米軍主導の有志連合はシリア領内で14回の爆撃を実施(2016年2月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月21日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は14回で、ハサカ市近郊(7回)、フール町近郊(2回)、アイン・イーサー市(2回)、ダイル・ザウル市(3回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, February 22, 2016などをもとに作成。

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反体制派の支配下にあるダマスカス郊外県ダーライヤー市で、シリア軍の包囲解除を求めるデモに女性と子供が動員(2016年2月21日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(2月21日付)などによると、ダーライヤー市でシリア軍の包囲に抗議するとして、女性や子供がデモに動員され、同市に対する封鎖解除を求めた。

Kull-na Shuraka', February 21, 2016
Kull-na Shuraka’, February 21, 2016

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がカフルナーハー村、アンジャーラ村、ハイヤーン町、カフルバスィーン村を空爆した。

これに対し、ARA News(2月21日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃し、子供3人を含む6人が死亡した。

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ラタキア県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、バイト・アウス村、ワター農場、下ハークーラ村、マリク峰、マクナス峰、ダフル・アブー・サアド村などで反体制武装集団を掃討し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

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ダルアー県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍がブスラー・シャーム市のブスラー砦一帯、西ガーリイヤ村一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍がマアーン村、スカイク村、アトシャーン村、ラターミナ町でファトフ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、タルビーサ市、マクリーン村、ジャースィミーヤ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)はハサカ県南部でYPG主体のシリア民主軍に反撃し、47ヵ村を奪還(2016年2月21日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(2月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)は、シャッダーディー市西部で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦、同地の47ヵ村を奪還した。

ダーイシュのバラカ州(ハサカ県のこと)の広報局によると、ダーイシュ戦闘員はシャッダーディー市も奪還したという。

ARA News(2月21日付)などによると、ダーイシュはダイル・ザウル県方面から、シャッダーディー市一帯に自爆戦闘員ら約200人を投入し反撃に転じていた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がティシュリーン・ダム一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員5人が死亡した。

AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

シリア軍がアレッポ県東部サフィール市郊外の25カ村をダーイシュ(イスラーム国)から奪還(2016年2月21日)

アレッポ県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍がサフィール市郊外のフワイジーナ村、スバイヒーナト村、ライヤーン村、カールーティーヤ村、アイン・サービト村、ルーフィーヤ村、タッル・ファーウーリー村、タッル・リーマーン村でダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、同地を制圧、治安と安定を回復した。

シリア軍はまた、ダクワーナ村、マフラサ村、ジャービリーヤ村、ジュッブ・サファー村、ウンム・アマド村、カッバーラ村、トゥライディム村、アイン・サービル村、タッル・アスタブル村、クサイル・ワルド村、バイドゥーラ村、サーリヒーヤ村からダーイシュが撤退したのを確認した。

また、クッルナー・シュラカー(2月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ市東部のサフィーラ火力発電所と同地一帯の25カ村から撤退、シリア軍が同地を制圧した。

ダーイシュが撤退したのは、ブラート村、バッラート穀物サイロ、カッバーラ村、ライヤーン村、サーリヒーヤ村、カルーティーヤ村、タッル・アラム村、スバイヒーナ村(スバイヒーナト・ラドワーニーヤ村)、アイン・サービル村、タッル・アスタブル村、フワイジーナ村、ジュッブ・ガブシャ村、ジュッブ・サファー村など。

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スワイダー県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、サアド遺跡南部でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(2月21日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

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シリア外務省はダーイシュ(イスラーム国)による連続自爆テロを非難し、トルコ、サウジアラビアによるテロ支援を停止するための行動を国連安保理に要請(2016年2月21日)

外務在外居住者省は国連事務総長および安保理議長に書簡を送り、そのなかでダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町とヒムス市での連続自爆テロについて報告、事件がサウジアラビアとトルコによるテロ組織への支援の役割を明らかにするものだと主張した。

