シリア軍が西クルディスタン移行期民政局実効支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区を爆撃(2015年12月21日)

アレッポ県では、ARA News(12月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局が実効支配するアレッポ市シャイフ・マクスード地区に対して、シリア軍が「樽爆弾」で空爆を行い、住民複数人が死傷した。

AFP, December 22, 2015、AP, December 22, 2015、ARA News, December 22, 2015、Champress, December 22, 2015、al-Hayat, December 23, 2015、Iraqi News, December 22, 2015、Kull-na Shuraka’, December 22, 2015、al-Mada Press, December 22, 2015、Naharnet, December 22, 2015、NNA, December 22, 2015、Reuters, December 22, 2015、SANA, December 22, 2015、UPI, December 22, 2015などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合がシリア領内で8回の爆撃を実施(2015年12月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月21日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回で、ハサカ市近郊(1回)、フール町近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(4回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 22, 2015などをもとに作成。

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ダルアー県で活動するアル=カーイダ系組織のヌスラ戦線がシリア軍と停戦合意し、メンバーがイドリブ県に向け退去を開始する一方、ダマスカス郊外県バラダー渓谷でも停戦合意が成立(2015年12月21日)

シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線とシリア軍の間で停戦合意が結ばれ、同地からのヌスラ戦線の戦闘員の退去が開始され、負傷者多数を含むヌスラ戦線メンバー27人が、シリア政府の支配下にある同県ハウラーン地方のナジーフ村に到着した。

『ハヤート』(12月22日付)などによると、この停戦合意は、シリア政府がヌスラ戦線メンバー180人のダルアー県からイドリブ県への退去の安全を保証すること、ヌスラ戦線が見返りとしてイラン人捕虜複数名を解放することなどが盛り込まれているという。

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SNN(12月21日付)によると、シリア政府は、ダマスカス郊外県北西部のバラダー渓谷で活動を続ける反体制武装集団との停戦合意に従い、バスィーマ町・アシュラフィーヤト・ワーディー町間の街道を開放、同地への包囲を130日ぶりに解除した。

この停戦合意は、シリア軍がバラダー渓谷一帯への包囲を解除し、街道を開放、物資の搬入を認めること、シリア政府管理下の拘置所からの女性逮捕者の釈放、反体制武装集団によるダマスカス県への水道供給の制限解除などを定めているという。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、SNN, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、ロシア軍がヒムス県中部、アレッポ県東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を爆撃(2015年12月21日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハドス村、マヒーン町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

またロシア軍と思われる戦闘機がタドムル市各所を20回にわたり空爆し、複数の死傷者が出た。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がハドス村、フワーリーン村、マヒーン町西部、タドムル市郊外のシャリーファ村、グナイマート村、タフハ村、ガズィーラ村、ウンク・ハワー村のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(12月21日付)によると、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市であるバーブ市、マンビジュ市を空爆し、住民らが死傷した。

またクワイリス航空基地に駐留するシリア軍がダイル・ハーフィル市、アリーマ村などを砲撃した。

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スワイダー県では、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がカスル村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県各所での爆撃を激化する一方、アレッポ市ラーシディーン地区南部の丘陵地帯に到達(2015年12月21日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・マクラン町・イフラ村間の街道一帯を砲撃、またハーン・シャイフ・キャンプ一帯を「樽爆弾」で空爆した。

またシリア軍はマルジュ・スルターン村一帯などを戦闘機で21回にわたり空爆するとともに、同地を砲撃した。

シリア軍はこのほかにも、ダーライヤー市を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村・ナシャービーヤ町間の農場地帯、アルバイン市、ダーライヤー市で、イスラーム旅団などのジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍によって奪還されたハーン・トゥーマーン市一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、ジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がハーン・トゥーマーン市とアレッポ市ラーシディーン地区の間に位置する丘陵地帯を制圧した。

また、戦闘機(シリア軍かロシア軍かは不明)が、西クルディスタン移行期民政局の実効支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区の第15通り一帯を空爆した。

一方、SANA(12月21日付)とシリア人権監視団によると、アレッポ市ナイル通りなどシリア政府支配地域内の複数カ所に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、住民3人が死亡、2人が負傷した。

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ダマスカス県では、SANA(12月21日付)によると、イスラーム軍が撃った迫撃砲弾1発がバルザ区(マサーキン・バルザ地区)に着弾し、住民1人が死亡、9人が負傷した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がジャウバル区でイスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、クッルナー・シュラカー(12月21日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線の司令官の一人フサーム・アムーラ氏(アブー・ウダイ)が乗った車がヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ内に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ、同氏を含む戦闘員3人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(12月21日付)とシリア人権監視団によると、反体制武装集団がスカイラビーヤ市を砲撃し、住民2人が死亡、8人が負傷した(シリア人権監視団によると負傷者数は25人)。

