アカル国防大臣がアレッポ県北部をヘリコプターで極秘訪問、アズム統合司令室とシリア国民軍第3軍団の司令官らと会談(2021年9月8日)

トルコのイスタンブールを拠点とする反体制系サイトのシリア・テレビ(9月9日付)は、複数の地元筋の話として、トルコのフルシ・アカル国防大臣が9月8日、複数の軍司令官とともにアレッポ県北部をヘリコプターで極秘訪問したと伝えた。

同地元筋によると、アカル国防大臣が訪問したのは、アアザーズ市近郊で、訪問に合わせてバーブ・サラーマ国境通行所が閉鎖された。

アカル国防大臣は、アズム統合司令室とシリア国民軍第3軍団の司令官らと会談した。

なお、この訪問の数時間後に、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がヤーシリー村を砲撃し、トルコ軍兵士1人が死亡したという。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021、Syria TV, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー市ダルアー・バラド地区にシリア軍が展開する一方、ダルアー県各所でシリア軍が襲撃を受ける(2021年9月8日)

ダルアー県では、SANA(9月8日付)によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区での停戦合意に従い、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーが立て籠もりを続けてきた同地に、シリア軍部隊が進駐し、検問所を設置するとともに、各所に敷設されている爆発物、武器、弾薬の撤去、トンネル、アジトの捜索を開始した。

また、アルバイーン地区に設置された社会復帰センターにシリア国旗を掲揚した。

シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区に展開したのは、ロシアが支援するシリア軍第5軍団第8旅団。

「連隊検問所」から、ダルアー市ダルアー市ダルアー・バラド地区、ダム街道地区に入った。

SANAによると、シリア軍部隊は、ダルアー市ダルアー・バラド地区内の住宅の地下に掘削されたトンネルを発見した。

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一方、シリア人権監視団によると、ダルアー市アルバイーン地区に設置されている社会復帰センターで、ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続けてきた元反体制武装集団メンバーが武装解除と社会復帰にかかる手続きを行い、小銃、機関銃、RPG弾などの武器を引き渡し、政府との和解に応じた。

これまでにシリア政府との和解に応じたメンバーは、約950人に達しているという。

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このほか、シリア人権監視団によると、シリア軍は前日に続いて、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーリーダーの1人ムアイイド・ハラフーシュ氏(アブー・タアジャ)の子供を釈放した。

シリア軍は9月4日、武装解除を拒否するハラフーシュ氏に停戦合意に受諾させるために、同氏の妻と5人の子供らを拘束していたが、これにより拘束していた全員が釈放された。

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また、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区での停戦合意が実施段階に入ったのを受けて、地区外に避難していた住民が帰宅を開始した。

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シリア人権監視団によると、シャブラク村近郊の街道で、シリア軍の車輌の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士7人が死亡、3人が負傷した。

また、ナワー市では、正体不明の武装集団が軍事情報局に協力する住民を銃で撃ち、殺害した。

武装集団はまた、ナーフィア村近郊でもシリア軍の車輌を襲撃した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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シリア国民軍スルターン・スライマーン・シャー師団のジャースィム司令官はシャーム解放機構との統合に前向きな姿勢を示し、メンバーの反発を受ける(2021年9月8日)

シリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団のムハンマド・ジャースィム司令官(アブー・アムシャ)は『クドス・アラビー』(9月8日付)のインタビューに応じ、シャーム解放機構と理解し合ったうえで、シリア国民軍の傘下でイドリブ県で共に戦う用意がある、と述べた。

スルターン・スライマーン・シャー師団に対してクルド人を取り締まるよう指示しているとの情報について「真実ではない」と否定したうえで、こうした嫌疑はスルターン・スライマーン・シャー師団の名声を貶めようとするものだと非難した。

そのうえで、ジャースィム司令官は記者らに対して、スルターン・スライマーン・シャー師団が支配下に置くアレッポ県シャイフ・ハディード(シーヤ)村一帯を訪れ、こうした主張の真偽を確かめるよう呼びかけた。

トルコ政府の決定に従い、トルコの政策に批判的な人々を抑圧していると批判されている点については、次のように述べた。

我々の地域で、トルコを、現実に即し、かつ具体的な事例に言及して批判している者に関しては問題ない。だが、嘘を吹聴し、体制(シリア政府)やクルド諸政党に奉仕しようとする者を我々は許さない。とはいえ、我々はこうした者を逮捕はしない。訴えを起こすだけだ。司法がこうした事例について判断を下す。

『クドス・アラビー』によると、ジャースィム司令官が言うところの司法は、活動家が批判的な書き込みを何度か行っただけで、禁固刑に処しているという。

シリアのアル=カーイダで、イドリブ県一帯地域の軍事・治安権限を握るシャーム解放機構については以下の通り述べた。

彼らとの間に問題はない。また、我々との間に関係もない。我々はシャーム解放機構が体制に対する戦闘を行っていることをに反対はしない。彼らはこの国の住人だ。彼らは何度も体制の攻撃を撃退してきた。我々は彼らと理解し合う用意がある。我々は反体制派支配地の完全統合を指示している。そのなかには、シャーム解放機構も含まれている。彼らは変化し、より良くなった。我々は政治と軍事の両面で反体制派の統合を支援している。体制がイドリブ県一帯を攻撃すれば、我々はそこに赴き、シャーム解放機構に寄り添うことができる。だが、それはシリア国民軍の指揮下、傘下においてだ。

