『ハヤート』:シリアでの敵対行為停止合意を定めた国連安保理決議第2268号の採択直前に米露はサウジアラビアが後援するリヤド最高交渉委員会に関する文言を削除(2016年2月27日)

『ハヤート』(2月28日付)は、26日に全会一致で採択された国連安保理決議第2268号に関して、ロシアが採択直前に、リヤド高等交渉会議の役割を定めた文言の削除を求め、米国がこれに応じていたと伝えた。

国連安保理決議第2268号は、米・ロシアによるシリア領内での敵対行為の停止に関する合意を承認し、すべての当事者に遵守を求めたもの。

米・ロシアが準備した決議案には当初、「リヤド最高交渉委員会は戦闘停止の実施において連絡情勢の役割を果たす」と明記されていたという。

しかし、採択された決議では、この文言は削除されている。

リヤド最高交渉委員会は、12月に採択された国連安保理決議第2254号において、その母体となったリヤドでの反体制派の合同会合の役割を認め、サウジアラビア政府の意向に加味していた。

**

サウジアラビア軍のアフマド・ビッリー参謀長は、米・ロシアによるシリアでの敵対行為停止合意に関して、『ハヤート』(2月28日付)に対して、「サウジアラビアはシリア革命開始以降、物資、兵器、民間人への救援物資、さらに革命を支持するという政治的姿勢を通じて、さまざまなかたちで支援を行ってきた…。戦地での反体制派の状況は防衛態勢を強化することでより良いものになるだろう」と述べ、すべての武装集団を統合する必要があるとの見方を示した。

AFP, February 27, 2016、AP, February 27, 2016、ARA News, February 27, 2016、Champress, February 27, 2016、al-Hayat, February 28, 2016、Iraqi News, February 27, 2016、Kull-na Shuraka’, February 27, 2016、al-Mada Press, February 27, 2016、Naharnet, February 27, 2016、NNA, February 27, 2016、Reuters, February 27, 2016、SANA, February 27, 2016、UPI, February 27, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

第2期人民議会選挙:27日時点での立候補者数は967人(2016年2月27日)

高等司法選挙委員会は、4月13日に投票予定の第2期人民議会選挙への立候補者数が2月27日午後8時の段階で967人に達したと発表した。

立候補者数はダマスカス県選挙区が125人、ダマスカス郊外県選挙区が76人、アレッポ市選挙区が105人、アレッポ県諸地域選挙区が73人、イドリブ県選挙区が44人、ヒムス県選挙区が155人、ハマー県選挙区が66人、ラタキア県選挙区が98人、タルトゥース県選挙区が42人、ダイル・ザウル県選挙区が44人、ハサカ県選挙区が54人、ラッカ県選挙区が32人、ダルアー県選挙区が34人、スワイダー県選挙区が7人、クナイトラ県選挙区が12人。

なお、立候補者受付は3月2日まで続けられる。

SANA(2月27日付)が伝えた。

AFP, February 27, 2016、AP, February 27, 2016、ARA News, February 27, 2016、Champress, February 27, 2016、al-Hayat, February 28, 2016、Iraqi News, February 27, 2016、Kull-na Shuraka’, February 27, 2016、al-Mada Press, February 27, 2016、Naharnet, February 27, 2016、NNA, February 27, 2016、Reuters, February 27, 2016、SANA, February 27, 2016、UPI, February 27, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍主導の有志連合はシリア領内で8回の爆撃を実施(2016年2月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月26日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して22回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回で、タッル・アブヤド市近郊(1回)、フール町近郊(5回)、ラッカ市近郊(1回)、ハサカ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, February 27, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランス軍戦闘機がラッカ市を爆撃し、ダーイシュの武器庫を破壊(2016年2月26日)

フランス国防省は声明を出し、フランス軍戦闘機がラッカ市にあるダーイシュ(イスラーム国)の武器庫を空爆、破壊したと発表した。

声明によると、フランス軍戦闘機はヨルダン領内の軍事基地を離陸、ラッカ市での空爆を行ったという。

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍、シリア軍はダマスカス郊外県東グータ地方などに大規模爆撃を実施(2016年2月26日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団、シャームの民のヌスラ戦線の支配下にある東グータ地方のドゥーマー市、マルジュ・スルターン村一帯、ダイル・アサーフィール市、ザマルカー町一帯に対して「過去最大規模」の空爆を実施し、子供1人と女性3人を含む8人が死亡、20人以上が負傷した。

またシリア軍がダーライヤー市に対して「樽爆弾」約30発を投下するとともに、バーラー村、一帯とマルジュ・スルターン村一帯でジハード主義武装集団と交戦し、ジハード主義武装集団の司令官3人が死亡した。

