米中央軍(CENTCOM)は、12月16日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は7回、ラッカ市近郊(3回)、フール町近郊(1回)、マンビジュ市近郊(2回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。
CENTCOM, December 17, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、ロシア軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市を空爆し、住民8人が死亡、数十人が負傷した。
ロシア軍戦闘機はまた、マンビジュ市郊外のマスカナ市の市場を空爆し、住民40人以上が死亡、数十人が負傷した。
アレッポ県では、SANA(12月16日付)によると、シリア軍がシャワーヤー丘、アイユーブ丘、ワディーア村、マンビジュ市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
一方、ARA News(12月16日付)によると、米トルコが設置合意した「安全地帯」でシャーム戦線とダーイシュ(イスラーム国)が拠点都市のマーリア市内で交戦した。
**
ヒムス県では、SANA(12月16日付)によると、シリア軍がタドムル市郊外のタール山などでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ラッカ県では、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信が、ラッカ市各所へのロシア軍の空爆で、女性、子供、負傷者を含む住民21人が死亡、11人が負傷したと報じ、その写真を公開した。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、December 17, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、ヒズブッラー、国防隊などの民兵が、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦の末、ヌーバ山一帯を制圧した。
戦闘と並行して、クルド山、トルクメン山一帯に激しい空爆が行われた。
一方、SANA(12月16日付)によると、シリア軍が国防隊とともに、県北部のヌーバ山で反体制武装集団の全拠点を破壊し、同地を完全制圧した。
**
ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月16日付)によると、反体制武装集団がカフルヌブーダ町、ジャナービラ村、ウスマーン丘、カルアト・マディーク町、でシリア軍と交戦、またクッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、反体制武装集団(アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構)がフワイル丘を制圧した。
一方、SANA(12月16日付)によると、シリア軍はラタキア県、イドリブ県との県境に位置するサルマーニーヤ村近郊のシール・サッハーブと第793地点で反体制武装集団を掃討し、同地を完全制圧した。
シリア軍はまた、タマーニア町、フバイト村、ムーリク市でシャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構などジハード主義武装手段の拠点を攻撃し、戦闘員24人を殲滅した。
**
ヒムス県では、SANA(12月16日付)によると、シリア軍がタルビーサ市各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ダルアー県では、SANA(12月16日付)によると、シリア軍がダルアー市アッバースィーヤ地区など各所でシャームの民のヌスラ戦線傘下の南部タウヒード旅団、ハウラーン・ムジャーヒディーン大隊、スジャイル砲兵大隊などと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
一方、クッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、ハウラーン法務局のウサーマ・ヤティーム裁判長の爆殺を受け、同法務局はイスマト・アブスィー氏を新裁判長に任命した。
**
イドリブ県では、SANA(12月16日付)によると、シリア軍がアブー・マッキー村で反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、シリア軍、イラク人・イラン人民兵がアレッポ市南部郊外に位置する反体制武装集団の拠点ズィルバ村への突入を試みたが、反体制武装集団はこれを撃退した。
一方、SANA(12月16日付)によると、シリア軍がアレッポ市アグユール地区、旧市街、サラーフッディーン地区、サーリヒーン地区、スッカリー地区、シャイフ・サイード地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Durar al-Shamiya, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
シリア軍報道官は声明を出し、12月9日から15日までの7日間で、シリア軍機の出撃回数が193回に達し、ダマスカス郊外県、ヒムス県、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県、ダイル・ザウル県、ラタキア県のテロリストの拠点563カ所を破壊したと発表した。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ハサカ県では、ARA News(12月16日付)によると、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュがカーミシュリー市でシリア軍兵士、治安部隊隊員、および国防隊隊員21人を逮捕した。
