大統領選挙に立候補しているファーティン・アリー・ナハール氏のものと思われるフェイスブック・アカウントに、アサド大統領、ラヴレンチエフ露シリア問題担当大統領特使と会談したとの書き込みがなされる(2021年4月25日)

大統領選挙に立候補しているファーティン・アリー・ナハール氏のものと思われるフェイスブックのアカウント(ttps://www.facebook.com/%D9%81%D8%A7%D8%AA%D9%86-%D8%B9%D9%84%D9%8A-%D8%A7%D9%84%D9%86%D9%87%D8%A7%D8%B1-Faten-alnahar-108315854726498)で、同氏がシリア駐留ロシア軍司令室が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地で、アサド大統領、アレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使、ロシア軍士官らと会談し、シリア情勢について意見を交わしたとの書き込みがなされた。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=111600961064654&id=108315854726498

書き込みによると、会談のなかで、アサド大統領は、ナハール氏に対して、彼女が選挙で勝利したら、自分と連絡をとり続け、自らの経験に基づいて支援やアドバイスをしたいと申し出たという。

書き込みではまた、アサド大統領の指導のもとで、政府の支配下にある地域の支配回復と復興に取り組むとの意思が示され、「アサドのシリア万歳」という言葉で締めくくられている。

なお、このアカウントは、大統領選挙への立候補を申し出た翌日の4月21日に開設されている。

ファーティン・アリー・ナハール氏名義のフェイスブック・アカウントは上記の他にhttps://www.facebook.com/profile.php?id=100024485270023がある。

AFP, April 27, 2021、ANHA, April 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2021、Reuters, April 27, 2021、SANA, April 27, 2021、SOHR, April 27, 2021などをもとに作成。

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シリア国内で活動する野党団結党がバアス党の人民議会でのヘゲモニーを理由に大統領選挙ボイコットを決定(2021年4月25日)

シリア国内で活動する野党の一つ団結党の政治局は、5月26日に投票が予定されている大統領選挙への候補者擁立と投票をボイコットすることを決定した。

ムハンマド・アブー・カースィム書記長は、人民議会で多数を占めているバアス党が大統領選挙の行方に影響力を行使していることがボイコットする理由だとしたうえで、「人民議会に対するバアス党の覇権は、党が望む立候補者を選出させ、望まない立候補者を拒否することができるようになっている」と批判した。

RT(4月25日付)が伝えた。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、RT, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県ビシュリー山近郊にあるシリア軍の拠点を襲撃し、兵士3人が死傷(2021年4月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がビシュリー山近郊にあるシリア軍の拠点を襲撃し、兵士3人が死傷した。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年4月25日)

アレッポ県では、ANHA(4月25日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村、シャフバー・ダム、スムーカ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市に隣接するターディフ市に駐留するシリア軍が子供1人を狙撃、撃たれた子供は死亡した。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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シリア政府、北・東シリア自治局を支持する部族がアサーイシュ、国防隊をそれぞれ非難(2021年4月25日)

ウバイド部族は声明を出し、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県カーミシュリー市で4月20日から続いている国防隊と内務治安部隊(アサーイシュ)の戦闘に関して、同市およびハサカ市で繰り返される人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、アサーイシュの住民に対する暴行や犯罪行為を非難し、米国の支援を受けた分離主義的計画を拒否すると表明した。

SANA(4月25日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の支配下にあるジャズィーラ地方(ユーフラテス川以東地域)の部族長と名士らはカーミシュリー市に集まり声明を出し、北・東シリア自治局および内務治安部隊に国防隊の攻撃に対してタイ地区での安全を確保し、住民の共生生活を守るするよう求めた。

また、アレッポ市シャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区名士委員会も声明を出し、カーミシュリー市でのハーイス・ジャルヤーン氏殺害を国防隊の犯行と断じ、これを非難した。

ANHA(4月25日付)が伝えた。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市で停戦が失効し、国防隊とアサーイシュが戦闘を再開(2021年4月25日)

ハサカ県では、ANHA(4月25日付)によると、ロシア軍憲兵隊が4月25日午前、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市のタイ地区でパトロールを実施した。

パトロールは、4月23日にロシア軍憲兵隊と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が合意した停戦を監視するため。

停戦期間は、4月25日10時までと定められていた。

パトロールは、内務治安部隊が展開する街区、アッバース・アッラーウィー学校や給水塔近くの両勢力境界線一帯で行われ、内務治安部隊が随行した。

内務治安部隊(アサーイシュ)が合同パトロールを実施した。

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しかし、ANHA(4月25日付)によると、午後になると、国防隊がタイ地区西のハルクー交差点にある内務治安部隊の検問所、ハルクー地区およびタイ地区内にある複数の検問所に対する攻撃を再開した。

