米主導の有志連合はシリア領内で7回の爆撃を実施(2016年1月23日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月23日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回でアイン・イーサー市近郊(1回)、ハサカ市近郊(2回)、フール町近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュの施設に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, January 24, 2016などをもとに作成。

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イドリブ県でアル=カーイダ系組織どうし(ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動)が交戦(2016年1月23日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(1月24日付)によると、サルキーン市で、ファトフ軍を構成するアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線と、同じくアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員どうしが交戦、ヌスラ戦線が市内にあるシャーム自由人イスラーム運動の福祉局を制圧した。

複数の活動家によると、戦闘はサルキーン市だけでなく、ハーリム市でも行われ、シャーム自由人イスラーム運動がハーリム市を制圧したという。

クッルナー・シュラカーによると、ヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の対立は支配下にある都市の行政をめぐるもので、ヌスラ戦線幹部のマイサル・ブン・アリー・カフターニー氏、シャーム自由人イスラーム運動幹部のアブー・イーサー・シャイフ氏らは交戦を非難、自制を呼びかけている。

AFP, January 24, 2016、AP, January 24, 2016、ARA News, January 24, 2016、Champress, January 24, 2016、al-Hayat, January 25, 2016、Iraqi News, January 24, 2016、Kull-na Shuraka’, January 24, 2016、al-Mada Press, January 24, 2016、Naharnet, January 24, 2016、NNA, January 24, 2016、Reuters, January 24, 2016、SANA, January 24, 2016、UPI, January 24, 2016などをもとに作成。

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ケリー米国務長官はサウジアラビアが保護する反体制派「リヤド最高交渉委員会」に「毒杯をあおる」よう迫る(2016年1月23日)

『ハヤート』(1月25日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、ジョン・ケリー米国務長官が、23日にサウジアラビアのリヤドで行われたリヤド最高交渉委員会委員長のリヤード・ヒジャーブ元首相との会談で、ジュネーブ3会議への参加を求める「最後通告」を伝え、「毒杯をあおる」ことを迫ったと伝えた。

ヒジャーブ元首相が西側高官やともに行動する活動家らに明らかにしたところによると、ケリー国務長官は会談で、ヒジャーブ元首相に対し、ジュネーブ3会合でのシリア政府と反体制派との交渉が、国連安保理決議第2254号の内容、そしてそれに先立つウィーン会合での国際シリア支援グループ(ISSG)諸国の合意に従い、シリア政府と反体制派の双方からなる移行期政府の樹立、アサド大統領の出馬が可能な大統領選挙の実施を目的としており、アサド大統領の退陣に期限は定められてないことを伝えたという。

また反体制派の代表団について、ケリー米国務長官は、「ロシア・リスト」に示されている民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首、シリア民主評議会のハイサム・マンナーア共同代表、変革解放人民戦線代表のカドリー・ジャミール前副首相を加えるか、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が彼らを「顧問・専門家」として会議に招聘することになると伝えたという。

また、ARA News(1月24日付)によると、ケリー米国務長官はヒジャーブ元首相との会談で、最高交渉委員会が指名した代表団のうち、団長のアスアド・ズウビー准将と交渉責任者のムハンマド・アッルーシュ氏(イスラーム軍団)を排除するよう求めたという。

そのうえで、ケリー国務長官は「交渉開始前の信頼醸成措置」の実施、すなわちシリア国内でのシリア軍による攻撃停止を期待すべきでないと釘を刺し、国内での戦闘継続を口実に会議への参加を見送らないよう求めた。

ヒジャーブ元首相によると、ケリー国務長官は「これらの条件を保証しなければ、我々の反体制派への支援は停止するだろう」と警告、さらに「反体制派が交渉に赴き、シリア政府がこのプロセスを反故にした場合、我々はロシア軍の空爆が激化しても支援増加を約束はしない」と付言したという。

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一方、『ハヤート』によると、トルコでアフメト・ダウトオール首相らと会談したジョー・バイデン米副大統領については、トルコ・シリア国境の管理強化に加えて、民主統一党サーリフ・ムスリム共同党首を反体制派代表団に加えることへの理解を求めたが、トルコ外務省は、ムスリム党首が会議に参加し、シリア革命反体制勢力国民連立が参加しない場合、ISSGから脱退することを関係者に伝えたという。

AFP, January 24, 2016、AP, January 24, 2016、ARA News, January 24, 2016、Champress, January 24, 2016、al-Hayat, January 25, 2016、Iraqi News, January 24, 2016、Kull-na Shuraka’, January 24, 2016、al-Mada Press, January 24, 2016、Naharnet, January 24, 2016、NNA, January 24, 2016、Reuters, January 24, 2016、SANA, January 24, 2016、UPI, January 24, 2016などをもとに作成。