そのうえで、シリア政府がテロとの戦いを継続し、シリア人による危機の政治解決のために行動を続けるとの意思を表明、国連に対してテロを非難し、サウジアラビ、トルコ、カタールなどによるテロ支援の阻止に向け責任を果たすよう要請した。

AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町、ヒムス市ザフラー地区で連続自爆テロを敢行し、約130人が死亡、約300人が負傷(2016年2月21日)

SANA(2月21日付)によると、ダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町のサドル病院に近い学校通りで午後、爆弾が仕掛けられた自動車1台が爆発、その後、負傷者を救出しようと住民が集まったところに、自爆ベルトを着用した男性2人が相次いで自爆した。

3度にわたる爆発で、住民83人が死亡、178人が負傷した(その後、シリア人権監視団は、死者数が120人にのぼり、うち90人が民間人(そのほとんどが避難民)、19人が親政権民兵だったと発表した)。

またヒムス市ザフラー地区のスィッティーン通り(ザフラー地区とアルメニア地区の境界を通るスィッティーン通り)でも、爆弾が仕掛けられた車2台がが相次いで爆発し、46人が死亡、110人以上が負傷した。

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また、クッルナー・シュラカー(2月22日付)によると、ヒムス市ザフラー地区の住民は、事件現場を訪れようとしたムハンマド・シャッアール内務大臣とヒムス県のタラール・バラーズィー県知事が乗った車列に群がり、治安対策の不備などを批判・追求、大臣らはその場を立ち去った。

SANA, February 21, 2016
SANA, February 21, 2016
Kull-na Shuraka', February 21, 2016
Kull-na Shuraka’, February 21, 2016

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ダーイシュ(ダーイシュ)の通信部門アアマーク通信は、この2件の連続自爆テロに関して犯行を認める声明を出した。

AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、February 23, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、February 22, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ県北西部の「安全保障地帯」で「穏健な反体制派」から2カ村を奪取(2016年2月21日)

アレッポ県では、ARA News(2月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」西部のカッラ・クーバリー村、カッラ・マズラア町に侵攻、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団やトルクメン人(トルコ系住民)からなるスルターン・ムラード旅団と交戦の末、同地を制圧した。


AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

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米・ロシア外相は、シリアでの戦闘停止態勢の基準に関して「暫定的に原則合意」(2016年2月21日)

RT(2月21日付)によると、ロシア外務省は声明を出し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣とジョン・ケリー米国務長官が、ミュンヘンでのISSG(国際シリア支援グループ)外相会合での合意に従い、シリアでの戦闘停止態勢の基準に関して合意に達したと発表した。

合意は、21日晩に行われたラブロフ外務大臣とケリー国務長官の2度にわたる電話会談で成立、両外相はそれぞれ、ヴラジミール・プーチン大統領とバラク・オバマ大統領に内容の報告を行っているという。

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ジョン・ケリー米国務長官は、ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣との会談後の記者会見で、シリア国内での戦闘停止に関して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣との間で「敵対行為を停止することで暫定的に原則合意し、数日中に(停戦を)開始できる」と述べた。

また、バラク・オバマ米大統領とヴラジミール・プーチン大統領が近く、停戦実施に関して協議することになると付言した。

ケリー国務長官は「シリア人避難民や被害者への支援物資を届けるため、ロシア側に発砲停止と流血停止」を求めたとしたうえで、「交戦するすべての当事者は、国連安保理での合意に沿って、民間人を標的とした攻撃を停止しなければならない」と強調した。

AFP, February 21, 2016、AP, February 21, 2016、ARA News, February 21, 2016、Champress, February 21, 2016、al-Hayat, February 22, 2016、Iraqi News, February 21, 2016、Kull-na Shuraka’, February 21, 2016、al-Mada Press, February 21, 2016、Naharnet, February 21, 2016、NNA, February 21, 2016、Reuters, February 21, 2016、RT, February 21, 2016、SANA, February 21, 2016、UPI, February 21, 2016などをもとに作成。

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