国連安保理でトランプ米大統領がシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認する大統領令に署名したことへの対応を協議するための緊急会合が開催、常任・非常任理事国14カ国はこれに反対(2019年3月27日)

国連安保理では、ドナルド・トランプ米大統領がシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認する大統領令に署名したことへの対応を協議するための緊急会合が開催された。

緊急会合はシリアの要請で開催されたもの。

米国はトランプ大統領の姿勢を擁護したが、それ以外の常任・非常任理事国14カ国はこれに反対、非難した。

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ロシアのヴラジミール・サフロンコフ国連次席大使は「国際法を無視したもの」「国連憲章違反」「この決議は無効だ」としたうえで、トランプ大統領の決定の不安定を助長すると非難した。

中国も、国際社会の総意に反する一方的な決定だとして、トランプ大統領の決定を非難、ベルギー、ドイツ、クウェート、インドネシア、ペルー、南アフリカ、ドミニカ共和国もこれに同調した。

一方、英国は1981年の国連安保理決議第429号への違反だと指摘、フランスも、イスラエルの主権を承認しないとするEUの姿勢を改めて確認するとともに、安保理決議を覆すいかなる試みも「失敗する運命にある」と述べた。

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ロドニー・ハンター米国連代表大使は、トランプ大統領の決定は「1974年の兵力引き離し合意に何ら影響を与えない。UNDOF(国連兵力引き離し監視軍)の任務を危険に曝すこともない」と反論、ゴラン高原の兵力引き離し地域(AOS)でシリア軍とヒズブッラーが活動をしていると指摘、ロシアに対してこれらを撤退させるよう求めた。

AFP, March 28, 2019、ANHA, March 28, 2019、AP, March 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 28, 2019、al-Hayat, March 29, 2019、Reuters, March 28, 2019、SANA, March 28, 2019、UPI, March 28, 2019などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がアレッポ市郊外をミサイル攻撃、シリア軍防空部隊が応戦(2019年3月27日)

シリア軍消息筋は、27日午後23時、イスラエルがアレッポ市北東のシャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)内の複数カ所に対してミサイル攻撃を行ったのを受け、シリア軍防空部隊がこれを迎撃、ミサイル多数を撃破したと発表した。

SANA(3月27日付)が伝えた。

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ドゥラル・シャーミーヤ(3月27日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、ミサイル攻撃は、イスラエル軍戦闘機複数機から発射され、アレッポ国際空港一帯とシャイフ・ナッジャール市に着弾、巨大な爆発が何度も起きたという。

活動家らによると、狙われたのはシリア軍と「イランの民兵」の拠点。

シリア軍は迎撃に際して、S-300防空システムは使用しなかったという。

なお、シリア人権監視団によると、この攻撃で、イランおよびイランの支援を受ける戦闘員7人が死亡したという。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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諜報機関の車に乗った武装集団がナスィーブ国境通行所(ダルアー県)に掲げられていたバッシャール・アサド大統領、ハーフィズ・アサド前大統領の写真を破る(2019年3月27日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月27日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、武装した一団が複数の車に分乗して、ヨルダンとの国境に面するナスィーブ国境通行所を進入し、メイン・ゲートからヨルダンとの国境までの区間に掲げられているバッシャール・アサド大統領とハーフィズ・アサド前大統領の写真複数枚を破った。

武装した一団のなかには軍服を着た者もおり、同消息筋によると、彼らが乗っていた車は諜報機関のものだという。

なぜ写真が破られたのかは不明だという。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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YPG報道官「誰も、武力を行使すると脅迫して、我々に何かを押しつけることはできない」(2019年3月27日)

人民防衛部隊(YPG)総司令部のライドゥール・ハリール報道官は「脅迫の時は終わった。誰も、武力を行使すると脅迫して、我々に何かを押しつけることはできない」と述べた。

ハリール報道官はまた「政治的解決、そして対話はシリア民主軍の当初からの選択肢で、それは撤回しない…。それがすべての当事者にとって最善の道だ」と強調した。

クルディスタン24(3月27日付)が伝えた。

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アフリーン解放軍団は声明を出し、トルコの占領下にあるアフリーン市アシュラフィーヤ地区で、「アフリーン憲兵隊」を名のる反対武装集団の車輌を攻撃し、その司令官を殺害したと発表した。