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シリアの反体制メディア活動家がトルコのエルドアン大統領と会談の様子を撮影した自撮り写真に非難集中(2016年1月23日)

シリアのメディア活動家複数名がトルコでレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談し、シリア人記者の安全やトルコ・シリア間の往来を確保するよう要求した。

しかし、ARA News(1月23日付)によると、この会談に参加したラーミー・ジャッラーフ氏が自撮りし、公開した会合中の写真に対して、フェイスブックなどで「無責任だ」、「ラーミーのようになるな」「不適切だ」と言った批判がシリア人活動家、トルコ人ジャーナリストらから相次いだ。

Kull-na Shuraka', January 23, 2016
Kull-na Shuraka’, January 23, 2016

 

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県アアザーズ市東部の国境地帯で攻勢を強めるダーイシュ(イスラーム国)をトルコ軍が攻撃するも、キリス市に迫撃砲弾が再び着弾(2016年1月23日)

アレッポ県では、『ハヤート』(1月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)は、国境近く(アアザーズ市東部)のバラーギーディー村一帯を襲撃し、反体制武装集団との戦闘の末に同地を制圧した。

これに対して、トルコ軍が反体制武装集団を支援するかたちで攻撃、反体制武装集団はバラーギー村一帯を奪還した。

また、有志連合と思われる戦闘機が同地一帯を空爆、ブザーア村では女性1人と子供4人の合わせて5人が死亡、多数が負傷した。

なお、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、ダーイシュはバッル村、バラーギーダ丘、シャイフ・リーフ村に侵攻、シャーム戦線などとの戦闘の末、同地を制圧したという。

また、ARA News(1月23日付)によると、バッル村の北部に位置するトルコ領内のキリス市では、シリア領内から発射されたと思われる迫撃砲弾2発が着弾、うち1発がハイダル・アトゥンチュ診察所に着弾した。

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ARA News(1月23日付)によると、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団とトルクメン人(トルコ系シリア人)武装組織スルターン・ムラード旅団は、カッラ・クーバリー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ARA News(1月23日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)はジャラーブルス市、マンビジュ市の住民に対して、ロシア軍の空爆を避けるために市外に避難することを禁止すると発表した。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)が活動を活発化させているダイル・ザウル県での爆撃で民間人ら12人が死亡(2016年1月23日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(ロシア軍かシリア軍か不明)がヒシャーム村を空爆し、民間人を含む12人が少なくとも死亡、数十人が負傷した。

戦闘機は23日にもタービヤ村、ブーライル村を空爆し、子供15人、女性8人を含む44人が死亡している。

またシリア人権監視団によると、16日以降、ダイル・ザウル県でのシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で民間人、戦闘員、兵士439人が死亡しているという。

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アレッポ県では、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がタッル・ハッターバート村、カタル村、マフラサ村、バーブ市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がサフン丘一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダルアー県シャイフ・マスキーン市で過去最大規模の攻撃を実施する一方、ラタキア県北部で失地回復を続ける(2016年1月23日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がシャイフ・マスキーン市を空爆するなか、シリア軍も同地を地対地ミサイルなどで攻撃、国防隊、外国人戦闘員とともに、同地でジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市内北部および東部の街区および建物群複数を制圧、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム・ムサンナー運動など反体制武装集団を市外に駆逐した。

シリア軍はまた、アトマーン村などで反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

しかし、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、反体制武装集団は、シリア軍による最大規模の攻撃に応戦、これを撃退したという。

同サイトによると、ロシア軍の空爆は2時間で50回を超え、シリア軍も第12師団基地、第175中隊基地、カルファー村の拠点から激しい砲撃を加えたという。

シリア軍は、フラーク市、ナーフタ町、ブスル・ハリール市、ダルアー市を砲撃、反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がフライターン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、ブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区、カルム・マイサル地区、シャイフ・サイード地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ダルアー県、クナイトラ県で活動するシャーム統一戦線は声明を出し、ヤルムーク軍に合流すると発表した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員がトルクメン山、クルド山一帯(ラビーア町一帯)でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、第1沿岸師団、第2沿岸師団、トルキスターン・イスラーム党、アンサール・シャームなどからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がフルワ村、トゥッファーヒーヤ村を制圧した。

