米中央軍(CENTCOM)は、12月29日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は4回で、ハサカ市近郊(1回)、アレッポ市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。
CENTCOM, December 30, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
クッルナー・シュラカー(12月30日付)は、複数の地元消息筋の話として、シリア軍がハサカ市で結成した特殊部隊約200人を、ダーイシュ(イスラーム国)との激戦が続くダイル・ザウル市に派遣したと伝えた。
特殊部隊隊員の派遣は東部方面司令官のムハンマド・ハドゥール少将の命令によるもの。
この特殊部隊は10月にハドール少将が住民に対して参加・結成を呼びかけていたもので、ハサカ市をシリア政府とともの分割統治する西クルディスタン移行期民政局は特殊部隊の結成に異議を唱えていた。
AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
国内で活動する民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表はハサカ県のカーミシュリー市を訪問した。
アブドゥルアズィーム代表は調整委員会幹部らとともに使節団を組んでカーミシュリー市を訪問、市内で、西クルディスタン移行期民政局幹部(ジャズィーラ地区のアブドゥルカリーム・ウマル・ジャズィーラ共同代表ら)、シリア・クルド国民評議会幹部、アラブ系部族の代表らと会談、また人民防衛隊と女性防衛部隊の戦死者が埋葬されているダリール・サールーハーン墓地を訪問し、献花した。
アブドゥルアズィーム代表は「西クルディスタン移行期民政局の支配下にある地域は首都ダマスカスよりも安全だ」と述べるとともに、「我々の訪問の目的は、民政局、シリア・クルド国民評議会、アラブ系部族…の兄弟たちと会談することにあり、シリアの危機の政治的解決をめざしている」と述べた。
また1月25日に開始予定のシリア政府との交渉に関しては「(反体制派の)代表団はバランスのとれたものとなり…、シリアの危機は解決するだろう」と述べた。


