ハマー県、ラタキア県などで、シリア軍と反体制武装集団の戦闘続く(2015年12月24日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がアクラブ町のシリア軍拠点を砲撃する一方、サルマーニーヤ村一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員らが、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦と交戦した。

一方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がサルマーニーヤ村、カフルヌブーダ町でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北部のアスワド・アクバル山一帯、アティーラ村一帯でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員らが、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアレッポ市シャイフ・マクスード地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がアウラム・クブラー町、ズィルバ村、フライターン市、アレッポ市ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、サーフール地区、シャイフ・ハドル地区、ラーシディーン地区で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ダーライヤー市・ムウダミーヤト・シャーム市間の地域を「樽爆弾」で空爆し、ハラスター市近郊の国際幹線道路一帯で国防隊とともにジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がジスル・シュグール市でファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がアトマーン村、ダルアー市アッバースィーヤ墓地南部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、カンヌ山、ワーディー・ハナーズィール、タルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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SANA(12月24日付)は、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ラタキア県北部の国境地帯の要衝ヌーバ山一帯を完全制圧したと伝え、写真、映像を公開した。

SANA, December 22, 2015
SANA, December 22, 2015

 

AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍、シリア軍、シリア民主軍がアレッポ県、ラッカ県でダーイシュ(イスラーム国)に対して攻勢(2015年12月24日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ハーン・トゥーマーン村およびその周辺、ズィルバ村、ザンマール町、タッル・ハディーヤ村などアレッポ市南部郊外とアレッポ市北部(米トルコが設置合意した「安全地帯」)のアフラス村を空爆した。

また、ARA News(12月24日付)によると、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市を空爆し、住民15人が死亡した。

一方、「安全地帯」内のカフラ村郊外では、ダーイシュ(イスラーム国)がジハード主義武装集団戦闘員3人を殺害した。

他方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がシャルバア村、ラスム・カビール村、ラスム・カマー村、バーブ市、ナイラブ航空基地周辺、アイン・ジャフシュ村、ビージャーン丘、マシュラファ村、ナッジャーラ村、シャマーウィーヤ村、アイン・バイダー村、アイシャ村、ラスム・サルハーン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ARA News(12月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に対する第2次掃討作戦を開始した西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、スィッリーン町郊外のサフジージュ・ジャバード村、ウバイダート村、マルワハ村、マンスィヤ村およびこれらの村周辺の農村2カ所を制圧した。

シリア民主軍はラッカ県のティシュリーン・ダム方面に向かって進軍を続けているという。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・サマン村一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、有志連合と思われる戦闘機が同地を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がマヒーン町およびその周辺、タドムル市およびその周辺を空爆、またシリア軍がマヒーン町でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がアイヤーシュ丘、マヒーン町郊外、ダフラト・アブー・ファラジュ村、ハドス村東部および北部、大マヒーン山一帯、フワーリーン村・マヒーン町分岐点、タドムル市郊外柑橘園一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、戦闘機(所属不明)がダイル・ザウル市工業地区、カナーマート地区、ハウィーカ地区、フワイジャト・サクル、フサイニーヤ町、ジュナイナ村、ジャフラ村、マリーイーヤ村、サルダ山を25回以上にわたり空爆した。


AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍ヘリコプター2機がハサカ県上空を領空侵犯(2015年12月24日)

ハサカ県では、ARA News(12月24日付)によると、トルコ軍のヘリコプター2機がマアバダ(カルキールキー)町上空を侵犯し、同地一帯を旋回した後、ダイリーク市、マーリキー市方面に向かい、約30分後にトルコ領内に帰還した。

AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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シリア政府との停戦合意に従い、ダーイシュ(イスラーム国)を名乗る反体制武装集団メンバーがダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯から退去(2015年12月24日)

ダマスカス県では、『ハヤート』(12月25日付)によると、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ一帯)、カダム区で籠城を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)を名乗る反体制武装集団メンバーが、シリア政府との停戦合意に基づき、シリア政府が用意した大型バスに分乗し、退去を開始した。

