米中央軍(CENTCOM)は、1月4日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は1回で、アイン・イーサー市近郊のダーイシュの施設に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, January 5, 2016などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアイン・イーサー市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。
同監視団によると、12月30日に激化した戦闘で3日までにダーイシュ戦闘員17人、シリア民主軍戦闘員21人(うち人民防衛隊隊員は9人)が死亡した。
またダーイシュ戦闘員の死者のうち3人は「カリフ制の幼獣」と称される少年戦闘員だったという。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市一帯、アルカミーヤ村、マーリキーヤ村などアレッポ市北東部一帯を空爆した。
またシリア軍との戦闘が続くナッジャーラ村では、ダーイシュによると思われる自爆攻撃により、大きな爆発が発生、シリア軍兵士らが死亡したという。
一方、SANA(1月4日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部郊外でダーイシュ(イスラーム国)の侵攻に対峙、これを撃破したほか、ティジャーラ村一帯でダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
このほか、ARA News(1月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、アイン・アラブ市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、複数の村・農場を制圧した。
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ヒムス県では、SANA(1月4日付)によると、シリア軍がスード丘、カルヤタイン市、ワーディー・ザカーラ入り口、ヒヤール山北西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, January 4, 2016、AP, January 4, 2016、ARA News, January 4, 2016、Champress, January 4, 2016、al-Hayat, January 5, 2016、Iraqi News, January 4, 2016、Kull-na Shuraka’, January 4, 2016、al-Mada Press, January 4, 2016、Naharnet, January 4, 2016、NNA, January 4, 2016、Reuters, January 4, 2016、SANA, January 4, 2016、UPI, January 4, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるアレッポ市ティシュリーン通り、マサーキン・サビール地区、アシュラフィーヤ地区に、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が砲撃を加えた。
ジハード主義武装集団はまた、西クルディスタン移行期民政局が実効支配するアレッポ市シャイフ・マクスード地区に対しても砲撃を加え、住民1人が死亡した。
これに対して、人民防衛隊はアレッポ市カースティールー街道地区を砲撃し、同地への道路を封鎖した。
一方、SANA(1月4日付)によると、シリア軍がタッル・ムサイビーン村、マンスーラ村、アレッポ市シャイフ・ルトフィー地区、バニー・ザイド地区、カルム・タッラーブ地区、サーフール地区、シャイフ・ハドル地区、アシュラフィーヤ地区、ザバディーヤ地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アーリヤ農場一帯、カラム・ラサース村一帯で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。
一方、SANA(1月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにマルジュ・スルターン村東部一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍と交戦し、戦闘員7人を殲滅し、ビラーリーヤ村郊外の高地と同地一帯の農場、建物群を制圧した。
シリア軍はまた、マルジュ・スルターン村北部のハラスター・カンタラ村一帯のイスラーム軍、ラフマーン軍団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ウマル軍団の拠点を空爆、ハラスター市でも「ウンマの暁」の拠点を攻撃した。
他方、シリア人権監視団は、シリア軍による包囲が174日目を迎えたマダーヤー町(ザバダーニー市近郊)で、これまでに23人が飢餓、地雷の爆発、狙撃によって死亡している、と発表した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がシャイフ・マスキーン市各所を12回以上にわたり空爆、またシリア軍が同市を砲撃した。
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ラタキア県では、SANA(1月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに県北部のルワイサト・クバイブ村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。
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ヒムス県では、SANA(1月4日付)によると、シリア軍がイッズッディーン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
一方、SANA(1月4日付)によると、シリア軍がダルアー市郊外のコルク工場、アイスクリーム工場一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, January 4, 2016、AP, January 4, 2016、ARA News, January 4, 2016、Champress, January 4, 2016、al-Hayat, January 5, 2016、Iraqi News, January 4, 2016、Kull-na Shuraka’, January 4, 2016、al-Mada Press, January 4, 2016、Naharnet, January 4, 2016、NNA, January 4, 2016、Reuters, January 4, 2016、SANA, January 4, 2016、UPI, January 4, 2016などをもとに作成。
