米軍主導の有志連合がシリア領内で7回の爆撃を実施(2015年12月12日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月12日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して22回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 13, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ市南部の5カ村とラタキア県北部のクーズ山を制圧(2015年12月12日)

アレッポ県では、SANA(12月12日付)によると、シリア軍がアレッポ市南部郊外のムライキス村、アブー・ルワイル村、フライヒーヤ村、スアイビーヤ村、ダラーマ村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

シリア軍はまた、フライターン市、ジャッラーファ村、タッル・ムサイビーン村、ダーラト・イッザ市を空爆などで攻撃したほか、アレッポ市カルム・タッラーブ地区、ラームーサ地区、スライマーン・ハラビー地区、アクユール地区、カルム・マイサル地区、マアスラーニーヤ地区、バニー・ザイド地区で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍がアターリブ市を空爆し、13人が死亡した。

またアレッポ市南部郊外では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、ダラーマ村一帯で、ジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、ロシア軍と思われる戦闘機が同地一帯を空爆した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団とクーズ山一帯で交戦した。

一方、SANA(12月12日付)によると、シリア軍が県北部のクーズ山でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を掃討、同地を完全制圧した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がラターミナ町、カフルズィーター市を空爆した。

一方、SANA(12月12日付)によると、シリア軍がムーリク市、アトシャーン村でシャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がザマルカー町、ハムーリーヤ市を空爆し、子供1人を含む6人が死亡した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(12月12日付)は、ロシア軍戦闘機がハムーリーヤ市を空爆し、住民7人が死亡、多数が負傷したと伝えた。

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ヒムス県では、SANA(12月12日付)によると、シリア軍がムシャイリファ村などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月12日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市でシャーム自由人イスラーム運動に対して攻撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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シリア政府の支配下に完全復帰したヒムス市のザフラー地区で連続爆破テロが発生し、16人が死亡(2015年12月12日)

ヒムス県では、シリア人権監視団、SANA(12月12日付)によると、シリア政府の支配下に完全復帰したヒムス市のザフラー地区で、連続して爆発が起き、住民と警官少なくとも16人が死亡、数十人が死亡した。

これに関して、ダーイシュ(イスラーム国)ダマスカス州広報局は犯行を認める声明を出した。

一方、SANA(12月12日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、フワーリーン村、ハドス村、マハッサ地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、タビージュ山、ラウワーク山、タドムル市・タイフール村街道などでダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市であるバーブ市とマンビジュ市を空爆し、少なくとも4人が死亡した。

戦闘機はまた、シュハイル村、サアブ村、ジュッブ・カフワ村、ハフサ町一帯を空爆した。

これに関して、ARA News(12月12日付)は、当初「ロシア軍と思われる戦闘機」が攻撃したと伝えたが、その後、シリア軍戦闘機による攻撃だと伝えた。

一方、SANA(12月12日付)によると、シリア軍がラスム・カビール村、ジュルーフ村、ビージャーン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がスーサ村を空爆し、住民12人が死亡した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(12月12日付)は、ロシア軍戦闘機がスーサ村を空爆し、民間人10人が死亡したと伝えた。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、December 13, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線のジャウラーニー最高指導者がアラビー21の単独インタビューに応じ、リヤドでの反体制派の合同会合を「殉教者の血への裏切りで、アサド体制への降伏だ」と非難(2015年12月12日)

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の最高指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏がアラビー21(12月12日付)の単独インタビュー(https://youtu.be/xXgeoFlUY8Y)に応じ、サウジアラビアがリヤドで主催した反体制派の合同会合を「殉教者の血への裏切りで、アサド体制への降伏だ」と非難した。

ジャウラーニー氏はインタビューに以下の通り述べた。

「国際社会は、反体制武装勢力を体制と糾合させることでアサドを大統領として残留させ、彼らに休戦を宣言させ、それに拒否する勢力と戦わせようとしている…。我々はリヤド会合への招待を受けなかった。招待されていたとしても、それを受け入れなかったろう…。(シリアの)体制が終わろうとしているなかで、国際社会は急いで政治的解決を図ろうとしている」。

「(アサド政権との)停戦は政権を利するだけで、我々には利益をもたらさないだろう…。我々は、グータ地方での停戦を阻止しようとしている。我々は決して停戦を受け入れない。我々がそこにいる限り、停戦が適用されることはあり得ない」。