これに対し、第1沿岸師団などの反体制武装集団は、ドゥラル・シャーミーヤ(1月23日付)によると、バーシューラ丘一帯を奪還したという。

また、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、この戦闘でイラク人民兵20人が死亡したという。

一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のトゥッファーヒーヤ村、西フルワ村、東フルワ村、アムリーク村、バイト・アーラブ村、バイト・アブラク村、タッル・アシューラン村および同地一帯の丘陵地帯を制圧した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がバーシュカウィー村でシリア軍を米国製TOW対戦車ミサイルで攻撃し、戦車1輌を破壊した。

また、ARA News(1月23日付)によると、ジハード主義武装集団がヌッブル市、ザフラー町のシリア軍、国防隊拠点を激しく攻撃した。

これに対して、シリア軍は同地にヘリコプターで物資を投下したという。

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、ヒムス市ワーディー・ザハブ地区で爆弾2発が相次いで爆発し、シリア軍の大佐1人を含む住民ら15人が負傷した。

一方、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(1月23日付)によると、シリア軍がラターミナ町でイッザ連合を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、January 24, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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バイデン米副大統領「ジュネーブ3会議が失敗したら、トルコとダーイシュ(イスラーム国)壊滅に向けた軍事的計画を準備する」(2016年1月23日)

ジョー・バイデン米副大統領はトルコを訪問し、アフメト・ダウトオール首相と会談、シリア情勢への対応などについて意見を交わした。

会談後の記者会見で、バイデン副大統領は、シリア紛争の政治的解決が失敗した場合、米国とトルコは、ダーイシュ(イスラーム国)壊滅に向けて軍事的な計画を準備することになるだろう、と述べた。

バイデン副大統領は「シリア政府と反体制派による今度のジュネーブでの会合で政治的解決に至らなかった場合、すべての選択肢が考えられることになる…。トルコと米国いんは、シリア領内でのダーイシュとの戦いに向けた軍事的介入に関する複数の計画があり、今度の交渉が失敗したらそれに訴えることになろう」と述べた。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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サウジアラビア、トルコが後援するイスラーム軍、シャーム軍団、シリア国民連合は共同声明を出し、ジュネーブ3会議が失敗したら、シリア、ロシアの責任であると批判(2016年1月23日)

サウジアラビアが支援するイスラーム軍、トルコが後援するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団など40以上の反体制武装集団およびシリア革命反体制勢力国民連立が共同声明を出し、1月25日に開催予定のジュネーブ3会議に関して、「政治プロセスにおけるいかなる失敗の責任も、戦争犯罪を続けるアサド政権とその同盟者であるロシアの責任だ」と発表した。

共同声明を発表したのは以下の組織:シリア革命反体制勢力国民連立、南部戦線司令部、北部師団、イスラーム軍、シャーム戦線、ヤルムーク軍、アンサール・イスラーム戦線、中部師団、ナスル軍、シャーム革命家大隊、タウヒード軍、シャーム戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、部族師団、アムード・ハウラーン師団、第24歩兵師団、第1特殊任務師団、アンサール・シャーム大隊、海岸第10旅団、第1中隊、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、第16歩兵師団、イスラーム覚醒大隊、ムジャーヒディーン軍、ヒムス解放運動、シャーム軍、ハウラーン自由人連合、砂漠自由人連合、カシオン旅団、ハムザ師団、ジャイドゥール・ハウラーン旅団、殉教者ガッサーン・トゥワイラシュ師団、タウヒードの暁師団、イッザ軍、ヒムス軍団、フルカーン旅団、ザーウィヤ山の鷹旅団、第13師団、第1沿岸師団、クナイトラ・ゴラン軍事評議会、スルターン・ムラード旅団、第5旅団、第312師団、アルバイーン大隊、ムウタスィム・ビッラー旅団。

声明において、武装集団らは、シリア軍、ロシア軍による民間人殺害、包囲、飢餓、インフラ、病院、学校、国境通行所の攻撃・破壊、そして国連安保理での人権に関する諸決議の履行拒否を非難、「軍事攻撃、政治的威嚇、反体制派へのあからさまな干渉を通じて、ロシアによる政治プロセスへの指図、介入を拒否する」と主張した。

そのうえで、国連安保理決議第2254号の第12、13項において確認された都市などへの包囲解除と人道支援、すべての逮捕者の釈放、民間人に対する空爆・砲撃の停止の必要を改めて強調した。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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ケリー米国務長官はサウジアラビアのジュバイル外務大臣、リヤド最高交渉委員会のヒジャーブ元首相と会談し、「ロシア・リスト」への配慮を求めた模様(2016年1月23日)