また県北部のバフサ村では、反体制派のナスル軍の戦車大隊司令官と第6旅団副司令官らがシリア軍の砲撃で死亡、シリア軍はこのほかにもハッダージュ村一帯を4回にわたり空爆し、1人が死亡、複数が負傷した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がスカイク村、ムーリク市東部、ラハーヤー村、ラトミーン村でファトフ軍拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がハウラ地方を空爆、またシリア軍が同地を砲撃し、女性1人が死亡した。

これに対して、ジハード主義武装集団もハウラ地方一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がタマーニア町、スカイク村を空爆、これに対してジハード主義武装集団は、シリア政府支配下のカファルヤー町、フーア市各所を砲撃し、また同地一帯では、国防隊や地元民兵がシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がフバイト村、ビダーマー町、タマーニア町でシャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、アティーラ村一帯などでシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、ロシア軍戦闘機が同地一帯を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区、雛民キャンプ一帯で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月22日付)によると、ナマル町でサナマイン自由人大隊司令官のムハンマド・ムバーラク・アトマ氏が何者かによって暗殺された。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、December 22, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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米国はクルド民族主義政党のPYDを反体制派統一代表団に加えるべく、サウジアラビアとトルコを説得(2015年12月21日)

AKI(12月21日付)は複数の反体制筋の話として、国連安保理決議第2254号に従い、2016年1月に開始予定のシリア政府との政治移行に向けた和平交渉に参加する反体制派の統一代表団に、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のサーリフ・ムスリム共同代表を加えるため、米国がサウジアラビアやトルコの説得を試みている、と伝えた。

トルコ政府は、PKK(クルディスタン労働者党)とつながりがある民主統一党、そして西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊をテロ組織に認定するよう求めており、サウジアラビア政府もリヤドで主催した反体制派合同会合、そして会合で新設された最高交渉委員会から民主統一党を排除している。

しかし、米国は、ロシア軍によるシリア空爆開始以降、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動と共闘する「穏健な反体制派」への支援を断念、人民防衛隊主体のシリア民主軍への支援を強化している。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、AKI, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長はクンタール氏暗殺に対して「イスラエルに適切な時に、適切な場所で、適切な方法で報復する」と宣言(2015年12月21日)

ナハールネット(12月21日付)などによると、20日のイスラエル軍によると思われるダマスカス郊外県ジャルマーナー市への攻撃で死亡したヒズブッラーの幹部サミール・クンタール氏の葬儀がベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)のグライビー地区で執り行われ、住民やヒズブッラー支持者数千人が参列した。

Naharnet, December 20, 2015
Naharnet, December 20, 2015

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葬儀後、ハサン・ナスルッラー書記長がテレビ演説を行い、イスラエルに対して「適切な時に、適切な場所で、適切な方法で報復する」と明言した。

ナスルッラー書記長は、クンタール氏殺害に関して「イスラエルという敵があからさまな軍事攻撃による暗殺の背後にいることは疑う余地がない…。イスラエルの戦闘機が誘導ミサイルで(クンタール氏がいた)建物を攻撃した…。シオニストという敵がサミール・クンタール氏を暗殺したことを明白且つ公に非難する」と述べた。

クンタール氏殺害に関しては、「自由シリア軍」を名乗るハウラーンの騎士大隊が関与を認めるビデオ声明を公開していたが、ナスルッラー書記長はこれを否定し、イスラエルの犯行だと断じた。

Naharnet, December 20, 2015
Naharnet, December 20, 2015

 

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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中国外交部は北京でのシリア政府と反体制派代表の対話会合主催への意向を表明(2015年12月21日)

中国外交部の洪磊報道官は、シリア紛争解決に向けた停戦・政治移行プロセスの行程を定めた国連安保理決議第2254号採択を受け、中国が近く、シリア政府と反体制派の代表を招聘し、同国における危機の政治的解決に貢献するため積極的な役割を果たすとの意向を表明した。

シリアの複数の反体制筋が『ハヤート』(12月22日付)に伝えたところによると、中国政府は同国が招聘可能な反体制活動家のリストを用意しているという。

このリストは、ロシアが用意した反体制活動家のリスト(443人が記載)、米国のリスト(15人が記載)、アラブ諸国のリスト(20人が記載)、そしてリヤドの反体制派の最高交渉委員会メンバー34人を総合して作成されているという。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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