米中央軍(CENTCOM)は、1月11日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は4回で、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンジジュ市近郊(2回)のダーイシュの施設に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, January 12, 2016をもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
アレッポ県では、ARA News(1月11日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の支援のもと、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つマンビジュ市郊外のサカーウィーヤ村、タッル・アルシュ村(いずれもティシュリーン・ダム西方)を制圧した。
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同じくアレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、アレッポ市シャイフ・マクスード地区でシャームの民のヌスラ戦線と交戦、車輌2輌を破壊したと発表した。
また、アアザーズ市郊外のシャワーリガ村、マーリキーヤ村一帯にある人民防衛隊の拠点がヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動の攻撃を受けたと発表した。
ARA News(1月11日付)が伝えた。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、アイン・イーサー市郊外一帯で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員16人が死亡した。
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ハサカ県では、ARA News(1月11日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハサカ市南西部のアブド村近郊の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊拠点を襲撃した。
AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がアンジャーラ村の学校を空爆し、子供12人、女性教師1人を含む15人が死亡した。
この空爆に関して、ARA News(1月11日付)はシリア軍の空爆と伝えた。
一方、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がアレッポ市西部に位置するハーン・アサル村一帯の制圧に向け、同地周辺の複数カ所で大規模作戦を開始し、ザイトゥーン高地、ハズマル丘を制圧した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサルマー町一帯で進軍を続けるなか、トルクメン山、クルド山一帯を砲撃した。
一方、SANA(1月11日付)によると、シリア軍は人民防衛諸集団とともに、ルワイサト・カルア村、ハーッラ山丘陵地帯(第423地点、第415.6地点、第387地点)、ファーリス山(第413地点)、ダイル・ハンナー村を制圧した。
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イドリブ県では、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がカフルルーマー村、アウラム・ジャウズ村、ルンマーン丘(サラーキブ市南部)でジュンド・アクサー機構、ファトフ軍などと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がアトシャーン村、ザカート村で、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がダルアー市ダルアー・バラド地区各所、難民キャンプ地区、ハムリーン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(1月12日付)によると、ヤルムーク区のマガーリバ通りで爆弾が爆発し、近くをオートバイで走行中のシャームの民のヌスラ戦線メンバー2人が死亡した。
AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、January 12, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団、SANA(1月11日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アレッポ市東部に位置するアイシャ村を制圧した。
この戦闘では、スハイル・ハサン大佐(愛称「虎」)の副官1人を含む多数のシリア軍将兵が死亡したという。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)がカルヤタイン市一帯、タドムル市郊外柑橘園一帯、シャーイル・ガス採掘所一帯などで激しく交戦した。
AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)はインドを訪問した。
インド外務省報道官によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は、スシュマ・スワラジ外務大臣らと会談予定。
SANA(1月11日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は外相会談に先立って、アジット・ドヴァル国家安全担当補佐官と会談し、中東情勢、とりわけ「テロとの戦い」について意見を交わした。

AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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リヤドでの反体制派合同会合で設置された最高交渉委員会代表のリヤード・ヒジャーブ元首相は、フランスの首都パリを訪問し、フランソワ・オランド大統領と会談した。
