米中央軍(CENTCOM)は、2月2日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は11回で、ハサカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、マンビジュ市近郊(2回)、マーリア市近郊(2回)のダーイシュの施設に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, February 3, 2016などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、ジハール油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がマハッサ地区、スード丘、カルヤタイン市、マヌーフ村、タドムル市西部郊外採石場一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市一帯で、ダーイシュの拠点に対して重点的な空爆を行った。
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ダイル・ザウル県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市アルディー地区、マアダーン地区、ハウィーカ地区、スワイイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、戦闘員36人を殲滅した。
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ダマスカス郊外県では、ARA News(2月2日付)によると、バラダー渓谷で活動する反体制武装集団が1日から同地一帯でダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団と交戦、ダイル・マクラン町、イフラ村、フサイニーヤ町の拠点7カ所を制圧した。
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ハサカ県では、ARA News(2月3日付)によると、有志連合がシャッダーディー市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。
AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、February 3, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団、SNN(2月2日付)によると、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、3年以上にわたって反体制派武装集団に包囲されているヌッブル市、ザフラー町の封鎖解除に向けて攻撃を激化、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団との戦闘の末、前日のドゥワイル・ザイトゥーン村、タッル・ジャビーン村制圧に続いて、両都市から約3キロの地点に位置するラトヤーン村、ハルダトニーン村を攻略、同地の大部分を制圧した。
シリア軍の進軍を受け、同地に近いマアルサト・ハーン村、アナダーン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町(いずれも反体制派の支配下)の住民多数が避難を開始したという。
またアナダーン市、タームーラ村などでは戦闘機(所属明示せず)が空爆を実施し、女性5人、シリア赤新月社スタッフ2人を含む11人が死亡した。
一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにアレッポ市北部のハルダトニーン村とラトヤーン村で反体制武装集団を掃討し、同地を制圧、治安と安定を回復した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍が、シリア政府の支配下にとどまるフーア市、カファルヤー町を砲撃した。
一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がアブー・ズフール町、サラーキブ市、タマーニア町、カフルナブル市でシャームの民のヌスラ戦線、フルサーン・ハック旅団などからなるジハード主義武装集団の拠点などを攻撃し、戦闘員30人以上を殲滅した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がキンサッバー町一帯およびトルコ国境地帯を空爆した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルナーン村で反体制武装集団と交戦、ロシア軍と思われる戦闘機がキースィーン村、ブルジュ村を空爆し、ブルジュ村では子供4人を含む7人が死亡した。
一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がキースィーン村、バルグースィーヤ村、ガジャル村、ラスタン市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市とムウダミーヤト・シャーム市を結ぶ回廊地帯を「樽爆弾」などで空爆、ジハード主義武装集団と交戦した。
一方、ARA News(2月3日付)によると、国連、シリア赤新月社が、タッル市に人道支援物資の搬入作業を開始した。
物資は住民3,500世帯を対象に5,000箱が搬入される予定で、2日にはトラック14輌が約2,500箱を搬入したという。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がナワー市、フラーク市を空爆し、4人が死亡した。
一方、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がアトマーン村、ウンム・ワラド村、タファス市一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、SANA(2月2日付)によると、シリア軍がラターミナ町、ラトミーン村、ムーリク市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点などを攻撃し、戦闘員37人を殲滅した。
AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、February 3, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、SNN, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、ARA News(2月2日付)によると、トルコ国境に面するユーフラテス河畔のジャラーブルス市近郊で、ダーイシュ(イスラーム国)とトルコ軍が交戦した。
トルコ治安筋によると、国境地帯(トルコ領内)で地雷撤去作業を行っていたトルコ軍に対してダーイシュが発砲し、戦闘となったという。
AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。
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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は訪問先のUAEのアブダビでの記者会見で、イスラーム軍とシャーム自由人イスラーム運動を「正当な反体制派」ではないと強調し、両組織を改めて「テロ組織」とみなしつつ、ジュネーブ3会議への両組織メンバーの「個人としての参加を認める」ことに合意したと述べた。
UAEのアブドゥッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣との会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、「イスラーム軍とシャーム自由人イスラーム運動が交渉における正当なパートナーとして承認したわけではない…。これが我々の姿勢であり、また両組織をテロ組織いとみなすISSG(国際シリア支援グループ)の多くの当事者の姿勢である」と述べた。
『ハヤート』(2月3日付)などが伝えた。
AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。
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『ハヤート』(2月3日付)によると、リヤド最高交渉委員会の代表団メンバーの一人ファラフ・アタースィー氏は、2日に予定されていたスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との個別会談が中止になったと発表した。
これに関して、同じく代表団メンバーのバスマ・カドマーニー女史は、リヤド最高交渉委員会が交渉参加の前提条件として提示している諸要求(シリア軍、ロシア軍の民間人への攻撃、包囲解除、逮捕者釈放)を実現させるために、デミストゥラ共同特別代表に「もう1日」の猶予を与えたことを明らかにした。
デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は2日午前にシリア政府代表団との個別会談を、午後に反体制派の代表団との個別会談を予定していた。

AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。
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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、スイス首都のジュネーブでバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表率いるシリア政府代表団と会談した。
会談はシリア政府と反体制派の間接交渉の一環で、2月1日に予定されていたが1日遅れて行われた。
会談後、ジャアファリー国連シリア代表は、シリア政府代表団が国連安保理決議第2254号に準じ、「前提条件なし」に対話に応じようとしているのに対して、反体制派側は「プロの政治家としてではなく、素人的に問題に対応しようとしている」と批判した。
またジュネーブ入り以降2度目となるデミストゥラ共同特別代表との会談については、「我々はいまだ間接対話に向けた準備段階にある」と述べ、間接交渉がまだ始まっていないことを明らかにした。
そのうえで、ジャアファリー国連シリア代表は「我々はデミストゥラ氏と、間接対話において誰と我々が交渉するのかを判然とするため、この準備段階が重要であるということを議論した」としたうえで、間接交渉における反体制派の代表団の氏名、交渉における議題を明らかにするよう求めた、と付言した。

AFP, February 2, 2016、AP, February 2, 2016、ARA News, February 2, 2016、Champress, February 2, 2016、al-Hayat, February 3, 2016、Iraqi News, February 2, 2016、Kull-na Shuraka’, February 2, 2016、al-Mada Press, February 2, 2016、Naharnet, February 2, 2016、NNA, February 2, 2016、Reuters, February 2, 2016、SANA, February 2, 2016、UPI, February 2, 2016などをもとに作成。
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