アサーイシュ総司令部が出した声明によると、この措置は、ダマスカス国際空港およびカーミシュリー空港で、「独裁的なシリア政府」が徴兵を口実に西クルディスタン移行期民政局の住民に対して行った「行き過ぎた行為」に対処するものだという。
同声明によると、15日晩には、内務省総合情報部の隊員1人がカーミシュリー市内で「ロージュ・アーヴァー・トラフィック」(アサーイシュのパトロール隊)車輌に発砲、これを受け、アサーイシュが総合情報部隊員1人を含む10人を同日中に逮捕したという。
これに対して16日、国防隊が「ロージュ・アーヴァー・トラフィック」隊員2人を報復として拘束するとともに、ワフダ通りでアサーイシュの「ロージュ・アーヴァー・トラフィック」を要撃、これに対してアサーイシュが応戦し、国防隊員11人を逮捕したという。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ウィーン・プロセスが定めているシリア政府と反体制派の統一代表団の和平交渉に関して、ニューヨークで2016年1月1日に開始されると発表した。
この発表は、ジョン・ケリー米国務長官とヴラジミール・プーチン大統領、セルゲイ・ラブロフ外務大臣のモスクワでの会談を受けたもので、ラブロフ外務大臣も、18日にニューヨークで予定されているシリア紛争関係国外相級会合への出席を表明した。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、ドイツ連邦議会でシリア情勢に関して、「問題(シリアの危機を解決するための外交努力)はアサドなしにシリアの戦争を終わらせることに関わるものであり、アサドが長期的な解決策の一部分をなすことは不可能だ」と述べた。
ARA News(12月16日付)などが伝えた。
**
ドイツ連邦軍報道官は、15日にドイツ軍の航空機(A310 MRTT)がトルコ南東部にインジルリク空軍基地を離陸、有志連合戦闘機に対する空中給油の任務を初めて遂行したと発表した。
ARA News(12月16日付)が伝えた。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.





クッルナー・シュラカー(12月16日付)は、一部のメディアおよび活動家がインターネット上で、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の最高指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏の顔写真だとされる画像を公開、拡散している、と伝えた。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
イスラーム軍は声明を出し、リヤドでの反体制派の合同会合(8~10日)からの脱会とその成果の拒否を検討していると発表した。
サウジアラビアの後援を受ける同組織の司令評議会はツイッターで、撤退の理由に関して、「シリアのイスラーム・アラブ的アイデンティティの明言、治安機関の完全解体など、イスラーム軍の代表が表明した諸原則を(合同会合の)が閉幕声明しないままに採択された」ためだとしている。
なお、サウジアラビアの首都リヤドでの反体制派合同会合(8~10日)で新設されたシリア政府との交渉にあたる反体制派統一代表団の人選を行うための最高交渉委員会(34人)がリヤドで初の会合を17~18日の2日間の日程で開催され、イスラーム軍やアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の代表11人も参加を予定している。
『ハヤート』(12月17日付)が入手した声明案には、アサド大統領と今後いかなる調整も拒否することや、全権を有する移行期統治機関の詳細な内容が盛り込まれており、これが採択されれば、10日の合同会合で採択された声明における基本方針が大幅に修正されることになるという。
また民主的変革諸勢力国民調整委員会の幹部のアフマド・アルサーウィー氏が『ハヤート』に語ったところによると、最高交渉委員会会合では、シリア政府との交渉にあたる統一代表団の人選が行われる予定で、15人から構成される予定の代表団のうちの4人は武装集団から選ばれるという。
このほか、最高交渉委員会会合では、委員会の組織編成、委員長、報道官などの選出が予定されており、委員長候補としてはリヤード・ヒジャーブ元首相、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー氏(シリア革命反体制勢力国民連立元代表)の名前が挙がっているという。
AFP, December 16, 2015、AP, December 16, 2015、ARA News, December 16, 2015、Champress, December 16, 2015、al-Hayat, December 17, 2015、Iraqi News, December 16, 2015、Kull-na Shuraka’, December 16, 2015、al-Mada Press, December 16, 2015、Naharnet, December 16, 2015、NNA, December 16, 2015、Reuters, December 16, 2015、SANA, December 16, 2015、UPI, December 16, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.