米中央軍(CENTCOM)は、3月2日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して29回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は8回で、ハサカ市近郊(4回)、マーリア市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)、タッル・アブヤド市近郊(2回)に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, March 3, 2016などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(3月3日付)によると、ドゥマイル市の住民が街頭デモを行い、市内で対立を続けるイスラーム軍とシャーム解放軍に対して戦闘停止を求めた。
AFP, March 3, 2016、AP, March 3, 2016、ARA News, March 3, 2016、Champress, March 3, 2016、al-Hayat, March 4, 2016、Iraqi News, March 3, 2016、Kull-na Shuraka’, March 3, 2016、al-Mada Press, March 3, 2016、Naharnet, March 3, 2016、NNA, March 3, 2016、Reuters, March 3, 2016、SANA, March 3, 2016、UPI, March 3, 2016などをもとに作成。
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シリア人権監視団は、ロシア軍が空爆を開始した2015年9月30日から2016年3月1日までの約5ヶ月間で、ロシア軍の空爆による死者数が4,408人を記録したと発表した。
このうち民間人は1,733人(うち子供429人)、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員1,183人、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線を含む反体制武装集団戦闘員1,492人だという。
また2014年9月に開始された米軍主導の有志連合の空爆による死者数は、3月2日までの約17ヶ月間で4,579人に上っているという。
このうち民間人は374人(うち子供92人)、ダーイシュ戦闘員(ほとんどが外国人)4,037人、ヌスラ戦線戦闘員149人だという。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(36回目、3月2日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を3月23日に再び延期すると決定した。
ナハールネット(3月2日付)が伝えた。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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サウジアラビア、カタールなどアラブ湾岸諸国からなるGCC(湾岸協力会議)のアブドゥッラティーフ・ズィヤーニー事務局長は、レバノンのヒズブッラーをテロ組織に認定することを決定したと発表した。
ズィヤーニー事務局長は、「(湾岸諸国の)若者をテロ行為に勧誘する敵対行為」を行ったことをその理由にあげるとともに、ヒズブッラーがシリア、イエメン、イラクでテロ活動を行っていると批判した。
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シリアの外務在外居住者省高官は、GCCがレバノンのヒズブッラーをテロ組織に認定したことに関して、SANA(3月2日付)に対し、「イスラエルの政策に調和した措置として、GCCは、ヒズブッラーがシオニストの計略に対して闘争を継続している…という理由でテロ組織に認定した」と述べ、厳しく批判した。
そのうえで、同高官は「ヒズブッラーはダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、その他のテロ組織に代表されるテロに対する歴史的戦いに貢献している」と強調した。
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レバノンのヌハード・マシュヌーク内務地方自治大臣(ムスタクバル潮流)は、LBCI(3月2日付)に対して、ヒズブッラーをテロ組織に認定したGCCの決定を拒否すると述べた。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、LBCI, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区で、人民防衛隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と砲撃戦を行い、住民約20人が負傷した。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市各所を空爆した。
一方、SANA(3月2日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、タドムル市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
また、シリア人権監視団によると、米軍主導の有志連合と思われる戦闘機が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が対峙するユーフラテス川西岸のティシュリーン・ダム一帯を空爆した。
一方、ARA News(3月2日付)によると、シャーム軍団、スルターン・ムラード旅団からなる「穏健な反体制派」が県北西部のドゥーディヤーン村、カッラ・クーバリー村のダーイシュ(イスラーム国)拠点に攻撃を加え、有志連合がこれを航空支援した。
このほか、SANA(3月2日付)によると、シリア軍がアレッポ市東部および北東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃・破壊し、アレッポ市・ラッカ市街道沿いのファーフ村を制圧、治安と安定を回復した。
シリア軍はまた、バーブ市のダーイシュ拠点を空爆した。
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スワイダー県では、SANA(3月2日付)によると、シリア軍が県北部のダルファア丘でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機がラッカ市内のフルースィーヤ地区、ハウド地区にあるダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点複数カ所を3回にわたり空爆した。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ムワッザフィーン地区、労働者住宅地区、ジャウラ地区、ブガイリーヤ村でシリア軍と国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、またシリア軍はダイル・ザウル市周辺の丘陵地帯を空爆した。
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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(3月3日付)によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ内で、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、ダーイシュ(イスラーム国)とジャマーアト・アンサールと交戦し、ジャマーアト・アンサールの司令官が死亡した。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、March 3, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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ラタキア県では、ロイター通信(3月2日付)によると、シリア軍がロシア軍の航空支援を受け、県北西部のカッバーナ丘の反体制武装集団拠点に対して攻撃を激化させた。