一方、SANA(2月26日付)によると、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の司令官の一人ファイサル・シャーミー氏(アブー・マーリク・ミクダード)、イスラーム殉教者旅団前線司令官のイマード・アブー・ムハンマド氏がダーライヤー市での戦闘で死亡した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル地区で反体制武装集団と交戦し、少なくとも2人が死亡した。

また複数の活動家によると、ジャウバル地区で活動するジハード主義武装集団の治安組織が、「首都の兵連合」の司令官を拉致、連行した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北西部のタームーラ村で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がシリア軍と交戦し、シリア軍兵士複数が死亡、アフガン人戦闘員1人がヌスラ戦線側に捕捉された。

ヌスラ戦線側はこの戦闘でシャイフ・アキール村を奪還したという。

ヌスラ戦線側はまた、ヌッブル市、ザフラー町を砲撃し、女性1人が死亡、複数が負傷した。

一方、ロシア軍戦闘機がカフルハムラ村およびその一帯を40回にわたり空爆した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍士官の指揮下にあるシリア軍作戦司令室が、クルド山、トルクメン山一帯、トゥッファーヒーヤ山で第1沿岸師団などの反体制武装集団と交戦、ロシア軍が同地を空爆、シリア軍が砲撃を行った。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がラターミナ町、ザカート村を空爆した。

一方、SANA(2月26日付)によると、シリア軍がフワイル丘・ダフラト・アリーヤ村・ブザーク丘・ムーリク市・スーラーン市・ラターミナ町を結ぶ回廊地帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(2月26日付)によると、シリア軍がダルアー市ブスラー広場南部などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(2月26日付)によると、シリア軍がダイル・フール村一帯、クトリー丘、ワーディー・ジャハーシュ村などタルビーサ市一帯、イッズッディーン村東部のワーディー・マイダーンでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハナースィル市・アスライヤー村街道をめぐるシリア軍とダーイシュの攻防戦続く(2016年2月26日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥマイル市でスィッディーク旅団、「リジャール・マラーヒム」、「イスラームの砦」などダーイシュ(イスラーム国)に近い武装集団が、それ以外のジハード主義武装集団と交戦した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ハナースィル市南東部のハマーム山一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍と交戦し、同地を制圧した。

またシリア人権監視団は、2月22日にハナースィル市・イスリヤー村街道一帯で激化したダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で、シリア軍側の死者数が、ヒズブッラー戦闘員4人(うち司令官1人)とイラン人戦闘員8人を含め61人に達していると発表した。

一方、SANA(2月26日付)によると、シリア軍がアレッポ市・ハナースィル市街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、その拠点を破壊、同地の安全を確保、またハナースィル市近郊のマアナーヤー村、小シャッラーラ村、ザアルール丘を制圧し、治安と安全を回復した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイスリヤー村・サラミーヤ市間の一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、シャイフ・ハラール村近郊などを制圧した。

一方、SANA(2月26日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにサラミーヤ市・イスリヤー村街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ミンタール・ハジャーナ村、ラスム・ティーナ村を制圧した。

シリア軍はまたラヒール農場、ラースィヤト・ハムラ村、アブー・フバイラート村、ワーディー・アズィーブ、ハルマラ村、ジュッブ・マザーリーア村、クタイフィーヤ村でダーイシュの拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

革命家軍広報局はシリア軍との戦闘の末にアレッポ県北西部のイフラス村をシリア民主軍が制圧したと発表(2016年2月26日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とともにシリア民主軍に傘下する革命家軍の広報局が、シリア政府との戦闘の末にシリア民主軍が、シリア軍によって1週間前に制圧されていたイフラス村(タッル・リフアト市近郊)を制圧したと発表した。

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理決議2268号が全回一致で採択され、米露によるシリアでの敵対行為停止合意を承認、全当事者に遵守を呼びかけるとともに、加盟国に和平プロセスへの協力を求める(2016年2月26日)

国連安保理は、米・ロシアによるシリア領内での敵対行為の停止に関する合意を承認し、すべての当事者に遵守を求める決議(安保理決議第2268号)を全会一致で採択した。

国連安保理決議第2268号は、米・ロシアによるシリア領内での敵対行為の停止に関する合意(シリア時間の27日0時00分発効)を承認するとともに、すべての当事者にその遵守を求めた。

また、ISSG(国際シリア支援グループ)諸国のイニシアチブのもとに人道支援を加速させることへの支持を表明、国連安保理決議第2254号に沿って紛争解決に向けたシリア人による政治移行プロセスを推し進めることを改めて要求した。

