の承認が必要であるとし、起訴が事実上不可能であることを認めた。

国連安保理でフランスが訴追に向けた動きを本格させていることを受けた発言。

AFP, April 8, 2014、AP, April 8, 2014、ARA News, April 8, 2014、Champress, April 8, 2014、al-Hayat, April 9, 2014、Iraqinews.com, April 8, 2014、Kull-na Shuraka’, April 8, 2014、Naharnet, April 8, 2014、NNA, April 8, 2014、Reuters, April 8, 2014、SANA, April 8, 2014、UPI, April 8, 2014、The Wall Street Journal, April 8, 2011などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(4月8日付)によると、ディヤーラー県で軍・警察合同部隊が県内でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の車輌11台を破壊した。

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イラキー・ニュース(4月8日付)によると、アンバール県ファッルージャ市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が数日前に制圧した同市のダムを開門し、下流地域への水の供給を再開した。

同ダム奪還に向けた軍の大規模作戦を避けるのが目的だという。

AFP, April 8, 2014、AP, April 8, 2014、ARA News, April 8, 2014、Champress, April 8, 2014、al-Hayat, April 9, 2014、Iraqinews.com, April 8, 2014、Kull-na Shuraka’, April 8, 2014、Naharnet, April 8, 2014、NNA, April 8, 2014、Reuters, April 8, 2014、SANA, April 8, 2014、UPI, April 8, 2014などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(4月8日付)は、イスラエル軍のメルガヴァ戦車2輌がブルーライン上に設置された有刺鉄線を越えて、ナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡ルマイシュ村に約2時間にわたり侵入したと報じた。

メルガヴァ戦車の進入を受けた同地では、複数の銃声が聞こえたという。

またビント・ジュバイル郡およびマルジャアユーン郡上空をイスラエル軍戦闘機が領空侵犯した。

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NNA(4月8日付)によると、北部県アッカール郡フナイディク村・カムーア村間の街道(無人地帯)をパトロール中の軍部隊が武装集団の襲撃を受け、士官1人を含む兵士2人が死亡、2人が負傷した。

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NNA(4月8日付)によると、北部県トリポリ市バラーニヤ地区で、軍の治安維持活動に反対する抗議行動が行われる一方、軍に対して手榴弾が投げ込まれた。

AFP, April 8, 2014、AP, April 8, 2014、ARA News, April 8, 2014、Champress, April 8, 2014、al-Hayat, April 9, 2014、Iraqinews.com, April 8, 2014、Kull-na Shuraka’, April 8, 2014、Naharnet, April 8, 2014、NNA, April 8, 2014、Reuters, April 8, 2014、SANA, April 8, 2014、UPI, April 8, 2014などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、マナール・チャンネル(4月8日付)によると、軍がヒズブッラー戦闘員ともにカラムーン地方のランクース市一帯の掃討作戦を本格化させた。

シリア人権監視団によると、これに伴い、軍はランクース市に対して激しい空爆を行った。

またAFP(4月8日付)は、軍消息筋の話として、軍がランクース市郊外のレーダー施設がある丘陵地帯などを制圧したと報じた。

シリア人権監視団によると、戦闘はサフナーヤー市周辺でも激しく行われたという。

一方、SANA(4月8日付)によると、ランクース市周辺の丘陵地帯に設置されているレーダー施設などの拠点を軍が制圧、また同市周辺、サルハ市郊外、ムライハ市西部、アイン・タルマー村、アーリヤ農場、ザバダーニー市郊外、ダーライヤー市で、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦し、複数の戦闘員を殺傷した。

またカナーキル村では、反体制武装集団戦闘員13人が当局に投降した。

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ダマスカス県では、『ハヤート』(4月9日付)によると、ジハード主義武装集団がジャウバル区を手製の迫撃砲で攻撃、またラウダ地区、ウマウィーイーン広場、ダマスカス大学建築工学部、ドゥワイラア地区、ジスル・カッバース近くに迫撃砲弾が着弾し、複数の市民が負傷した。

これに関してSANA(4月8日付)は、ダマスカス大学建築工学部に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、学生2人を含む5人が負傷、ドゥワイラア地区に迫撃砲弾が着弾し、子供1人が負傷したと報じた。

またSANAによると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ナースィリーヤ村を軍が「樽爆弾」で空爆した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヌアイマ村各所を軍が砲撃した。