ANHA(3月27日付)が伝えた。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Kurdistan 24, March 27, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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アアザーズ市近郊の国内避難民キャンプ閉鎖、バッル村に移転(2019年3月27日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月27日付)によると、アアザーズ市地元評議会は、同市東部のフール市場地区に設置されていたタダームン避難民キャンプを閉鎖し、収容されていた避難民をバッル村のキャンプに移動させると発表した。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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第5軍団がダルアー県サフワ村の住民らへの嫌がらせを戒めるため、空軍情報部の検問所を襲撃、将兵を殴打(2019年3月27日)

ダルアー県では、ハウラーン自由人連合のフェイスブックのアカウント(3月27日付)によると、第5軍団のアフマド・アフダ司令官が同軍団の兵士複数と、サフワ村にある空軍情報部の検問所を襲撃し、ジハード・アブー・ルーワード准将を叱責、検問所にいた兵士らを殴打した。

襲撃は、空軍情報部の住民らに対する嫌がらせなどを戒めるためだという。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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カタール外務省報道官「カタールはシリア復興の取り組みの一部を担う」(2019年3月27日)

カタール外務省のルールワ・ラーシド・ハティーブ報道官はアル・モニター(3月27日付)とのインタビューに応じ、そのなかで「カタールはシリア復興の取り組みの一部を担うだろう。しかし、これには、(復興による)受益者が真にこの取り組みによって確実に利益を得られるような規制とバランスが必要となる…。そしてそれは、カタール、国連、そしてそのほかの国際機関だけでなく、当事者全体が取り組むプロセスとなるだろう」と述べた。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、al-Monitor, March 27, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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シリア各地で前日に続き、ゴラン高原へのイスラエルの主権を承認したトランプ米大統領の決定を抗議するデモ(2019年3月27日)

シリア各地で前日に続き、バアス党、人民諸組織、組合諸組合の呼びかけで、ドナルド・トランプ米大統領が25日にシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことに抗議するデモが行われ、多くの住民が参加した。

抗議デモが行われたのは、ハサカ市、カーミシュリー市(ハサカ県)、タルトゥース市、ダマスカス大学クナイトラ分校(クナイトラ県バアス市)、アレッポ市、ユーフラテス大学(ダイル・ザウル市)。

SANA(3月27日付)が伝えた。

カーミシュリー市
タルトゥース市
ダマスカス大学クナイトラ分校(バアス市)
アレッポ市

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県で反体制武装集団の無人航空機1機を撃墜(2019年3月27日)

ハマー県では、SANA(3月27日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町上空から飛来してきた無人航空機1機を撃破、また同地一帯の反体制武装集団の拠点を砲撃した。

この無人航空機は爆弾を搭載していたという。

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アレッポ県では、SANA(3月27日付)によると、シリア政府支配下のタッル・ジャニーン村に反体制武装集団が残した地雷に住民が触れて爆発、9人が死亡、3人が負傷した。

ANHA(3月27日付)によると、バーブ市近郊のカッバースィーン村からの国内避難民の子供が、タッル・リフアト市近郊のファーフィーン村(シリア政府、北・東シリア自治局共同統治下)でダーイシュ(イスラーム国)が残した地雷に触れて大怪我を負い、トルコ占領下のアフリーン市内の病院に搬送された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ラタキア県6件、イドリブ県2件、アレッポ県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を19件(アレッポ県8件、ラタキア県2件、ハマー県3件、イドリブ県6件)確認した。

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから164人、ヨルダンから882人の難民が帰国、避難民164人が帰宅(2019年3月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月27日付)を公開し、3月26日に難民1,046人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは164人(うち女性49人、子供84人)、ヨルダンから帰国したのは882人(うち女性265人、子供450人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は169,838人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者61,699人(うち女性18,651人、子ども31,387人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者108,139人(うち女性32,467人、子ども55,139人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 399,118人(うち女性119,776人、子供203,448人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民72人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは38人(うち女性10人、子供15人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは34人(うち女性17人、子供6人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は14,595人(うち女性4,950人、子供6,313人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,283,191人(うち女性387,509人、子供650,079人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 27, 2019をもとに作成。