そのうえで、すべての加盟国に対し、シリア政府と反体制派の双方に影響力を行使し、和平プロセス、信頼醸成を進展させるよう求めた。

国連安保理決議第2268号の全文は以下の通り:

“The Security Council,

“Recalling its resolutions 2042 (2012), 2043 (2012), 2118 (2013), 2139 (2014), 2165 (2014), 2170 (2014), 2175 (2014), 2178 (2014), 2191 (2014), 2199 (2015), 2235 (2015), 2249 (2015), 2253 (2015), 2254 (2015) and 2258 (2015), and Presidential Statements of 3 August 2011 (S/PRST/2011/16), 21 March 2012 (S/PRST/2012/6), 5 April 2012 (S/PRST/2012/10), 2 October 2013 (S/PRST/2013/15), 24 April 2015 (S/PRST/2015/10) and 17 August 2015 (S/PRST/2015/15),

“Reaffirming its strong commitment to the sovereignty, independence, unity and territorial integrity of the Syrian Arab Republic, and to the purposes and principles of the Charter of the United Nations,

“Recognizing the efforts of the Secretary-General in implementing resolution 2254 (2015) and noting, through his good offices and by his Special Envoy for Syria, the launch of the formal negotiations on a political transition process, consistent with paragraph 2 of resolution 2254 (2015), on 29 January 2016,

“Commending the commitment of the International Syria Support Group (ISSG) to ensure a Syrian-led and Syrian-owned political transition based on the Geneva communiqué of 30 June 2012 in its entirety and to immediately facilitate the full implementation of resolution 2254 (2015), and emphasizing the urgency for all parties in Syria to work diligently and constructively towards this goal,

“Welcoming the ISSG statement of 11 February 2016, including the establishment of an ISSG humanitarian task force and an ISSG ceasefire task force,

“1.   Endorses in full the Joint Statement of the United States and the Russian Federation, as Co-Chairs of the ISSG, on Cessation of Hostilities in Syria of 22 February 2016 and the Terms for the Cessation of Hostilities in Syria (hereafter referred to as ‘the Annex’) attached to the Statement, and demands the cessation of hostilities to begin at 00:00 (Damascus time) on 27 February 2016;

“2.   Demands the full and immediate implementation of resolution 2254 (2015) to facilitate a Syrian-led and Syrian-owned political transition, in accordance with the Geneva communiqué as set forth in the ISSG Statements, in order to end the conflict in Syria, and stresses again that the Syrian people will decide the future of Syria;

“3.   Demands that all parties to whom the cessation of hostilities applies as set forth in the Annex (hereafter referred to as the “parties to the cessation of hostilities”) fulfil their commitments laid out in the Annex, and urges all Member States, especially ISSG members, to use their influence with the parties to the cessation of hostilities to ensure fulfilment of those commitments and to support efforts to create conditions for a durable and lasting ceasefire;

“4.  Recognizes the efforts of the Russian Federation and the United States to reach understanding on the Terms of the Cessation of Hostilities, and acknowledges and welcomes that the forces of the Syrian Government and those supporting it, as communicated to the Russian Federation, and the Syrian armed opposition groups, as communicated to the Russian Federation or the United States, have accepted and committed to abide by the Terms of the Cessation of Hostilities, and as such are now parties to it;

“5.   Reiterates its call on the parties to immediately allow humanitarian agencies rapid, safe and unhindered access throughout Syria by most direct routes, allow immediate, humanitarian assistance to reach all people in need, in particular in all besieged and hard-to-reach areas, and immediately comply with their obligations under international law, including international humanitarian law and international human rights law as applicable;

“6.   Expresses support for the ISSG initiative, coordinated through the ISSG humanitarian working group, to accelerate the urgent delivery of humanitarian aid, with the view towards the full, sustained, and unimpeded access throughout the country, including to Deir ez Zor, Foah, Kafraya, Az-Zabadani, Madaya/Bqin, Darayya, Madamiyet Elsham, Duma, East Harasta, Arbin, Zamalka, Kafr Batna, Ein Terma, Hammuria, Jisrein, Saqba, Zabadin, Yarmuk, eastern and western rural Aleppo, Azaz, Afrin, At Tall, Rastan, Talbiseh, Al Houle, Tier Malah/Al Gantho/Der Kabira, Al Waer, Yalda, Babila and Beit Saham;

“7.   Reaffirms its support for a Syrian-led political process facilitated by the United Nations, requests the Secretary-General, through his good offices and the efforts of his Special Envoy for Syria, to resume the formal negotiations between the representatives of the Syrian government and the opposition, under the auspices of the United Nations, as soon as possible, and urges the representatives of the Syrian Government and the Syrian opposition to engage in good faith in these negotiations;

