クルド民族主義政党5党が新たな政治連合を結成(2016年2月4日)

クッルナー・シュラカー(2月5日付)は、クルド民族主義政党5党が「シリア・クルド政治権威政党ブロック」という名の新たな政治連合を結成したと伝えた。

シリア・クルド政治権威政党ブロックに参加したのは、シリア・クルド民主党(アル・パールティ)(派閥は不明)、シリア・クルド民主左派党、クルド・シリア民主合意党、シリア改革運動、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)の5党。

AFP, February 5, 2016、AP, February 5, 2016、ARA News, February 5, 2016、Champress, February 5, 2016、al-Hayat, February 6, 2016、Iraqi News, February 5, 2016、Kull-na Shuraka’, February 5, 2016、al-Mada Press, February 5, 2016、Naharnet, February 5, 2016、NNA, February 5, 2016、Reuters, February 5, 2016、SANA, February 5, 2016、UPI, February 5, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内を9回にわたり爆撃(2016年2月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月4日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して30回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は9回で、ラッカ市近郊(1回)、フール町近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(4回)、マーリア市近郊(2回)のダーイシュの施設に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, February 5, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県ヌッブル市、ザフラー町を包囲解除した親政権民兵が同地住民、人民防衛諸集団の歓迎を受ける(2016年2月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン・イスラーム革命防衛隊戦闘員が、ヌッブル市、ザフラー町の北部にある反体制武装集団の拠点の一つマーイル町を制圧した。

これにより、シリア軍は、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市東部一帯と、トルコ、そしてトルコ国境に近い県北部のアアザーズ市一帯を結ぶ兵站路を遮断し、アレッポ市東部を包囲することに成功した。

また3年半ぶりに反体制武装集団の包囲が解除されたヌッブル市、ザフラー町には、ヒズブッラーの旗などシーア派武装集団の旗を掲げた民兵組織が入り、住民や同地を守備してきた人民防衛諸集団の歓迎を受けた。

なおヌッブル市、ザフラー町包囲解除戦では、シリア軍側の将兵64人(うちイラン人13人、ヌッブル市・ザフラー町の人民防衛諸集団隊員20人、シリア軍兵士22人)、シャームの民のヌスラ戦線などの反体制武装集団戦闘員100人以上が死亡した。

ARA News, February 5, 2016
ARA News, February 5, 2016

同監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、アレッポ市マシュハド地区、シャッアール地区、フィルドゥース地区、ブアイディーン地区、カッラーサ地区、バーブ街道地区を空爆し、少なくとも21人(うち子供3人、女性2人)が死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市北部の反体制武装集団の拠点アトマーン村への攻撃を続け、ジハード主義武装集団戦闘員8人が死亡した。

またアトマーン村一帯では、戦闘機(所属明示せず)が35回以上にわたり空爆を行った。

一方、SANA(2月4日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ダルアー市北部の反体制武装集団の拠点アトマーン村の一部を制圧した。

シリア軍はまた、ダルアー市マンシヤ地区、サマー・フナイダート村・ムライハ村間の一帯、ヤードゥーダ村で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がトルコ国境に近いクルド山、トルクメン山一帯を空爆した。

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ハマー県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がカフルヌブーダ町、ムーリク市、マアルカバ村、ラハーヤー村、ラターミナ町、アトシャーン村、カフルズィーター市、ジュッブ・マラービア村、クライブ・サウル村、バーナ村、ラフジャーン村でシャームの民のヌスラ戦線、フルサーン・ハック旅団、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がカフルタハーリーム村、アリーハー市、マアッラト・ヌウマーン市、アービディーン村で反体制武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がタルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ヒムス市ワアル地区に、国連、シリア赤新月社が人道支援物資を搬入した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍、人民防衛諸集団がハラファー村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またARA News(2月4日付)などによると、国連、シリア赤新月社がマダーヤー町に人道支援物資を搬入した。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、February 5, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県東部、ダイル・ザウル市一帯で、YPGはハサカ県、ラッカ県でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2016年2月4日)

ARA News, February 5, 2016
ARA News, February 5, 2016

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が仕掛けたと思われる爆弾がタッル・マクスール村・アファシュ村回廊で爆発した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)は、シャーム戦線の幹部でシャリーア法廷検事を務めていたというムハンマド・アブドゥルアズィーズ・タバシュー氏を県北部のタッル・カッラーフ村で処刑したと発表、その映像を公開した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)が爆弾を仕掛けた車2台を爆発させるなどして攻撃を強め、シリア軍と交戦した。

またダイル・ザウル市工業地区、はウィー亜地区、フワイジャト・サクルでもシリア軍とダーイシュが交戦した。

一方、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がブガイリーヤ村、マリーイーヤ村、ダイル・ザウル航空基地南部のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

ヒムス県では、SANA(2月4日付)によると、シリア軍がスード丘、シャンダーヒーヤ村、ヒブラ村、タール山東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(2月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がハサカ市南部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ラッカ県では、ARA News(2月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・イーサー市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

また、クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ロシア軍戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市を空爆し、民間人25人が死亡、数十人が負傷、文化センターなどが破壊された。

死亡した民間人のほとんどはアレッポ県バーブ市一帯、ターディフ市一帯からの避難民だったという。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、February 5, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、February 5, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

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サウジアラビア国防省顧問「有志連合がシリア国内で地上作戦を行えば、積極的に貢献する」(2016年2月4日)