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米主導の有志連合は3月10日~23日までの14日間でシリア・イラク領内で250回の爆撃を実施(2019年3月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月10日~23日の14日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

それによると、両国領内でのダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対する爆撃回数は250回で、うちシリア領内での回数は193回、イラク領内での回数は57回だった。

各日の爆撃回数、標的(場所)の詳細は開示されなかった。

なお、この期間中、有志連合以外の部隊(ロシア・シリア軍)もユーフラテス川河畔で72回の爆撃を実施したという。

CENTCOM, March 27, 2019をもとに作成。

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米国務省報道官:米軍のシリア駐留は国際法上は集団自衛権、国内法上はAUMFに基づいており合法(2019年3月26日)

米国務省報道官は、『ニューズウィーク』(3月26日付)の取材に対し、「米国と有志連合諸国はダーイシュ(イスラーム国)を敗北させるためにシリアにいるという明確な法的権限を有している、そう我々は一環して主張してきた」と応えた。

同紙インターネット版が伝えた。

この報道官はまた「バッシャール・アサド政権は領内でダーイシュを敗北させる力も意志も示してこなかった…。事実、ダーイシュなどの過激派に寛容な姿勢を示し、2011年に自らの権利を求めて平和的なデモを行ったシリア国民の合法的な願望を挫いた」としたうえで、「国際法に関して言うと、米国はダーイシュやアル=カーイダに力を行使し、シリア民主軍などダーイシュと戦うシリアの協力部隊を支援している。これはイラクの集団的自衛権、そして米国の自衛権に基づいている…。国内法に関して言うと、ダーイシュやアル=カーイダに対して軍事力を行使するという法的権限は、2001年と2002年の(テロロストに対する)武力行使権限授与決議(AUMF)に基づいている」と強調した。

「いかなる政府も自国領内への外国軍の駐留を望むか否かを決定する権利がある…。私はイラク順が、我が軍そしてそれ以外の有志連合軍が彼らの主権を脅かすのではなく、彼らを支援するために駐留しているということを理解するだろうと考えている」。
国務省報道官はニューズウィークに対して
「米国と有志連合諸国が、ダーイシュ(イスラーム国)を敗北させるためにシリアに駐留するための明確な法的権限を享受していることを

AFP, March 27, 2019、ANHA, March 27, 2019、AP, March 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 27, 2019、al-Hayat, March 28, 2019、The Newsweek, March 26, 2019、Reuters, March 27, 2019、SANA, March 27, 2019、UPI, March 27, 2019などをもとに作成。

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シリア政府とシャーム解放機構(アル=カーイダ)が拘留者3人の解放とシリア軍兵士の集団墓地を示した地図を交換することで合意、ホワイト・ヘルメットが拘留者の身柄を引き取る(2019年3月26日)

シリア政府は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構との交渉の末、5年前から拘束している男性2人と女性1人を解放する見返りとして、イドリブ県東部の集団墓地の所在を示した地図を受け取ることで合意した。

これを受け、アレッポ県南部のアイス村の通行所で、シリア赤新月社がホワイト・ヘルメットのメンバーが3人の身柄を引き渡した。

なお、シャーム解放機構が提供した地図には、イドリブ県東部での戦闘で死亡したシリア軍兵士が埋葬されている墓地の一が示されているという。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月26日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「一部アラブ諸国はイスラエルと米国を恐れてトランプ大統領を敢えて批判していない」(2019年3月26日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ドナルド・トランプ米大統領が25日にシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことに関して「一部アラブ諸国はイスラエルと米国を恐れてトランプ大統領を敢えて批判していない…。アラブ諸国ではなく、トルコがトランプ大統領の発表に最初に反応した国だ」と指摘した。

アナトリア通信(3月26日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2019、Anadolu Ajansı, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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国連安保理の常任・非常任理事国を務める欧州5カ国、アラブ諸国、日本などもトランプ米大統領がゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認する大統領に署名したことに反対(2019年3月26日)

国連安保理の常任・非常任理事国を務める欧州5カ国(英国、フランス、ドイツ、ポーランド、ベルギー)の代表は、ニューヨークの国連本部で記者会見を開き、ドナルド・トランプ米大統領が25日にシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことに関して、これを認めないとする共同声明を発表した。