“8.   Welcomes the cessation of hostilities as a step towards a lasting ceasefire and reaffirms the close linkage between a ceasefire and a parallel political process, pursuant to the 2012 Geneva communiqué, and that both initiatives should move ahead expeditiously as expressed in resolution 2254 (2015);

“9.   Calls on all states to use their influence with the Government of Syria and the Syrian opposition to advance the peace process, confidence-building measures, including the early release of any arbitrarily detained persons, particularly women and children, and implementation of the cessation of hostilities;

“10.  Requests the Secretary-General to report to the Council on the implementation of this resolution, including by drawing on information provided by the ISSG ceasefire taskforce, and on resolution 2254 (2015), within 15 days of the adoption of this resolution and every 30 days thereafter;

“11.  Decides to remain actively seized of the matter.”

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヌスラ戦線最高指導者のジャウラーニー氏は音声声明で、米露による敵対行為停止合意を拒否するよう呼びかける(2016年2月26日)

アル=カーイダ系組織シャームの民のヌスラ戦線の最高指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏は、反体制メディアのオリエント・ニュース(2月26日付)に音声声明(https://youtu.be/4VVvXsiPeDM)を送り、そのなかで米・ロシアによる敵対行為停止合意に応じることが「革命を終わらせ、アサドの軍事治安組織を維持」につながると非難、シリア国民に対して「政権の腕のなか」に戻らせようとする欧米諸国の「策略」に騙されないよう警鐘を鳴らした。

ジャウラーニー氏は声明のなかで、敵対行為停止合意を「策略」「いかさま」と評し、以下のように警鐘を鳴らした。

「シャームの民よ、西欧と米国の策略に警戒せよ。ラーフィド派(シーア派)とヌサイリー派(アラウィー派)のいかさまに警戒せよ。みながあなたたちを不正なる背教者アサド政権の専制の時代に戻そうとしている。あなたたちがその支配から解放されることを彼らは喜ばない。東側陣営も西側陣営もあなたたちの運動がほかの国に波及することを恐れている。専制からの脱却を結審した最初の日に、あなたたちは「屈辱ではなく死を」と宣言した。あなたたちはこの言葉に誠実な者たちだ」。

またロシア軍の空爆実施以降の情勢については、「ファトフ軍は彼ら(国際社会)に猶予を与えることなく、猛進を始め、イドリブからガーブ平原にいたる地域から…ヌサイリー派体制根絶した。体制側は、ラーフィド派のイランからあらゆる支援を受けていたがほどなく衰退し、その後ロシアが彼らの失敗を宣言するかのように介入し、(スタファン・)デミストゥラ(シリア問題担当国連特別代表)の計画へといたる部分的な進展をもたらした…。デミストゥラの計画は、シリア国内で絶たれた数千人の命を無に帰すことになる」と主張した。

「(2015年12月の)リヤードでの(主要な反体制派による)会合、そしてそれに続くジュネーブ3会議は、事態をアサド退陣から屈辱的な停戦へと導くものだった。国境線を再び引き直すこの停戦により、シャームにおけるスンナの民は、数百万人が難民として逃れ、数十万人が死亡し、同地における少数派になってしまった。革命を生き埋めにする停戦…。犯罪と殺戮を行う軍および治安体制を維持させるような政治的解決をもたらす停戦…」と述べ、「革命は、体制、その制度を根こそぎ破壊することで成功する…。尊厳のための革命は続いている…真の交渉とは戦場においてなされるものだ」と主張し、戦闘を継続するよう呼びかけた。

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Orient News, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

リヤド最高交渉委員会傘下の97武装組織が2週間の敵対行為停止に応じる(2016年2月26日)

リヤド最高交渉委員会は声明を出し、シリア時間の27日0時00分に発効する米・ロシアによる敵対行為停止に関する合意に、委員会傘下の武装集団97組織が応じることに同意したと発表した。

声明によると、「委員会は、自由シリア軍および武装集団諸派が…2週間の暫定的な停戦を遵守することに合意した旨確認した…。この合意は、最高交渉委員会の97組織から停戦にかかる決定を付託されたことを受けたもの」だという。

声明ではまた、最高交渉委員会の委員長を務めるリヤード・ヒジャーブ元首相を長とする軍事委員会を立ち上げ、停戦実施に向けた「フォローアップと調整」を行うことを明らかにした。

なお、反体制運動の指導者の一人が『ハヤート』(2月27日付)に明らかにしたところによると、この合意は、最高交渉委員会の傘下に身を置く武装集団の司令官らがトルコでの会合を通じて至ったもので、会合では、カタールに滞在する武装集団の司令官らとの連絡もとられたという。

