米軍主導の有志連合はシリア領内で6回の爆撃を実施(2016年1月1日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月1日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は6回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(3回)、アイン・イーサー市近郊(2回)のダーイシュの拠点などに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, January 2, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線などからなる反体制武装集団は、ロシア軍と思われる戦闘機の爆撃への報復としてアレッポ市各所を無差別砲撃(2016年1月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が、アレッポ市のナイル通り、ラウダト・ティシュリーン、シーハーン交差点、マルハブ兵舎一帯、ザフラー協会地区、ハムダーニーヤ地区、サイフ・ダウラ地区、ハラブ・ジャディーダ地区、アシュラフィーヤ地区、ティシュリーン通り、スライマーニーヤ地区、サラーフッディーン地区、アアザミーヤ地区、国立公園一帯を迫撃砲で無差別砲撃した。

これに先立ち、ロシア軍と思われる戦闘機はアレッポ市カルム・タッラーブ地区を夜間空爆、またザフラー協会地区、ラーシディーン地区一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団などが、ヌスラ戦線、山地の鷹旅団、ヌールッディーン・ザンキー運動、イスラーム自由旅団などと交戦した。

またハーン・トゥーマーン村一帯でもシリア軍とヌスラ戦線などとの戦闘が続いた。

一方、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がダーラト・イッザ市、ズィルバ村、ハーン・アサル村、アレッポ市サカン・シャバービー地区、マイサル地区、ラームーサ地区、アーミリーヤ地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルヌブーダ町を砲撃、またガーブ平原のシャトハ町一帯のシリア軍拠点、ムハルダ市、スカイラビーヤ市、サルハブ市、ジャイイド村をジハード主義武装集団が砲撃した。

また県南西部、南東部各所(ラムラ村、ジャンナーン村一帯など)で、シリア軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が交戦し、ロシア軍と思われる戦闘機がトゥルール・ハムル村一帯を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティールマアッラ村一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市のハンマーム広場近く、郊外の農場地帯に迫撃砲弾複数発が着弾した。

これに対して、シリア軍はトルクメン山一帯を砲撃、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員とともに同地でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥマイル市のフダー幼稚園近くに迫撃砲弾1発が着弾し火災が発生した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(1月1日付)によると、同地一帯では、イスラーム軍、シャーム解放軍がダーイシュ(イスラーム国)を名乗る組織と交戦し、女性1人と子供1人の合わせて2人が死亡した。

これに先立ち、イスラーム軍はドゥマイル市の検問所で、市内のイスラーム軍本部に爆弾を仕掛けようとしていた男性1人を逮捕したと発表していたという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市近郊のダーヒヤト・アサド町に迫撃砲弾14発以上が着弾した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が撃った地対地ミサイルと思われる砲弾が東ガーリヤ市郊外の平原に着弾、またヤードゥーダ村一帯、ダーイル町でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がアトマーン村一帯、ダルアー市各所で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 1, 2016、AP, January 1, 2016、ARA News, January 1, 2016、Champress, January 1, 2016、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2016、al-Hayat, January 2, 2016、Iraqi News, January 1, 2016、Kull-na Shuraka’, January 1, 2016、al-Mada Press, January 1, 2016、Naharnet, January 1, 2016、NNA, January 1, 2016、Reuters, January 1, 2016、SANA, January 1, 2016、UPI, January 1, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県東部、ダイル・ザウル市などでダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2016年1月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部のナッジャーラ村一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、支配地域を拡大した。

一方、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がタッル・ムサイビーン村、バーブ市、アアザーズ市(米トルコが「安全地帯」に指定する地域)でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市ラサーファ地区、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍が同地を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がサワーナ町、スード丘(カルヤタイン市近郊)、シャーイル・ガス採掘所一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、SANA(1月1日付)によると、シリア軍がダール・カビーラ村、ザアフラーナ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の治安当局がラッカ市内のインターネット・カフェで抜き打ち捜査を行い、西暦の新年の挨拶のメッセージを送ったとして若者5人を検挙した。

AFP, January 1, 2016、AP, January 1, 2016、ARA News, January 1, 2016、Champress, January 1, 2016、al-Hayat, January 2, 2016、Iraqi News, January 1, 2016、Kull-na Shuraka’, January 1, 2016、al-Mada Press, January 1, 2016、Naharnet, January 1, 2016、NNA, January 1, 2016、Reuters, January 1, 2016、SANA, January 1, 2016、UPI, January 1, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍が「安全保障地帯」内の2カ村をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧(2016年1月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米トルコが「安全地帯」にしていた地域に位置するターター・マラーシュ村、タナブ村(アアザーズ市近郊)でダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、同地を制圧した。