カッバーナ丘はイドリブ県のジスル・シュグール市やハマー県のガーブ平原にいたる丘陵地帯の一角をなしている。
またシリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、アラブ系・アジア系の戦闘員がロシア軍の指揮のもと、クルド山のカッバーナ村一帯で、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党、第1沿岸師団などからなる武装集団と交戦した。
この戦闘で、トルキスターン・イスラーム党の戦闘員5人が死亡、シリア軍側も複数の死傷者が出た。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系戦闘員が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)との連携するジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党とアレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村、ズィルバ村周辺一帯で交戦した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市郊外一帯、スカイク村周辺の農場地帯を砲撃、また県南部のタマーニア町に対しても空爆が行われた。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がムーリク市、ラハーヤー村、サラミーヤ市郊外を砲撃した。
また、ARA News(3月2日付)によると、解放軍がジューリーン村のシリア軍拠点に対して「停戦違反への報復」として砲撃を行ったと発表した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヤードゥーダ村を砲撃した。
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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、占領下ゴラン高原近くのイッシャ村にあるシリア革命家戦線の本部で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、司令官や戦闘員18人が死亡した。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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スプートニク・ニュース(3月2日付)は、ラタキア県北西部のグナイミーヤ村(キンサッバー町近郊)でのロシア、シリア両軍による人道支援物資の搬入作業を取材中の外国人記者団33人が、トルコ国境地帯から砲撃を受けた。
この砲撃で、中国、カナダ、ブルガリア、ロシアの記者、カメラマン、特派員4人が負傷した。
シリア軍高官によると、砲撃はアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線によるものだという。
Sputnik News, March 2, 2016などをもとに作成。
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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月1日に21件の停戦違反が発生し、民間人3人が死亡、8人が負傷したことを確認したと発表した。
国防省の声明によると、民間人の死者は、ラタキア県キンサッバー町に対して行われた反体制武装集団の砲撃によるものだという。
なお、ロシア軍は、米・ロシアによる敵対行為禁止合意の対象地域内での空爆は実施せず、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に対する空爆地点は、米・ロシア両国の当事者和解調整センターに通告済みだという。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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『ハヤート』(3月3日付)は、カザフスタンの安全保障会議ヌルラン・エルメクバイェヴ(Nurlan ErmekBayev)議長が、イラクとシリアに在留するカザフスタン人200人以上が「テロ組織」メンバーとして戦闘に参加していることを明らかにしたと伝えた。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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リヤド最高交渉委員会のメンバーでシリア革命反対勢力国民連立の幹部の一人ジョルジュ・サブラー前代表は、3月9日に再開予定のジュネーブ3会議に関して、ハダス・チャンネル(3月2日付)に対して、米・ロシアによる敵対行為停止合意が、国連安保理決議第2254号における人道的措置に関する「項目の実施に資さない限り、交渉再開の予定はあくまでも仮の予定に過ぎない」と述べた。
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シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表は声明を出し、米・ロシアによる敵対行為停止合意に関して「政治的解決の余地を与えるための暫定的な合意」と述べ、改めて期限付の合意であることを強調した。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、Al Hadath, March 3, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、リヤド最高交渉委員会が、米・ロシアによる敵対行為停止合意に「2週間だけ暫定的に」応じるとの立場をとっていることに関して「受け入れられない」と批判した。
また、ジョン・ケリー米国務長官が敵対行為停止合意が頓挫した場合に検討すると発言した「プランB」については、「言葉だけであることを望む」としたうえで、米国に停戦合意を遵守するよう呼びかけた。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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高等司法選挙委員会は、4月13日に投票予定の第2期人民議会選挙への立候補者受付を3月1日に終了し、受付件数の集計を完了、立候補者総数が11,341人に達したと発表した。
立候補者数はダマスカス県選挙区が988人、ダマスカス郊外県選挙区が817人、アレッポ市選挙区が1,437人、アレッポ県諸地域選挙区が1,048人、イドリブ県選挙区が386人、ヒムス県選挙区が1,800人、ハマー県選挙区が700人、ラタキア県選挙区が1,653人、タルトゥース県選挙区が634人、ダイル・ザウル県選挙区が311人、ハサカ県選挙区が546人、ラッカ県選挙区が197人、ダルアー県選挙区が321人、スワイダー県選挙区が263人、クナイトラ県選挙区が240人。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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