Kull-na Shuraka', February 26, 2016
Kull-na Shuraka’, February 26, 2016

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サウジアラビア空軍のF-16戦闘機4機がトルコのインジルリク空軍基地に配備(2016年2月26日)

アナトリア通信(2月26日付)によると、インジルリク空軍基地にサウジアラビアのF-15戦闘機4機が到着した。

4機はシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆に参加するために配備されたという。

AFP, February 26, 2016、Anadolu Ajansı, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍主導の有志連合はシリア領内で14回の爆撃を実施(2016年2月25日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月25日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して30回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は14回で、ブーカマール市近郊(2回)、フール町近郊(8回)、ラッカ市近郊(2回)、ハサカ市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

クナイトラ県で活動する武装集団5組織が「タウヒード軍」として完全統合(2016年2月25日)

ARA News(2月26日付)によると、クナイトラ県で活動する反体制武装集団5組織がタウヒード軍として完全統合した。

タウヒード軍として統合したのは、ラフマーンの兵中隊、ラフマーンの獅子、バニー・ハーリド、ハムザト・アッラーの獅子、ヒッティーン旅団で、アブー・アフマド・ファドリー氏が司令官に就任したという。

AFP, February 26, 2016、AP, February 26, 2016、ARA News, February 26, 2016、Champress, February 26, 2016、al-Hayat, February 27, 2016、Iraqi News, February 26, 2016、Kull-na Shuraka’, February 26, 2016、al-Mada Press, February 26, 2016、Naharnet, February 26, 2016、NNA, February 26, 2016、Reuters, February 26, 2016、SANA, February 26, 2016、UPI, February 26, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ県・ハマー県を結ぶ要衝のハナースィル市をダーイシュ(イスラーム国)から奪還、兵站路は依然としてダーイシュが掌握(2016年2月25日)

アレッポ県では、SANA(2月25日付)によると、シリア軍が「支援部隊」とともに、ダーイシュ(イスラーム国)の侵攻によって23日に占拠されていたハナースィル市・イスリヤー村街道の要衝ハナースィル市で、ダーイシュに対する重点的な軍事作戦を実行し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

シリア軍はまたハナースィル市近郊のマギーラート村、大シャッラーラ村も制圧した。

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、クドス旅団(パレスチナ人)、シリア人・非シリア人の民兵がハナースィル市近郊の丘陵地帯でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦、過去3日間でダーイシュに忠誠を誓う武装集団の戦闘員65人が死亡したという。

またSNN(2月25日付)は、ロシア軍の夜間空爆の後、シリア軍が早朝ハナースィル市に突入したが、ハナースィル市・イスリヤー村街道は依然としてダーイシュによって寸断されたままで、ハナースィル市とラスム・ナフル村間の村々(ラーヒブ村、ルワイヒブ村、シャッラーラ村、ハバシュ村、ハルバキーヤ村、カルア村など)が依然としてダーイシュの支配下にあると伝えた。

一方、ARA News(2月25日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がサフィーラ市とハナースィル市間に位置するシリア軍防空大隊の拠点複数カ所を制圧した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカルヤタイン市周辺、タドムル市西部の柑橘園一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がタドムル市およびその周辺(柑橘園一帯)、シャーイル・ガス採掘所一帯、ヒヤール山一帯、バーリダ地区一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がワーディー・アズィーブ一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、ダイル・ザウル市農学部一帯、ウルフィー地区、ジュバイラ地区、マリーイーヤ村、アイヤーシュ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシャッダーディー市近郊のアドラ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バラダー渓谷のクファイル・ザイト村で、ジハード主義武装集団とダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団が交戦し、後者の戦闘員12人が死亡した。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、SNN, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラタキア県、ハマー県、ヒムス県、アレッポ県でシリア軍、ロシア軍の爆撃、攻撃が続く(2016年2月25日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がロシア軍の指揮のもと、クルド山、トルクメン山一帯で、第1沿岸師団、シャーム自由人イスラーム運動、アンサール・シャーム、第2沿岸師団、トルキスターン・イスラーム党、シャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

この戦闘で、反体制武装集団側はダッラ村、サッラーフ村を奪還、キンサッバー町を砲撃したという。

ロイター通信(2月25日付)によると、反体制武装集団の攻勢に対して、ロシア軍も同地一帯を激しく空爆した。

一方、SANA(2月25日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに県北東部のアイン・バイダー村、ラシュー峰で反体制武装集団を掃討し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラターミナ町を17回にわたり空爆した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティールマアッラ村を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がタルビーサ市、バルグースィーヤ村、ナジュマ丘、ラスタン市、ハラーリーヤ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がジャウバル地区を空爆、またシリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がハーン・シャイフ・キャンプ一帯、アイン・タルマー村一帯を空爆した。