シリア人権監視団によると、この停戦合意は24日に締結され、その「数時間後」に即実施に移されたという。

移送されるダーイシュのメンバーは、ダマスカス郊外県のハジャル・アスワド市を経由し、ダーイシュの支配地域、あるいはアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍の支配下にあるイドリブ県などに向かうという。

一方、複数の信頼できる消息筋によると、合意は、①カダム区に籠城していたダーイシュ・メンバーの負傷者の搬送、②ダーイシュ・メンバーの家族およびカダム区からの退去を望む住民の移送、③ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、カダム区、ハジャル・アスワド市などダマスカス県南部で籠城するダーイシュのメンバーのダマスカス郊外県東部のビール・カスブ区、ラッカ市、あるいはヒムス県中部(タドムル市方面)への移送、という3段階からなるという。

Kull-na Shuraka', December 22, 2015
Kull-na Shuraka’, December 22, 2015

 

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(12月24日付)によると、12月上旬にシリア政府と反体制武装集団の停戦合意が成立し、反体制武装集団戦闘員が退去したヒムス市ワアル地区への住民の往来が解禁された。

なお、ワアル地区からの退出に際しては、関係当局への使命の登録が必要だという。

AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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ムアッリム外相が中国で王外交部長と会談し、国連安保理決議第2254号が確認した政治移行プロセスを事実上受諾(2015年12月24日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は中国を訪問し、北京で王毅外交部長と会談した。

SANA(12月24日付)によると、会談で両国外相は、シリア紛争の解決の方途、中東情勢、そしてダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線を含むテロ集団との戦いに向けた取り組みについて意見を交わした。

両外相は、外国の干渉を排除したかたちでのシリア人どうしによる対話を通じて政治解決をめざすとともに、テロとの戦いに向けた行動を行う必要があることを確認したという。

ムアッリム外務在外居住者大臣は、シリアの紛争の政治解決が「テロとの戦い」における勝利と結びついていると強調、国連安保理第2253号と第2254号に沿って国際社会が「テロとの戦い」と政治解決を並行させ行動することが世界的な優先課題となっていると述べた。

そのうえで、一部の外国がシリア国民の未来にかかわる権利を侵害しようとしていると指摘、こうした試みを拒否すると表明した。

これに対し、王外交部長は、「テロとの戦い」と紛争の政治的解決を連動させるべきだとのシリア側の姿勢を支持、中国が重要な役割を果たす用意があると述べた。

また、シリアへの人道支援を継続・拡大し、治安と安定の回復に向けてシリアと連携するとの意向を表明した。

一方、ロイター通信(12月24日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は、王外交部長に対して「我々(シリア政府)の代表団は、反体制派代表団の名簿を受け取り次第、外国の干渉を排除したかたちで、ジュネーブでのシリア人どうしの対話に参加する用意がある」としたうえで、「我々はこの対話が成功し、挙国一致政府樹立の助けになることを望んでいる。この政府は制憲委員会を設置し、新憲法、新選挙法の策定を検討し、約18ヶ月後を目処に国会選挙が実施されるだろう」と述べた。

なお、ウィーン・プロセスにおけるISSG(国際シリア支援グループ)の合意に対して、シリア政府、とりわけアサド大統領は西欧諸国のメディアとのインタビューで、「政治プロセスを始めようとするのであれば、それ(テロ撲滅)から始めねばならない」などと表明し、停戦プロセスと政治移行プロセスの同時進行をめざすウィーン・プロセスに難色を示してきた。

だが、ムアッリム外務在外居住者大臣の北京での発言は、シリア政府がこうした姿勢を軟化させ、国連安保理決議第2254号で確認されたウィーンでの合意内容を受諾したことを示唆している。

SANA, December 24, 2015
SANA, December 24, 2015


AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.