シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市の市場が新型コロナウイルス対策で閉鎖(2020年4月1日)

イドリブ県では、シリアの・アル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市の「イドリブ市議会」が声明を出し、新型コロナウイルス感染を防止するため、4月15日まで市場での営業活動を停止、アルビアー(水曜)市場、ガナム市場、車・オートバイ販売市場などを閉鎖することを決定したと発表した。

この決定を受け、シャーム解放機構に自治を委託されているシリア救国内閣内務省所轄の治安部隊が市内に展開した。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月1日付)が伝えた。

**

一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構はジスル・シュグール市近郊のジャーヌーディーヤ町で2019年5月13日にシリア軍の工作員だとして逮捕していたサルキーン市出身の男性1人(25歳)を銃殺処刑した。

AFP, April 1, 2020、ANHA, April 1, 2020、AP, April 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2020、Reuters, April 1, 2020、SANA, April 1, 2020、SOHR, April 1, 2020、UPI, April 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がハサカ県を砲撃し、住民4人負傷(2020年4月1日)

ハサカ県では、ANHA(4月1日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町と周辺の農村地帯を砲撃し、ルバイアート村で住民4人が負傷し、タッル・タムル町の病院に搬送された。

AFP, April 1, 2020、ANHA, April 1, 2020、AP, April 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2020、Reuters, April 1, 2020、SANA, April 1, 2020、SOHR, April 1, 2020、UPI, April 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話会談、イドリブ県情勢と新型コロナウイルス対策などについて協議(2020年4月1日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談を行い、イドリブ県での停戦状況、リビア情勢、新型コロナウイルス対策などについて意見を交わした。

ロシア大統領府とアナトリア通信(4月1日付)が発表した。

AFP, April 1, 2020、Anadolu Ajansı, April 1, 2020、ANHA, April 1, 2020、AP, April 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2020、Reuters, April 1, 2020、SANA, April 1, 2020、SOHR, April 1, 2020、UPI, April 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局ユーフラテス地域は新型コロナウイルス感染防止のための外出禁止令違反者に罰金を科すことを決定(2020年4月1日)

北・東シリア自治局のユーフラテス地域は、新型コロナウイルス感染を防止するために3月23日に発効した外出禁止令を徹底させるため、違反する店舗に対して10,000シリア・ポンド、違反を繰り返した場合は1回の違反につき20,000シリア・ポンドの罰金を科し、違反店舗であることを周知させるために赤い塗料を塗ることを決定した。

ユーフラテス地域はまた、外出禁止令に違反して運行するすべての車輌に対しても、初回の違反に対して5,000シリア・ポンド、2回目以降は10,000シリア・ポンドの罰金を科し、車輌を没収することを決定した。

AFP, April 1, 2020、ANHA, April 1, 2020、AP, April 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2020、Reuters, April 1, 2020、SANA, April 1, 2020、SOHR, April 1, 2020、UPI, April 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヤーズジー保健大臣は新型コロナウイルス感染による死者が出たダマスカス郊外県マニーン町を封鎖したと発表(2020年4月1日)

ニザール・ヤーズジー保健大臣はイフバーリーヤ・チャンネル(4月1日付)の電話取材に応じ、新型コロナウイルス感染防止策として、首都ダマスカスの北約8キロの距離に位置するダマスカス郊外県タッル郡タッル中央区マニーン町(アイン・マニーン町)を封鎖したことを明らかにした。

マニーン町は新型コロナウイルスにかかって死亡した女性2人のうちの1人の感染が確認された場所。

マニーン町の封鎖は、住民の健康維持と感染拡大を防止するために決定されたという。

死亡した女性には、商店を営む夫と子供たちがいるが、彼らは自主隔離の要請に応じず、営業を続けており、加えてレバノンからの違法な帰国者が少なからずおり、そのなかに感染者が含まれている可能性があったため、住民の健康管理を徹底しつつ、町への出入りを禁止する決定を下したという。

**

内務省は声明を出し、新型コロナウイルス感染を防止するため、周辺国(レバノン)からの違法な帰国者を発見したらただちに電話で通報するよう国民に呼びかけた。

**

SANA(4月1日付)が伝えた。

AFP, April 1, 2020、ANHA, April 1, 2020、AP, April 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2020、al-Ikhbariya, April 1, 2020、Reuters, April 1, 2020、SANA, April 1, 2020、SOHR, April 1, 2020、UPI, April 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦、反体制派戦闘員1人死亡(2020年4月1日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから27日目となる4月1日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

**

しかし、イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるバーラ村、ファッティーラ村、スフーフン村、アーフィス村、カンスフラ村、カフル・ウワイド村などを砲撃、アーフィス村で戦闘員1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア人権監視団やSANA(4月1日付)によると、マストゥーマ村近郊のトルコ軍拠点付近に展開する「決戦」作戦司令室が、シリア政府支配下のサラーキブ市を複数回にわたり砲撃した。

一方、トルコ軍は、戦車や装甲車など数十輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に進入させた。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナーフィア村のシリア軍の拠点近くに仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士1人が死亡した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, April 1, 2020、ANHA, April 1, 2020、AP, April 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 1, 2020、Reuters, April 1, 2020、SANA, April 1, 2020、SOHR, April 1, 2020、UPI, April 1, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月1日付)を公開し、3月31日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 1, 2020をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.