米中央軍(CENTCOM)は、12月2日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は14回、ラッカ市近郊(1回)、ブーカマール市近郊(3回)、ハサカ市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(6回)、マーリア市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。
CENTCOM, December 3, 2015などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
『ハヤート』(12月3日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、サウジアラビアが首都リヤドで12月8日から3日間の予定で開催をめざしているシリアの反体制派の合同会合に関して、反体制派代表者65人を招聘することが計画されていると伝えた。
招聘者のリスト案には、シリア革命反体制勢力国民連立の代表20人、民主的変革諸勢力国民調整委員会の代表7人、無所属活動家20人、自由シリア軍南部戦線、シリア北部で活動する武装集団、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動の代表者13~15人、宗教関係者ら5人が含まれているという。
このうち、組織の代表として招聘されるのは、シリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会の代表だけで、それ以外の代表者は個人として招聘されるという。
なお、リスト案には、西クルディスタン移行期民政局の代表は含まれていないが、同民政局を主導する民主統一党は民主的変革諸勢力国民調整委員会にも参加しており、同委員会のメンバーとして参加するための調整がなされているという。
また「カイロ宣言」グループ(ジャマール・スライマーン氏ら)、民主フォーラムも民主的変革諸勢力国民調整委員会としての参加が調整されているという。
一方、シリア国外に逃亡したルワイユ・フサイン氏が率いるシリア国家建設潮流は、そのほかの無所属活動家として参加するかたちで調整されている。
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シリア革命反体制勢力国民連立はこれに関して1日に声明を出し、サウジアラビアからの要請に基づき、22人の候補者から、代表団長を努めるハーリド・ハウジャ代表を除く19人の参加者を投票により決定したと発表した。
19人は以下の通り:ムスタファー・ウースー、ヒシャーム・ムルーワ、ムハンマド・カッダーフ、ナガム・ガーディリー、ヤフヤー・マクタビー、アナス・アブダ、ナズィール・ハキーム、リヤード・ハサン、ナスル・ハリーリー、ハティーブ・バドラ、アブドゥルアハド・アスティーフー、ハッサーン・ハーシミー、ムワッファク・ニールビーヤ、ハイサム・ラフマ、スハイル・アタースィー、ファーイズ・サーラ、フアード・アリークー、ハーディー・バフラ、バドル・ジャームース。
また政治委員会は上記19人とハウジャ代表に加えて、選出されたなかった政治委員会メンバー3人(ワースィル・シャマーリー、アフマド・ガッサーン・ティーナーウィー、ムハンマド・ジャウジャ)を招聘するよう要請した。
しかし、Elaph(12月2日付)は、ハーリド・ハウジャ代表が、政治委員会の声明を無視するかたちで、別途参加予定者リストをサウジアラビアに提出し、連立内の対立が表面化していると伝えた。
連立内の消息筋は、ハウジャ代表が1日、自分の所属ブロックの代表者のみからなる参加予定者リストを「独断的に決定」し、政治委員会の承認を得ずにサウジアラビアに提出したとしたうえで、これによってリヤドでの合同会合そのものを頓挫させようとしていると非難した。
ハウジャ代表が提出したリストには、ハウジャ代表のほか以下のメンバーが列記されているという:ナガム・ガーディリー、ムスタファー・ウースー、アナス・アブダ、スハイル・アタースィー、フアード・アリークー、ハーディー・バフラ、ハイサム・ラフマ、ムハンマド・カッダーフ、アブドゥルアハド・アスティーフー、アフマド・ティーナーウィー、サーリム・ムスラト、サミール・ナッシャール、アーリヤ・マンスール、ユースフ・マハッリー、ファールーク・タイフール、ヌーラー・ジーザーウィー、ムスタファー・サッバーグ、アブドゥルイラーフ・ファフド、リヤード・サイフ。
Elaph
AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、Elaph, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊らが、アレッポ市南部郊外各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。
一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がアーミリーヤ村、アズィーズィーヤ村、アレッポ市シャイフ・ルトフィー地区、ラームーサ地区、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、シャイフ・ハドル地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がハラスター市一帯、マルジュ・スルターン村一帯、ハムーリーヤ市でイスラーム軍、シャームの民のヌスラ戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合などのジハード主義武装集団と交戦し、マルジュ・スルターン村北部の農場地帯を制圧した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルナーン村周辺を攻撃し、ジハード主義武装集団の司令官ら6人を殲滅した。
またロシア軍と思われる戦闘機がフナイフィース村一帯を空爆した。
一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がハウラ地方、ティールマアッラ村でシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカーヒラ村、アンカーウィー村を砲撃、またロシア軍と思われる戦闘機がラターミナ町、ジスル・シュグール市を空爆した。
一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がドゥワイル・アクラード村・ジュッブ・ザアルール村間の街道、ラターミナ町、ラトミーン村、カフルズィーター市、ムーリク市で、イッザ旅団連合、ファトフ軍など反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北部で反体制武装集団との戦闘を続けた。
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ダマスカス県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がジャウバル区で反体制武装集団狙撃手複数を殺害した。
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イドリブ県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がイドリブ市南部のバサルヤー村、アース丘でファトフ軍を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がダルアー市ヤルムーク郊外地区、難民キャンプ地区一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がクワイリス航空基地に近い大フマイマ村周辺に進攻し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラスム・アッブード村の穀物サイロおよびサイロ従業員らのための住宅、カウサル・ガソリン・スタンドなどを制圧した。