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マーリア作戦司令室司令官のヤースィル・アブドゥッラヒーム中佐は声明を出し、司令室に所属する自由シリア軍の一部の部隊が命令に従わないとして、辞任すると発表した。

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一方、シリア民主軍に参加する革命家軍は声明を出し、自衛目的、あるいは攻撃を受けた場合を除いて、あらゆる武装集団との交戦を停止すると発表した。

AFP, January 1, 2016、AP, January 1, 2016、ARA News, January 1, 2016、Champress, January 1, 2016、al-Hayat, January 2, 2016、Iraqi News, January 1, 2016、Kull-na Shuraka’, January 1, 2016、al-Mada Press, January 1, 2016、Naharnet, January 1, 2016、NNA, January 1, 2016、Reuters, January 1, 2016、SANA, January 1, 2016、UPI, January 1, 2016などをもとに作成。

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ダルアー県イズラア市のヌスラ戦線メンバーのイドリブ県への退去に関する停戦合意の内容(2016年1月1日)

シリア人権監視団は、ダルアー県で戦闘を続けていたシャームの民のヌスラ戦線の戦闘員のイドリブ県への退去に関するシリア政府との停戦合意の詳細に関する情報を入手したと発表した。

それによると、停戦合意は、①ダルアー県イズラア市一帯で活動するヌスラ戦線のメンバー212人のイドリブ県への退去(搬送)、②ヌスラ戦線が捕捉していたイラン人士官3人の釈放、を骨子とし、「ダイル・ザウル県住民の仲介」と政治治安部高官の「甥」がシリア政府とヌスラ戦線を仲介したという。

また、ヌスラ戦線戦闘員のイドリブ県への退去は2015年12月5~21日に2回にわけて行い、シリア政府が用意したバスでシリア政府支配地域を移動すること、その際ヒズブッラーの旗を掲げることなどが定められていたという。

AFP, January 1, 2016、AP, January 1, 2016、ARA News, January 1, 2016、Champress, January 1, 2016、al-Hayat, January 2, 2016、Iraqi News, January 1, 2016、Kull-na Shuraka’, January 1, 2016、al-Mada Press, January 1, 2016、Naharnet, January 1, 2016、NNA, January 1, 2016、Reuters, January 1, 2016、SANA, January 1, 2016、UPI, January 1, 2016などをもとに作成。

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シリア全土が大雨・大雪に見舞われる(2016年1月1日)

SANA(1月1日付)によると、シリア全土が大雨・大雪に見舞われ、クナイトラ県、ヒムス県、アレッポ県、スワイダー県の山岳地帯では、3.1センチから4.7センチの積雪を記録した。

SANA, January 1, 2016
SANA, January 1, 2016

 

AFP, January 1, 2016、AP, January 1, 2016、ARA News, January 1, 2016、Champress, January 1, 2016、al-Hayat, January 2, 2016、Iraqi News, January 1, 2016、Kull-na Shuraka’, January 1, 2016、al-Mada Press, January 1, 2016、Naharnet, January 1, 2016、NNA, January 1, 2016、Reuters, January 1, 2016、SANA, January 1, 2016、UPI, January 1, 2016などをもとに作成。

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YPGは、シリア民主軍とユーフラテス火山作戦司令室に参加するラッカ革命家戦線戦闘員4,000人に対して食糧などの配給を停止し、その解体を狙う(2016年1月1日)

「ラッカは沈黙によって惨殺される」(1月1日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、シリア民主軍およびユーフラテス火山作戦司令室参加組織で「自由シリア軍」を名乗るラッカ革命家戦線や部族軍に対して食糧物資の配給などを規制するなどの「包囲」を続けている、と伝えた。

この「包囲」は、部族軍などに対する解体要請が拒否されたことを受け、12月半ばから人民保護部隊が続けているという。

「包囲」の対象となっているのは約4,000人でいずれもラッカ革命家戦線に所属している戦闘員だという。

なお、12月25日、ラッカ県タッル・アブヤド市のアラブ系部族からなる民兵組織約70人が声明を出し、これまで所属していたラッカ革命家戦線(自由シリア軍)を「離反」し、西クルディスタン移行期民政局が主導するシリア民主軍に所属すると発表している。

また26日にも、ラッカ革命家旅団の戦闘員100人が、同旅団からの「離反」とシリア民主軍への参加を表明している。

ラッカ革命家戦線はシリア民主軍に参加しており、これによってこの民兵70人はシリア民主軍の直属となった。

al-Raqqa Tudhbah bi-Samt, January 1, 2016などをもとに作成。

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