米財務省は食糧品、医薬品のシリアへの輸出がシーザー・シリア市民保護法の制裁対象とならないと発表(2021年4月5日)

米財務省は、公式ページ(https://home.treasury.gov/)でシリアへの制裁に関する一般の問い合わせに答えるかたちで、米国および米国以外の国のNGO、緊急機関が、制裁のリスクを回避して人道支援を行うことができると発表した。

発表によると、米国産の食糧品、ほとんどの医薬品のシリアへの輸出は、禁止されておらず、商務省産業安全保障局(BIS)、財務省外国資産管理局(OFAC)から認可を得る必要もない。

また、米国人以外が同様の取引を行っても、シーザー・シリア市民保護法の制裁対象とはならないという。

AFP, April 6, 2021、ANHA, April 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2021、Reuters, April 6, 2021、SANA, April 6, 2021、SOHR, April 6, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機とシリア軍ヘリコプターがラッカ県とハマー県の県境の砂漠地帯でダーイシュを狙って爆撃(2021年4月5日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、ラッカ県タブカ市とハマー県イスリヤー村を結ぶ街道沿線でダーイシュ(イスラーム国)を狙って90回あまりの爆撃を実施した。

また、シリア軍ヘリコプターも同地に8発の「樽爆弾」を投下した。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ズィーバーン町近郊の石油精製用燃焼装置地区でダーイシュがシリア民主軍を襲撃、兵士3人殺害(2021年4月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるズィーバーン町近郊の石油精製用燃焼装置地区で、ダーイシュ(イスラーム国)が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のパトロール部隊を襲撃、兵士3人を殺害、3人を人質にとった。

これを受けて、シリア民主軍の増援部隊が現場に派遣され、事態を収拾した。

一方、シリア民主軍は、ザッル村からユーフラテス川を渡河して、シリア政府支配地に商品を密輸しようとしていたシュハイル村出身の住民1人を殺害した。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下にあるアレッポ県北部マーリア市で、シリア国民軍に所属する戦闘員とその家族がトルコからの給与支払い停止に抗議するデモを行う(2021年4月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下にある県北部のマーリア市で、シリア国民軍に所属する戦闘員とその家族が、トルコからの給与支払い停止に抗議するデモを行った。

給与支払い停止は2ヶ月に及んでいるという。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍に所属するテロ撲滅部隊(YAT)はフール・キャンプにおける最重要指導者の一人を拘束(2021年4月5日)

ハサカ県では、ANHA(4月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)のセル摘発と治安回復を目的とした北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属組織による「人道と治安」作戦の第一段階が完了したフール・キャンプで、テロ撲滅部隊(YAT)が、これまでに拘束したダーイシュ・メンバーから得た情報をもとに、キャンプ内のセルの責任者の一人アフマド・ハーシア氏(アブー・ハーリド)を拘束した。

ハーシア氏は1992年生まれで、イラクのアンバール県出身。

キャンプにおけるダーイシュの最重要指導者の一人と目されていた。

シリア人権監視団によると、内務治安部隊はまた、ヒスバ(宗教警察)のメンバーとして活動していた女性2人を拘束した。

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なお、ANHA(4月5日付)が、キャンプ管理局による最新の統計として伝えたところによると、キャンプには60,351人(16,404世帯)が収容されている。

内訳は、イラク人30,738人(8,256世帯)、シリア人21,058人(5,619世帯)、外国人(女性、子供)8,555人(2,529世帯)。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021、April 6, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県北部、ラッカ県北部を砲撃(2021年4月5日)

ハサカ県では、ANHA(4月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のアッブーシュ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(4月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のサイダー村への侵攻を試みたが、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が撃退した。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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米軍がハサカ県ヤアルビーヤ町近郊の穀物サイロから小麦を盗奪し、イラクに持ち去る(2021年4月5日)

ハサカ県では、SANA(4月5日付)によると、シリア領内に違法に基地を設置し駐留を続ける米軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町近郊のタッル・アルウ村の穀物サイロに備蓄されていた小麦を、14輌のトレーラーに積んで、イラク領内に持ち出した。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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石油鉱物資源省は声明を出し、明日4月6日から、SMSを使用した新たなガソリン販売システムを導入すると発表(2021年4月5日)

石油鉱物資源省は声明を出し、明日4月6日から、SMSを使用した新たなガソリン販売システムを導入すると発表した。

新システムは、SMSを通じて、ガソリンを購入できる販売所についての詳細情報を、メッセージの有効期間(購入可能期間)とともに知らせるというもの。

SANA(4月5日付)が伝えた。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県は新型コロナウイルス感染の拡大を受けて、葬儀場、結婚式場を閉鎖、喫茶店、シーシャ・カフェ、レストランの営業を停止することを決定(2021年4月5日)

ダイル・ザウル県は、新型コロナウイルス感染の拡大を受けて、追って通知があるまでの期間、葬儀場、結婚式場を閉鎖、喫茶店、シーシャ・カフェ、レストランの営業を停止することを決定した。

SANA(4月5日付)が伝えた。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構の治安部隊がイドリブ県ジスル・シュグール市近郊で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構の外国人メンバー6人を拘束(2021年4月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の治安部隊が、ジスル・シュグール市近郊のカニーヤ村、ハマーマ村、ヤアクービーヤ村で、新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構の外国人メンバー6人を拘束した。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、逮捕者数は4月6日までに11人となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県12件、ラタキア県10件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は25件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021、April 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民261人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は654,410人に(2021年4月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月5日付)を公開し、4月4日に難民261人(うち女性78人、子供133人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民261人(うち女性78人、子供133人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は654,410人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者259,162人(うち女性77,904人、子ども131,897人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,753,010人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は883,690人(うち女性265,180人、子供450,388人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

なお、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は85,124人(うち女性31,511人、子供31,302人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,353,720人(うち女性414,070人、子供675,068人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 5, 2021をもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で122人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で31人(2021年4月5日)

保健省は政府支配地域で新たに122人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者111人が完治し、10人が死亡したと発表した。

これにより、4月5日現在の同地での感染者数は計19,526人、うち死亡したのは1,323人、回復したのは13,316人となった。

SANA(4月5日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で4月5日に新たに31人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、5人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡4人、ハーリム郡9人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡2人、アフリーン郡15人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,394人、うち回復したのは19,547人、死亡したのは638人となった。

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AFP, April 5, 2021、ACU, April 5, 2021、ANHA, April 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 5, 2021、Reuters, April 5, 2021、SANA, April 5, 2021、SOHR, April 5, 2021などをもとに作成。

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