会談後にフランス大統領府が発表した声明によると、オランド大統領は会談で、国連安保理決議第2254号に沿ったシリアにおける政治的移行を実現すべきだと述べるとともに、将来のシリアにおいてアサド大統領が役割を果たし得ることないことを強調したという。
また、最高交渉委員会による反体制派統一代表団人選に向けた動きを高く評価した。
一方、ヒジャーブ元首相は会談後に、最高交渉委員会が1月25日に予定されているジュネーブ3会議での交渉に臨む用意があると述べるとともに、その真の目的が、アサド大統領や政権幹部を排除した「真の政治移行」にあると強調した。
AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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イランのアブドゥッレザー・ラフマーニー・ファズリー内務大臣がシリアの首都ダマスカスを訪問し、ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内務大臣と会談した。
AFP(1月11日付)によると、ファズリー内務大臣は会談後の記者会見で「我々は(シリアに)直接支援はしていない。つまり、我々は(シリアでの)軍事作戦に直接介入していない…。我々が行っているのは、装備、教練面での支援であり、シリア政府の監督のもとにシリアの若者や国民に経験を伝えることで、彼らが独立と自由を守れるようにしようとしている」と述べた。
ファズリー内務大臣はまた「我々はシリアとイラクで、顧問として支援を行っている…。必要であれば我々は訓練を施すこともあり得る」としたうえで、「シリア政府が…テロと戦うシリア軍への支援を我々に要請したので、我々はレジスタンス、シリア政府、そしてアサド大統領を支援している」と付言した。
AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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SANA(1月11日付)は、シリア軍、ヒズブッラーが包囲を続けるダマスカス郊外県マダーヤー町と、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などが包囲を続けるイドリブ県フーア市、カファルヤー町に、国連とシリア赤新月社のトレーラー65輌が人道支援物資への搬入を行った。
AFP(1月11日付)によると、このうちマダーヤー町への搬入作業を行ったトレーラーは44輌、フーア市、カファルヤー町への搬入作業を行ったトレーラーは21輌。
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シリア人権監視団によると、人道支援物資搬入に先立って、赤十字国際委員会、シリア赤新月社、国連の代表団がマダーヤー町に入り、物資受け入れの準備を行う一方、マダーヤー町住民は「武装集団の倉庫に物資を搬入しようとしていた同市の軍事評議会議長」を追放、これを受け、人道支援物資の搬入が実現したという。
また、マダーヤー町を包囲するヒズブッラー戦闘員は、検問所を設置しているマダーヤー町郊外のカウス地区に住民らを誘導し、彼らに対して支援物資配給の仕組みを説明したという。
それによると、支援物資はマダーヤー町内の倉庫に搬入され、支援事務所に登録されている世帯のリストに従い、世帯ごとに配給量が決定され、世帯主がこれを受けとる、という。
ヒズブッラーはまた、住民に対して人道支援物資を受けたい者はクーア地区の検問所に来るよう告知する一方、マダーヤー町から退去したい者はクーア地区の検問所を経由して退去できると合わせて告知したという。
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マダーヤー町、フーア市、カファルヤー町への人道支援物資の搬入は、2015年9月下旬にイランの仲介のもとにシリア政府とアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動などの武装集団が交わした停戦合意に基づく措置で、これに先立ち、12月末には、ザバダーニー市で籠城を続けてきたシャーム自由人イスラーム運動の負傷した戦闘員やその家族がレバノン、トルコを経由し、ファトフ軍支配下のイドリブ県に退去、またフーア市、カファルヤー町の住民もトルコ、レバノンを経由し、ダマスカス郊外県に退去していた。
なお、『ハヤート』(1月12日付)によると、マダーヤー町はシリア軍およびヒズブッラー戦闘員によって180日余りにわたり包囲を受けていた。
一方、フーア市、カファルヤー町は、2015年夏以降、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の包囲を受けていた。

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バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は、国連安保理での非公式会合で、マダーヤー町、フーア市、カファルヤー町への人道支援物資搬入に関して「マダーヤー町に人道的危機が生じているというのはまったく根拠がない…。町内のテロリストたちこそが、支援物資を盗み、交渉の手段として利用している」と述べた。
AFP, January 11, 2016、AP, January 11, 2016、ARA News, January 11, 2016、Champress, January 11, 2016、al-Hayat, January 12, 2016、Iraqi News, January 11, 2016、Kull-na Shuraka’, January 11, 2016、al-Mada Press, January 11, 2016、Naharnet, January 11, 2016、NNA, January 11, 2016、Reuters, January 11, 2016、SANA, January 11, 2016、UPI, January 11, 2016などをもとに作成。
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