トルコ国防省はイドリブ県への部隊の往来を最小限に制限(2020年4月5日)

トルコ国防省はで、新型コロナウイルス対策としてイドリブ県へのトルコ軍兵士の往来を必要最低限に制限すると発表した。

国防省はまた、「イドリブ県の作戦地域へのトルコ軍部隊の往来は軍司令官の許可を得た場合のみ認められる」と付言した。

AFP, April 6, 2020、ANHA, April 6, 2020、AP, April 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2020、Reuters, April 6, 2020、SANA, April 6, 2020、SOHR, April 6, 2020、UPI, April 6, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構で活動する感染症監視室は新型コロナウイルス感染者はいまだ確認されていないと発表(2020年4月5日)

イドリブ県では、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握り、シリア救国内閣が自治を委託されている支配地で活動するという感染症監視室のシャフム・マッキー室長は、33人に対して新型コロナウイルス感染を確認するための検査を行った結果、いずれも陰性だったと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月5日付)が伝えた。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構が地代を払わない店を閉鎖、民家を略奪(2020年4月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の治安部隊が、イドリブ市内の商店複数店舗が、シリア救国内閣に対して地代を納めていないとして閉鎖した。

シャーム解放機構に自治を委託されているシリア救国内閣は、イドリブ市内の商店複数店舗を恣意的に選び、これらの店舗に対して1平方メートルあたり毎月100米ドルの地代の納付を課している。

シャーム解放機構はまた、シリア軍との戦闘で無人状態となっているマアーッラト・ナアサーン村の民家を破壊、オートバイ、銅線ケーブル、農業用機器などを略奪していった。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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トルコによってリビアに派遣されていたシリア人戦闘員(国民軍)の死者数が165人に(2020年4月5日)

シリア人権監視団は、トルコによってリビアに派遣されていたシリア人戦闘員(国民軍)9人がハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍との戦闘で新たに死亡、これによりリビアでの戦死者数が165人に達したと発表した。

165人は、国民軍に所属するムウタスィム旅団、スルターン・ムラード師団、北の鷹旅団、ハムザ師団、スライマーン・シャー師団のメンバーで、リビアの首都トリポリ市南部のサラーフッディーン地区、トリポリ国際空港近郊のラムラ地区一帯、ハドバ開発計画地区、ミスラータ市一帯などでの戦闘で死亡したと見られる。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県タッル・アブヤド市で国民軍がトルコに配置換えや給与支払いを求めるデモ(2020年4月5日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のタッル・アブヤド市で、「平和の泉」作戦に参加した国民軍の戦闘員数十人が抗議デモを行い、トルコ当局に対して、アレッポ県北部の「ユーフラテスの盾」地域、「オリーブの枝」地域への配置換え、未納給与の支払いを要求した。

戦闘員らは空に向けて銃を発砲するなどして抗議の意思を示した。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はカーミシュリー国際空港でダマスカスからの乗客約20人を隔離センターへ移送(2020年4月5日)

ハサカ県では、ANHA(4月5日付)によると、ダマスカス国際空港からの旅客便がカーミシュリー国際空港に到着、北・東シリア自治局の緊急事態対応チームが乗客約20人を出迎え、新型コロナウイルスの感染を確認するための初期検査を実施、その後隔離センターに移送した。

北・東シリア自治局ジャズィーラ地方の保健委員会(保健省に相当)のマナール・ムハンマド共同議長によると、隔離された乗客は、14日間センターで滞在し、感染が確認されなければ、センターから出られ、感染が確認されれば、感染者を隔離するための施設に移されるという。

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一方、シリア人権監視団は、北・東シリア自治局が新型コロナウイルスの感染を確認するためだとして、ハサカ県北部のトルコとの国境地帯に派遣されるシリア軍兵士複数人を連行し、外出と外部との接触を禁止していると発表した。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はハサカ県シャルカラーク村の住民を強制退去させ、その住居を破壊(2020年4月5日)