AFP, December 30, 2015、AP, December 30, 2015、ARA News, December 30, 2015、Champress, December 30, 2015、al-Hayat, December 31, 2015、Iraqi News, December 30, 2015、Kull-na Shuraka’, December 30, 2015、al-Mada Press, December 30, 2015、Naharnet, December 30, 2015、NNA, December 30, 2015、Reuters, December 30, 2015、SANA, December 30, 2015、UPI, December 30, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がアレッポ市東部にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市を空爆した。
一方、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がタッル・ハッターバート村、ナッジャーラ村、アイシャ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ダイル・ザウル県では、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がジャフラ村、マリーイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ヒムス県では、SANA(12月29日付)によると、シリア軍が大マヒーン山、小マヒーン山などマヒーン町一帯およびハドス村、フワーリーン村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同地を制圧した。
シリア軍はまた、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市郊外採石場一帯でダーイシュの拠点などを空爆した。
AFP, December 29, 2015、AP, December 29, 2015、ARA News, December 29, 2015、Champress, December 29, 2015、al-Hayat, December 30, 2015、Iraqi News, December 29, 2015、Kull-na Shuraka’, December 29, 2015、al-Mada Press, December 29, 2015、Naharnet, December 29, 2015、NNA, December 29, 2015、Reuters, December 29, 2015、SANA, December 29, 2015、UPI, December 29, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)の空爆とシリア軍の砲撃で、シャイフ・マスキーン市で反体制武装集団戦闘員少なくとも9人が死亡した。
同地一帯では、シリア軍が国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン人士官とともに、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、シャイフ・マスキーン市の北部地区の大部分と同市に隣接する第82師団基地を制圧したという。
一方、SANA(12月29日付)によると、シリア軍が、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム・ムサンナー運動などからなるジハード主義武装集団と交戦の末、シャイフ・マスキーン市近郊のハッシュ丘、第82旅団基地を制圧し、同地一帯での制圧地域を拡大した。
シリア軍はまた、ガズラーン農場北部一帯で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ラタキア県では、SANA(12月29日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のブルジュ・カスブ村、第1044地点で反体制武装集団の掃討作戦を実施、同地を制圧した。
**
イドリブ県では、シリア人権監視団によると、フーア市郊外で16歳の少年が狙撃され、死亡した。
一方、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がダーナー市でシャームの民のヌスラ戦線の拠点に対して特殊作戦を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
シリア軍はまた、ジャルジャナーズ町でヌスラ戦線の拠点を空爆し、戦闘員数十人を殲滅した。
**
ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がムーリク市、ラハーヤー村、マアルカバ村を砲撃、戦闘機(所属明示せず)がラーシャー村(シャフシャブー山)を空爆した。
一方、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がムーリク市、トゥルール・ハムル村、シャフシャブー山一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
また、シリア軍がラターミナ町、マアルカバ村でシャームの民のヌスラ戦線、イッズ連合などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、戦闘員7人を殲滅した。
**
アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がタッル・アブヤド市を夜間空爆し、子供3人、女性1人を含む9人が死亡した。
クッルナー・シュラカー(12月29日付)によると、この空爆はロシア軍によるもので、犠牲者の数は20人にのぼったという。
**
ダマスカス郊外県では、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯、ナシャービーヤ町で反体制武装集団と交戦し、支配地域を拡大した。
シリア軍はまた、アルバイン市、ドゥーマー市、アーリヤ農場などでイスラーム軍などのジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
**
ダマスカス県では、SANA(12月29日付)によると、シリア軍がジャウバル区で反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, December 29, 2015、AP, December 29, 2015、ARA News, December 29, 2015、Champress, December 29, 2015、al-Hayat, December 30, 2015、Iraqi News, December 29, 2015、Kull-na Shuraka’, December 29, 2015、al-Mada Press, December 29, 2015、Naharnet, December 29, 2015、NNA, December 29, 2015、Reuters, December 29, 2015、SANA, December 29, 2015、UPI, December 29, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アフリーン市郊外のシャワーリガ村、マーリキーヤ村一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団との戦闘を続けた。
またアレッポ市シャイフ・マクスード地区では、人民防衛隊とヌスラ戦線などからなる武装集団が交戦した。
AFP, December 29, 2015、AP, December 29, 2015、ARA News, December 29, 2015、Champress, December 29, 2015、al-Hayat, December 30, 2015、Iraqi News, December 29, 2015、Kull-na Shuraka’, December 29, 2015、al-Mada Press, December 29, 2015、Naharnet, December 29, 2015、NNA, December 29, 2015、Reuters, December 29, 2015、SANA, December 29, 2015、UPI, December 29, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
クッルナー・シュラカー(12月30日付)は、イランの仲介による停戦合意でダマスカス郊外県ザバダーニー市からレバノン経由でトルコのハタイ空港に移送されたシャーム自由人イスラーム運動など反体制武装集団の負傷戦闘員ら126人のうち86人が、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所を経由して、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動が支配下に置くイドリブ県内に入った、と伝えた。
クッルナー・シュラカーの特派員によると、126人のうち16人はトルコ国内の病院に搬送されたが、それ以外は全員がただちにシリア領内に入ったという。

AFP, December 29, 2015、AP, December 29, 2015、ARA News, December 29, 2015、Champress, December 29, 2015、al-Hayat, December 30, 2015、Iraqi News, December 29, 2015、Kull-na Shuraka’, December 29, 2015、al-Mada Press, December 29, 2015、Naharnet, December 29, 2015、NNA, December 29, 2015、Reuters, December 29, 2015、SANA, December 29, 2015、UPI, December 29, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王がリヤドを訪問したトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相と会談し、シリア情勢、イエメン情勢、そしてアラブ・イスラーム諸国からなる新たな対テロ軍事同盟などについて意見を交わした。
アナトリア通信(12月29日付)、SPA(12月29日付)によると、シリア情勢に関して、両首脳は、アサド大統領退陣を不可欠だとする点で改めて合意するとともに、シリア政府を支援するロシアの介入に対すして態度を保留することを確認したという。

AFP, December 29, 2015、Anadolu Ajansı, December 29, 2015、AP, December 29, 2015、ARA News, December 29, 2015、Champress, December 29, 2015、al-Hayat, December 30, 2015、Iraqi News, December 29, 2015、Kull-na Shuraka’, December 29, 2015、al-Mada Press, December 29, 2015、Naharnet, December 29, 2015、NNA, December 29, 2015、Reuters, December 29, 2015、SANA, December 29, 2015、SPA, December 29, 2015、UPI, December 29, 2015などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.