AP(3月26日付)が伝えた。

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レバノン、ヴェネズエラ、オマーン、モーリタニア、イラク、スーダン、ソマリア、スペイン、サウジアラビア、バーレーン、パレスチナ自治政府、ヨルダン、クウェート、カタール、中国、チェコ、パキスタン、アラブ連盟、EU、日本も、外務省などを通じて、反対の姿勢を示した。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、March 27, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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反体制派が、トランプ米大統領がゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認する大統領に署名したことに初めて意見を表明(2019年3月26日)

トルコの支援を受け、アレッポ県北部で活動を続ける国民解放戦線は声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領が25日にシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことに関して「完全に拒否し、批判する」と表明した。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月26日付)によると、反体制派のなかで、トランプ大統領の決定に対する意思を表明したのはこれが初めて。

国民解放戦線はまた「ゴラン高原は、関連する国際法に基づくと、占領下にあるシリアの領土で、現状を押しつけるような試みはこの事実を変更することはない」と付言した。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「トランプ米大統領の決定は国際法への侮辱、国際機関の無力を示している」(2019年3月26日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、マナール・チャンネル(3月26日付)を通じて演説を行い、ドナルド・トランプ米大統領が25日にシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことに関して、「いわゆる国際法、国際社会の諸決議、そして諸機関を侮辱して、イスラエル占領政体の国益を利しようとしている」と米国を非難する一方、「国際機関は諸人民のいかなる権利も守ることができないことの証左」だと述べ、国際社会の無力についても批判した。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Qanat al-Manar, March 26, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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シリア各地で、トランプ米大統領がゴラン高原に対するイスラエルの主権を承認する大統領に署名したことに抗議する大規模デモ(2019年3月26日)

ヒムス市、スワイダー市、ダルアー市、ハサカ市、ハマー市、スカイラビーヤ市(ハマー県)、サラミーヤ市(ハマー県)、バアス市(クナイトラ県)、ラタキア市、ダイル・ザウル市、アレッポ市で、バアス党、人民諸組織、組合諸組合の呼びかけで、ドナルド・トランプ米大統領が25日にシリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことに抗議するデモが行われ、数千人が参加した。

ヒムス市
スワイダー市
ダルアー市
ハサカ市
ハマー市
サラミーヤ市
バアス市
ラタキア市
ラタキア市
アレッポ市
アレッポ市

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さらに、首都ダマスカスでは、ウマウィーイーン広場で、メディア関係者の呼びかけで抗議デモが行われた。

デモには、イマード・サーラ情報大臣も参加した。

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人民議会でも、シリア領ゴラン高原に対するイスラエルの主権を認めるとしたトランプ大統領の決定を拒否する非難決議を採択した。

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SANA(3月26日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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レバノンのアウン大統領「レバノンにいるシリア難民を帰還させるため、レバノン・ロシア・シリア三カ国の行動を推進させる」(2019年3月26日)

レバノンのミシェル・アウン大統領は、訪問先のロシアの首都モスクワでヴラジミール・プーチン大統領との会談後、OTV(3月26日付)に対して、レバノンにいるシリア難民を帰還させるため、レバノン・ロシア・シリア三カ国の行動を推進させることで合意したと述べた。

アウン大統領は「モスクワは難民帰還に向けたイニシアチブが成功していると見ている。シリアのほとんどの地域が難民を受け入れられる状態になっていると見ている…。レバノンはロシアの計画の中心をなしており、領内に難民を抱えることでほかの国よりも苦しんでいる…。シリア難民や国内避難民の帰還を保証するためのロシアのイニシアチブが実行されるための取り組みを支援する」と述べた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、OTV, March 26, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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マヤーディーン市(ダイル・ザウル県)で国防隊の本部が自爆攻撃を受け、13人死亡(2019年3月26日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月26日付)によると、マヤーディーン市になる国防隊の本部が、自爆攻撃を受け、なかにいた民兵13人が死亡、15人が負傷した。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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アレッポ県北部のタッル・リフアト市一帯でロシア・トルコ両軍が合同パトロールを初めて実施(2019年3月26日)

