米主導の有志連合はシリア領内で11回の爆撃を実施(2016年1月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月9日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して26回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は11回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンジジュ市近郊(3回)、マーリア市近郊(2回)、ワフスィーヤ村近郊(1回)のダーイシュの施設に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, January 10, 2016をもとに作成。

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米軍主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)とシリア民主軍の戦闘が続くアイン・イーサー市郊外を爆撃し、住民5人が死亡するなか、シリア軍、トルコ軍、シリア民主軍がそれぞれダーイシュと交戦(2016年1月9日)

ラッカ県では、ARA News(1月9日付)によると、米軍主導の有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘が続くアイン・イーサー市近郊のシャファーカ農場を空爆し、住民5人が死亡した。

また有志連合はラッカ市内の迎賓館、県庁舎、カフェテリア・スルタナ、農民総連合ビル、スワイディーヤ村(タブカ市郊外)を空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はティシュリーン・ダム一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

他方、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つであるバーブ市、ナッジャーラ村一帯を砲撃した。

一方、ARA News(1月9日付)によると、トルコ軍がラーイー村およびその周辺にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラフジャーン村を砲撃し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍が県東部のラフジャーン村でダーイシュ(イスラーム国)の車列を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がカスル村南西部でダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して集中的な攻撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 9, 2016、AP, January 9, 2016、ARA News, January 9, 2016、Champress, January 9, 2016、al-Hayat, January 10, 2016、Iraqi News, January 9, 2016、Kull-na Shuraka’, January 9, 2016、al-Mada Press, January 9, 2016、Naharnet, January 9, 2016、NNA, January 9, 2016、Reuters, January 9, 2016、SANA, January 9, 2016、UPI, January 9, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍と思われる戦闘機がイドリブ県、アレッポ県、ダマスカス郊外県、ダルアー県で激しい爆撃(2016年1月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ファトフ軍の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市内の裁判所、市南部の刑務所に対して4発のミサイルで攻撃を行い、戦闘員、収監者合わせて39人が死亡した。

標的となった施設はいずれもシャームの民のヌスラ戦線の管理下にあったという。

ロシア軍と思われる戦闘機はまた、サラーキブ市、アリーハー市、アウラム・ジャウズ村などに対しても行われた。

またシリア軍は、ヌスラ戦線などの包囲下にあるフーア市に隣接するビンニシュ市各所を砲撃した。

このほか、ロシア軍と思われる戦闘機がサラーキブ市一帯を空爆し、男性1人が死亡した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がサラーキブ市、マアッルディブサ村でファトフ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまたマアッラト・ヌウマーン市でシャー布民のヌスラ戦線と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がヌッブル市、ザフラー町、バーシュカウィー村を砲撃した。

これに対し、シリア軍はバヤーヌーン村・ハイヤーン町間の街道各所を砲撃した。

またアレッポ市スッカリー地区・アーミリーヤ地区間のアッバース・モスク近くに戦闘機(所属明示せず)が空爆し、一家4人を含む8人が死亡した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、カルム・ジャズマーティー地区、ザフラー協会地区一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

これに対してヌスラ戦線側は、ヌッブル市、ザフラー町を迫撃砲で攻撃した。

このほか、ARA News(1月9日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、3人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサクバー市各所を砲撃した。

またナシャービーヤ町一帯では、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦するなか、ロシア軍と思われる戦闘機は、同地一帯を空爆した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯及び同村東部のビラーリーヤ村近郊、ドゥーマー市一帯でシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまたザブディーン村で反体制武装集団の拠点を激しく攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系民兵が、ナビー・ユーヌス峰一帯などで交戦した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のルワイサト・カームーア村およびその周辺の丘陵地帯、マギーリーヤ村、フーシュ・マギーリーヤ村、ルワイサト・ブン・ジャーズィー村、カディーン村、第1014地点を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティールマアッラ村に「樽爆弾」6発を投下した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラハーヤー村を砲撃、また戦闘機(所属明示せず)がラターミナ町を空爆した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がタッル・ワースィト村、カルクール村、マンスーラ村、カフルズィーター市、ムーリク市で、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がジャウバル区を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市、イブタア町、ブスラー・シャーム市を砲撃、空爆する一方、ロシア軍と思われる戦闘機もシャイフ・マスキーン市各所を12回にわたり空爆した。

一方、SANA(1月9日付)によると、シリア軍がダルアー市マハッタ地区各所、マンシヤ地区で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 9, 2016、AP, January 9, 2016、ARA News, January 9, 2016、Champress, January 9, 2016、al-Hayat, January 10, 2016、Iraqi News, January 9, 2016、Kull-na Shuraka’, January 9, 2016、al-Mada Press, January 9, 2016、Naharnet, January 9, 2016、NNA, January 9, 2016、Reuters, January 9, 2016、SANA, January 9, 2016、UPI, January 9, 2016などをもとに作成。

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反体制武装集団24組織はリヤドでの反体制派合同会合最高交渉委員会への支持を表明(2016年1月9日)

24の反体制武装集団が共同声明を出し、リヤドでの反体制派合同会合で設置された、反体制派統一代表団人選のための最高交渉委員会に支持を表明し、「革命の基礎に対して…国際社会、地域社会が押しつけようとしている譲歩」に抗するよう呼びかけた。

共同声明を出したのは以下の組織:イスラーム軍、フルカーン旅団、山地の鷹旅団、第16歩兵師団、シャーム戦線、サラーフッディーン師団、ヒムス解放運動、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、北部師団、タウヒード軍、アンサール・シャーム戦線、シャーム軍団、ムジャーヒディーン軍、第2沿岸師団、第312師団、ヤルムーク軍、第1沿岸師団、アルバイーン大隊、ナスル軍、スルターン・ムラード師団、「命じられるがまま進め」連合、第24歩兵師団、中部師団、海岸第10旅団。

AFP, January 9, 2016、AP, January 9, 2016、ARA News, January 9, 2016、Champress, January 9, 2016、al-Hayat, January 10, 2016、Iraqi News, January 9, 2016、Kull-na Shuraka’, January 9, 2016、al-Mada Press, January 9, 2016、Naharnet, January 9, 2016、NNA, January 9, 2016、Reuters, January 9, 2016、SANA, January 9, 2016、UPI, January 9, 2016などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表がシリアを訪問、ムアッリム外相は、交渉に参加する反体制派の名簿と「テロ組織」のリストの開示を要求(2016年1月9日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表はシリアの首都ダマスカスを訪問し、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)と会談し、1月25日に開催予定のジュネーブ3会議への対応などについて意見を意見を交わした。

SANA(1月9日付)によると、会談でムアッリム外務在外居住者大臣は、「テロとの戦い」に関する国連での一連の安保理決議の遵守を通じて、シリア人どうしの対話を促す必要があると改めて伝え、デミストゥラ氏が発表した日程(1月25日開催)に沿ってジュネーブ3会議に臨む用意があると強調した。

そのうえで、ジュネーブ3会議に参加するシリアの反体制派の代表者の氏名を記したリストと、「テロとの戦い」の対象となるテロ組織を記したリストを受け取りたい旨、要請した。

SANA, January 9, 2016
SANA, January 9, 2016

AFP, January 9, 2016、AP, January 9, 2016、ARA News, January 9, 2016、Champress, January 9, 2016、al-Hayat, January 10, 2016、Iraqi News, January 9, 2016、Kull-na Shuraka’, January 9, 2016、al-Mada Press, January 9, 2016、Naharnet, January 9, 2016、NNA, January 9, 2016、Reuters, January 9, 2016、SANA, January 9, 2016、UPI, January 9, 2016などをもとに作成。

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