サウジアラビア国防省顧問のアフマド・アスィーリー准将は、米主導の有志連合がシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)掃討を目的とした地上作戦の実施を決定すれば、「これに積極的に貢献することになろう」と述べた。

AFP(2月4日付)が伝えた。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

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ジュネーブ3会議に代表団を派遣していた野党がリヤド最高交渉委員会を非難(2016年2月4日)

シリア政府と反体制派の和平交渉「ジュネーブ3会議」に参加するために、スイスのジュネーブに滞在していた国内の野党代表団が、会議の3週間延期を受けて、同地で記者会見を開いた。

記者会見を開いたのは、人民党のナウワーフ・ムルヒム書記長(部族代表)、国民民主行動委員会のマフムード・マルイー代表、マイス・クライディー同委員会書記、アルヤーン・マスアド同報道官、国民青年公正成長党のバルウィーン・イブラーヒーム書記長、シリア国民青年党のスハイル・サルミーニー副書記長、シリア民族社会党のターリク・アフマド政治局メンバー。

彼らは、リヤド最高交渉委員会、「モスクワ・リスト」のいずれにも名を連ねていないが、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が反体制派の代表として追加招聘していた。

会見で野党代表団は、ジュネーブ3会議の延期に関して、リヤド最高交渉委員会が、サウジアラビア、トルコ、カタールといった国の狙いを代弁し、対話を完結させようとしたなかったためだと追究するとともに、紛争の解決策が「ダマスカスから」案出させることを地域に理解させるべきだと述べた。

SANA(2月4日付)が伝えた。

SANA, February 5, 2016
SANA, February 5, 2016

 

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

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シリア避難民支援に向けた国際会議がロンドンで開催され、各国合わせて100億ドルの拠出を約束(2016年2月4日)

ロンドンで、シリア国内の避難民とヨルダン、レバノン、トルコをはじめとする国外避難民の支援を目的とした国際会議「Supporting Syria and the Region」が開催され、約70カ国の代表が参加した。

会議は英国、クウェート、ドイツ、ノルウェー、そして国連が主催した。

会合では、主催国の英国が2020年までに12億ポンド(17億5,000米ドル相当)を、クウェートが13億米ドルを、ドイツが11億7,000米ドルを、EUが33億6,000米ドルを、そして米国は9億米ドルを避難民支援のために拠出すると誓約、参加国全体で計100億米ドル以上を新たに拠出することが表明された。

日本からは武藤容治外務副大臣が出席し、3億5,000万ドルを拠出すると表明した。

Naharnet, February 5, 2016
Naharnet, February 5, 2016

各国の拠出発表額は以下の通り:

ドイツ:2016年に13億1,100万ドル、2,017年に12億200万ドル
EU:2016年に10億ドル、2017~2020年に13億9,300万ドル
米国:2,016年に9億2,500万ドル
英国:2016年に7億3,100万ドル、2017~2020年に12億300万ドル
日本:2016年に3億5,000万ドル
ノルウェー:2016年に2億7,800万ドル、2017~2020年に8億8,100万ドル
サウジアラビア:2,016年に2億ドル
UAE:2016年に1億3,700万ドル
オランダ:2016年に1億3,600万ドル
デンマーク:2016年に1億100万ドル
クウェート:2016年に1億ドル、2017~2020年に2億ドル

総額:2016年に52億6,900万ドル、2017~2020年に48億7,900万ドル

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、February 6, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)の砲撃でロシア軍顧問1人が死亡(2016年2月4日)

ロシアのタブロイド紙『ノーヴァヤ・ガゼータ』(2月4日付)は、2月1日にヒムス県内の教練キャンプに迫撃砲弾が着弾し、ロシア軍顧問1人が重傷を負い、搬送先のシリア国内の病院で死亡したと伝えた。

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は同紙に対して、攻撃はダーイシュ(イスラーム国)によるもので、シリア人教練生4人も死亡したという。

Novaya Gazeta, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016をもとに作成。

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ロシア国防省はロシア軍が2月1~4日に237回出撃したと発表する一方、トルコ軍がシリア領内への侵攻を準備していると非難(2016年2月4日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、2月1日から4日に、シリア駐留ロシア軍戦闘機が237回の出撃を行い、アレッポ県、ラタキア県、ヒムス県、ハマー県、ダイル・ザウル県の「テロの標的」875カ所を攻撃したと発表した。

イゴール・コナシェンコフ報道官はまた、ロシア軍機がトルコ領空を侵犯したとするトルコ政府の批判に関して、シリア国境付近での違法な軍事行動を隠蔽しようとする試みだと反論、トルコがシリア領内に軍事侵攻するための準備を行っていると疑うに足る充分な証拠を有していると付言した。

そのうえで、国際社会(欧米諸国)に対して、トルコ軍の迫撃砲弾がラタキア県内の居住地に着弾していることを示すビデオ映像をすでに開示していることを明らかにした。

AFP, February 4, 2016、AP, February 4, 2016、ARA News, February 4, 2016、Champress, February 4, 2016、al-Hayat, February 5, 2016、Iraqi News, February 4, 2016、Kull-na Shuraka’, February 4, 2016、al-Mada Press, February 4, 2016、Naharnet, February 4, 2016、NNA, February 4, 2016、Reuters, February 4, 2016、SANA, February 4, 2016、UPI, February 4, 2016などをもとに作成。

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