ロシア外務省報道官はアフリーン市での爆破事件を非難、テロとの戦い継続を強調(2020年4月29日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は声明を出し、28日にトルコ占領下のアフリーン市で発生し、死傷者100人あまりを出した爆破事件に関して、「民間人を殺戮するテロ攻撃を厳しく非難するとともに、国連安保理が指定するテロリストとの戦いを継続する以外にはないと強調する」と表明した。

AFP, April 30, 2020、ANHA, April 30, 2020、AP, April 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2020、Reuters, April 30, 2020、SANA, April 30, 2020、SOHR, April 30, 2020、UPI, April 30, 2020などをもとに作成。

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反体制派系のシリア・ジャーナリスト連合は国民軍司令官に対してアフリーン市での爆破事件の責任をとって辞任するよう求める(2020年4月29日)

反体制メディア活動家らが組織するシリア・ジャーナリスト連合は声明を出し、国民軍のアフリーン地区司令官らに対して、28日にトルコ占領下のアレッポ県アフリーン市で発生し、100人あまりが死傷した爆発事件の責任をとって辞任するよう求めた。

シリア・ジャーナリスト連合は声明のなかで「こうした血塗られた爆破事件は、武装諸派の体系的汚職、「密輸」のための通行所を経由したありとあらゆる行き過ぎた行為と結びついている。これらの通行所での虐殺行為で流されているシリアの人々の血に対して無頓着だ」と非難した。

連合は「事件の背景にクルディスタン労働者党(PKK)がいるが、その責任は国民軍を構成する三個軍団の司令官ら、そしてアフリーン地区の自治を担う高官らにある」と指弾した。

そのうえで、アフリーン地区のムハンマド・ハマーディーン(アブー・リヤード)憲兵隊司令官、同地区政治治安局のムハンマド・ラージー司令官、同地区警察のムハンナド・フサイン署長およびアーミル・ムハンマド副署長、国民軍のムウタッズ・ラスラーン第1軍団司令官、マフムード・バーズ第2軍団司令官、アブー・アフマド・ヌール第3軍団司令官の辞任を要求した。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市およびその一帯、マンビジュ市を砲撃(2020年4月29日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市およびその一帯、マンビジュ市を砲撃した。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ大統領府はアフリーン市での爆破事件を準備したYPG・PKKのテロリストを逮捕したと発表(2020年4月29日)

シリア人権監視団によると、トルコの諜報機関は、28日にトルコ占領下のアレッポ県アフリーン市で100人あまりが死傷した爆発事件の発生を受けて、4月29日から追って通知があるまでの期間、アフリーン市を封鎖すると決定した。

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トルコ大統領府は声明を出し、「アフリーン市での血塗られた攻撃を準備した人民防衛隊(YPG)/クルディスタン労働者党(PKK)のテロリストが逮捕された」と発表した。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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ロバーク元米国大使が北・東シリア自治局支配地内で活動するクルド民族主義組織の代表と会談(2020年4月29日)

ANHA(4月29日付)は、ウィリアム・ロバーク元駐バーレーン米国大使を代表とする米国務省使節団が、北・東シリア自治局支配地内で活動するクルド民族主義組織の代表と会談したと伝えた。

会談の場所は不明。

シリア人権監視団によると、会談「クルド勢力の足並みを揃え、米国の政策への信頼を回復する」のが目的。

ロバーク元大使は、シリアのクルド勢力の足並みを揃えようとする人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官のイニシアチブに対する各組織の意見に耳を傾けた。

会談に参加したのは、クルディスタン民主平和党、クルディスタン自由連合、シリア・クルディスタン民主パールティ、クルディスタン愛国連合党、クルディスタン民主変革党、クルディスタン刷新運動、クルディスタン労働党、クルディスタン緑の党、クルディスタン・ムスタクバル潮流、クルディスタン友愛党、シリア・クルド民主ルージュ党、ロジャヴァ自由愛国連合、民主闘争党、クルディスタン共和党の代表。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局が新型コロナウイルス感染者を確認したと初めて発表(2020年4月29日)

北・東シリア自治局ジャズィーラ地域の保健委員会(保健省に相当)のジュワーン・ムスタファー共同議長は声明を出し、ジャズィーラ地域で新型コロナウイルス感染者が2人確認されたと発表した。

ムスタファー共同議長によると、感染が確認されたのはハサカ県ハサカ市。

2人は夫婦で、妻はカーミシュリー市内の国立病院で隔離され、夫は自宅療養しているという。

感染者が確認されたことを受けて、北・東シリア自治局傘下のハサカ地区評議会のアブドゥルガニー・ウースー共同議長、同地区保健局のルーマンダー・イーサー共同議長、健康フォローアップ委員会メンバーのダルバース・マアミー氏は共同声明を出し、ハサカ市ウムラーン地区を完全隔離、またハサカ市を部分隔離すると発表した。

また、ハサカ市内の住民に対して、拡声器を通じて、外出を控え、予防措置を徹底、またシリア政府支配下の治安厳戒地区に入らないよう呼びかけた。

ANHA(4月29日付)が伝えた。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍のアブディー総司令官は28日のアフリーン市での爆破事件への関与を否定し、トルコを非難(2020年4月29日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、28日にトルコ占領下のアレッポ県アフリーン市で発生し、100人あまりが死傷した爆発事件に関して、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/MazloumAbdi/)で「罪のない命を奪う非難されるべきテロ行為」、「このテロ行為は占領国トルコとその傭兵どもが平和とオリーブの都市に対して行ってきた破壊政策がもたらした結果だ」と綴った。

トルコ国防省は28日の声明で、YPGの関与を断じている。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県、アレッポ県の反体制派支配地を砲撃(2020年4月29日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから55日目となる4月29日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、カンスフラ村、アーフィス村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・アンマ村、カフルタアール村を砲撃した。

AFP, April 29, 2020、ANHA, April 29, 2020、AP, April 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 29, 2020、Reuters, April 29, 2020、SANA, April 29, 2020、SOHR, April 29, 2020、UPI, April 29, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月29日付)を公開し、4月28日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 29, 2020をもとに作成。

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