攻撃は、ロシア軍ヘリコプターが上空を旋回するなかで行われたという。

この攻撃に対して、内務治安部隊も応戦し、戦闘が再開された。

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その後、内務治安部隊が午後8時頃に声明を出し、ロシア軍とシリア民主軍の仲介により、国防隊の違反がない限り、持続的停戦に従うことに同意したと発表した。

しかし、国防隊はその数時間後、タイ地区(アッバース・アッラーウィー学校一帯、給水塔一帯)とハルクー地区にある内務治安部隊の拠点に対する攻撃を再開し、内務治安部隊と交戦となった。

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北・東シリア自治局ジャズィーラ地方内務委員会(内務省に相当)の共同議長を務めるカナアーン・バラカート氏はANHA(4月25日付)の取材に対して、シリア民主軍を仲介者として内務治安部隊とシリア政府当局・ロシア軍憲兵隊による戦闘停止に向けた交渉が続いているものの、今のところ何の結論も出ていないと述べ、ロシア軍憲兵隊がシリア政府当局側に立って事態を収拾しようとしていることを暗に批判した。

一方、SY24(4月25日付)によると、この交渉において、シリア民主軍は、4月20日以降の戦闘で内務治安部隊が新たに掌握したタイ地区内の地域からの撤退を拒否しているという。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021、SY24, April 25, 2021などをもとに作成。

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アルヌース内閣は週例閣議でスマート・カードを通じた住民への物資配給の現状を検証(2021年4月25日)

フサイン・アルヌース内閣は週例の閣議を開催し、スマート・カードを通じた住民へのパン、石油製品など配給の現状について検証し、各県での円滑な配給の障害を取り除くために必要な措置について検討した。

SANA(4月25日付)が伝えた。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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3人が新たに立候補し、大統領選挙の立候補者は21人に(2021年4月25日)

人民議会の第2回臨時会第7回会合が議事堂で開かれ、ハンマーダ・サッバーグ人民議会議長は、3人が最高憲法裁判所に対して新たに立候補届を提出したと発表した。

新たに立候補を届け出たのは、イーナース・マルワーン・カワーディリー氏(1981年4月24日生まれ、ダマスカス県出身)、ハーニー・アドナーン・ダッハーン氏(1957年3月23日生まれ、シャーム(ダマスカス県)出身)、ムハンマド・ハムディー・サラーフ氏(1966年6月20日生まれ、マンスーラ村出身(県不明))。

これにより、立候補者は21人(うち女性3人)となった。

SANA(4月25日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Syrian.Peoples.Assembly/posts/3287922304643923

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で136人、北・東シリア自治局支配地域で251人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で25人(2021年4月25日)

保健省は政府支配地域で新たに136人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者182人が完治し、11人が死亡したと発表した。

これにより、4月25日現在の同地での感染者数は計22,135人、うち死亡したのは1,537人、回復したのは15,913人となった。

SANA(4月25日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに251人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者25人が完治し、12人が死亡したと発表した。

これにより、4月25日現在の同地での感染者数は計15,176人、うち死亡したのは519人、回復したのは1,538人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性139人、女性112人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市38人、カーミシュリー市19人、マーリキーヤ(ダイリーク)市16人、ダルバースィーヤ市7人、アームーダー市2人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市29人、マンビジュ市9人、ラッカ県のラッカ市65人、タブカ市66人。

ANHA(4月25日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で4月25日に新たに25人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、29人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡3人、ハーリム郡9人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡3人、アフリーン郡5人、アアザーズ郡4人。

これにより、同地での感染者数は計21,823人、うち回復したのは19,877人、死亡したのは641人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1563701943834691/

AFP, April 25, 2021、ACU, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、ハマー県を砲撃(2021年4月25日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、バーラ村、ファッティーラ村、スフーフン村一帯、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約30輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るサッハーラ村で、シャーム解放機構によって逮捕された住民の家族らが抗議デモを行い、釈放を求めた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるダルアー市マンシヤ地区で爆弾が爆発し、子供2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県17件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は27件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を16件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, April 25, 2021、ANHA, April 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 25, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 25, 2021、Reuters, April 25, 2021、SANA, April 25, 2021、SOHR, April 25, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民290人と国内避難民(IDPs)55人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は659,904人、2019年以降帰還したIDPsは85,247人に(2021年4月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月25日付)を公開し、4月24日に難民290人(うち女性87人、子供148人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民290人(うち女性87人、子供148人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は659,904人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者264,656人(うち女性79,555人、子ども134,700人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,756,619人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は889,184人(うち女性266,831人、子供453,191人)となった。

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一方、国内避難民55人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは55人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は85,247人(うち女性31,564人、子供31,319人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,353,843人(うち女性414,123人、子供675,085人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 25, 2021をもとに作成。

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