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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とユーフラテス火山作戦司令室に参加するラッカ革命家戦線は、傘下組織の部族軍を解体すると発表した。
部族軍は2015年12月、ラッカ県タッル・アブヤド市で結成が宣言された武装集団で、人民防衛隊は、同部隊を解体させるため、ラッカ革命家戦線への食糧物資などの配給を停止していた。

AFP, January 4, 2016、AP, January 4, 2016、ARA News, January 4, 2016、Champress, January 4, 2016、al-Hayat, January 5, 2016、Iraqi News, January 4, 2016、Kull-na Shuraka’, January 4, 2016、al-Mada Press, January 4, 2016、Naharnet, January 4, 2016、NNA, January 4, 2016、Reuters, January 4, 2016、SANA, January 4, 2016、UPI, January 4, 2016などをもとに作成。
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トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表は、米国主導の有志連合がシリア国内でのダーイシュ(イスラーム国)との戦いで西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を支援・連携していることに関して、「テロを支援することでテロと戦うというのは非合理的だ」と批判した。
ARA News(1月4日付)が伝えた。
AFP, January 4, 2016、AP, January 4, 2016、ARA News, January 4, 2016、Champress, January 4, 2016、al-Hayat, January 5, 2016、Iraqi News, January 4, 2016、Kull-na Shuraka’, January 4, 2016、al-Mada Press, January 4, 2016、Naharnet, January 4, 2016、NNA, January 4, 2016、Reuters, January 4, 2016、SANA, January 4, 2016、UPI, January 4, 2016などをもとに作成。
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シリアの共和国ムフティーのアフマド・バトルッディーン・ハッスーン師は、イランのアーラム・チャンネル(1月4日付)のインタビューに応じ、そのなかで、サウジアラビアでのシーア派の聖職者ニムル・ニムル師の処刑(2日)に関して、「イスラームのウンマを破壊し、イランを代理戦争に巻き込もうとする者の犯行だ…。米シオニストの手がアラブの為政者の名の下に行った者だ」と非難した。
ハッスーン師はまた「世界全体は、テロの隠れ家が世界のどこにあるのか、そして誰がテロを作り出しているのかを知るべきだ。かつてダマスカスでムハンマド・サイード・ラマダーン・ブーティー師を暗殺した者どもこそが、今日ニムル師を暗殺したのだ」と断じた。
AFP, January 4, 2016、AP, January 4, 2016、ARA News, January 4, 2016、Champress, January 4, 2016、al-Hayat, January 5, 2016、Iraqi News, January 4, 2016、Kull-na Shuraka’, January 4, 2016、al-Mada Press, January 4, 2016、Naharnet, January 4, 2016、NNA, January 4, 2016、Reuters, January 4, 2016、Qanat al-‘Alam, January 4, 2016、SANA, January 4, 2016、UPI, January 4, 2016などをもとに作成。
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ダマスカス郊外県東グータ地方などで活動するイスラーム軍は声明を出し、サウジアラビアによるイランとの国交断絶に支持を表明した。
イスラーム軍は声明のなかで、イランが「宗派主義的憎悪によって動かされ、破壊と殺戮を拡散する民兵を輸出することで地域の治安を脅かしている」と批判した。
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トルコで活動するシリア・イスラーム評議会は声明を出し、「シリア革命はテヘランのムッラー体制の宗派主義的様相を暴露した」と主張、サウジアラビアによるイランとの国交断絶に支持を表明した。
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サウジアラビアの首都リヤドで12月に開催された反体制派合同会合で設置された反体制派同一代表団人選のための最高交渉委員会は声明を出し、「国際社会の慣習に違反し、他国の主権を侵害する…憎むべきテヘラン体制による犯罪…に反対する」と表明、テヘランでのサウジ大使館への暴徒襲撃を非難した。
AFP, January 4, 2016、AP, January 4, 2016、ARA News, January 4, 2016、Champress, January 4, 2016、al-Hayat, January 5, 2016、Iraqi News, January 4, 2016、Kull-na Shuraka’, January 4, 2016、al-Mada Press, January 4, 2016、Naharnet, January 4, 2016、NNA, January 4, 2016、Reuters, January 4, 2016、SANA, January 4, 2016、UPI, January 4, 2016などをもとに作成。
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