「ダマスカスは今日、ラーフィディーン(シーア派)に奪われてしまった…。しかしそれは拒否されるべきものであり、彼らとの共存は不可能だ」。

「(アレッポ市南部郊外に展開する)イラクやイランの民兵の数は5,000人が死亡した。また我々のもとには、こうした民兵の捕虜がいる…。ロシアの介入は政権を守るためではなく、それを生き返らせるために行われた。なぜならアサド政権は死に体だったからだ…。ロシアの介入を受け、政権はガーブ平原を3度にわたって奪還しようとしたが、いずれも失敗に終わっている。我々は…敵から武器を捕獲し、彼らの武器を駆使して戦闘を繰り返している」。

「主要メディアが吹聴しているのとは異なり、カタール、トルコとは一切つながりはない」。

「我々はアル=カーイダとのつながりを絶ち切る意思などない。西洋は自分たちの考えに従って武装勢力を分類しているだけだ。アル=カーイダとのつながりは、こうした分類とは無関係だ」。

「南部(ダルアー県)での戦闘は、ダーイシュに属すヤルムーク殉教者旅団と我々が戦わざるを得ないために失敗した」。

一方、「自由シリア軍」に関して、ジャウラーニー氏は「自由シリア軍の名で活動するまとまりのない武装組織がいるだけで、実体的な組織構造を持ってはいない」と述べた。

なお、インタビューが行われた場所、日付は不明。

Arabi 21, December 12, 2015
Arabi 21, December 12, 2015
Arabi 21, December 12, 2015
Arabi 21, December 12, 2015

 

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Arabi 21, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織の支配下にあるイドリブ県解放を目指す親政権民兵組織「イドリブ浄化青年連合」が新たに発足(2015年12月12日)

ARA News(12月12日付)は、シリア軍の複数の消息筋の話として、イドリブ県内で「イドリブ浄化青年連合」を名乗る民兵組織が新設されたと伝えた。

「イドリブ浄化青年連合」は、軍とともに、イドリブ県を掌握するアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などを同県から掃討することを目的に結成されたという。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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ハサカ県マーリキーヤ市での総会でシリア民主軍参加・支持組織が結成したシリア民主評議会の共同議長に、カムフ代表のハイサム・マンナーア氏とTEV-DEMのイルハーム・アフマド氏が就任(2015年12月12日)

ARA News(12月12日付)によると、ハサカ県マーリキーヤ市で8~10日にかけて開催されていたシリア民主軍参加・支持組織による総会「シリア民主反体制勢力大会」で設置された新たな政治組織「シリア民主評議会」の共同議長に、カムフ代表のハイサム・マンナーア氏と、民主統一党の支持団体である民主連合運動(TEV-DEM)のイルハーム・アフマド氏が就任した。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県北部の「安全保障地帯」の拠点都市マーリア市でダーイシュ(イスラーム国)がシャーム戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室と交戦(2015年12月12日)

アレッポ県では、ARA News(12月12日付)によると、米トルコが設置合意した「安全地帯」の拠点都市であるマーリア市にダーイシュ(イスラーム国)が侵攻し、シャーム戦線、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室と交戦した。

ダーイシュは侵攻に失敗し、ハルバル村に撤退したという。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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ロシア外務省はサウジアラビア主催の反体制派合同会合を非難(2015年12月12日)

ロシア外務省は声明を出し、サウジアラビアがリヤドで主催したシリアの反体制派の合同会合(8~10日)に関して「我々はリヤドで集まったグループがシリアの反体制派すべての名のもとに発言権を独占しようとする試みに同意することはできない」と批判した。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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ドイツのメルケル首相「ダーイシュ(イスラーム国)との戦いにおいてアサド政権と協力する意思はない」(2015年12月12日)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は『ウグスブルガー・アルゲマイネ』(Augsburger Allgemeine、12月12日付)のインタビューで、シリア情勢に関して、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いにおいてアサド政権と協力する意思はないと述べた。

メルケル首相は「ダーイシュに対する有志連合にアサドとその軍は含まれない。我々は我々のもとにやって来た難民のほとんどがアサドから逃れてきたことを忘れてはならない…。アサドは自国民に樽爆弾を投下し続けている。彼には国家元首としての未来はあり得ない」と述べた。

AFP(12月12日付)が伝えた。

AFP, December 12, 2015、AP, December 12, 2015、ARA News, December 12, 2015、Champress, December 12, 2015、al-Hayat, December 13, 2015、Iraqi News, December 12, 2015、Kull-na Shuraka’, December 12, 2015、al-Mada Press, December 12, 2015、Naharnet, December 12, 2015、NNA, December 12, 2015、Reuters, December 12, 2015、SANA, December 12, 2015、UPI, December 12, 2015などをもとに作成。

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