米軍主導の有志連合はシリア領内で7回の爆撃を実施(2015年12月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月30日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回で、アイン・イーサー市近郊(2回)、マーリア市近郊(4回)、マンビジュ市近郊(1回)のダーイシュの拠点などに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 31 2015などをもとに作成。

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ロシア軍が28、29日の2日で121回出撃、424カ所を爆撃(2015年12月30日)

ロシア国防省は、ロシア軍戦闘機が12月28、29日の2日間で121回の出撃を行い、アレッポ県、イドリブ県、ラタキア県、ハマー県、ヒムス県、ダマスカス郊外県、ダルアー県、ラッカ県、ダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)など「テロ組織」の標的424カ所を空爆した、と発表した。

空爆が行われたのは、ヒムス県マヒーン町一帯、アレッポ県シャワーリガ村一帯、ハマー県ラハーヤー村一帯などで、マヒーン町一帯ではシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が、シャワーリガ村一帯では米国が支援する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が、ラハーヤー村一帯ではシリア軍とヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が交戦していた。

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県北部の「安全保障地帯」でダーイシュ(イスラーム国)がシャーム戦線との戦闘の末に複数の村を奪還(2015年12月30日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコが設置合意した「安全地帯」内のイフラス村(タッル・リフアト市およびマーリア市の南部)で、ダーイシュ(イスラーム国)が、シャーム戦線と交戦、ダフラ村、ハルジャラ村を再制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるカルヤタイン市を空爆した。

一方、SANA(12月30日付)によると、シリア軍が東ルワーブ・タヒーン村、西ルワーブ・タヒーン村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同地を制圧した。

シリア軍はまた、フワーリーン村・カルヤタイン市街道各所、ウンク・ハワー村、アブー・ジャリース村などを空爆した。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(12月30日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・イーサー市東部の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊拠点複数カ所を奇襲した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機がシャッダーディー市およびハサカ市南部郊外の第47地区にビラを散布し、住民に対してダーイシュの蛮行や横暴ぶりを喧伝した。

アレッポ県では、ARA News(12月30日付)によると、米トルコが設置合意した「安全地帯」内の主要都市の一つアアザーズ市で、ダーイシュ(イスラーム国)が爆弾を爆破し、住民、シャーム戦線戦闘員ら複数が死傷した。

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ハマー県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がジュナー・アルバーウィー村、ジュッブ・ライヤーン村、サアン町でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がジャフラ村、マリーイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がシャアフ村東部を移動中のダーイシュ(イスラーム国)のタンクローリーなど車輌多数を攻撃、破壊した。

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割統治するカーミシュリー市(ハサカ県)で連続自爆テロ:ダーイシュ(イスラーム国)が犯行を認める(2015年12月30日)

ハサカ県では、SANA(12月30日付)によると、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割統治するカーミシュリー市のシヤーヒー地区で自爆テロが2回にわたって連続して発生し、住民16人が死亡、35人が負傷した。

自爆テロは、シハーヒー地区内の2件のレストラン(マトアム・ミヤーミー、マトアム・ジブラーイール)で発生した。

なお、ARA News(12月30日付)によると、爆発は2度ではなく3度連続して起こったという。

これに関して、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は31日、ダーイシュが関与したと犯行を認めた。

SANA, December 30, 2015
SANA, December 30, 2015

 

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダルアー県シャイフ・マスキーン市の中心部に迫る一方、抗戦に参加しない自由シリア軍南部戦線が住民の批判の的に(2015年12月30日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市一帯および第82旅団基地一帯で、シリア軍、国防隊が、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦を続けるとともに、ロシア軍と思われる戦闘機が同地を空爆、ヌスラ戦線の司令官1人を含むジハード主義武装集団戦闘員10人以上が死亡した。

一方、SANA(12月30日付)によると、シャイフ・マスキーン市の北部および東部から市内に突入したシリア軍が進軍を続け、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、市内中心部のダウワール地区、軍人住宅地区に到達した。

シリア軍はまた、フラーク市、シャイフ・フサイン丘で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

これに対して、クッルナー・シュラカー(12月30日付)は、ヌスラ戦線がシリア軍によって制圧された第82師団基地に対して自爆攻撃などを行って反撃、同地を奪還したと伝えた。

なお、クッルナー・シュラカー(12月30日付)は、シャイフ・マスキーン市へのシリア軍の進軍を受け、アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線が抗戦する一方で、自由シリア軍南部戦線は司令官のほとんどが県外におり、戦闘には参加しておらず、そのことが地元住民から批判を受けている、と伝えた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、カスブ村およびブルジュ・カスブ村一帯でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなる反体制武装集団と交戦し、カスブ村の複数カ所を制圧した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市を「樽爆弾」などで空爆、またマルジュ・スルターン村一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月30日付)によると、イスラーム軍が撃った迫撃砲弾8数がハラスター市郊外に着弾し、2人が死亡、2人が負傷した。

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ダマスカス県では、SANA(12月30日付)によると、マッザ86地区、アッバースィーヤ地区、バーブ・トゥーマ地区、カッサーア地区、スィブキー公園近く、ジャーヒズ公園近くにイスラーム軍が撃った迫撃砲弾11発が着弾し、10人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がナキール村、フバイト村、ハーミディーヤ村、ハーン・スブル村でシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍がサアン・アスワド村、タスニーム村東部で、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍爆撃開始後の爆撃による死者数は2,371人、うち1,579人はダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線、トルコマン・イスラーム党などの戦闘員(2015年12月30日)

シリア人権監視団は、ロシア軍がシリア空爆を開始した9月30日から12月30日までの4ヶ月間で、空爆に死者数が2,371人を記録したと発表した。

死亡が確認された2,371人のうち、民間人は792人(うち子供180人、女性116人)、戦闘員は1,579人に上った。

また戦闘員のうちの655人がダーイシュ(イスラーム国)、924人はアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などのジハード主義武装集団を含む武装集団のメンバーだという。

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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ロシアのガティロフ外務次官「テロ組織に関して米国とロシアの視点は極めて近い」(2015年12月30日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ヴラジミール・プーチン大統領がジョン・ケリー米国務長官との最近の会談で、アサド大統領の選挙への出馬を求めたとするブルームバーグ・ニュースの報道を否定した。

一方、ゲンナージー・ガティロフ外務次官は、ウィーン会議での合意と国連安保理決議第2254号に従い、国際シリア支援グループ(ISSG)が作成しているテロ組織のリストに関して、「ダーイシュ(イスラーム国)、アル=カーイダ、ヌスラ戦線というテロ組織に関する我々の見解は一致している」と述べ、米国とロシアの視点に関して「極めて近い」ことを強調した。

ガティロフ外務次官はまた、「ヒズブッラーとハマースについては、我々は米国と協議することすら拒否している」と付言した。

『ハヤート』(12月31日付)が伝えた。

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のメンバー2人が、サウジアラビアでの反体制派統一代表団人選のための最高交渉委員会参加の途上、シリア当局に逮捕(2015年12月30日)

『ハヤート』(12月31日付)は、シリアの治安当局は、国内で活動する民主的変革諸勢力国民調整委員会のメンバー2人をレバノン国境で拘束したと伝えた。

拘束されたのは、アフマド・アスラーウィー氏、ムニール・ビータール氏の2人。

2人は、サウジアラビアの首都リヤドでの反体制派合同会合で設置された反体制派交渉団人選のための最高交渉委員会のメンバーで、レバノン経由でサウジアラビアに向かい、会合に参加しようとしていた。

AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。

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