米中央軍(CENTCOM)は、3月29日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は4回で、マーリア市近郊(3回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, March 29, 2016などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
アサド大統領は、ロシアのリヤ・ノーヴォスチとスプートニク・ニュースが行った独占インタビューに応じた。
インタビューのなかでアサド大統領は、UNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するヒムス県タドムル市の解放をはじめとするシリア軍の勝利が、シリアの危機解決を妨害する国や勢力に影響を与えるだろうとしたうえで、サウジアラビア、トルコ、フランス、英国といった国が、シリア領内での自らの敗北を逆手にとって、紛争解決に向けた政治的協議に条件を課そうとしていると非難した。
アサド大統領はまた、ロシアをはじめとするシリアの友人の軍事支援とシリア軍の戦果が紛争の政治的解決を加速することはあっても、それを鈍化させることはない、と強調した。
さらに、ロシアが軍事支援を行る以前も、以後も紛争解決への姿勢に変化はなく、柔軟な姿勢をとり続けると付言した。
SANA(3月29日付)が伝えた。
なおインタビュー全文は3月30、31日に公開予定だという。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。
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ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣はアルジェリアを訪問し、首都アルジェでアブドゥルマーリク・スィラール外務大臣と会談し、シリア紛争の政治的解決に向けた取り組み、「テロとの戦い」などについて意見を交わした。
『ハヤート』(3月30日付)などが伝えた。
AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。
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中国外交部の洪磊報道官は、定例記者会見で、駐シリア特使に解晓岩(Xie Xiaoyan)氏を任命したと発表した。
解氏は駐イラン大使、駐エチオピア大使、アフリカ連合大使を歴任してきた。
AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。
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イェニ・シャファク(3月29日付)は、でシリア軍とともに反体制武装集団と戦う人民防衛諸集団の一つアレキサンドレッタ地方解放人民戦線のアリー・カヤーリー氏(別名ミフラチュ・ウラル)が戦死したと伝えた。
アレキサンドレッタ地方解放人民戦線は、ラタキア県北部やイドリブ県北東部の対トルコ国境地帯で活動する民兵組織で、正式名称は「シリア抵抗・アレキサンドレッタ地方解放人民戦線」。
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これに関して、リヤド最高交渉委員会に属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動のアブー・ユースフ・ムハージル報道官はツイッターを通じて、カヤーリー氏を殺害したと発表、犯行を認めた。
シャーム自由人イスラーム運動はしかし、殺害場所、日時などの詳細については言及していない。
AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、March 30, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016、Yeni Safak, March 29, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、県北西部のアアザーズ市郊外のマーリキーヤ村、マルアナーズ村などで西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」と目されるシャーム軍団、イスラーム覚醒大隊と交戦した。
一方、シリア軍はアナダーン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町の反体制武装集団拠点を砲撃した。
ダーイシュの広報部門アアマーク通信によると、この戦闘でダーイシュはヌスラ戦線戦闘員17人を殲滅したという。
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イドリブ県では、ARA News(3月29日付)によると、シリア軍がビンニシュ市、カスタン村、ハーリム市、ジスル・シュグール市、アリーハー市を空爆する一方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ背年、ジュンド・アクサー旅団はフーア市、カファルヤー町を砲撃した。
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ダマスカス郊外県では、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の司令官の一人アブー・アドナーン・ザイトゥーン氏はツイッターを通じて、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員の包囲を受けるザバダーニー市内でヒズブッラー戦闘員4人を殺害したと発表した。
ヒズブッラー戦闘員が停戦に違反し、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員1人が負傷したことへの報復だという。
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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月28日に11件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。
停戦違反の内訳はアレッポ県5件、その他(ラタキア県、ダマスカス郊外県)6件。
なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は324件。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がロシア軍の航空支援を受け、カルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同市周辺の山岳一帯を制圧した。
シリア軍はまた、ロシア軍とともに、タドムル市東部郊外一帯、スフナ市一帯を空爆した。
一方、SANA(3月29日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がカルヤタイン市郊外でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して集中攻撃を行い、同市南部の農場地帯、第861地点を制圧した。
シリア軍はまたカルヤタイン市一帯、ブサイリー村、タフハ村でダーイシュの拠点を空爆した。
他方、ロシア軍はタドムル市内に敷設された地雷を撤去するためのチームを派遣した。
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アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、シャーム軍団、ムウタスィム・ビッラー旅団、スルターン・ムラード旅団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ムライギル村を制圧した。
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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(3月29日付)によると、西カラムーン地方(レバノン国境地帯)でダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が抗戦し、双方に30人以上の死者が出た。
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米国務省のジョン・カービー報道官は、シリア軍によるヒムス県タドムル市の奪還に関して「我々はダーイシュ(イスラーム国)がパルミラから掃討されたことを換言するが、反体制派と政権の双方が政治プロセスを続け、前進することを確認したいと考えている」と述べた。
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フランス外務省報道官は、シリア軍によるヒムス県タドムル市の奪還を「良い知らせ」としつつも「紛争と27万人もの犠牲の主たる責任が現体制にあるという事実を、今日のダーイシュ(イスラーム国)に対する勝利が忘れさせるものであってはならない」と付言、アサド政権を批判した。
また「フランスは当初から、紛争当事者や国際社会に対して、ダーイシュやシャームの民のヌスラ戦線など、国連がテロリストに指定する組織と戦い、「穏健な反体制派」への攻撃を停止するよう要請してきた」と主張した。
AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。
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