ジョン・ケリー米国務長官はサウジアラビアの首都リヤドを訪問し、サルマーン・アブドゥルアズィーズ国王、そしてアーディル・ジュバイル外務大臣などGCC諸国外相と会談し、シリア情勢、イエメン情勢などについて意見を交わした。

AFP(1月23日付)によると、会談でサウジアラビア側はケリー国務長官に対して、イラン核開発問題をめぐる合意後に米国とイランが接近することへの警戒感を表明した。

会談後の共同記者会見で、ケリー国務長官は、25日に開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉「ジュネーブ3会議」に関して、「我々は1日ほどで良いイニシアチブが発揮され、会合を始められると信じている」と述べ、予定通りに会合を開催すべきだと改めて強調した。

また「一部の国におけるイランの活動、そしてヒズブッラーへの支援継続に懸念」を表明、「アサドこそがテロ組織を引きつける最大の要因だ」と主張、周辺諸国へのテロ拡散阻止をめざすとの意志を表明した。

一方、イエメン情勢については「米国はイエメンのフーシー派による破壊の脅威に立ち向かうサウジアラビアとともにある」と述べ、サウジアラビアの空爆に理解を示した。

これに対して、ジュバイル外務大臣は「サウジアラビアはワシントンとともにシリアにおけるアサドの役割を終わらせ、イエメンでのクーデタを終わらせる」と述べた。

また「GCC諸国は米国とともに地域におけるイランの干渉に対抗する」と主張、「私は米国がイランと寄り添うとは見ていない…。イランは国際社会最大のテロ支援国家だ…。米国はイランの行動がもたらす脅威を総じて理解している」と述べ、両国の接近に警戒感を示した。

Naharnet, January 23, 2016
Naharnet, January 23, 2016

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ケリー米国務長官はまた、リヤドを拠点とする最高交渉委員会(リヤドでの反体制派合同会合で設置された反体制派統一代表団選出のための委員会)委員長のリヤード・ヒジャーブ議長と会談し、ジュネーブ3会議への対応を協議した。

この会談に関して、『ハヤート』(1月23日付)は、最高交渉委員会が決定した反体制派代表団の人選に関して、ケリー国務長官がヒジャーブ元首相に対して、団長のアスアド・ズウビー准将と交渉責任者のイスラーム軍ムハンマド・ムスタファー・アッルーシュ氏を民間人に交代させること、そして「ロシア・リスト」に名を連ねている主要な活動家(とりわけ民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首)を代表団に参加させるよう提案する模様だと伝えていた。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、al-Hayat, January 23, 2016、January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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米軍はハサカ県ルマイラーン市郊外の農業飛行場の軍事転用準備をほぼ完了(2016年1月23日)

シリア軍消息筋は、AFP(1月23日付)に対して、「米軍は3ヶ月前からルマイラーン町(ハサカ県)南部のいわゆるアブー・ハジャズ地区で軍事基地の準備を進めており…、米軍専門家が(西クルディスタン移行期民政局)人民防衛隊とともに準備に参加している…。米国がシリアの主権を侵害するのはこれが初めてではない」と述べた。

同消息筋によると、この基地は、全長2,700メートルの滑走路を持ち、ヘリコプターや貨物輸送機の離着陸が可能だが、戦闘機による利用はないという。

これに関して、シリア人権監視団も、この航空基地が「ほぼ利用可能な状態になっており、過去数週間で滑走路が拡張され、米軍のヘリコプターが離着陸している」としつつ、今のところ、軍事作戦には使用されていないと発表した。

またこの空港が「2ヶ月前にシリア領内に入った米軍顧問の拠点になるだろう」と付言した。

一方、人民保護部隊主導のシリア民主軍のタラール・サッルー報道官はAFP(1月23日付)の取材に対して、ルマイラーン町郊外の農業飛行場が米軍基地に転用されているとの報道について、「今も農業飛行場だ」と否定した。

またなお米政府高官は、Fox News(1月22日付)に対して、農業飛行場の拡張工事は、民主統一党が行っているもので、米軍が将来この飛行場を引き受け、使用する計画はない、と述べた。

AFP, January 23, 2016、AP, January 23, 2016、ARA News, January 23, 2016、Champress, January 23, 2016、Fox News, January 22, 2016、al-Hayat, January 24, 2016、Iraqi News, January 23, 2016、Kull-na Shuraka’, January 23, 2016、al-Mada Press, January 23, 2016、Naharnet, January 23, 2016、NNA, January 23, 2016、Reuters, January 23, 2016、SANA, January 23, 2016、UPI, January 23, 2016などをもとに作成。

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