米国主導の有志連合はシリア領内で8回の爆撃を実施(2016年3月11日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月11日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回で、フール町近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(2回)、マーリア市近郊(4回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 12, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市をシリア軍(ロシア軍)が爆撃する一方、アル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」の連合部隊はアレッポ県北西部でYPG主体のシリア民主軍、シリア軍とそれぞれ交戦(2016年3月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がアレッポ市サーリヒーン地区を空爆し、民間人5人が死亡した(ARA News(3月11日付)によると、空爆はロシア軍戦闘機によるもので、12人が死亡)。

なお同地区は10日にも同様の空爆を受けたという。

一方、ARA News(3月11日付)によると、アフリーン市郊外のアイン・ダクナ村一帯で、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」の第16師団、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室所属武装集団が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点に対して攻撃を加えた。

シャーム自由人イスラーム運動側は、アイン・ダクナ村を制圧したと主張しているが、シリア民主軍はこれを否定している。

シャーム自由人イスラーム運動はまた、タッル・ジャルマ村、バースーファーン村、バーシャムラ村などに対しても攻撃を加えたという。

このほか、ARA News(3月11日付)によると、シリア軍はヌッブル市、ザフラー町の人民諸委員会などとともに、タームーラ村、アルド・マッラーフ地区方面に進軍、シャームの民のヌスラ戦線、「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー運動、イスラーム覚醒大隊などからなる武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、SANA(3月11日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに県北部のハーッラ村、マズアラ村、ハーッラト・ターフーン村、カスタル村、ジール・ダビーン村、カルア山、第394地点、第445.5地点、第428.5地点、第438.5地点、第417.5地点、第400地点、第500地点、第565.5地点、第499.5地点、第409.5地点、第529.5地点を制圧した。

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ハマー県では、SANA(3月11日付)によると、シリア軍がカフルヌブーダ町、フバイト村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦し、戦闘員37人を殲滅した。


AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍、シリア軍はヒムス県タドムル市一帯でダーイシュへの攻勢を激化する一方、「穏健な反体制派」はアレッポ県北西部の1カ村を制圧(2016年3月11日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がタドムル市一帯への空爆を継続する一方、シリア軍も同地一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する攻勢を続けた。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、この攻勢はタドムル市とダイル・ザウル市を結ぶ街道一帯の制圧が目的だという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、農学者で詩人のムハンマド・バシール・アフマド・アーニー氏と息子のイリヤース氏を「背教」罪によって処刑した。

アーニー氏は1月にダイル・ザウル市(シリア政府支配下)を出た直後ティブニー町でダーイシュに拘束されていた。

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ハマー県では、SANA(3月11日付)によると、シリア軍がスーハ村、ウカイリバート町、ジャニー・アルバーウィー村、中カスタル村、ジュッブ・ライヤーン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、戦闘員20人を殲滅した。

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イドリブ県では、SANA(3月11日付)によると、シリア軍がアブー・ダーリー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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アレッポ県では、ARA News(3月11日付)によると、県北西部でシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、スルターン・ムラード旅団などからなる「穏健な反体制派」がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ヤニー・ヤバーン村を制圧した。

一方、ARA News(3月12日付)によると、ユーフラテス川西岸のティシュリーン・ダム一帯で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、March 12, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は3月10日の停戦に反件数を8件と発表(2016年3月11日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月10日に8件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

このうち4件がアレッポ県、2件がダマスカス郊外県、1件がラタキア県、1件がイドリブ県で発生したという。

このうち、アレッポ県での停戦違反は、「穏健な反体制派」と目されるスルターン・ムラード旅団、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動によるアレッポ市シャイフ・マクスード地区に展開する西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊への砲撃だという。

またアフリーン市近郊のアイン・ダクナ村の住宅街に対しても反体制武装集団が砲撃を行った。

一方、ラタキア県では、キンサバー町の住宅地に砲撃が行われ、イドリブ県では、フーア市の住宅地をシャームの民のヌスラ戦線が砲撃した。

なお、ロシア軍は、米・ロシアによる敵対行為禁止合意の対象地域内での空爆は実施せず、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に対する空爆地点は、米・ロシア両国の当事者和解調整センターに通告済みだという。

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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ヒムス県ハウラ地方で、体制打倒、シリア民主軍打倒を訴えるデモが発生(2016年3月11日)

ヒムス県では、ARA News(3月11日付)によると、タッルドゥー市近郊のハウラ地方で、反体制デモが実施され、住民らが参加、「政権打倒」、「革命継続」に加えて、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体の「シリア民主軍の打倒」、「シリア分割反対」が訴えられた。

ARA News, March 11, 2016
ARA News, March 11, 2016

クッルナー・シュラカー(3月12日付)によると、反体制デモは、ラスタン市、タルビーサ市、ヒムス市ワアル地区で行われたという。

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ダマスカス郊外県東グータ地方を主要な活動拠点とするイスラーム軍は声明を出し、反体制派支配地域で行われる反体制デモへの「全面支持」を表明し、すべての反体制武装集団に対してデモ参加者を保護するよう呼びかけた。

