シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団などがアレッポ県のトルコ国境に近い村をダーイシュ(イスラーム国)との末に制圧(2016年1月13日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(1月13日付)によると、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団などからなると思われる反体制武装集団がアアザーズ市郊外のトルコ国境に近いブガイディーン村をダーイシュ(イスラーム国)との交戦の末に制圧した。

また、ARA News(1月13日付)によると、シャーム戦線を含むアレッポ・ファトフ軍作戦司令室が有志連合の航空支援を受け、トルコ国境地帯でダーイシュと交戦し、タクリー村、ハラファトリー村を制圧した。

ダーイシュはシャーム軍団の包囲を恐れて同地から撤退したという。

なお、ARA News(1月14日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)のラーイー村の司令官(アミール)アブー・ドゥジャーナ・トゥルキー氏(トルコ人)が、シャーム軍団などとの戦闘で死亡した。

Kull-na Shuraka', January 13, 2016
Kull-na Shuraka’, January 13, 2016

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、January 14, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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YPG(シリア民主軍)がアレッポ市シャイフ・マクスード地区、アレッポ県アフリーン市郊外でヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動と交戦(2016年1月13日)

アレッポ県では、ARA News(1月13日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区で、人民防衛隊とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦し、ヌスラ戦線戦闘員1人が死亡した。

これに対して、ヌスラ戦線とシャーム戦線などからなる反体制武装集団は、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアフリーン市郊外の人民防衛隊拠点を攻撃し、人民防衛隊や革命家軍などからなるシリア民主軍と交戦した。

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ユーフラテス殉教者大隊(自由シリア軍)は、アレッポ県ラアス・アイン市郊外のクッバ村で声明を出し、シリア民主軍への参加を表明した。

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュ(イスラーム国)との交戦の末、アレッポ市東部のアイン・バイダー村を制圧、有志連合、ロシア軍はそれぞれダイル・ザウル県、アレッポ県を爆撃(2016年1月13日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がアレッポ市東部のクワイリス航空基地北部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、アイン・バイダー村および周辺の農場地帯を制圧した。

また戦闘機(所属明示せず、ARA News(1月13日付)によるとロシア軍)がダーイシュ支配下のターディフ市を空爆した。

一方、SANA(1月13日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部のアイン・バイダー村および周辺農場地帯をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また有志連合と思われる戦闘機が、ブサイラ市を空爆し、ダーイシュ戦闘員(シリア人)4人と女性2人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(1月13日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市および周辺砂漠地帯、タドムル市郊外柑橘園一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまたヒヤール山、アール・アルワーン脳王、アンタブリー村、シャーイル・ガス採掘所一帯、スード丘一帯でダーイシュと交戦を続けた。

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はヌスラ戦線などとの戦闘の末ラタキア県サルマー町郊外のマールーニーヤ村を制圧(2016年1月13日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、バアス大隊、外国人戦闘員がロシア軍士官の監督のもと、サルマー町一帯で、第1沿岸師団、シャーム自由人イスラーム運動、アンサール・シャーム、第2沿岸師団、トルキスターン・イスラーム党、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義宇総集団と交戦し、ロシア軍と思われる戦闘機が同地一帯およびマルジュ・フーハ村、ラビーア町、マリージュ村一帯を空爆した。

これにより、シリア軍はマリージュ村方面に進軍し、マールーニーヤート村を制圧した。

一方、SANA(1月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに県北部サルマー町近郊のマールーニーヤート村、バイト・ミールー村を完全制圧した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人ン戦闘員がアレッポ市南部郊外一帯で、トルキスターン・イスラーム党、ジュンド・アクサー機構、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

また、同監視団によると、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団が、アレッポ市南部に位置するハーン・トゥーマーン村の森林地帯をシリア軍から奪還したと発表した。

一方、SANA(1月13日付)によると、シリア軍がアレッポ市西部のマンスーラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆、またアレッポ市バニー・ザイド地区、アンサーリー地区、シャイフ・サイード地区、旧市街、カルム・ジャズマーティー地区で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(1月13日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団が、シリア政府支配下のヌッブル市、フーア町を迫撃砲数十発で砲撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタルビーサ市西部一帯、ティールマアッラ村を「樽爆弾」で空爆する一方、ロシア軍と思われる戦闘機がラスタン市、ダイル・フール村を空爆した。