またダーライヤー市では、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦する一方、同市に「樽爆弾」50発以上を投下した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がインヒル市一帯を8回にわたり空爆した。

一方、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がウンム・ワラド村北部一帯、ヤードゥーダ村、ダルアー市バハール地区、バジャービジャ地区、避難民キャンプ南部で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、ARA News(2月25日付)によると、県北西部のアナダーン市でシリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がスィルバ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を集中的に空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、アレッポ市バニー・ザイド地区で反体制武装集団と交戦した。

**

イドリブ県では、SANA(2月25日付)によると、シリア軍がアラブ・サイード村、アリーハー市一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連はダーイシュ(イスラーム国)包囲下のダイル・ザウル市に人道支援物資21トンを投下、シリア軍が物資を受け取る(2016年2月25日)

ステファン・オブライエン国連人道問題担当事務次長は、世界食糧計画(WFP)の航空機1機がダーイシュ(イスラーム国)の包囲を受けるダイル・ザウル市に21トンの人道支援物資を投下したと発表した。

地元消息筋によると、支援物資はダイル・ザウル市近郊の第137旅団展開地域にパラシュートで投下され、同地に展開するシリア軍が物資を野営キャンプに移送されたという。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのダウトオール首相は米露によるシリアでの敵対行為の停止に関する合意を「義務でない」と拒否、米露が支援するYPG主体のシリア民主軍への越境砲撃継続の意思を表明(2016年2月25日)

トルコのアフメト・ダウトオール首相は、米・ロシアによるシリアでの敵対行為の停止に関する合意について「義務ではない」としたうえで、「クルド人戦闘員によるトルコへの攻撃を完全に阻止」すべきだと述べた。

コンヤ市で記者団に対して、ダウトオール首相は「この停戦は(トルコにとっての)義務ではなく、シリアのみを対象としたものだ」述べたうえで、「事態がトルコの安全保障に関わる場合、我々は誰に許可を求めるわけでもなく、義務を実行する」と主張した。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGおよびシリア民主軍はそれぞれ声明を出し、米露によるシリアでの敵対行為の停止に関する合意を遵守すると発表(2016年2月25日)

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官はフェイスブックを通じて声明を出し、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意について「我々は米・ロシアによって発表された戦闘停止プロセスを大いに重視している」としたうえで、「合意が発行されれば、たとえ我々が攻撃に曝されたとしても、正当な自衛権の範囲内での敵への報復を留保するだろう」と発表した。

**

人民防衛隊主体のシリア民主軍の総司令部は声明を出し、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意について「我々はこの提案をシリアでの現下の危機の政治的・平和的解決に向けた前向きな一歩だとみなし、米国に対して我々の(遵守するという)決定を告知した」と発表した。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

リヤド最高交渉委員会は2週間の期限付きで米露による敵対行為停止合意を受諾すると支援国に通達(2016年2月25日)

リヤド最高交渉委員会は、サウジアラビアの首都リヤドでの会合後に、米・ロシアによる敵対行為停止に関する合意を受けるかたちで、「2週間だけ暫定的に停戦」することを決定したと発表した。

支援国の代表らに宛てた覚書において、リヤド最高交渉委員会は「相手がどの程度合意を真摯に遵守する機会を見極めるための機会を作るべく、2週間暫定的に停戦する」ことを決定したと表明した。

また「シリアの民間人に対する殺戮、砲撃、政権やそれに与する宗派主義的民兵の犯罪、ロシア軍による民間人への無差別空爆を停止させようとするすべての努力を前向きに評価する」との姿勢を示す一方、「ダーイシュ(イスラーム国)、アル=カーイダ、ヒズブッラー、イラク、レバノン、イラン、アフガニスタンからの宗派主義的テロ民兵、イラン・イスラーム革命防衛隊クドス軍団の行為を含むあらゆる形態のテロ、過激主義を完全拒否する」と明言した。

一方、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意そのものについては「敵対行為においてロシアとイランが果たしている役割を無視している」と非難した。

さらに、シリア軍が「軍事作戦を継続する唯一の合法的な勢力」とみなされていると批判するとともに、「安保理決議がテロ組織と定める組織の支配下にあるとの理由で、停戦に含まれない領域が明確に限定されていない」と指摘、「停戦発効前にこの領域を確定する必要がある」と強調した。