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、March 12, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市での反体制デモにヌスラ戦線の旗を掲げた若者が乱入し、デモは解散を余儀なくされる(2016年3月11日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(3月11日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が主導するファトフ軍支配下のマアッラト・ヌウマーン市で発生した反体制デモに、ヌスラ戦線の旗を掲げた若者複数人が介入し、デモは解散を余儀なくされた(https://youtu.be/3c2ypMUpdwc)。

複数の活動家によると、マアッラト・ヌウマーン市では金曜日の正午の礼拝後に反体制デモが発生し、参加者はヌスラ戦線の旗とともに「シリア革命旗」(委任統治領シリアの国旗)を掲揚、体制打倒や反体制武装集団の統合を訴えた。

Youtube, March 11, 2016
Youtube, March 11, 2016

だが、ヌスラ戦線の旗を掲げた若者複数人が拡声器を持ってデモに介入し、若者とデモ参加者が小競り合いとなり、デモ参加者複数人が負傷し、デモは中止を余儀なくされた。

これに関して、ヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動は共同声明を出し、反体制デモに介入した若者に関して「デモの最中に個人行動が口論をもたらし、その後デモ参加者数人が負傷した。事件は、負傷者によって、マアッラト・ヌウマーン市の法務局とシャリーア委員会の代表からなる合同司法当局に訴えられた」と発表した。

共同声明は、シャーム自由人イスラーム運動のマアッラト・ヌウマーン連隊司令官(アミール)のアブー・ヤースィーン氏、ヌスラ戦線南部地区司令官(アミール)のアブー・アナス・ハーリム氏が署名している。

なお、クッルナー・シュラカー(3月11日付)によると、ファトフ軍による「シリア革命旗」禁止の通達と、7日のイドリブ市での活動家逮捕を受け、イドリブ県ではほとんどデモは実施されなかったという。

Kull-na Shuraka', March 11, 2016
Kull-na Shuraka’, March 11, 2016

 

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はジュネーブ3会議へのPYDの招聘を呼びかける(2016年3月11日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワで中国の王毅外交部長と会談し、シリア情勢などについて協議した。

会談後の記者会見でラブロフ外務大臣は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表に対して、西クルディスタン移行期民政局やシリア民主評議会を主導するクルド民族主義政党の民主統一党をジュネーブ3会議に招聘するよう呼びかけた。

ラブロフ外務大臣は「このグループ(クルド人)を参加させないまま交渉を開始することは、国際社会の弱さの表れになるだろう…。またそれはシリア住民において重要な一大グループの権利を侵害することになる」と述べるとともに、民主統一党を交渉から排除することが「シリアのい存続ではなく分割を望む者の野望に増長させることになる」と警鐘を鳴らし、民主統一党の参加を拒否するトルコを暗に批判した。

そのうえでラブロフ外務大臣は「デミストゥラ氏は正しい決定を下さねばならない。我々は彼と何度も連絡を取り合い、我々の姿勢を断固として伝えている。昨日(10日)にもあらためてそうした」と述べた。
『ハヤート』(3月12日付)が伝えた。

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の政治母体シリア民主評議会のマンナーア共同議長はPYD冷遇に抗議し、ジュネーブ3会議への参加を事実上ボイコット(2016年3月11日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のハイサム・マンナーア共同議長は、14日から再開予定のジュネーブ3会議に参加しないと述べ、事実上のボイコットを表明した。

マンナーア共同議長は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表からの招聘を受けているとしたうえで、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党への招聘が依然として行われていない現状を「失敗した計画」と非難、「クルド人が招聘されずない限りは参加しない」と述べた。

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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リヤド最高交渉委員会は14日再開予定のジュネーブ3会議への参加の意向を表明(2016年3月11日)

リヤド最高交渉委員会は声明を出し、14日から再開予定のジュネーブ3会議に参加する意向を表明した。

声明において、委員会は「シリアでの流血停止とシリア情勢の政治的解決策案出に向けた国際社会の真摯な取り組みに協調するため」として参加を表明した。

しかし委員会は「委員会代表団の取り組みは…全行政権を有する移行期統治機関(移行政府)の樹立とシリア領土の統一性維持に重点を置く」と強調し、アサド政権からの権限移譲とクルド民族主義勢力の台頭阻止をめざす意志を誇示した。

AFP, March 11, 2016、AP, March 11, 2016、ARA News, March 11, 2016、Champress, March 11, 2016、al-Hayat, March 12, 2016、Iraqi News, March 11, 2016、Kull-na Shuraka’, March 11, 2016、al-Mada Press, March 11, 2016、Naharnet, March 11, 2016、NNA, March 11, 2016、Reuters, March 11, 2016、SANA, March 11, 2016、UPI, March 11, 2016などをもとに作成。

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