ダルアー市ダルアー・バラド地区からトルコ占領地に移送された武装解除拒否者とその家族がバーブ市のモスクで軟禁状態に:モスク前では移動と外出の自由を求めるデモ(2021年9月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団、HFL(9月2日付)、ザマーン・ワスル(9月2日付)などによると、武装解除と社会復帰を拒否し、ダルアー市ダルアー・バラド地区からシリア北部に退去した元反体制武装集団メンバーとその家族らが、滞在先であるトルコの占領下にあるバーブ市内のモスクの前で移動と外出の自由を求めて抗議デモを行った。

参加者は、「屈辱ではなく死を、我々は尊厳を棄てない」、「我々は拘束ではなく、安全に向けて死から抜け出した」、「女性と子供の患者を救出せよ」などと書かれたプラカードを掲げて、抗議の意思を示した。

元反体制武装集団メンバーとその家族は、8月24日に武装解除拒否者8人が、26日に武装解除拒否者45人と家族34人がダルアー市ダルアー・バラド地区を発ち、それぞれ25日と27日にトルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾地域」に入った。

だが、このうち27日に同地に入った79人は、シリア国民軍憲兵隊がトルコの命令を受けて拘束、バーブ市内にあるバラー・ブン・マーリク・モスクに軟禁状態に置いていた。

モスク内では、2階に女性と子供、1階に男性がそれぞれ分けられて、移動や外出が禁止されている。

 

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AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、HFL, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021、Zaman al-Wasl, September 2, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構が自治を委託するシリア救国内閣の開発人道問題省は声明を出し、WFPによる政府支配地からのクロスラインでの人道支援の作業終了を発表(2021年9月2日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が支配地の自治を委託するシリア救国内閣の開発人道問題省は声明を出し、世界食糧計画(WFP)が8月30、31日にシリア政府の支配下にあるアレッポ県ミーズナール村の通行所を経由して反体制派支配地に入ったクロスラインでの食糧支援に関して、9月1日正午に搬送作業を完了したと発表した。

https://www.facebook.com/mdha11/posts/1201750476903880

声明では、この作業によってWFPは、OCHAと連携して、合計で14輌の貨物車輌が食糧支援物資12,000パッケージをイドリブ県に搬入したとしたうえで、体制の支援を一切受けておらず、その犯罪の正当性を認めるものではないと強調、またシリア赤新月社との関係も否定した。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合の車輌約30輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2021年9月2日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約30輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、カーミシュリー市方面に向かった。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構がイドリブ県サルキーン市でフッラース・ディーン機構の元メンバーのシリア人1人を拘束(2021年9月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の総合治安機関が、サルキーン市で新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーン機構の元メンバーのシリア人1人を拘束した。

シャーム解放機構はこのシリア人を数カ月にわたって追跡していたという。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市近郊でシリア国民軍に所属する武装集団どうしが交戦(2021年9月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市近郊のマアッラータ村、ファキーラーン村、ジューラーカーン村で9月2日深夜から3日未明にかけて、シリア国民軍に所属する「西部の鷹」(司令官はムウタッズ・アブドゥッラー)とハムザ師団の戦闘員どうしが交戦した。

戦闘は「西部の鷹」が8月にハムザ師団が同地で接収された拠点を奪還しようとして発生した。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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米軍が違法に基地を設置するCONOCOガス田(ダイル・ザウル県)近くの街道でシリア民主軍のHATの車列を狙って爆弾が爆発(2021年9月2日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置するCONOCOガス田近くの街道で、内務治安部隊(アサーイシュ)の緊急対応部隊(Hevalno Asayîşe Rojava、HAT)の車列の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県各所を砲撃(2021年9月2日)

アレッポ県では、ANHA(9月2日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北西のアラブ・ハサン村、サイヤーダ村、ダンダニーヤ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のクワンディー・マーズィン村、カンタラ村、ブルジュ・カース村、アルカミーヤ村、マルアナーズ村を砲撃した。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で129人、北・東シリア自治局支配地域で149人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,417人(2021年9月2日)

保健省は政府支配地域で新たに129人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者19人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、9月2日現在の支配地内での感染者数は計28,174人、うち死亡したのは2,023人、回復したのは22,510人となった。

SANA(9月2日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに149人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、9月2日現在の支配地内での感染者数は計20,798人、うち死亡したのは788人、回復したのは1,960人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性85人、女性64人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市33人、カーミシュリー市52人、マーリキーヤ(ダイリーク)市25人、アームーダー市1人、ラッカ県のラッカ市20人、タブカ市5人、アレッポ県のマンビジュ市1人、アイン・アラブ(コバネ)市12人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1676187839237813

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月2日に新たに1,417人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、86人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡29人、イドリブ郡229人、ハーリム郡716人、アリーハー郡89人、アレッポ県スィムアーン山郡19人、ジャラーブルス郡61人、バーブ郡37人、アフリーン郡187人、アアザーズ郡50人。

これにより、同地での感染者数は計41,866人、うち死亡したのは782人、回復したのは25,036人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1657047277833490

AFP, September 2, 2021、ACU, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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ラタキア県で、シャーム解放機構のミサイル攻撃でシリア軍兵士1人死亡、ロシア軍はカッバーナ村一帯を爆撃(2021年9月2日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がクルド山地方にあるシリア軍の拠点複数カ所を地対地ミサイルで攻撃し、兵士1人が死亡、3人が負傷した。

これに対して、ロシア軍戦闘機2機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もトルコマン山一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるハザーリーン村一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるマルジュ・ズフール村、ガーニヤ村、シャーグーリート村、ムハムバル村、アイン・ラールーズ村、カンスフラ村、ファッティーラ村、フライカ村を砲撃し、フライカ村で女性1人が死亡、1人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村、ハミーディーヤ村、ダクマーク村、カストゥーン村、タッル・アアワル村、カルクール村、サルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、ズィヤーラ町、フマイマート村、アイン・スライムー村、ジャイイド村、ダラービラ村、ジューリーン村、バフサ村、ラスィーフ村、バイニーン村の森林地帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を25件(イドリブ県13件、ラタキア県7件、アレッポ県3件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を20件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, September 2, 2021、ANHA, September 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 2, 2021、Reuters, September 2, 2021、SANA, September 2, 2021、SOHR, September 2, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民301人と国内避難民(IDPs)245人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は699,113人、2019年以降帰還したIDPsは98,611人に(2021年9月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月1日に難民301人(うち女性90人、子供153人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民301人(うち女性90人、子供153人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は699,113人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者303,864人(うち女性91,234人、子ども154,692人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は928,393人(うち女性278,600人、子供473,183人)となった。

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一方、国内避難民245人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは245人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は98,611人(うち女性37,659人、子供33,293人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,367,207人(うち女性420,218人、子供677,005人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 2, 2021をもとに作成。

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