そのうえで、国連安保理決議第2254号の第12~14項に沿って、シリア軍などの包囲に曝されている地域への人道支援物資の搬入、民間人への攻撃停止、難民帰還に向けた環境の整備、逮捕者釈放を改めて求めた。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は米露による敵対行為停止合意発効を見据えてイドリブ県の拠点の一部を撤収するとともに、連携する諸勢力に停戦に応じた者を「裏切り者」とみなすと脅迫(2016年2月25日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(2月25日付)によると、サルマダー市を占拠していたアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が24日晩から、市内の拠点を包囲、退去した。

地元住民らによると、ヌスラ戦線は、法務局(裁判所)として使用していた施設、検問所などを住民に引き渡し、退去したという。

ヌスラ戦線はサルマダー市以外の一部地域からも退去を始めているという。

これに関して、クッルナー・シュラカーや『ハヤート』(2月26日付)は、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意が発効する27日以降、ヌスラ戦線の駐留によって、ロシア軍、シリア軍が空爆を継続することを回避する動きだと伝えた。

**

『ハヤート』(2月26日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は、イドリブ県内の支配地域、およびファトフ軍諸組織の支配地域の活動家に対してインターネットなどを通じて、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意に従った者を「裏切り者」とみなすとのメッセージを発信した。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ファトフ旅団は米露による敵対行為停止合意発効後のロシア軍、シリア軍の爆撃を逃れるべく、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動から離反(2016年2月25日)

アレッポ県で活動するファトフ旅団は、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動からの離反を宣言、アレッポ県郊外統合軍事評議会に合流することを決定した。

『ハヤート』(2月26日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動からの離反は、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意を受けた決定で、ファトフ旅団は停戦発効後のロシア軍、シリア軍からの空爆を回避しようとしている、という。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「シリアの友連絡グループ」の軍事作戦司令室はシリア北部、南部の武装集団約50組織に米露による敵対行為停止合意の遵守を求める(2016年2月25日)

『ハヤート』(2月26日付)は、米国、サウジアラビア、トルコなど「シリアの友連絡グループ」諸国の諜報機関の代表からなる駐トルコおよび駐ヨルダンの軍事作戦司令室は、シリア北部で活動を続ける「穏健な反体制派」25組織と、南部で活動を続ける約30組織に対して書簡を送り、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意に沿って、停戦に応じるよう要請した、と伝えた。

また、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動や非アル=カーイダ系のイスラーム軍を含む武装集団の幹部らは、米・ロシアによる敵対行為の停止に関する合意を受け、湾岸アラブ諸国を訪問し、対応を協議したという。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

第2期人民議会選挙:バアス党支部、人民諸組織が準備態勢を協議(2016年2月25日)

バアス党シリア地域指導部傘下のアレッポ支部指導部、ハサカ支部指導部、バアス大学指導部が、人民諸組織および職業諸組合の幹部、および学生らと会合を開き、4月13日に投票が予定されている第2期人民議会の準備態勢について意見を交わした。

また、人民諸組織の一つ、革命青年連合も各県の代表らを召集し、選挙の準備態勢について協議した。

さらに、労働総連合アレッポ支部も代表者らを召集し、選挙の準備態勢について協議した。

SANA(2月25日付)が伝えた。

**

ナジュム・ハマド・アフマド法務大臣は、最高選挙司法委員会のヒシャーム・シャッアール委員長とともに、ダマスカス県とダマスカス郊外県の立候補届でセンターを視察訪問した。

SANA(2月25日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2016、AP, February 25, 2016、ARA News, February 25, 2016、Champress, February 25, 2016、al-Hayat, February 26, 2016、Iraqi News, February 25, 2016、Kull-na Shuraka’, February 25, 2016、al-Mada Press, February 25, 2016、Naharnet, February 25, 2016、NNA, February 25, 2016、Reuters, February 25, 2016、SANA, February 25, 2016、UPI, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国主導の有志連合はシリア領内で7回の爆撃を実施(2016年2月24日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月24日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して22回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回で、ブーカマール市近郊(2回)、フール町近郊(5回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, February 25, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最新論考「陰り見えてきたシリアのIS:米・ロ・アサド政権の「呉越同舟」が奏功」(Janet)

青山弘之「陰り見えてきたシリアのIS:米・ロ・アサド政権の「呉越同舟」が奏功(ISとの戦い・シリア編)」

Janet、2016年2月24日

http://janet.jw.jiji.com/apps2/do/contents/searchstory/6342eceba1f0ce2568df98402f8ae532/special/20160224/459/viewtemplate1/7