トルコ国防省は声明を出し、アレッポ県北部のタッル・リフアト市一帯でロシア・トルコ両軍が合同パトロールを初めて実施したと発表した。

タッル・リフアト市一帯は、シリア政府と北・東シリア自治局が共同統治をしており、トルコの占領下にあるいわゆる「ユーフラテスの盾」地域と接している。

アナトリア通信(3月25日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2019、Anadolu Ajansı, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「米国はトルコと国境に安全地帯を設置しようとしており、そこにはYPGは駐留しない」(2019年3月26日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は、ワシントンDCで記者会見を開き、北・東シリア自治局の支配下にあるシリア北東部の処遇に関して、「すべての当事者を満足させる解決策を検討している」としたうえで、「米国はトルコと国境に安全地帯を設置しようとしている。そこには、人民防衛隊(YPG)は駐留しないだろう」と述べた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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バーブ市(アレッポ県)東方のバーブ軍事評議会(YPG主体のシリア民主軍所属)拠点をトルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が砲撃(2019年3月26日)

アレッポ県では、ANHA(3月26日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、バーブ市の東に位置するシャイフ・ナースィル村(クルト・ワイラーン村)、クールフユーク村、ブーガーズ村にあるバーブ軍事評議会(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属)の拠点を砲撃した。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターと国外難民帰還調整委員会がルクバーン・キャンプの難民の処遇改善・帰還に向けた対応を協議(2019年3月26日)

ロシア当事者和解調整センターと国外難民帰還調整委員会が、ヒムス県スフナ市南部のジュライギーム通行所で調査会合を開き、米国が占領するヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に隣接するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプの難民の処遇改善や帰還の方途について協議した。

ジュライギーム通行所、ジャバル・グラーブ通行所とともに、55キロ地帯を経由してルクバー・キャンプのシリア難民の帰還を促すために2月に設置された通行所。

会合には、シリア赤新月社の代表、ルクバーン・キャンプに身を寄せる部族のシャイフらも出席し、難民の処遇を改善する最終的な方法がシリアへの帰国にあることを確認した。

SANA(3月26日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県、イドリブ県、ハマー県でシャーム解放機構などと交戦、砲撃により子供2人が死亡(2019年3月26日)

アレッポ県、ANHA(3月26日付)によると、トルコの支援を受ける反体制武装集団が、アレッポ市ラーシディーン地区、ハラブ・ジャディーダ地区を砲撃、これに対してシリア軍もアレッポ市西の反体制派支配地域(ラーシディーン地区、科学研究センター地区)、同市南のジャズラーヤー村、ザンマール町、同市北のハイヤーン町を砲撃した。

ジャズラーヤー村とザンマール町に対するシリア軍の砲撃で、子供1人が死亡、住民多数が負傷した。

反体制武装集団とシリア軍はまた、アレッポ市北西一帯、同市西部のザフラー地区、ラーシーディーン地区で交戦した。

一方、SANA(3月26日付)によると、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾2発がアレッポ市のハラブ・ジャディーダ地区に着弾し、住宅などに被害が出た。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月26日付)によると、シリア軍がシャイフ・イドリース村を砲撃、砲弾が村の学校を直撃し、子供1人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(3月26日付)によると、シリア軍がラハーヤー村一帯に潜入しようとしたシャーム解放機構に砲撃を加えた。

シリア軍はまた、ズィヤーラ町、カフルヌブーダ町一帯でトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はカフルズィーター市、ラターミナ町、ジスル・バイト・ラース村、フワイズ村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、ザルズール村、ファルジャ村、フワイン村、サハール村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を15件(ラタキア県7件、イドリブ県4件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を15件(アレッポ県5件、ラタキア県4件、ハマー県4件、イドリブ県2件)確認した。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 26, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから179人、ヨルダンから433人の難民が帰国、避難民144人が帰宅(2019年3月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月26日付)を公開し、3月25日に難民612人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは179人(うち女性54人、子供92人)、ヨルダンから帰国したのは433人(うち女性130人、子供221人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は168,792人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者61,535人(うち女性18,602人、子ども31,303人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者107,257人(うち女性32,202人、子ども54,689人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 398,072人(うち女性119,462人、子供202,914人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民144人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは30人(うち女性12人、子供8人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは27人(うち女性12人、子供7人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは87人(うち女性23人、子ども40人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は14,523人(うち女性3,945人、子供4,911人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,279,946人(うち女性387,482人、子供650,058人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 26, 2019をもとに作成。

