米中央軍(CENTCOM)は、3月28日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して4回の空爆を行ったと発表した。
シリア領内での空爆は実施されなかった。
CENTCOM, March 28, 2016などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ハサカ県のムハンマド・ズアール・アリー県知事はシリア・アラブ・テレビ(3月28日付)のインタビュー(https://www.youtube.com/watch?v=JRBxLhTd1z0&feature=youtu.be)で、シリア政府とハサカ市、カーミシュリー市を分割統治する西クルディスタン移行期民政局が、シリア政府の経験、政府関連機関、石油資源を活かす一方、シリア政府も多くのサーヴィスを提供してきたと述べた。
アリー県知事は、西クルディスタン移行期民政局が「シリア政府側も彼らに耳を傾け、彼らと話し、一丸となって戦闘を行っているが、意見を異にすることもある」としたうえで、「シリア政府は民政局に対して、政府側が(必要だと)評価する福祉を提供してきた」と述べた。
アリー県知事はまた、「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言に関して「民政局は、統一クルディスタン国家に体現されるような夢をクルド人に抱かせることに成功せず…、道を踏み外し、衰退していった」との見方を示した。
そのうえで、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党について「いかなる政党も国家にとって代わることはできない」と付言した。
AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。
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シリア文化省のマアムーン・アブドゥルカリーム遺跡博物館局長は、AFP(3月29日付)に対して、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下で損壊したパルミラ遺跡に関して、「修復には5年が必要となろう」としたうえで、「UNESCOの同意を経て1年以内に修復を開始したい」と述べた。
アブドゥルカリーム局長はまた、遺跡の「80%は良い状態だ」と付言した。
また、シリア文化省遺跡博物館局は、パルミラ遺跡群の被害状況を精査するための作業チームをタドムル市に派遣したと発表した。
一方、ロシアのエルミタージュ美術館のミハイル・ピオトロフスキー理事長は、27日にシリア軍によって奪還されたUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡群(ヒムス市タドムル市)の修復事業を支援する用意があると表明した。
SANA(3月28日付)が伝えた。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、「穏健な反体制派」と目されるスルターン・ムラード師団がアレッポ市シャイフ・マクスード地区で住民らを狙撃し、住民1人が死亡、2人が負傷した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市郊外を砲撃した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がバーラー村一帯でシリア軍と交戦した。
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ハマー県では、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がマンスーラ村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市西部のザイズーン軍事基地一帯で、爆弾が仕掛けられたバイクがシャームの民のヌスラ戦線の車輌2台の近くで爆発した。
AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がタドムル市北東部郊外一帯、カルヤタイン市一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍およびシリア軍戦闘機が同地を空爆した。
ARA News(3月28日付)などによると、タドムル市を奪還したシリア軍は、スフナ市、カルヤタイン市奪還に向け、進軍を続けているという。
一方、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点への攻撃を続け、同市郊外のダフル・ハルヌービー丘、ミンタール・ルマイリー地区、西ハズム地区、ラーキマ地区など複数カ所を制圧した。
他方、ダーイシュ広報部門のアアマーク通信は、ダーイシュが県東部にあるタイフール航空基地北西部のシリア軍戦車大隊基地を襲撃し、同基地を制圧、シリア軍兵士全員を殺害したと発表した。
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アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、シリア軍がカッバースィーン村、ブザーア村、ウンム・マイヤール村、アブー・タウィール村などバーブ市、マンビジュ市郊外のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。
また県北西部のマーリア市郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)がシャーム軍団、第1連隊などからなる「穏健な反体制派」と交戦した。
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ハマー県では、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がアブー・フバイラート村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
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ダイル・ザウル県では、SANA(3月28日付)によると、「東部地域人民抵抗」運動がマヤーディーン市、アシャーラ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、戦闘員9人が殲滅した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯でシャームの民のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、双方に18人の死者が出た。
AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。
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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月27日に9件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。
停戦違反の内訳はアレッポ県4件、イドリブ県4件、ラタキア県1件。
なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は313件。
AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。
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