「ダーイシュ」(過激派組織「イスラム国」の通称)がイラクとシリアで勢力を伸長し、「国際社会最大の脅威」と目されるようになって1年半以上がたつ。・・・

ダーイシュ(イスラーム国)はアレッポ県東部、南部でシリア軍に対する反転攻勢を続ける(2016年2月24日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、2日前にダーイシュ(イスラーム国)によって寸断されたハナースィル市・イスリヤー村街道一帯地域の奪還をめざして、同地一帯を攻撃した。

シリア軍によると、これにより、ハナースィル市北部のラスム・ナフル村を奪還したという。

またシリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が同地一帯を空爆した。

シリア軍の攻撃とロシア軍の空爆により、ダーイシュ戦闘員35人とダーイシュに忠誠を誓う武装集団の戦闘36人が死亡したという。

一方、SANA(2月24日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ハナースィル市・イスリヤー村街道一帯を占拠するダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(2月24日付)によると、ダーイシュはシリア軍と交戦の末、バーブ市南西のファーフ村を制圧した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シャッダーディー市近郊でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に従軍していたドイツ人戦闘員が死亡した。

**

ヒムス県では、SANA(2月24日付)によると、シリア軍がタドムル市一帯(柑橘園一帯)、カルヤタイン市一帯、ハクル・ガス採掘所一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ市、イドリブ県アリーハー市、ダマスカス郊外県ダーライヤー市での攻勢を強める(2016年2月24日)

アレッポ県では、ARA News(2月24日付)によると、第16歩兵師団、スルターン・ムラード師団などからなる反体制武装集団がアレッポ市バニー・ザイド地区でシリア軍と交戦した。

一方、SANA(2月24日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、ブスターン・カスル地区、シャッアール地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、シャームの民のヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動が主導するファトフ軍の支配下にあるアリーハー市を34度にわたり空爆し、子供2人と女性1人を含む住民8人が死亡し、30人余りが負傷した。

一方、SANA(2月24日付)によると、シリア軍がアリーハー市一帯でジュンド・アクサー機構に対して特殊作戦を実施し、戦闘員8人を殲滅した。

**

ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月24日付)によると、反体制武装集団がワター農場、マズガリー村を奪還した。

シリア人権監視団によると、トルクメン山、クルド山一帯では、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系民兵が、第1沿岸師団、シャーム自由人イスラーム運動、トルキスターン・イスラーム党、シャームの民のヌスラ戦線などとの戦闘を続けた。

一方、SANA(2月24日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、下バルザ村でジハード主義武装集団を掃討し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市に「樽爆弾」40発以上を投下、地対地ミサイル5発を撃ち込んだ。

一方、SANA(2月24日付)によると、シリア軍がダーライヤー市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、同市南部の一帯(全長2キロ、幅800メートルの地帯)を制圧した。

このほか、シリア軍の包囲を受けるカフルバトナー町では、国連とシリア赤新月社が人道支援物資(貨物車輌15台分)を搬入した。

**

ハマー県では、SANA(2月24日付)によると、シリア軍がカスル・ブン・ワルダーン村、ラターミナ町で、シャームの民のヌスラ戦線、イッザ大隊などからなる反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Durar al-Shamiya, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市内でヌスラ戦線とYPGが交戦を続けるなか、「穏健な反体制派」とシャーム自由人イスラーム運動はアレッポ県北西部からのYPGと革命家軍の撤退を求める(2016年2月24日)

アレッポ県では、ARA News(2月24日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区、カースティールー街道地区などでは、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が交戦した。

この戦闘で人民防衛隊は、シャイフ・マクスード地区でヌスラ戦線の戦車1輌を破壊した。

**

アレッポ市およびアレッポ県北西部で活動する第1中隊、第16歩兵師団、シャーム自由人イスラーム運動などの反体制武装集団は共同声明を出し、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアフリーン市の住民に対して、人民防衛隊、革命家軍に圧力をかけ、アレッポ県北西部の制圧地域から撤退させるよう求めた。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍が西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市(アレッポ県)郊外の村々への越境砲撃を続ける(2016年2月24日)

アレッポ県では、ARA News(2月24日付)によると、トルコ軍が、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外のディクマーディシュ村、カスタル・ジュンドゥー村、シャーディヤー村を越境砲撃し、迫撃砲弾30発以上が同地に着弾した。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県で活動するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動はラタキア県でロシア軍士官の拠点に対して爆弾攻撃を敢行したと発表(2016年2月24日)

アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、21日にジャブラ市近郊のスヌーバル村でロシア軍士官らが駐留する拠点を爆弾を仕掛けた車で攻撃したと発表した。

爆発後、救急車両が死傷者を現場から搬送していったという。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.