ハサカ県では、ANHA(4月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のシャルカラーク村の住民を強制退去させ、彼らが住んでいた住居を破壊した。

一方、トルコ軍は、ラアス・アイン市西のアルーク村にある揚水所からハサカ市方面への水道水の供給を再開した。

トルコ軍は4月2日にタッル・タムル町近郊のアッブーシュ村でアルーク揚水場からの水道水供給に使用されている管水路を破壊したが、シリア政府が4日にこれを修繕していた。

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アレッポ県では、ANHA(4月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市、カフル・ナーヤー村を砲撃した。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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保健省は3人の新型コロナウイルス感染者が新たに確認されたと発表(2020年4月5日)

保健省は3人の新型コロナウイルス感染者が新たに確認されたと発表した。

これにより、4月5日現在の同地での感染者数は計19人、うち死亡したのは2人、回復したのは2人となった。

SANA(4月6日付)が伝えた。

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一方、シリア人権監視団は、信頼できる複数の医療筋の情報として、ダマスカス県、アレッポ県、ラタキア県、タルトゥース県、ヒムス県、ハマー県、ダルアー県で新型コロナウイルスの感染を疑われ、隔離されている住民が約325人に達していると発表した。

このうち123人はPCR検査の結果、陰性と診断され、センターを後にしたが、8人が、肺炎などにより死亡しているという。

なお、ダイル・ザウル県南東部のマヤーディーン市では「イランの民兵」34人が新型コロナウイルスに感染(うち5人はアレッポ県で感染)、うち19人が今も隔離されているという。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県内に3つの拠点を新たに設置、アレッポ県西部でシリア軍を砲撃(2020年4月5日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから31日目となる4月5日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が戦車や装甲車など30輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

トルコ軍はまた、ジスル・シュグール市近郊のズアイニーヤ村、バクサルヤー村、フライカ村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は55カ所となった。

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(2カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町、ナージヤ村、ズアイニーヤ村、ガッサーニーヤ村、クファイル村、ズアイニーヤ村、バクサルヤー村、フライカ村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラト・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

なおこのほかにも、トルコ軍はM4高速道路沿線に監視ポスト14カ所を設置している。

一方、シリア軍は、マルアンド村、サーリヒーヤ村、アーフィス村を砲撃、反体制派支配地域との地帯で「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

このほか、ホワイト・ヘルメットによると、M4高速道路沿線に位置するジスル・シュグール市近郊のカスタン村で大きな爆発が発生し、ホワイト・ヘルメットのメンバー3人を含む少なくとも14人が負傷した。

爆発の原因は不明。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍が県西部の第46中隊基地に展開するシリア軍に対して砲撃を加えた。

また、ミーズナーズ村にあるシリア軍の武器弾薬庫や拠点で爆発が発生した。

爆発の原因は不明。

AFP, April 5, 2020、ANHA, April 5, 2020、AP, April 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 5, 2020、Reuters, April 5, 2020、SANA, April 5, 2020、SOHR, April 5, 2020、UPI, April 5, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局アフリーン地域は新型コロナウイルス対策として域外からの遺体の搬入などを禁止する一方、商店などへの規制を一部緩和(2020年4月4日)

北・東シリア自治局アフリーン地域の危機対策チームは、新型コロナウイルス対策として、域外で死亡した住民の搬入を禁止し、遺体と域内に入る通行所近くに特設された墓地に埋葬することを決定した。

危機対策チームはまた、青果店、雑貨店などの食品販売店の閉店時間を午後4時から6時とすること、食糧品の訪問販売に伴う車輌の移動を毎週水曜日だけ認めること、インターネットの開設・修繕にかかる訪問サービスを毎週日曜日だけ認めることを決定した。

北・東シリア自治局はまた支配地での徴兵を3ヶ月間中止することも決定した。

ANHA(4月5日付)が伝えた。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月5日付)を公開し、4月4日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 5, 2020をもとに作成。

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