ダイル・ザウル県では「イランの民兵」の一つファーティミーユーン旅団を所属不明のドローンが攻撃(2021年4月29日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるブーカマール市北西のスィヤール村で、4月28日深夜から29日未明にかけての民家と車輌が、正体不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受けた。

民家と車輌はいずれも「イランの民兵」のもので、外国人司令官1人が死亡、民兵5人が負傷した。

ハダス(4月29日付)によると、車には、ファーティミーユーン旅団の司令官らが乗っており、イラクからシリア領内に入ったところを狙われ、2人が死亡したという。

AFP, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、al-Hadath, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021などをもとに作成。

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ラッハーム最高憲法裁判所議長は、人民議会が支持する大統領選挙立候補者の氏名を記載された用紙が納められた投票箱を受け取る(2021年4月29日)

最高憲法裁判所のムハンマド・ジハード・ラッハーム議長は、人民議会が支持する大統領選挙立候補者の氏名を記載された用紙が納められた投票箱を受け取った。

ラッハーム議長は記者団に対して、法律によって定められた5日間のうちに立候補者届けと議員の支持表明を検討し、立候補者を正式に確定すると述べた。

SANA(4月29日付)が伝えた。

AFP, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではシリア軍とシリア民主軍がユーフラテス川を挟んで砲撃戦(2021年4月29日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ユーフラテス川西岸のブガイリーヤ村に展開するシリア軍と東岸のジュナイナ村に展開する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が砲撃戦となり、シリア軍兵士複数人が負傷した。

また、ブーライル村に展開するシリア軍とスブハ村に展開するシリア民主軍も交戦した。

砲撃戦が行われている間、米主導の有志連合の航空機が上空を旋回していたという。

一方、シリア政府支配下のクーリーヤ市でシリア軍がユーフラテス川で泳いでいた子供1人を射殺した。

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ハサカ県では、SANA(4月29日付)によると、シリア領内に違法に基地を設置し駐留を続ける米軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町近郊のタッル・アルウ村の穀物サイロに備蓄されていた小麦を、32輌のトレーラーに積んで、イラク領内に持ち出した。

AFP, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で118人、北・東シリア自治局支配地域で123人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で30人(2021年4月29日)

保健省は政府支配地域で新たに118人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者190人が完治し、11人が死亡したと発表した。

これにより、4月29日現在の同地での感染者数は計22,631人、うち死亡したのは1,583人、回復したのは16,661人となった。

SANA(4月29日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに123人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者20人が完治し、14人が死亡したと発表した。

これにより、4月29日現在の同地での感染者数は計15,796人、うち死亡したのは571人、回復したのは1,606人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性71人、女性52人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市40人、カーミシュリー市16人、マーリキーヤ(ダイリーク)市8人、ダルバースィーヤ市3人、アームーダー市1人、マアバダ(カルキールキー)町3人、ロジュ・キャンプ4人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市1人、マンビジュ市1人、ラッカ県のラッカ市13人、タブカ市33人。

ANHA(4月29日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で4月29日に新たに30人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、5人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡7人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡4人、アフリーン郡16人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計21,962人、うち回復したのは19,946人、死亡したのは641人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1566472320224320/

AFP, April 29, 2021、ACU, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍所属と思われる戦闘機複数機がハマー県に飛来、「決戦」作戦司令室拠点を爆撃か?:イドリブではカザフスタン人戦闘員が殺害される(2021年4月29日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍所属と思われる戦闘機複数機が飛来、その直後に「決戦」作戦司令室の支配下にあるザイズーン村の発電所近くで爆発が複数回発生した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

複数の地元筋によるとヒルバト・ナークース村にある「決戦」作戦司令室の軍事拠点が狙われたと思われるという。

爆撃は4月7日以来。

このほか、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるジャドラーヤー村一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配地域と「決戦」作戦司令室の支配地が接するザーウィヤ山地方で、シリア軍と「決戦」作戦司令室が撃ち合いとなり、シリア軍の大尉1人が死亡した。

また、「決戦」作戦司令室の支配下にあるアブリーター村でカザフスタン人戦闘員が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

このほか、トルコ軍憲兵隊が「決戦」作戦司令室の支配下にあるジスル・シュグール市北の国境地帯で、農作業をしていたファウズ・ズーフ村出身の老人を射殺した。

これを受け、ファウズ・ズーフ村の住民が抗議デモを行った。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるダルアー市内で、軍事情報局の士官1人が、正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

また、ナワー市でもシリア軍兵士2人が正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡した。

一方、ヤードゥーダ村では、元反体制武装集団戦闘員1人が何者かによって銃で撃たれて死亡した。

さらに、タッル・シハーブ町でシリア政府との和解に応じた男性5人が乗る車が、正体不明の武装集団の襲撃を受け、2人が死亡、3人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県22件、ラタキア県10件、アレッポ県0件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は35件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を20件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民273人と国内避難民(IDPs)117人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は661,043人、2019年以降帰還したIDPsは85,460人に(2021年4月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月29日付)を公開し、4月28日に難民273人(うち女性82人、子供140人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民273人(うち女性82人、子供140人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は661,043人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者265,795人(うち女性79,896人、子ども135,282人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,749,518人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は890,323人(うち女性267,172人、子供453,773人)となった。

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一方、国内避難民117人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は85,460人(うち女性31,647人、子供31,348人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,354,056人(うち女性414,206人、子供675,114人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 29, 2021をもとに作成。

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トルコ軍ドローンがアレッポ県タッル・リフアト市を攻撃、ロシア軍と思われる戦闘機がトルコ占領下のアレッポ県北部、ラッカ県北部を爆撃(2021年4月29日)

アレッポ県では、ANHA(4月29日付)によると、トルコ軍の無人航空機(PD-1 UAS)が29日朝、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市の丘を爆撃した。

トルコ軍はまた、シリア国民軍とともに、タッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、マーリキーヤ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はさらに、マンビジュ市北東のフーシャリーヤ村を砲撃した。

その後、ANHA(4月29日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、ロシア軍所属と思われる戦闘機1機が晩、トルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村を爆撃した。


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ラッカ県では、ANHA(4月29日付)によると、所属不明の航空機1機がカフルハーシル村に対する爆撃の直前、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市の近郊に設置されているトルコ軍の基地を爆撃した。

シリア人権監視団によると、爆撃が行われたのはジャフバル村近郊。

トルコ軍がM4高速道路に向かって進軍し、街道近くに土塁を設置しようとしたのを受けたもので、トルコ軍の進軍に警告を発するものだという。

AFP, April 29, 2021、ANHA, April 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2021、Reuters, April 29, 2021、SANA, April 29, 2021、SOHR, April 29, 2021、April 30, 2021などをもとに作成。

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