一方、SANA(1月13日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、タルビーサ市西部、アスィーラ村、ラスタン村、ガジャル村北部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、キースィーン村一帯でヌスラ戦線との戦闘を続けた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャイフ・マスキーン市各所を「樽爆弾」で空爆、また同地一帯ではシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がイラン人士官、ヒズブッラー士官の支援を受け、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月13日付)によると、シリア軍が、ダルアー市マンシヤ地区、マハッタ地区、バジャービジャ地区、マンシヤ地区、ラハム村・カラク村間、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(1月13日付)によると、シリア軍がジスル・シュグール市南部一帯、フバイト村、ナビー・アイユーブ峰、タマーニア町、マアッラト・ヌウマーン市、サルマダー市、サラーキブ市で、シャームの民のヌスラ戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ジュンド・アクサー機構などからなるジハード主義武装集団の拠点、装備を攻撃し、戦闘員40人以上を殲滅した。

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、January 15, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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ヒムス市ワアル地区での停戦合意に沿って、地区内に残留した反体制武装集団戦闘員の武器引き渡しと投降が始まる(2016年1月13日)

ヒムス県のタラール・バラーズィー知事はAFP(1月13日付)に対して、ヒムス市ワアル地区の停戦合意(合意が定める第2段階)に従って、地区内に残留した反体制武装集団戦闘員の武器引き渡しと投降、そして住民の地区内での移動規制緩和が4日前に開始されたことを明らかにした。

バラーズィー知事はまた、12日に国連とシリア赤新月社のチームがワアル地区に人道支援物資を搬入したとしたうえで、停戦合意の最終段階(第3段階)、すなわち身柄投降によっても放免が認められない者のワアル地区からの安全な退去、そしてワアル地区への軍の包囲完全解除にはあと2ヶ月を要するだろうと付言した。

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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エジプトのシュクリー外相「ロシアがシリアでの軍事作戦でテロ組織とそれ以外を区別できると信用している」(2016年1月13日)

エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は訪問先のドイツでDPA(1月13日付)に対し、「エジプトはロシアがシリアでの軍事作戦を通じてテロ組織とそれ以外の標的を区別できると信用している」と述べ、ロシアが無差別に空爆を行っているとの西側指導者・メディアの主張に疑義を呈した。

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、DPA, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、シリア政府、反体制派双方の拒否の姿勢に直面するなか、米・ロシア高官と会談(2016年1月13日)

サウジアラビアが支援するイスラーム軍をはじめとする32の武装集団は共同声明を出し、「外国勢力が人道問題に乗じて我々に圧力をかけ、政府に有利なかたちでの政治的譲歩を強いており…、我々を無条件で交渉のテーブルに着かせようとしている」と非難、「一部の国が我々を犠牲にして取引を行うことを拒否する」と表明し、ジュネーブ3会議の開催に異議を唱えた。

共同声明を出したのは以下の組織:イスラーム軍、ダルアー諸部隊、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、スルターン・ムラード旅団、サラーフッディーン旅団、第1中隊、ムジャーヒディーン具、第16歩兵師団、ヤルムーク軍、ラフマーン軍団、アンサール・イスラーム戦線、ヒムス解放運動、中部師団、イスラーム覚醒大隊、シャーム革命家大隊、シャーム戦線、タウヒード軍、北部師団、シャーム戦線、「命じられるがまま進め」連合、フルカーン旅団、ナスル軍、ヒムス軍団、アンサール・シャーム大隊、第10旅団、第1沿岸師団、自由旅団、イッザ軍、第2沿岸師団、ザーウィヤ山の鷹旅団、第13師団、ムウタスィム・ビッラー旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合。

Kull-na Shuraka', January 14, 2016
Kull-na Shuraka’, January 14, 2016

同じく、サウジアラビアのリヤドで活動する最高交渉委員会(リヤード・ヒジャーブ元首相が委員長)も声明を出し、「国連安保理決議第2254号の人道支援に関する第12、13項が実施されなければ、交渉プロセスに入ることを拒否する」と発表した。