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シリアのアル=カーイダから離反したヌールッディーン・ザンキー運動はトルコの求めに応じ、組織を解体し、国民軍マジド軍団第3旅団として再編(2019年3月25日)

ヌールッディーン・ザンキー運動は声明を出し、組織を完全解体し、国民軍のマジド軍団第3旅団として再編したと発表した。

『イェニ・シャファク』(1月30日付)は、ヌールッディーン・ザンキー運動が1月にシャーム解放機構との抗争に敗れ、トルコのアレッポ県アフリーン郡に敗走した際、トルコ軍高官らとの会合で、組織を再編するように求められていたと報じていたが、完全解体と第3旅団への再編はこれに応じた動き。

ヌールッディーン・ザンキー運動は、「穏健な反体制派」としてドナルド・トランプ前米政権の支援を受け、アレッポ市などで活動していた組織。

2016年末に同市が同市東部地区がシリア政府の支配下に復帰して以降は、イドリブ県やアレッポ県西部に活動の場を移し、2017年1月にシャーム解放機構の設立に参加していたが、その後脱退した。

2018年半ばには、シャーム軍団が中心となって結成した国民解放戦線にシャーム自由人イスラーム運動とともに加入し、トルコの傘下に身を置くようになったが、今年1月にシャーム解放機構との抗争に敗れ、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域を追われた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019、Yeni Safak, March 26, 2019などをもとに作成。

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マンビジュ市(アレッポ県)でダーイシュによると思われる集団がマンビジュ軍事評議会(YPG主体のシリア民主軍所属)の検問所を攻撃し、7人を殺害(2019年3月25日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会は声明を出し、アレッポ県マンビジュ市の西部入口に設置されている検問所が武装集団の攻撃を受け、マンビジュ軍事評議会の戦闘員7人が殺害された。

マンビジュ軍事評議会のシャルファーン・ダルウィーシュ報道官は、この攻撃がダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・セルによる犯行だとの見方を示している。

『ハヤート』(3月26日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍F-16戦闘機が緊張緩和地帯第1ゾーンに指定されているイドリブ県とハマー県北部上空を初めて飛行(2019年3月25日)

ドゥラル・シャーミーヤ(3月25日付)は、緊張緩和地帯第1ゾーンに指定されているイドリブ県とハマー県北部上空をトルコ軍のF-16戦闘機が飛行したと伝えた。

トルコ軍戦闘機が同地上空を飛行するのは今回が初めて。

また同サイトによると、イドリブ県南部、アレッポ県南部(アイス丘一帯)、アレッポ市西部(ラーシディーン地区)一帯では、トルコ軍の監視部隊がパトロール活動を行った。

AFP, March 25, 2019、ANHA, March 25, 2019、AP, March 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 25, 2019、al-Hayat, March 26, 2019、Reuters, March 25, 2019、SANA, March 25, 2019、UPI, March 25, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構との衝突で避難民1人が死亡、関係者の処罰などを骨子とする和解合意が交わされる(2019年3月25日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月25日付)によると、軍事・治安権限を握るシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構が、ハマー県ラターミナ町からの避難民の処遇をめぐる対立を解消するための合意を避難民キャンプの名士と交わした。

対立は、県北部のアティマ村・アクラバート村間に設置されたシャーム解放機構の検問所近くで避難民の青年がオートバイで子供1人をはねたことに端を発していた。

この青年が検問所で尋問を受けると、青年の親戚が検問所に詰め寄り、駐留していたシャーム解放機構メンバーと戦闘になったという。

この戦闘で、子供をはねた青年は死亡、シャーム解放機構メンバー1人も死亡した。

事件を受け、シャーム解放機構は地元名士と和解に向けて折衝を行い、青年を死亡にいたらしめた関係者の処罰などについて合意したという。
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AFP, March 25, 2019、ANHA, March 25, 2019、AP, March 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 25, 2019、al-Hayat, March 26, 2019、Reuters, March 25, 2019、SANA, March 25, 2019、UPI, March 25, 2019などをもとに作成。

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