スルターン・スライマーン・シャー師団がシリアからリビアにモロッコ人ジハード主義者を逃がしたと指摘したシリア人権監視団については、こう述べた。

我々とジハード主義者は敵対している。我々はかつてアル=カーイダと戦った。我々とダーイシュの間で激しい戦闘が行われ、ダーイシュとの戦争で多くのメンバーを失った。彼らは我々を背教者だと宣告してきた。どうしてそんな簡単に同盟者、同意者になれようか? こうした主張は何ら真実ではない。しかも、我々には彼らを逃がす空港も港もない。

スルターン・スライマーン・シャー師団がアズム統合司令室から脱退したことについては、以下のように述べた。

我々がこの作戦司令室から脱退したのは、意思決定から疎外されたためだ。代表性をめぐる明確な基準がなかったために、我々は無視された。しかし、アズム統合司令室に参加する諸派との間に問題はない。我々は最終的には同盟者だからだ。

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この発言をスライマーン・シャー師団に所属する武装集団やメンバーが反発し、ムウタッズ・ビッラー大隊が師団を離反すると表明した。

声明は以下の通り:

テロ組織に指定されているシャーム解放機構との関係に関して、スルターン・スライマーン・シャー師団のムハンマド・ジャースィム・アブー・アムシャ司令官が行った発言に、我々は驚き、悲しみを感じている。

アブー・アムシャはシャーム解放機構と理解し合い、これと統合し、共に戦う意思を示したことは、我々が結成当初にハマー県農村地帯で犯罪行為を受けたという歴史を無視するものだ。

司令部メンバーに相談なしに司令官が発言したことを受け、我々は以下の通り宣言する。

1. アブー・ザイド・カストゥーンが指揮するムウタッズ・ビッラー大隊はスルターン・スライマーン・シャー師団から分離する。

2. シリア国民軍のすべての組織とともに独自に行動する。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、al-Quds al-‘Arabi, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるハサカ県ラアス・アイン市の教会通りで爆弾が爆発し、イラク人1人死亡(2021年9月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市の教会通りで爆弾が爆発し、イラク人1人が死亡した。

また、ラアス・アイン市では、シリア国民軍に所属するシャーム軍団とハムザ師団の戦闘員どうしが、金銭上のトラブルが原因で打ち合いとなり、シャーム軍団の戦闘員1人が死亡した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍の車輌1台がラッカ県東部で「人民諸派」の襲撃を受け、兵士複数死傷(2021年9月8日)

ラッカ県では、SANA(9月8日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌1台が、県東部のラトラ村とウカイラシー村を結ぶ街道で「人民諸派」の襲撃を受け、乗っていた兵士複数が死傷した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県では、シリア民主軍の砲撃でシリア国民軍の戦闘員3人死亡(2021年9月8日)

アレッポ県では、ANHA(9月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマンナグ村、アイン・ダクナ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のバーブ市東のクライディーヤ村を砲撃し、シリア国民軍に所属するシャーム戦線の戦闘員3人が死亡した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県マアッラトミスリーン市一帯を4回にわたって爆撃(2021年9月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市一帯を4回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もザーウィヤ山地方のマルイヤーン村を砲撃し、女性1人が死亡、子供1人が負傷した。

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ラタキア県では、SANA(9月8日付)によると、「テロ組織」が撃った砲弾3発が、シリア政府の支配下にある県北部のバイト・シュクーヒー村に着弾した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県11件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037178336524902

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で138人、北・東シリア自治局支配地域で276人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,320人(2021年9月8日)

保健省は政府支配地域で新たに138人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者22人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、9月8日現在の支配地内での感染者数は計28,952人、うち死亡したのは2,055人、回復したのは22,642人となった。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/598865921496489
SANA(9月8日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに276人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。
これにより、9月8日現在の支配地内での感染者数は計22,056人、うち死亡したのは797人、回復したのは1,991人となった。
新規感染者の性別の内訳は、男性160人、女性116人。
また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市70人、カーミシュリー市84人、マーリキーヤ(ダイリーク)市43人、アームーダー市14人、ダルバースィーヤ市7人、ルマイラーン町3人、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市1人、ラッカ県のラッカ市42人、タブカ市11人、ダイル・ザウル県1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1680357768820820

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月8日に新たに1,320人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、368人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡59人、イドリブ郡239人、ハーリム郡396人、アリーハー郡171人、アレッポ県スィムアーン山郡12人、ジャラーブルス郡16人、バーブ郡93人、アフリーン郡231人、アアザーズ郡103人。

これにより、同地での感染者数は計49,393人、うち死亡したのは831人、回復したのは26,856人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1662120427326175

AFP, September 8, 2021、ACU, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民311人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は700,992人に(2021年9月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月7日に難民311人(うち女性93人、子供158人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民311人(うち女性93人、子供158人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は700,992人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者305,744人(うち女性91,888人、子ども155,648人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は930,272人(うち女性279,164人、子供474,139人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037176283191774

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は98,216人(うち女性37,990人、子供33,289人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,367,812人(うち女性420,549人、子供677,990人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2021をもとに作成。

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