国連安保理決議第2254号の第12、13項は以下の通り規定している:

12. Calls on the parties to immediately allow humanitarian agencies rapid, safe and unhindered access throughout Syria by most direct routes, allow immediate, humanitarian assistance to reach all people in need, in particular in all besieged and hard-to-reach areas, release any arbitrarily detained persons, particularly women and children, calls on ISSG states to use their influence immediately to these ends, and demands the full implementation of resolutions 2139 (2014), 2165 (2014), 2191 (2014) and any other applicable resolutions;

“13. Demands that all parties immediately cease any attacks against civilians and civilian objects as such, including attacks against medical facilities and personnel, and any indiscriminate use of weapons, including through shelling and aerial bombardment, welcomes the commitment by the ISSG to press the parties in this regard, and further demands that all parties immediately comply with their obligations under international law, including international humanitarian law and international human rights law as applicable;

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『ハヤート』(12月14日付)によると、8日のダマスカスでのスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表とワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣との会談で、ムアッリム外務在外居住者大臣は、ジュネーブ3会議開始前に、国連安保理決議2254号の第12、13項を履行することを拒否するとともに、会議での議題についても、「外国が干渉せず、シリア人が交渉での議題を決めねばならない」と主張し、デミストゥラ氏の調整によって事前に確定することを拒否したという。

なお、ムアッリム外務在外居住者大臣は、この会談で、ジュネーブ3会議に参加する政府代表団の使命をデミストゥラ氏に開示する一方、反体制派統一代表団のメンバーの名簿を開示することを要請、また「テロ組織と交渉しない」との姿勢を明示し、合わせてテロ組織のリストをジュネーブ3会議開始前に開示するよう求めたという。

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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表はスイスのジュネーブで、米・ロシア高官と会談、またその後国連安保理常任理事国大使とも会談し、シリア情勢、とりわけ25日に開催予定のジュネーブ3会議について意見を交わした。

デミストゥラ氏の報道官によると、米・ロシア高官との会談は米国によって準備され、デミストゥラ氏、ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官、アン・パターソン米国務次官補が出席した。


AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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イスタンブールでの自爆テロの実行犯はダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓ったサウジアラビア帰りのトルコ系シリア人(2016年1月13日)

ARA News(1月13日付)は、アレッポ県ジャラーブルス市郊外で活動する複数の活動家の話として、12日にトルコのイスタンブール(スルターン・アフメト広場)で発生し、ドイツ人10人が犠牲となった自爆テロの実行犯が「ナビール・アブドゥッラティーフ・ファドリーを名乗るアマールナ村出身のトルクメン人」だと伝えた。

アマールナ村は、ジャラーブルス市西部約7キロに位置し、住民全員がトルクメン人(トルコ系シリア人)で、ファドリー氏の家族はジャラーブルス市一帯の名望家の一つだという。

活動家らによると、ナビール氏の父親のアブドゥッラティーフ氏(アブー・シハーブ)は、サウジアラビアでの滞在後、10年前にシリアに帰国、シリア農業銀行ジャラーブルス支店の支店長を務めたのち、家族とともにマンビジュ市(アレッポ県)に転居、そこで家具屋を営んでいたという。

ファドリー氏はまた、マンビジュ市がダーイシュ(イスラーム国)の支配下に入った後、兄弟とともにダーイシュに忠誠を誓い、各地で戦闘に参加、2週間前までユーフラテス河畔のティシュリーン・ダム一帯での西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘に従軍していたという。

ARA News, January 13, 2016
ARA News, January 13, 2016

 

AFP, January 13, 2016、AP, January 13, 2016、ARA News, January 13, 2016、Champress, January 13, 2016、al-Hayat, January 14, 2016、Iraqi News, January 13, 2016、Kull-na Shuraka’, January 13, 2016、al-Mada Press, January 13, 2016、Naharnet, January 13, 2016、NNA, January 13, 2016、Reuters, January 13, 2016、SANA, January 13, 2016、UPI, January 13, 2016などをもとに作成。

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