米中央軍(CENTCOM)は、12月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は12回、マーリア市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(4回)、ラッカ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。
CENTCOM, December 6, 2015などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ARA News(12月5日付)は、サウジアラビアの複数のメディアからの情報として、リヤドで12月8日から3日間の予定で開催をめざしているシリアの反体制派の合同会合に関して、主催者であるサウジアラビア政府が招聘する活動家の数を65人から100人に拡大したと伝えた。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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クッルナー・シュラカー(12月5日付)は、ダマスカス県南部の複数の活動家の情報として、県南部のヤルムーク・パレスチナ難民キャンプやカダム区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で活動するダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団とシリア政府との間で停戦交渉が進行している、と伝えた。
ハジャル・アスワド市に拠点を構えるダーイシュに近い複数の消息筋によると、ダーイシュは4日、ダーイシュの中心拠点とされるラッカ市への移動の準備を開始したという。
複数の消息筋によると、ラッカ市への移動を望む者に対して、ダーイシュは「組織への忠誠を誓うこと」を条件として提示しており、これを受け、ダマスカス県タダームン区で活動するイッズ・ビン・アブドゥッサラーム旅団などがダーイシュに合流したという。
しかし、イスラーム軍などの消息筋は、こうした情報がハジャル・アスワド市一帯で活動を続ける反体制武装集団を分断するための「デマ」だと主張している。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がアラーフィート村一帯で反体制武装集団と交戦し、アンサール・シャーム大隊のアブー・ムスリム・シーシャーニー司令官を含む2人が死亡した。
シリア軍はまた、国防隊、ヒズブッラー、アラブ系・アジア系反体制武装集団とともに、ナビー・ユーヌス峰のズィヤーラ丘一帯でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。
このほか、同監視団によると、シリア軍がブルジュ・ザーヒヤを奪還したとの情報が流れた。
一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ファルラク森、アザル森、アティーラ村一帯、カズガダール山周辺の丘陵地帯、上ムシャイリファ村、下ムシャイリファ村、ルワイサト・マスラーナ村、カタフ・アラーナ村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がラターミナ町、カフルズィーター市を空爆した。
またシリア軍がアンカーウィー村、カーヒラ村を空爆した。
一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がラターミナ町、カフルズィーター市、ムーリク市、ラトミーン町でシャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がジャディーヤ村一帯でシリア軍と交戦、戦闘員18人が死亡、35人以上が死亡した。
クッルナー・シュラカー(12月3日付)によると、南部戦線(自由シリア軍)がダルアー市郊外でのシリア軍に対する新たな作戦「ジャディーヤ(町)解放の戦い」の開始を宣言していた。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がクワイリス航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦を続けた。
一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がシャルバア村、ナッジャーラ村、ラスム・カマー村、シュワイリフ村南部でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市西部柑橘農園地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍と思われる戦闘機が同地を空爆した。
一方、SANA(12月5日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにタドムル市西部のマルハターン村でダーイシュ(イスラーム国)を掃討、同地を制圧した。
シリア軍はまた、カルヤタイン市およびその周辺、シャンダーヒーヤ村、タドムル市郊外三角地帯、シャーイル油田一帯、ラッフーム村、アブー・ハワーディード村、ウンク・ハワー村でダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(12月5日付)によると、シリア軍がサリーム村、イッズッディーン村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、ARA News(12月6日付)によると、サーリヒーヤ区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、子供3人と女性1人を含む20人が負傷した。
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ダマスカス郊外県では、ARA News(12月6日付)によると、ドゥーマー市をシリア軍が砲撃し、子供1人が死亡した。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコが設置合意した北部の「安全地帯」内で、スルターン・ムラード旅団などからなる反体制武装集団が有志連合の航空支援を受けて、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、アアザーズ市東部(「安全地帯」西端)のトルコ国境に近いバラーギーダ村、ヒルバ村、ガザル村を奪還した。
この戦闘で、スルターン・ムラード旅団の戦闘員13人が死亡した。
ダーイシュ側の犠牲者は不明。
なお、シリア人権監視団によると、スルターン・ムラード旅団はトルクメン人を主体とする武装集団で、ドゥラル・シャーミーヤ(12月5日付)によると、反対武装集団は、バラーギーダ村、ヒルバ村、ガザル村以外にもトルクメン人の村であるハルジャラ村、ダフラ村を奪還したという。
一方、ハムザ末裔旅団は声明を出し、ヌールッディーン・ザンキー運動に合流すると発表した。
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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、タッル・リフアト市内のシャーム戦線本部近くで、仕掛け爆弾が爆発し、住民7人が死亡した。
同サイトによると、犯行はダーイシュ(イスラーム国)によるものと思われるという。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、December 6, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、西クルディスタン移行期民政局の実効支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、複数が負傷した。
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ARA News(12月5日付)は、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュによるアラブ人隊員の教練コースが修了した、と報じた。
アラブ人隊員は「砂漠の鷹」の名でハサカ市の治安活動にあたるという。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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ARA News(12月5日付)は、ムハンマド・ワリード・ガザール住宅都市開発大臣を団長とするシリア政府使節団が、レバノンのベイルート国際空港を経由して、エジプトの首都カイロを訪問した、と報じた。
シリア政府の閣僚がエジプトを訪問するのは、2011年に「アラブの春」がエジプト、シリア両国に波及して以降これが初めてとなる。
この訪問に関して、エジプトのムスタファー・マドブーリー住宅大臣は「(ガザール大臣の)訪問はシリア政府との調整のもとに行われておらず、訪問の目的は今のところ不明だ」と述べた。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、『ル・プログレ』(12月5日付)のインタビューでシリア情勢に関して、アサド大統領の退陣がシリア国内での政治的移行の前提条件だとはもはや考えていない、と述べた。
ファビウス外務大臣は「一つのシリアというのが政治的転換の意図だ。これは、バッシャール・アサドが移行期の前に去らねばならないということを意味せず、未来への保証(将来退任するという保証)がなければならないということだ」と述べた。
ただし「ダーイシュ(イスラーム国)との戦いは今が正念場だ。だが、それは、すべてのシリア人と地域勢力が一つになることで、初めて効果的なものとなるだろう…。バッシャール・アサドが地位にとどまることで、どうしてこうしたことが可能になろうか…。我々が政治的移行を他制止、バッシャールがシリア軍を指揮しなければ、テロに対する共同行動をとることができよう。しかしバッシャールのもとでは不可能だ…。アサド氏の指揮下では、軍は穏健な反体制派とともに(テロとの戦いに)携わることができないということだけは明らかだ」とも付言した。
AFP, December 5, 2015、AP, December 5, 2015、ARA News, December 5, 2015、Champress, December 5, 2015、al-Hayat, December 6, 2015、Iraqi News, December 5, 2015、Kull-na Shuraka’, December 5, 2015、al-Mada Press, December 5, 2015、Naharnet, December 5, 2015、NNA, December 5, 2015、Le Progres, December 5, 2015、Reuters, December 5, 2015、SANA, December 5, 2015、UPI, December 5, 2015などをもとに作成。
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