Kull-na Shuraka', April 8, 2014
Kull-na Shuraka’, April 8, 2014

また、クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、インヒル市シャリーア委員会のシャイフ、アリー・ジャマール・ファルワーン氏(アブー・イバーダ)が、アーリヤ村・アイン・ティーナ村間を車で移動中に迫撃砲による攻撃を受け、死亡した。

一方、SANA(4月8日付)によると、アトマーン村、ヌアイマ村、ワルダート村、クワダナ村、ズィムリーン村周辺、ナワー市、ダルアー市ミスリー交差点地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カサブ町一帯を軍が砲撃、ハラーミーヤ山、ナスル山一帯で、軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線、ジュヌード・シャーム、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム・シャーム運動などと交戦した。

一方、SANA(4月8日付)によると、ナスル山南部のハラーミーヤ山に軍と国防隊が進軍し、同地を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市とタドムル市を結ぶ街道で爆弾が爆発し、軍兵士4人が負傷、またヒムス市ワアル地区で、軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(4月8日付)によると、キースィーン村、ヒンダーウィー村、アイン・フサイン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市旧市街各所に籠城していた反体制武装集団戦闘員49人が当局に投降した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーッジ・ハンムード村、ラーミー村を軍が空爆する一方、ハーン・シャイフーン市周辺、バーブーリーン村近郊で軍とジハード主義武装集団が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ブスターン・カスル地区、アンサーリー地区、スッカリー地区、ライラムーン地区、カフルナーハー村、アウラム・クブラー町を軍が空爆・砲撃する一方、スライマーニーヤ地区、ジュマイリーヤ地区がジハード主義武装集団の砲撃を受けた。

またアレッポ市シャイフ・サイード地区、シャイフ・ナッジャール市では軍と反体制武装集団の戦闘が続いた。

一方、SANA(4月8日付)によると、アレッポ市ジャンドゥール地区、アーミリーヤ地区、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、アターリブ市、ムスリミーヤ村、ハンダラート・キャンプ、フライターン市、ハーン・アサル村、ダーラト・イッザ市、ハーン・トゥーマーン村、ブライジュ村、バフラト・シャラファ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハラブ・ジャディーダ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民2人が死亡、15人が負傷した。

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ハサカ県では、『ハヤート』(4月9日付)によると、民主統一党アサーイシュがカフターニーヤ市で外出禁止令を出した。

同市で「爆弾テロ」を行おうとする「スリーパー組織」が潜入したのがその理由で、この直後爆破事件が発生したもの、アサーイシュは多数の容疑者を逮捕したという。

一方、ARA News(4月8日付)によると、マルカダ町郊外のマルカダ山、ハスィーン村をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が砲撃する一方、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団も反撃し、マルカダ町一帯を砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(4月8日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ジュバイラ地区、工業地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, April 8, 2014、AP, April 8, 2014、ARA News, April 8, 2014、Champress, April 8, 2014、al-Hayat, April 9, 2014、Iraqinews.com, April 8, 2014、Kull-na Shuraka’, April 8, 2014、Naharnet, April 8, 2014、NNA, April 8, 2014、Qanat al-Manar, April 8, 2014、Reuters, April 8, 2014、SANA, April 8, 2014、UPI, April 8, 2014などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(4月8日付)によると、バアス党結党(4月7日)67周年を記念して、ダマスカス大学殉教者バースィル・アサド大学寮で、軍による「テロとの戦い」支持を訴える集会が開かれた。

集会にはバアス党シリア地域指導部のヒラール・ヒラール副書記長、教員組合ダマスカス支部長ら党の要人らも参加した。

またカーラ市(ダマスカス郊外県)、スワイダー市、ヒムス市アクラマ地区、ハサカ市でも同様のデモ行進が行われた。

 

SANA, April 8, 2014
SANA, April 8, 2014

 

SANA, April 8, 2014
SANA, April 8, 2014

 

SANA, April 8, 2014
SANA, April 8, 2014

 

SANA, April 8, 2014
SANA, April 8, 2014

 

AFP, April 8, 2014、AP, April 8, 2014、ARA News, April 8, 2014、Champress, April 8, 2014、al-Hayat, April 9, 2014、Iraqinews.com, April 8, 2014、Kull-na Shuraka’, April 8, 2014、Naharnet, April 8, 2014、NNA, April 8, 2014、Reuters, April 8, 2014、SANA, April 8, 2014、UPI, April 8, 2014などをもとに作成。

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