シリア軍はまたタッル・アフマル村、タッル・アイユーブ村、ウンム・ザリーラ村、小フマイマ村でダーイシュの拠点を空爆した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にはるカルヤタイン市一帯で8人を殺害した。
一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるスフナ市一帯の街道、タドムル市、サワーナ町、柑橘農園一帯、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジュッブ・ジャッラーフ村、マクサル・ヒサーン村、カルヤタイン市北部および西部に空爆を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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他方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、カルヤタイン市一帯での戦闘でシリア軍将兵85人を殲滅したと主張した。
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ハマー県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がラフジャーン村北部、中カスタル村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アフリーン市郊外およびアアザーズ市西部郊外一帯では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。
一方、クッルナー・シュラカー(12月1日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が「自由シリア軍」の支配下にあるという「安全地帯」内のダイル・ジャマール村、カシュタアール村、シャワーリガ村、タナブ村、マーリキーヤ村を砲撃したと伝えた。
AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、『ハヤート』(12月3日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)が、米トルコ両政府が設置合意した北部の「安全地帯」での攻勢を強め、カフラ村、ジャーリズ村でシャーム戦線やジハード主義武装集団と交戦、両村及びその周辺の農場地帯を新たに制圧し、同地帯の西端に位置するアアザーズ市にさらに接近した。
この戦闘で、シャーム戦線戦闘員15人、ダーイシュ戦闘員6人が死亡したという。
なお、アアザーズ市以西では、トルコ軍によるロシア軍戦闘機撃墜事件を受けるかたちで、ロシア軍が国境地帯への空爆を激化、またアフリーン市一帯では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、革命家軍がアル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、マーリア作戦司令室と戦闘を続けており、ダーイシュはこうした戦闘激化に伴うアル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」の劣勢に乗じ進軍したかたちとなっている。
一方、シリア人権監視団によると、カフラ村の南西に位置するカシュタアール村、カルジャブリーン村一帯でも、ダーイシュとジハード主義武装集団が交戦するなか、ロシア軍と思われる戦闘機が同地一帯を空爆した。
これに関して、SNN(12月2日付)、ザマーン・ワスル(12月2日付)などは、ダーイシュがロシア軍の空爆に乗じてマーリア市北部に進攻、またロシア軍が「革命家」の拠点を空爆したと報じた。
AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、SNN, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015、Zaman al-Wasl, December 2, 2015などをもとに作成。
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ロシア国防省のアナトリー・アントノフ次官ら幹部が記者会見を開き、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権がダーイシュ(イスラーム国)からの石油密輸に関与していることを示す写真、動画を公開した。
公開された写真、動画は2015年8月から11月にかけて撮影されたもので、トルコ国境地帯の街道を走行・徐行するダーイシュのタンクローリーなどが写っている。
アントノフ次官らは、シリア領内からの石油密輸ルートについて、①ダイル・ザウル県~カーミシュリー市(ハサカ県)・ヌサイビン国境通行所、②ダイル・ザウル県~ラッカ市~アレッポ県北部~バーブ・サラーマ(アレッポ県)・オンジュプナル国境通行所~キリス、③ダイル・ザウル県~ラッカ市~アレッポ県北部~バーブ・ハワー(イドリブ県)・ジルヴェギョズ国境通行所~レイハンル、という三つルートが主に存在すると指摘し、密輸には約8,500輌のタンクローリーが使用され、1日20万バレルがトルコ側に密輸されていると述べた。
そのうえで、ダーイシュとの取引にエルドアン大統領の親族が関与していると批判した。
記者会見の映像は、ロシア外務省内の特設ページ「シリア駐留空軍」(http://eng.syria.mil.ru/en/index/syria.htm)でも公開された(https://youtu.be/hQey-FCHhb0)。
エルドアン大統領は11月30日、トルコ政府がダーイシュなどのテロ組織との石油密売買に関与しているとするロシアのヴラジミール・プーチン大統領の主張に対して、こうした主張が証明されれば「大統領職にはとどまらない」としつつ、「プーチン大統領に聞きたい。「あなたは職にとどまれるのか?」と付言、プーチン大統領の主張が事実に反していたら辞任すべきだと立場を暗に示していた。




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ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州広報センターは、ロシアの諜報機関の工作員だというチェチェン系ロシア人がロシア人メンバーによって処刑されるシーンを撮影したビデオ映像(https://streamable.com/p590)をインターネット上に公開した。
ビデオ映像のなかで、処刑されたチェチェン系の男性はオレンジ色の囚人服を着させられ、1992年生まれのロシア連邦内チェチェン共和国出身者で、ロシアの諜報機関の命令を受け、ダーイシュ支配地域内に潜入し、工作活動を行っていたと証言している。
この男性は2014年8月26日にトルコのイスタンブールを経由してシリアに潜入、その後イラクに移動、月1回、ロシアの諜報機関に連絡をとり、戦闘員やその家族、拠点などの写真、さらにはチェチェンに帰還して戦闘を続けようとするチェチェン人戦闘員についての情報などを送っていたという。

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