米軍はシリア軍兵士1人が死亡した2020年8月のハサカ県タッル・ザハブ村近くでの戦闘に関連して米軍兵士1人を命令違反などで起訴(2021年4月30日)

アーミー・タイムズ(4月30日付)は、2020年8月にハサカ県タッル・ザハブ村近くで発生した米空挺部隊とシリア軍と戦闘に参加した第82空挺師団(ノースカロライナ州フォートブラッグ)に所属する兵士1人が起訴されていたと伝えた。

起訴されたのは、第73騎兵連隊第1中隊ブラックホース部隊所属のロバート・ニコソン一等軍曹。

ニコソン一等軍曹は、2020年8月17日にシリア軍の検問所で発生した約10分間の銃撃戦時に行われた2件の命令違反、2件の危険な行為2件、1件の通信による脅迫、3件の司法妨害で、4月に起訴されていた。

この銃撃戦では、シリア軍兵士1人が死亡、2人が負傷したが、米軍側に犠牲者はなかった。

銃撃戦の一部はビデオで撮影されていたが、それがどのように始まったかは記録されていなかった。

有志連合の当局者によると、シリア軍が米軍車輌の通過を認めた後、検問所近くで複数の個人から軽火器による発砲を受け、自衛のために応戦したという。

AFP, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、Army Times, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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ロシア外務省はシリアの統領選挙に正統性はないとする一部諸外国の声明・発言を新たな内政干渉への試みであると非難(2021年4月30日)

ロシア外務省は声明を出し、シリアの大統領選挙に正統性はないとする一部諸外国の声明・発言は、シリアへの新たな内政干渉への試みであると非難した。

声明は、4月28日の国連安保理でのシリア問題に関する月例会合で、米国、フランスなどが、大統領選挙の正統性を認めないと発言したのを受けたもの。

AFP, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はフール・キャンプで収容していたダーイシュのウズベキスタン人メンバーの妻24人と子供68人の身柄を、ウズベキスタン政府に引き渡す(2021年4月30日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局は、フール・キャンプで収容していたダーイシュ(イスラーム国)のウズベキスタン人メンバーの妻24人と子供68人の身柄を、ウズベキスタン政府使節団に引き渡した。

AFP, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアフリーン市のスィナーア地区とジンディールス街道に砲弾複数発着弾(2021年4月30日)

アレッポ県では、ANHA(4月30日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市のスィナーア地区とジンディールス街道に何者かが発射した砲弾複数発が着弾した。

一方、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村、マルアナーズ村、マーリキーヤ村、ダイル・ジャマール村、タナブ村、カシュタアール村、アイン・ダクナ村、マンナグ村を砲撃した。

AFP, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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カーミシュリー市タイ地区に設置されていたシリア軍とアサーイシュの合同検問所からシリア軍部隊撤退(2021年4月30日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市のタイ地区に設置されていたシリア軍と内務治安部隊(アサーイシュ)の合同検問所からシリア軍部隊が撤退した。

シリア軍が撤退したのは環状道路南部の交差点に設置されている合同検問所。

一方、SANA(4月30日付)によると、シリア領内に違法に基地を設置し駐留を続ける米軍が前日に続いて、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町近郊のタッル・アルウ村の穀物サイロに備蓄されていた小麦をトレーラーに積んで、イラク領内に持ち出した。

AFP, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で102人、北・東シリア自治局支配地域で37人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で21人(2021年4月30日)

保健省は政府支配地域で新たに102人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者160人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、4月30日現在の同地での感染者数は計22,733人、うち死亡したのは1,592人、回復したのは16,821人となった。

SANA(4月30日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに37人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者14人が完治し、7人が死亡したと発表した。

これにより、4月30日現在の同地での感染者数は計15,833人、うち死亡したのは578人、回復したのは1,620人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性23人、女性14人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市1人、カーミシュリー市14人、マーリキーヤ(ダイリーク)市15人、ダルバースィーヤ市5人、アレッポ県のマンビジュ市1人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)1人。

ANHA(4月30日付)が伝えた。

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地域で4月30日に新たに21人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、9人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡3人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡3人、アフリーン郡6人、アアザーズ郡9人。

これにより、同地での感染者数は計21,983人、うち回復したのは19,955人、死亡したのは653人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1567400306798188/

AFP, April 30, 2021、ACU, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方で国民解放戦線に所属するシャーム軍団の戦闘員を狙撃し殺害(2021年4月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村近郊で国民解放戦線に所属するシャーム軍団の戦闘員を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるカフルナブル市を砲撃した。

シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村などを砲撃した。

このほか、シャーム解放機構の治安部隊が、マアッラトミスリーン市で新興のアル=カーイダ組織のフッラース・ディーン機構のメンバー2人を拘束した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるナワー市でイフタール後の礼拝後に一部礼拝者が抗議デモを行い、逮捕者釈放を求めた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県20件、ラタキア県10件、アレッポ県1件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は29件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を22件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, April 30, 2021、ANHA, April 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 30, 2021、Reuters, April 30, 2021、SANA, April 30, 2021、SOHR, April 30, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民284人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は661,327人に(2021年4月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月30日付)を公開し、4月29日に難民284人(うち女性85人、子供145人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民284人(うち女性85人、子供145人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は661,327人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者266,079人(うち女性79,981人、子ども135,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,749,518人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は890,607人(うち女性267,257人、子供453,918人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は85,460人(うち女性31,647人、子供31,348人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,354,056人(うち女性414,206人、子供675,114人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 30, 2021をもとに作成。

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